『海へ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
海へ
海へ行くとき
辛いとき
海が見たいとき
仲間と楽しみたいとき
海にいるとき
一人で過ごしたいとき
海へ向かうとき
海に会いたいとき
海から帰るとき
こんなもんかなって受け入れたとき
あきかぜ
海へ
子供の頃、夏休みは必ず毎年お父さんの会社の旅行で江ノ島に行ってた。
エレベーターでお母さんが弟のパンツを落として引き返したところで扉が閉まっちゃって、私と弟が残された。
待っている間にエレベーターが故障して、扉が開けられ真っ暗な穴がすごく怖くて、お母さんが死んじゃったかと思って悲しくなった。
しばらくして、エレベーターが動き出して扉が開いてお母さん恥ずかしそうに降りてきた。
その時にお母さん大丈夫だったんだって、多分ほっとしたんだと思う。
ホテルの目の前に江ノ島水族館があって、カメが生臭かったのが1番印象に残ってる
今はキレイに改装されたけど、とにかく生臭かったんだよ
最高の天気だ
空は晴れ渡り
心地のよい風も吹いている
鞄を持ち直し肩を回す
「ふ~」
胸いっぱいに息を吸い込み
海の香りを閉じ込める
「まあでも、少~し暑いかな」
笑いながら君の手を取る
「ああ でも 水は君の手より冷たいな」
海の中へ歩みを進める
「ほら…」
取った君の手をソッと離す
ゆっくりとした動きで沖まで流れていく君
「すぐ追いかけるからね」
君の 全て を 順番に 放し て いく
「じゃあ還ろうか」
頬に手を当て 視線を合わせ君に問いかける
「海へ」
ハンドルを握る。
上から太陽光が降ってきて、手汗が滲む。
ここのカーブはちょっときつい。両側にそびえる林の傾斜は激しく、ほぼ崖。なのでまだ「その」景色は見えないが……
カーブを抜けた瞬間、見えた!!
水平線は日光を浴びて魚の鱗のようにぎらぎらと光り、
水底の底まで見える、エメラルドグリーンの絨毯。
遠くの方に見える岩肌塗れの激しい山は、夏の景色ゆえ、
深い緑が見え、その輪郭はあいまい。
冬になると、この輪郭がもっとはっきりとする。
潮の匂いもやってきた…!
これ!!これが伊豆半島の海!!!
大味で美しく、たまに少し怖い海。
私の大好きな景色だ。また会ったね。
今年もよろしく。
#海へ
青空、白い砂浜、広くて真っ青な海
これが一般的な海のイメージ
でも僕の海のイメージは
少し灰色が目立つ雲、白と灰色が混ざった砂浜
広くて少し緑混じった海
それはあの子と行った海の景色だった
またもう一度、行けるのなら君と一緒に行きたいな
title:サウナ
僕は銭湯のサウナが大好きだ
でもたった5分しか入らない。
整うなんてことはもう忘れてしまった
どれだけ汗をかいて、冷たい水風呂に入っても
頭がすっきりすることはないから。
前までは「水風呂までがサウナだ!」なんて
通ぶって居たけど
今では水風呂にも入らない。
価値観はその時々で変わるもの
訂正しよう
僕は5分もサウナに入った
だから今日も早く出る
コーヒー牛乳を買って
君の笑顔を待てるように。
海へ
私が死んだら散骨をして欲しい。
奄美大島の山のてっぺんから
風に乗って舞い散り、土に染み込んで
長い年月をかけて海へたどり着く。
すべては海へ還るのだ。
廻り廻って、命に代わる。。
穏やかで優しいところも
ほろりと酔ったみたいに揺蕩うときも
吸い込まれそうなほどに 深くて蒼いブルーの瞳も
すべてが僕を沼らせたのです
夕陽に照らされて 頬を赤く染める君は
色眼鏡をかけていなくても
どんなものより美しく目に映りました
いつまでも傍に居たいと願うのは我儘でしょうか
もし叶うのなら 君に僕のすべてを捧げたいのです
海へ
海へ
辛いことがあると、海へ歩く。
自分の悪口を聞いちゃったとき。上司に怒られたとき。嘘で繕わずに話せる人がいないことが、さみしいと思ったとき。必ず同じ海岸の防波堤の、同じ位置から海を見下ろす。吸い込まれそうな感覚に身を任せて、また現実へ帰る。
今日もまた、海を見に防波堤に立つ。
真冬の、昼の海。人の気配はなくて、心地がいい。
ずうっと、海が赤くなるまで見つめて、ふと現実に戻る。明日も会社に行かなくてはならないと思い出した。
防波堤をぴょんと飛び降りようとして…。
足が、上手く動かなかった。
「うっ…」
そのまま、落ちたらしい。転ぶ準備もできなかったから、痛くて立てない。
このまま、アスファルトを見続けて凍死か、餓死だろうか。
「あの、大丈夫ですか?」
近くで人の声がした。私一人じゃ、なかったんだ。
「…、すみません。大丈夫です」
全然大丈夫ではないけど、なんとか笑みを作って顔を上げる。声をかけてくれたのは、私と同い年くらいの男性だった。
「そう、ですか。…あっ、頭打ってないですか?もしそうなら、一応病院に行ったほうがいいと思います。タクシー、いりますか?」
大丈夫、という言葉を無視するかのように男性は続ける。私の嘘、ばれたかな?
