『特別な存在』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
#特別な存在
勇気を出して
弱みや、隠し事や、心の内をLINEする
スマホが震える
勇気を出して
あなたの返信通知を開く
よかった
まだ、あなたとこれからも一緒にいられる
自分を本当に理解してくれる人なんて
どこにもいない。
今は…
人人人人人人人人人人人人人人人人
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< ヴ ェ ル タ ー ス オ リ ジ ナ ル >
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#特別な存在
声が聞きたい、隣にいたい、自分の腕の中にいてほしい。そんなことばかり考えていたのに、今となっては、ただ穏やかに優しい時間を過ごしていてほしいと思うようになった。少し寂しいと思うことももちろんあるのだけれど、その距離感が心地良くも思えてくる。
心の大部分を占めていたのに、歳を重ねるごとにその面積は狭くなっていった。自信があったからこそそんな自分を薄情だと思う。でも、まだいる。心の中に小さくずっといる。今はそれが、特別な存在なんだと思えている。
とある日曜日の午後7時。
友人から飲みに誘われた。
その友人とは昔からの付き合いで私も暇していたので誘いにのった。
焼肉屋につくとさっそく
「最近よー嫁がずっとイライラしててよー。」
と奥さんについて愚痴りだした。
しばらく愚痴っているとだんだん酒もまわっていき最終的には惚気話になっていた。
正直羨ましかった。
特定の人がいない私にとって友人と奥さんの話は胸に刺さった。
街ゆく人々を見ていると様々な人がいることに気づかされる。
お昼で忙しいカフェの店員。
死にそうな顔をして歩いているサラリーマン。
子供を泣き止ませようと頑張る母。
駅のホームで寝ている人。
少しだけホッとしてしまった。
私にとってあの子は唯一だっけど、
あの子にとって私はその他大勢の中の一人だった
人に心を開くことが下手な私は
頑張って友達を作る度に思い知らされた
いつしか相手の顔色ばかり窺うようになって
周りが求める答えと態度を探すことに必死になって
それが上手に出来なかったときは酷く落ち込んだ
ある時疲れはてて、ついに一切の交流を絶ったことがある
そこまでして気がついたのは、
結局人は、人に依ってしか生きられないということ
今でも人付き合いは苦手
うわべの綺麗な顔しか見せられない
そんな私でも、いつか
誰かにとっての特別な存在になりたい
▼特別な存在
【特別な存在】
昔々、遠い昔。“円の神”が世界を全部丸く混ぜ合わせて、水を混ぜるように空をぐるぐる混ぜ合わせ、真ん中にできた渦を大地にし、回り続けるもの空にしました。少し寒くなった“円の神”は、手を擦り合わせて暖かくしました。すると、手と手の間から火が起きて、これもまたぐるぐる混ぜられて太陽になりました。暖かくなったので、今度は雲を呼び寄せて雨を降らせました。大地は潤い、たくさんの泥ができました。“円の神”はその泥の中を歩きました。泥は足で踏まれて盛り上がり、山と谷ができました。やがて苔生して草地となり、次第に大きな木を生みました。木の中に入り込んだ泥は虫となりました。“円の神”が泥を手ですくうと、泥は下に落ちました。落ちる途中で、泥は鳥になりました。落ちて低く積もった泥は、獣になりました。“円の神”はまた雲を呼び寄せ、手や足を洗いました。それらは踏んで盛り上がった泥を削っていき、川になりました。川になった水は低いところに集まって、海になりました。そして、川の中で手を洗ったときに、手から浮かんだ泥が魚になりました。海の中で足を洗ったとき、足から離れた泥が魚になりました。“円の神”はそうしてから、まだ濡れた泥があるところに息を吹きかけました。すると、強い息は風になり、風が立たせた泥たちは、人間になりました。そして、“円の神”があくびをして涙を落としたところに、ポツポツ生まれたのが、その他の神様達でした。
