『特別な夜』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
お題:特別な夜
今日は付き合い始めてから初めて七海サンの家にお泊まり。ということは、つまり、そういうことなんだと思う。来るまでに必要そうなものは買ってきた。不足は無いはず。
「猪野くん、先にシャワーをどうぞ」
「えっ、俺が先でいいんですか?」
「ええ。その、私は準備で時間がかかると思うので……」
そんなことを顔を真っ赤にして、俯きながら呟く七海サン。ああ神様、俺はこの人を一生大切にします! 今日は絶対に、特別な夜にしてやる!
特別な夜。
君と会える夜。
ホテルの最上階のレストランで。
二人で特別な時間を過ごす夜。
そんな日々もあったなと。
今は一人ぼっち。
コンビニ弁当を食べながら。
特別な夜
なんでもないいつもの夜だけど、
違うのはあなたが隣にいること。
ー覚悟ー
「ぼくは覚悟を持っている人になりたい」
まだ幼かった頃、君はこんなことを言っていたね
先が見えないものに立ち向かうからこそ
自分の芯が太く、強くなっていくのだと思う
だから先頭に立っている人や
1人で歩いて行こうとしている人たちは
“覚悟“という自分の一番の武器が備わる
君はこれからも羽ばたけるよ
あと一歩の勇気だ
背中が大きくなったね
【特別な夜】
【創作】【宵(よい)と暁(あかとき)】
1/21 AM 3:17
「……眠ったみたいだな」
「……そうね」
さっきまで魘されていた暁の
静かな寝息が聞こえてきて安心する。
暁の希望で、右手はオレと、左手は宵と
繋いだままだ。
「宵も寝なよ。暁のことは
オレがもう少し見てるから」
「心配性」
宵の言葉に小さく笑う。
「……何?」
「いや……、宵だって随分動揺してたのに」
「っ……、しょうがないでしょ。
普段は能天気な姿しか見てないんだから」
確かに、暁はいつも明るくて、
にこにこ笑っている印象が強い。
だからこそ驚いた。
子供の頃からお互いの家に寝泊まりする
ことは幾度もあったのに、あんな風に
魘されている所を見るのは初めてだったから。
「……オレは知れて良かったと思ってる。
まだオレ達にも、暁のことで
知らないことがあったんだっていうことを」
「……無駄に元気に見えるけど、本当は
体弱くて風邪引きやすかったりするしね。
具合が悪くて1人で寝てる時、今までも
ああして魘されることがあったのかしら」
そういう時こそ甘えなさいよ、バカね、と
呟く宵の声が優しく響く。
オレ達は、何度も特別な夜を3人で過ごして
来たと思うけれど、今夜もまた、
そんな特別な夜だったんだろう。
流れ星を見たのは
日記を書いた後だった
あまりに平凡な一日で
夕方に今日を終えていた
日記を書き直させたのは
あの一瞬の光だった
帰るまでが遠足だって
子供の時に教わって
眠るまでが今日だって
大人になって気がついた
「特別な夜」
「特別な夜」
貴方とはこれでお別れ
特別な夜をありがとう💋
特別な夜
特別な朝
一つ一つ大切だ
その中に
裏世界があると
いいなとたまに思う
今日だけは、どうかこのままで
いつもは寂しくて何も考えられない
ひたすら涙が零れ苦しくなるだけだったのに
今日だけは君がいてくれるから、
暖かい夜を過ごせそうだよ。
【特別な夜】
✂︎----------------⚠⚠創作嫌いな人はスキップ💦⚠⚠-------------------✂︎
私は逃げてるように見えるかもしれないけど、ほんとに怖いの。
公立受験に落ちてしまって、私立に行ったらどうしよう。
親に迷惑かけたらどうしようって怖いの恐怖なの!