「あのぅ、私、大丈夫ですよ?頭も打ってないです。お気遣い、ありがとうございます」
大丈夫、を強調して答えると、男性は笑った。
「大丈夫か、って聞いたら大体大丈夫って帰ってくるでしょう?そう聞いたのは、意識があるか確かめたかったからですよ。…頭打ってないならよかったです。自力で帰れますか?」
なんだろう、この人。私の言葉が、するするとかわされている感じ。
出会って数分だけれど、この人には嘘はつけない。そんな気がする。
「…、すみません。タクシー、呼んでもらえませんか」
「分かりました」
このときの私に、近い未来でこの男性と恋人になるって教えたら、どう思うんだろう?
※数日前の「夜の海」の過去編です
夏休みは海や川へ、家族や友達などグループで行くことが多いだろう
けれど、海や川は時には刃を向く
自然には勝てない
水は、水の流れがある
それには逆らえないのだ
だから、水の怖さを知る大人達は言う
「海には、不用意には近づくな」
「深いところは入るな」
「子どもから目を離すな」
そう、ほんの一瞬で奪われるから。
自分なら何度も行ってるから大丈夫と思っていない?
それは違う、たまたま「運」が良かっただけ
水は、人間達にとっても生かされるものだけれど
ボーダーを超えるとあっという間に生死の狭間へゆく
だから、皆も気をつけて
川や海は入らないで、眺めるだけが一番良い。
【25,お題:裏返し】2023/08/22 ※保存を忘れ消滅。
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【26,お題:海へ】
「ねぇ、みんなで海へ行こうよ!」
最初に言い出した奴、絶対許さない。
地図にも載ってないようなクソ山奥のド田舎村をでたのはいつだったか、すでにかれこれ4日ほど歩き続けている。
「ひぃぃ無理だよぉ疲れたぁ、休もうよヒカル~」
「俺も...マジでキツイ、せめてバスとか乗れないか?」
「あーもう誰だよ、歩いて海まで行こうとか言い出した奴~~~!!!」
...お前ら叫ぶ体力があるなら、バス停を探してくれ
現在、俺たち4人は夜明け前の薄暗い町中を歩いていた。
何故こうなったのかって?それは次の通りだ
誰かが海まで歩こうと言い出す→行けるんじゃないかと思い村を飛び出す→現在に至る
なんでOKしてしまったんだあの時の俺よ...
「僕もう無理ぃ...死んじゃうよー」
「...ッあ!お前ら静かにしろ...なんか聞こえないか?」
ザザン...ザバン...
どこかからか、微かに聞こえる奇妙な音
小豆を桶のなかで転がしたときとよく似ている
もしや、と思って顔を見合わせた
「「「「マジか」」」」
誰からとなく走り出した、今までの疲れとか関係ない
目の前に迫ったゴールに俺たちのテンションはMAXに到達した
ちょうど日が昇る、金色の光が降り注ぐ
胸一杯に大きく吸い込んだ潮の香りが鼻を刺した。
「っっいいやったああぁぁっっっ!!!!」
思い切り叫んで、石造りの階段を駆け降りる
慌てて追いかけてくる3人を横目に、俺はリュックを投げ捨て海へ飛び込んだ
冷たい、あとしょっぱい!