今はもうできないこと、まだこの世に神様と人間が会話できた頃のこと。“走る神”と呼ばれる若い神様がいました。目が覚めるなり走り出して、太陽を大地の端から端へと運ぶのが役割でした。“走る神”は両親である“風の神”と“雨の神”に太陽の世話を任されていたので、それを誇りに思って毎日毎日運びました。
ある日、“走る神”は人間の女の子に出会いました。運んで運んでいる時に、「いつもありがとう、おかげでとっても暖かいわ」と微笑みかけてくれたのです。
「そうかい、暖かいかい」
「ええ、沢山の花と沢山のお魚も穫れて、暖かいって素敵なのよ」
女の子は他にもいましたが、最初に話しかけてくれた女の子は特別でした。お話をしていないときでも、“走る神”の祭壇に祈り、花を捧げてくれました。
“走る神”は嬉しくなって、太陽をゆっくり運んで、女の子のことをずっと眺めていました。けれど、太陽は火なので、森や川が熱くなりました。そうすると皆喉が渇いてしまって、「暑い、暑い」と言いました。“走る神”の両親は二人でぐるぐる走って、大地と太陽の間に分厚い雲を敷きました。そして、“走る神”にこう言いました。
「お前が決まった速度で走らないと、大地が太陽に燃やされてしまうよ」
「太陽は夜眠るまで燃え続けているのだから、ちゃんとしなければならないの」
“走る神”は驚きました。自分では熱くもなんともなかったのです。地上を覗いて見ると、風と水が与えてくれた優しい涼しさに、あの女の子も喜んでいました。“走る神”は後悔して、また同じ速度で太陽を運びました。
女の子は毎日毎日、“走る神”に微笑みました。“走る神”はそれが嬉しくて嬉しくて、毎日せっせと太陽を運びました。
ある日、“走る神”はこう思いました。
「太陽を早く運んでしまえば、あの子とお話する時間ができるんじゃないか」
そうして“走る神”は太陽を手にするなり飛ぶように走って、大地の端へと運んでしまいました。すると、今度は太陽の火が行き届かなくなり、大地の上は冷えていきました。水は凍りつき、木々は凍った水に傷付いて葉を落とし、生き物達は身を寄せ合っていました。“走る神”の両親は驚きました。これでは二人がどんなにぐるぐる走っても、冷たい風と冷たい水が大地に落ちるばかりです。
「“走る神”よ、どうしてズルいことをしたのですか」
“水の神”に言われて、“走る神”は黙り込んでしまいました。
「我が息子よ、お前は二度、大地の生き物達を死なせてしまおうとした」
“風の神”は怒りました。
「何がそうさせたのか、正直に話しなさい」
“走る神”はしばらくもじもじしてから、大地の一点を指さしました。
「あの子が毎日お礼を言ってくれるのが嬉しくて、あの子とたくさんお話したかったんだ」
両親は顔を見合わせました。
「分かった、ではたくさん話せるように、あの子を空に上げることにしよう」
こうして、“走る神”を応援していた女の子は、空に召し上げられました。空には“円の神”が用意した神殿があり、そこで祈りを捧げることができました。そして、祈りの時間は太陽を運び終わったあと、夜にするよう定められました。それなら、“走る神”が仕事を終わってからお話できるからです。
けれども、“走る神”は「それならずっと夜がいいや」と、太陽を運ぶのをやめてしまいました。空はずっと暗く、女の子も大地のことを心配しました。
ついに“走る神”の両親は怒りました。
「お前のような怠け者は、殺してしまおう!」
しかし、そこに“円の神”が手を差し出しました。
「待て待て、お前たちの息子はこれまで随分頑張ったじゃないか。罰を与え、規則を守れば、許すとしよう。だが、次はないぞ」
“円の神”に言われて、両親は“走る神”に与える罰を決めました。
「一年のうち、半分は今までの速度で運び、半分の半分は大地を眺めていたときのようにゆっくり運び、半分の半分は早く仕事を終えられるように急ぎ足で運ぶ。女の子を眺めていたときのようにしなさい、自分が与えられた罰の意味を忘れないために」
「女の子は毎日お前に祈るでしょうが、お前と話せるのは神殿がすべての姿を見せている時だけです、あとの日は“円の神”が隠してしまうでしょう」
こうして、“走る神”は毎日毎日太陽を運びますが、その速度が定められ、空の神殿は月と呼ばれるものになりました。満月の夜に耳を澄ませれば、“走る神”がその女の子と話している声が、密やかに聴こえてくるかもしれません。
