『無色の世界』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
無色の世界
もし君が遠くに行っちゃったり、もう二度と会えないってなったらすごく嫌だ
もし君と僕しかいない世界だったら、硝子のようなな景色を見に行こうと手を引きたい
君とだったらこの無色の世界を、迷っていけるから
帰り道 記憶うすれ 友探す
床につく 川柳作る 朝忘れ
『無色の世界』
死んだら三途の川の岸に立つのだと思っていた。
思い出すのは最期の瞬間、信号待ちをしてた私たちを、わき見運転をしていた車が襲った。
隣にいた子どもを庇おうと腕を広げて。
気づけば、何もない無色の世界にきていた。
歩いても歩いてもどこにもたどり着かない。来た道を戻っても無色のままだ。疲れてその場に座り込んでしまった。
「あなた」
ふと、彼女の声がした。高くて可愛らしくて、それでいて力強い声。子どもと一緒に三人で手を繋いで待っていた。
あの時彼女がどうしていたか思い出せない。
突然頭上から差し込んできた光の眩しさに、上を見上げると、光の向こうからまた私を呼ぶ声がした。
「あなた」「パパ!」
光へ向かって両手を伸ばす。
だんだんと薄れていく意識に目をつむった。
いつも濁り色にみえる世界
まっすぐ正直に生きる事ができたなら
そこは無色の世界なのかな〜
俺の世界は無色だった。
こんなつまらない世界を生きて
なんの意味になるのか俺は分からなかった。
毎日毎日同じことをしてほんとにつまらない。
そんな世界を生きていいことはあるのだろうか。
そんな無色の世界から色をつけてくれたのは
アイツだった。
アイツは優しいと思う。
いつだって俺を認めてくれて
いつだって俺を包み込むような優しさがあった。
─────『無色の世界』
#無色の世界
3.11僕の世界は無色になりました。
見渡す限りのの灰色の中には、バラバラになった僕たちの思い出が横たわっていました。
この無機質な世界が、自分の故郷とは思えません。
それでも、確かにここは僕が生きた世界で、故郷で、
東日本大震災が去って、もう10余年が経ちました。
あの灰色一色の世界は、今はもう色に溢れています。
無色の世界…
目をとじて信じてほしいノクターン
僕が届けるピアノの音色
無色の世界
この世界の色は?
自分の世界の色は?自分の気分によって変わってくる。
毎日の同じ景色も気分により色が変わる
ではどうすれば自分の好きな色になる?
好きなものは?
好きな人は?
好きな食べ物は?
好きな時間は?
これは考えるのが正しいのか?
無色から自分の色をつけるなら何色をつけるだろう
自分の好きな色は?
好きって何?
みんな違う世界を見ている。
ある人はとんでもなくカラフルだったり、
ある人はくすんだ汚い色しか見えなかったりする。
動物たちには、黄色が見えなかったり、青が見えなかったりする。
僕には本当の色というものは知らないが、
もしかしたら、この世界は無色なのかもしれない。
と、どうしようもないことを考えたりする。
詩彩音
無色の世界。
無色透明な世界が
広がっている
わたしの前に
なにも見えない
無色の世界
それでも君に逢えたなら
音や匂いにさえ
色彩を感じられるだろうか
キミがあまりにも悲しむから
空から手紙を書いて送ったよ
青い空のインクと虹色の便箋
想い出はいつもボクの胸の中
春のさくらのように色付いて
陽のひかりのように煌めいて
またいつかボク達は出逢うよ
キミを生ききること約束だよ
寂しさはあの空の星へ預けて
地球の美しさを心いっぱいに
ボクからの手紙はいつも
キミの瞳に映る全てなのだから
『無色の世界』
白黒も
濃淡もある
色と見て
無色の世界
水墨画の美
お題☆無色の世界
無色の世界
人は亡くなったら
無色の世界に行くのかな
無色って、何にも
染まっていかず
透明で
不思議
-無色の世界-
色を感じて、心が穏やかになったり嬉しくなったりすることが結構ある私。
世界の色が見えなくなったらどうなるのかを考えることがたまにあるけれど、今よりわくわくが少ない世界になる事は確実なのかなと思う。
人がこの世に生まれ落ちる前の天界と言われる場所では、きっと無色透明の澄んだ世界にいたのだろう。けれど、生きる事を始めた瞬間から喜怒哀楽と言う感情に左右され激動の時間を生きていく。
長い人生で色々な経験を積んで、泣いたり笑ったりしながら人それぞれに色付けされて仕上がっていく…
穏やかに幸せを感じられ、良い色に満たされるように生きたい。
なにかないかな
自分の世界に色をつけてくれるもの
モノクロで面白みのない世界は味がない
誰か私の世界に絵の具を垂らしてくれないだろうか。
ただ、
待っているだけでは
なにも変わらないことはもう知っている。
無色がなにかに染まるまで、
私の世界を模索しにいこうか。
無色の世界
(無色の世界)
君が部屋から出て行った。
狭く感じていたこの部屋が今はやけに広く感じる。
君のいた色付いた世界が、無色の世界に変わっていった。
いつも僕が起きると、君はもう台所に立っていて。「おはよう。」とコーヒーを入れてくれる。
君の作る食事は、いつも僕への思いやりに溢れていた。
出掛ける前はいつも僕に、「今日の服どうかな?」と聞いてきた。可愛いって言えばよかった。
「今日の私、どこか違うの分からない?」と美容室に行った日、メイクを変えた日、いつも僕に聞いてきた。
少しは変化に気づけるくらい君を見つめていたらよかった。
君が型どる日常は、僕への愛でいっぱいだった。
それに僕は気づくことができなかった。
今更気付いたって、もう遅い。手遅れだ。
君のいない無色透明なこの世界で1人きり、僕は君の欠片を集め抱きしめて眠ろう。
モノクロの無声映画の様なこの世界で。
来世で君と会うときには
わたしがこの世で付けた
様々な色彩は全て消し去り
無色で会いたい
君の色 一色だけに
染まるために
# 無色の世界
無色の世界
人と仲良くなるのが苦手だった。
嫌われるのが怖いから。
こう言えば嫌われるかも。
こうしたらウザがられるかもしれない。
学生時代の失敗を引きずって、
大人になってからも他人と深く関わることを
避けて生きてきた。
周りから見たらきっと
見えてるようで見えていない
透明人間のような存在なのかもしれない。
それで良かった。…はずだった。
だけどシロくんに出会って
世界が変わった。
彼は私と一緒にいたいと言ってくれた。
人付き合いが苦手な私を
それも貴方だと受け入れてくれた。
私がわがままを言えるようになったのは
間違いなく彼のおかげだ。
付き合ってしばらくしてから
彼に聞いてみた。
「どうして私だったの?」
そう言うとシロくんは
ふふっと笑って
「杏さんを初めて見た時、キラキラってしてたんだ」
と言った。
「キラキラ?」
「他の人とは違うって直感したの。」
「そんなこと言われたことないよ?目立たないとはいよく言われるけど。」
「めっちゃ目立ってたよ?少なくとも俺には」
「…そう、なんだ」
その真っ直ぐな言葉は、
私の心にずっと染み込んでいく。
そしてまたひとつ、
私が色づいていくのだ。