親に私立行くなって圧を掛けられて!怖いんだよ
彼女はそんなことを僕に言った。
僕は、彼女の言葉を聞いて苦しかった。
まるで
"お前には分からないだろう"
などと言われているようで
そっか、
つらいね、
言葉も出ない。
僕だって辛いだなんて言えないし
"言わない"
おつかれさま。今度はさ親もだけど
先生とも話してみようよ、
なにかきっといい方法があると思うよ、
息をするように嘘を吐き
僕はまた死にたいと思う。
【被害妄想】
目を閉じて数分経っても枕やシーツの境界線があやふやにならず、意識がはっきりとしている。枕の高さを整えて、向きを変えても眠ることができない。窓から月の位置を見てもあまり進んでないようだった。
ほどほどに疲れているはずなのに…。
もぞもぞと起き上がると寝室のドアが開く。彼が帰っていたらしい。
「お帰りなさい」
暗がりに上体を起こした私にぎょっとしたようだった。
「た、だいま。先に寝てたんじゃ…、もしかして起こしちゃった?」
「違うの、寝つけないみたいで」
「冷えているのかもしれないね」
指を絡め取られても彼のぬくもりを奪うことはなく、体温は2人同じで。離したくなくて、にぎにぎと指に強弱を入れて遊ぶとニコニコしている。
「あはは、全く冷えてないや。むしろあたたかい」
「だからちょっと困ってます」
「じゃあ、何か作ってあげるよ」
「寝に来たんでしょ?寝なくていいの?」
「君が困ってるなら話は別さ」
おいで、と手はそのままキッチンに備え付けられたカウンターへ案内される。彼は小鍋と何かの瓶たちを用意して、「君は待ってて」と作り始めた。1個は蜂蜜だと分かったものの、もう1個の瓶は彼に隠れている。故郷の歌を口ずさむ彼の背中を見つめて何が出来上がるのかを待った。
コンロが静かになり、程なくして差し出されたマグカップ。
「火傷に気を付けて」
溢さないようにしっかり持ち、熱いのは苦手だから何度も冷ました。その様子を彼はじっと見ていて「そこまで熱くないよ」と笑われてしまう。
私が猫舌なのを知ってるくせに。猫…だからホットミルク?
マグカップを傾けるとまろやかな甘さのあとに微かにお酒の味。
「…ブランデー?」
「そう、大人の隠し味。苦手だった?」
「ううん、お酒として飲むよりこうやって混ぜたほうが好き」
一日の出来事をお互いに話して、一瞬まどろんでいた。
「瞼が落ちそうだねぇ」
「あと少し、だけ…」
さっきまで寝つけないと悩んでいたのに今は眠るのが惜しい。彼と話したいのに
「ベッドに運んであげるから話していいよ」
横抱きにされて気恥ずかしいが素直に甘えることにした。振動と体温と彼の声が心地よい。瞼が落ちきる前に言っておかないと
「あなたがいるだけでいつもの景色も違って見えて全部が大切で…。今だって、私にとって『特別な夜』になってる」
「うん。俺も君がいると同じ。」
「それで、」
言いかけていると熱が逃げてしまったベッドにそっと下ろされて、唇が塞がれた。
おやすみのキスとは違う、ブランデーのように濃厚なそれにくらりとする。
「寝かせてあげるつもりだったのに可愛いこと言われたら…。ねぇ、もっと『特別な夜』にしてあげようか?」
君が眠気に耐えられるなら、だけど。
眠りにつくと
夢の中でたくさんの人が私に語りかける
それは心が沈む言葉だったか
それとも心が踊る言葉だったか
朝目覚めたらおぼろげな記憶が
私はひとりじゃないことを教えてくれた
その瞬間暖かいものが込み上げる
私の特別な夜の物語はまたみられるだろうか
これからの夜は、誰にも邪魔させない
友人も、親も、誰にも
やっと会える
やっと会える
やっと会える
君に会うために、僕は随分と変わった
君の隣にいるためなら、
僕は何者にだってなれることを覚えたから
君の笑顔が見えるなら、
僕はなんでも出来るって覚えたから
だから、僕を君の特別にして
「おでかけ?」
「えぇ」
きみの手はお皿の水気をタオルで拭きとって、棚に戻した。
ちょっとだけ小腹が空いて、パンをおやつに。紅茶風味のバケットをカリカリにトースターで焼いて、クリームチーズと合わせて。すっごくおいしかったけれど、きみってば
「ちょ、これ、赤くて焼けてるのか分からないんですけれどッ⁉ エッ、これ、焼けてます?」
ってうるさかったの。
焦げないように時間を設定してるんだから。
ぺろりと食べて、残り少ない午後はどうしようかと考えていたときに、きみが提案してきた。
おでかけ。
「どこいくの? あっ、もしかして、おひとり様一個の卵?」
「そうじゃなくて」
くすくす笑うきみ。
「少しおしゃれをして……、そうですね、気合いを入れて夜は外で食べましょう」
「ん、いいね」
……って話だったから、てっきりそういう、なんか、こう、おしゃれなところに食べにいくんだと思ってた。
ふと横を見れば、ウキウキで食券を持つきみ。
ささっと来た店員さんに、
「ニンニクマシマシセアブラオオメノバリカタデ」
やべえ呪文。
ふんふん、って聞いていた店員さんが厨房で大声で短い呪文。もう、このお店お客も店員もやべえのしかいないんだと思うの。
そういえば、家出るときは気付かなかったけれど、きみのそのお洋服もそう。気合い充分。この前、いきなり書道がしたいって言って思い切り墨跳ねさせたやつ。
そういう感じの服になったからわりかし気に入ってた。もしかして、模様を足すつもり?