特別な存在
朝早く…もない午前10時半過ぎ頃。屋敷の2階から騒がしい音が聞こえ、思ったより早かったな、と男は己の主人の起床を知った。
きっと次は大声で自分を呼ぶだろうと容易に想像がつく。苛烈で鮮烈で凄烈な浅葱と焱の魔女が実は誰よりも寂しがり屋なことを男はちゃんと理解していた。
「すもも!すーもーもー!どこにいるのか返事なさいな!」
案の定聞こえた主の呼び声に「ここにいるよ」とキッチンから声をかける。すると直ぐにどたどたどたという階段を転げ落ちるような音と共に、ふわりと広がる金青の髪を踊らせながら浅葱と焱の魔女が飛び込んできた。
「すもも!お前、焱が起きるまで傍に居ないなんてどういう心算なのかしrむぐっ!」
「はい、おはようさん」
文句を言うために大きく開かれた口に1口大に切った出来たてのオムレットを突っ込んでやれば、行儀は悪くない焱の魔女は口の中が終わるまで一旦静かになる。そうしてごくんと飲み込んだ後に「おはよう、すもも。…お前ねぇ!」ときちんと挨拶を返してから、またも猫のように毛を逆立てた。
「そう怒りなさんな。あんたが言ったんだろ?昨日テレビを見ながら「このふわふわのオムレットが食べたいわ。近々朝食を取りにこの店に行くわよ」ってさ」
男、李の言葉を聞いた焱の魔女はぴたりと動きを止めて頭ふたつ以上上にある顔をじっと見つめた。
「…お前、焱が食べたいと言ったから、朝からそれを拵えていたの」
「あー、まあ。予想より俺の魔女サマが起きる方がちょっとばかし早かったから、こいつを持って起こしに行ってやれなかったけどな」
傍を離れて悪かったよ、と少し決まり悪そうに視線を逸らして頬を掻く李に、焱の魔女の乙女回路はギュルンギュルンすごい勢いで刺激されまくった。
「お、お前というすももは、無駄に大きな図体に死んだような三白眼に堅気に見えないオールバックなんて最高に格好良い見た目しておいて…。そんな可愛い名前してそんな可愛いこと考えてそんないじらしい行動をするなんて焱をどうしたいのかしら。格好良くて可愛いなんて流石焱のすももね感服だわ。そこまで細やかに焱のことばかり考えているなんて見所しかないわね」
そのままつらつらと李の賛辞なのか自分の自画自賛なのか分からない言葉を並べ立て続ける焱の魔女を、李は慣れたように席に座らせて食事の邪魔にならないように髪を後ろでまとめてやる。この魔女は話始めると長いのだ。待っていたらせっかくの暖かい料理を食べさせてあげられなくなってしまう。
食卓にオムレットを並べながら
「容姿はそれ全く褒めてねーし、名前はあんたが付けたんだからな?俺の趣味100%じゃねーからな?」
と一応相槌という名の訂正を入れるのも忘れないが。
「まあとにかくすももは本当に焱が好きね。…まあ焱は顔も声も可愛いし頭は良くて天才だし好きになる要素しかない完全無欠の存在だもの、尽くしたくなる気持ちは分からんでもないわね、理解するわ。他の有象無象ならさておき、お前の気持ちはしっかり受け取るわありがとうすもも。美味しそうなオムレットね、いえ、先程の味見で美味しさは確認済みなのだけど。せっかくだから冷める前にいただくわ」
「あんたはいつも自信満々でいいなぁ」
李は向かいに腰掛けながら、焱の魔女のオムレットを少し引き寄せて口に入れやすいサイズに切っていく。
「焱が優れているのは事実だもの。過ぎた謙遜は対峙する相手にとっても失礼にあたるわ」
「へーへー。そんなもんかねぇ」
当然のように開いた口へとそのひとつを運べば「うん、美味しいわ」と焱の魔女は花のように微笑んだ。
その顔を見て1度納得したように頷いた李はカトラリーを取りやすいように魔女へと向けつつ自分の分のオムレットへ雑に噛み付いた。
「…生クリーム甘すぎたか?」
「いえ?ちょうど良いわよ、お前の狙い通り焱の好みど真ん中」
「ならいーや」
少し食べ進めたあたりで「でもなぁ…」と李が急に呟いた。
「何かしら?」
「いや、何度考えてもさ。確かにあんたは特別だけど」
李は話しながら魔女の唇の端についた生クリームを指で掬い、
「別にあんたの容姿も才能もなくたってあんたがあんたのまま焱であれば、俺はあんたが特別だなって」