「しょっぱ!?マジでしょっぱいじゃん!すげぇーっ」
「しょっぱいっていうか、辛い!」
「っはは!マジで来ちゃったぁ!」
ギャーギャーはしゃぎながら朝焼け色の海を走り回る
初めての海は、見たことない程美しく
そして、潮の味がした。
海へ
君はいつだって神秘的だ。
いつも僕の心を和ませてくれる。
辛いことがあっても、君を見つめていると、
抱く悩みなんてちっぽけに感じられる。
生きる勇気を与えてくれるんだ。
君の広大さとそばにいるだけで感じられる
暖かさが大好きだ。
全ては君が居てくれたことで始まった
生命の物語を共に作られること。
幸せに想う。
これからもあらゆる生命の為に共に生きよう。
どんなに汚れた世の中であろうとしても。
地球より
「ふるさと」
海へ向かっていく
男たちの後ろ姿
大海という
ふるさとへ
帰って行くようにみえる
大きく日焼けし
タトゥーの掘られた背中には
古から伝わるわたしたちの物語
なんのくるしみもなく、
自由の果てに向かうように
海へ向かって
#海へ
──まだ知らない土地を見てみたい!
好奇心を抱えて海へ行く
──誰もがわたしを知らない場所へ行きたい!
孤独な心を隠すために海へ行く
理由はきっと、それぞれでいい
遠くに想いを馳せることは自由だから
深いブルー 鮮やかな碧 暗い黒
色んな顔を持つ海に、自分のおもいを曝け出す
詰まった息を開放するように
拝啓 海へ
宛先のない気持ちを聞いてくれて、ありがとう
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海へ
海へ
地球の7割が海であるがそのほとんどがまだ解明されていない謎に満ちているにもかかわらずみんな海が好きであり海で思い出を作っている。だから人も同じで人間の7割は水でできてると言われている、だから中身を知るまで嫌いとは言えない、自分は外見も中身も関係なくみんなと仲良くなれるよう海のように広い心を持って生きていきたいと思う。
海へ
学校帰り。今日から夏休み。
急に海に行くことになった。
着いて荷物を投げ捨てながら砂浜を走る。
叫びながら走って飛び込む。
波に足をすくわれながらも、思いっきり振り返って笑う。
「1回濡れちゃえば何も怖くないから!!」
今を全力で生きる。
今を振り返って、尊さを感じるのが青春なのだ。
辛い夜には海へ行きたくなる。
悲しい夜には海に行きたくなる。
海はなんだって包んでくれる気がするから。
私の全てを連れ去ってくれる気がするから。
霊の声が呼ぶ海。
足跡を攫う波の群れ。
波の群衆に攫われた霊に祈る。
幾度も繰り返される悲しみが、
止めどなく溢れ出してくる名前をつけれない感情が、
終わらないこのループが、
どうか、いつかずっとずっとずっと先の未来になりますように。
今、目に映る大切な人が、無事に最期までいられますように。
海へ
山手に住み始めたのは、15年余り前…それまでは、海が見え、潮風が香る街に住んで居た…今でも、海が恋しくて、画像や音声を感じると、ソワソワしてしまう…
海へ
「私は海から来たの」
お祖母様はそう言いました。
「海の中はとても綺麗だったのだけど、お祖父様に会いたくて来たの」
声は出ないし、足が痛くて大変だったけど、とお祖母様は少女のように笑っていました。
あれから何年も過ぎて、お祖父様が亡くなり、一日中ベッドで過ごすようになったお祖母様は、遠い目をして言いました。
「海へ帰りたい」
気弱なことを、と誰もが本気にしませんでした。皆に愛されていたお祖母様は大事にされて、城の中で過ごすばかり。
でも叶えてあげればよかった。せめて海のそばに連れて来てあげればよかった。
今日、私はお祖母様の髪を一房持って海に来ています。青い海に髪を流したら、すぐに消えていくでしょう。
きっと帰りを待つものがいる海の底まで。