運ばれてきたニンニクマシマシ。
やば、においやばっ!
「ふふ、明日が平日の日には食べられませんよ、こんなやべえの」
「知ってた? 餃子もニンニクマシマシ」
「もうっ、最オブ高ですね!」
あ~、豪快にすすった。
スープが跳ねるのを気にせず、思い切り。
「おいしい?」
「おいしいです‼ 生きる理由はこんなにすばらしんですね!」
「んふ、そうだね」
アッ、きみってば替え玉の食券用意してる。
周到だぁ……!
食べ終わってから毎回気付く、気づかされることもあるよね。
お腹は不必要にパンパンだし。
血中の塩分濃度が爆上がりして明日はむくんでそう。なんなら、今の段階で血管が薄ら痛い気がしてくる。
きみのお洋服、おしぼりで染み抜きした跡がばっちりまだ乾いてないし。
でも、こんなんだからこそ、何もかもが満たされて、ぶっちゃけ今がよければ良し! って、宵越しの金は持たないみたいに気が強くなっちゃう。
「……食べましたね」
「……食べちゃった」
「ちょっともうひとつ、許されないこと言ってもいいですか?」
「あのね、ぼくたち気が合う」
さっさと家に帰って、いつも通りのダラダラできる部屋着。TV画面には好きな映像が流れて。
ローテーブルにパーティー開けしたポテチ。
カチャッ、……プシュ!
もう、それはそれは、耳心地のいい音。
「かんぱーい」
もしかしたら今日はベッドまでいかずに、ここで寝落ちしちゃうかも。
だから、暖房はタイマーもなしに点けっぱなし。
きみとぼく、すっごい罪なことしてる!
#特別な夜
あたりは闇に包まれて
その中に灯る光が眩しくて
数年間ずっと憧れていながら
まだまだ子どもだからと遠ざけられていた
でも、それも昨日で終わり
今日からは私だって大人になるの
震えているのは緊張?恐怖?それとも歓喜?
今日くらいはしゃいだって許されるでしょ?
所作を間違えたって許してよ
だって今日は"…………"
妖怪ナビ・ルナで、ルナが月に向かったラスト
寝るときに窓から満月がみえて泣きそうになりながら
ルナのことをおもいながら眠った
立てた人差し指を
唇にあてて微笑むのが
ないしょ と とくべつ の合図
その仕草を見ると
頬とかかとが浮き上がる
/ 特別な夜
日曜日の次の日は学校だ。明日は体育がある。マット運動だ。いや!めんどくさい。美術室の通り道から行っていいらしいんやけど、正直いうて玄関から出た方が早い気がする。知らんけど
家族が揃う日の夜は
特別な会話をするわけでもないけど
家族が揃うってことが特別だと思う
いるのが当たり前ではなく
いることが特別だと思うと
大事な時間、貴重な時間に感じる
隣にいてくれる幸せ
隣にいることの温もりを感じることは特別なんだ
だから夜が寂しくないんだ
だから家の中が明るく感じられているんだろうね
特別な夜
大事な家族と過ごす幸せな時間
子どもと添い寝しなくなった夜
授乳を親が卒業する夜
家族みんなで夕飯を食べるのが当たり前でなくなって
友達と食べるからって電話がかかってくる夜
友達のうちに泊まるからって 怒るしかない電話がくる夜
たくさんの前触れがあったはずなのに
急に訪れたと錯覚し
もうすぐですよと 妖精でも知らせてくれまいか
夜の闇は深くなりゆく
特別な夜 しなやか作
心と身体が悲鳴を上げていた。
今夜はこの小さな部屋で一人朝まで過ごそう。。。。
暗闇の中、音に慰めてもらおうとボタンを押した先から聴こえてきたのは、半世紀前の荒井由美の声だった、、、
身体の痛みが和らぎ、曇った頭の中に微かな青空が見えた。