思ったってだけ。とそれをぺろりと舐めた。
焱の魔女は一拍置いてからふぅー、と深めの息を吐き、全くうちのすももは末恐ろしいわねと内心天を仰ぐのだった。
「最高の殺し文句ね、この発禁野郎すもも」
「なんで最後罵られた?」
一目惚れだとか
そんなんじゃないって
そう言いたいけれど
あの時確かに
君だけがきらきらして
目が離せなかったんだ
(特別な存在)
自分にとって、特別な存在。
それは───
“ 自分が変わるきっかけを作ってくれた人”
その人に出会ったから、
弱い自分から変わろうと思えた。
その人に出会ったから、
このままの自分ではいけないと思えた。
そんな人。
唯一、自分で考えて自分で行動できる
“ 特別な存在”
それは、《自分自身》
とても大切な、唯一無二の存在。
誰かと違うのが当たり前で誇らしい事。
いつか、誰かの
“特別な存在 ”
になれるように───。
己のつくりし幻覚に
まどはされて
まどはされて
嘘つきは
自身の嘘に惑はされぬように
誰より現を直視せなければならぬ
にげるな
にげるな
たちむかへ
青年よ
もういちど
機会をあたえる
たちむかへ
おきてたたかへ
それだけで世は満足
われわれの快楽
コロセウムの観客席から
われわれはみている
近所の会場で、前の推しがイベントをしてたという情報を知った。一昨日の話だった。
でも私は悔しいとも思わず、なんの感情も抱かなかった。
何とも思わなくなった自分に驚き、そして少し寂しくなった。
ハマっていた頃はイベントがあれば新幹線飛ばして、一目見たいと意気揚々と観に行って、ファンサ貰ってとても喜んでいたのにな。
どうしてこうなっちゃったんだろう。
あのときは、私にとって特別な存在だったのにな。
特別な存在
たくさんできたよ。いつも考えちゃったり、興味が湧く人とか。
気づくのに時間がかかるけど、気がついたときには心が暖かくなる。私も誰かの特別の存在になれるかな。
土を掘る。
掘る。
肌を刺す寒さと月光の中、滲み出す汗を拭って掘り進める。大きなシャベルを振りかざす。土くれを抉る。
腰まで埋まるほどに掘った穴を拡げ、側に山を積みあげて、地面に突き立てたシャベルにもたれて荒くなった息を吐く。
真っ白いけむりが細くたなびいた。ひとりぶんだけ。
やっとのことで見つけた棺の土を払った。木の色をしたそれはずいぶん汚れてしまっていた。
蔦の生い茂った教会。隅の共同墓地。
まともな墓石さえ刻まれない、こんなところにあなたを置いておくわけにはいかない。
抱きあげたあなたの体は、誰より綺麗だった、誰より特別だったあなたは、葬ったときよりずいぶん軽くなってしまっていた。
「特別な存在」
あなたは私にとって 特別な存在
私はあなたにとって 特別な存在ですか。
どこに居ても
何をしていても
あなたの事が
心配で心配で
ついつい空を見上げるんです。
其れはあなたであって
あなたでもある。
とどのつまり
ひとりじゃない
私のことを特別だって思ってくれている
あなたのことが
特別なんだよ!
ねぇ、あなたじゃないわ。
私が好きだったのは、__________________。
君の世界は
とても美しい
君が居るだけで
この世界は愛に満ちている
君の為に
この世界は美しいままで
本当に小さな世界だけど
地球は青かった
そんな美しい君を
僕は守りたい
―特別な存在―
私にとって特別な存在は俳優のTさん。
好きな俳優さんは他にもいるけど、その姿を目で追ってしまうくらい魅力を感じるのはTさんだけ。
付き合いたいとか結婚したいとか恋愛的なものではなく、尊敬に近い。
お芝居が素晴らしいのは言うまでもなく、周りの人への感謝の気持ちを忘れない姿勢が素敵。
一生応援していたいと思う人。
「特別な存在」
私のかわりは
誰もいない
そのように
あなたのかわりも
誰もいない
人は「特別」という
冠を戴かなくても
誰でもみんな
「特別」であり
それに
当てはまらない
「特別」な存在と
いうのならば
人が自分以外の
「ひと」を護りたい
そう想うこと
なのかもしれない
その感情はきっと
無償のもので
「特別」な存在は
血縁であったり
そうでなかったり
人それぞれなのだろう
だけどきっと
わかるはず
気づくはず