『泣かないよ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
泣かないよ。泣き虫なあなたがつられちゃうから。
泣かないよ
泣かないよ、男の子だもん
泣かないよ、お兄ちゃんだもん
泣かないよ、強い子だもん
泣かないよ、偉い子だもん
泣かないよ、泣かないから、もう言わないで
「もう、泣くななんて言わないで」
「泣かないよ」
泣かないよ
泣いたってなんの意味もないもの
なんでそんな悲しいこと言うの。
そんなふうに閉じ込めないでよ。
あなたの悲しみも、怒りも、
悔しさも、辛さも、
みんな意味が無いなんて、
あなたの意志表示に意味が無いなんて
そんな悲しいこと。
泣いたって、その涙を、心を
全部ぜんぶ足蹴にされて、
ぐちゃぐちゃに踏みにじられるんだもの
疲れちゃうでしょ
いやだ。
そんな奴より僕を見て。
ちゃんと拾うよ、
全部抱き上げて抱きしめて、
沢山たくさん慈しむから。
真正面から受け止めるから。
だから、頼むよ、お願いだから、
伝えることを諦めないで。
「泣かないよ」
〝泣かないよ〟
泣き虫だったあの頃は、
よく泣いていて、周りを困らせていた。
大人はいつも泣かないから、不思議に思ってもいた。
でも、大人になった今、やっとわかった気がする。
私ももう泣かないよ。
だって、守りたい人が出来たから。
夜の似合う幼年と、
海の似合う若年と、
ハミングの似合う中年と、
ガーデンの似合う老年を経て、
全て無駄にして棺屋を儲からせたいのである
次の瞬間には床が抜けて落ちてしまうかもしれないのに一歩踏み出せるのはなぜだろう。それは、気にしていないから。自分の予測に信頼をおいているから。
泣かないよ
たとえ、1人だけ入賞できなくても。
たとえ、好きだった人が死んだとしても。
たとえ、明日生きているかすら分からない状態になったとしても。
だって泣いたら潰れるから。
いやでも認識してしまうから。
それならば泣かない。悲しくなどない、涙などでない。
そうして蓋をして、静かに少女は落ちてった。
泣かないよ
絶対に
約束する
だから、君は笑って
約束だよ?
ぼくが泣かなかったら
君が笑う
それが、一番だから
今朝、あいつが転校するという噂を耳にした
まあ、なんとなくそんな感じ出してたから驚きはしなかった
俺は特別仲がいいわけでもないし悪いわけでもない
ただ一人、ここからいなくなるだけだ
僕は何も思わないはずだ
あいつとの関わりも指で数えられるほどだ
別に、何も――。
『泣かないよ』
卒業式の日、泣かないよと私は言った
卒業したってまた会えるし
でも君は私が絶対泣くと言う
なんでだよと軽口を叩き合いながらいつものように学校に向かう
泣かないように卒業というものをあまり深く考えないようにして卒業式を乗り切った
ほら、泣かなかったでしょ?
君はまだ終わってないよと笑う
教室に戻ってからクラスで思い出の動画を見るのがこの学校の風習だ
乗り切れると思ってた
また会えるから
動画を見てる時この当たり前だった日常がもう戻ってこないのだと思ったら止められなかった
君は何も言わず私を抱きしめてくれた
ああ、君にはわかっていたのか
私にとってこの日常が失いたくない大切な日々だったことを
私が思い出というものに弱くて泣いてしまうことを
君と出会って、笑って、泣いてたくさんの思い出をつくることができて本当に幸せだった
ありがとう
そしてこれからも…
今日で終わり。
言葉のとおりで、今日3年間の高校生活が幕を閉じた。つまり卒業したってこと。嬉しいような悲しいような。なんか今は一言じゃ言い表せない気持ちが頭の中をぐるぐるしてる。始まれば終わりが来る。終わる代わりにまた何かが始まる。そうやって、巡り巡ってゆくものなのかな。それを素直に受け入れられるにはもう少し時間が必要な気がする。だって17歳って、大人でも子供でもない歳だから。大人が言うことをはい分かりましたって簡単には呑み込めなかったりする。聞き分け良くいられた時代はもうとっくに過ぎ去ってしまった。
だから、この卒業の気持ちをうまく表現できないのも今だから故なのかな。嬉しい、寂しい。それは確かにあるけど、根底にはもっと言葉に言い表せないような……なんていうか複雑な感情が生きている気がする。これを言葉で言い表すことができたならきっと、その時は私は“大人”なのかもしれないな。
……なんて。
偉そうに語ってみたけど、やっぱりみんなと離れるのは寂しい。今はただそれだけが真っ先に浮かぶの。みんなと過ごした思い出のこの学校に明日からはもう通えないなんて。あの先生の話も聞けない。食堂のメニューも食べられない。普通にあったことがもう出来なくなると思うと途端に寂しくなるのは何故だろう。思えば思うほど切なさがつのる。
きっとこれも誰もが味わうものなんだろうな。名残惜しいけど、次に進まなくちゃ。皆それぞれの道を明日から歩き出す。私だってその1人。でも、お別れじゃないから泣かないよ。会いたいと思ったら会える時代だもん。そのことが凄く心強い。
大丈夫。
今日はとことん感情的になっちゃうけど、明日からは笑ってみせるから。
卒業おめでとう、私。
君がついに旅立ったと、手紙がありました。
大々的に、なんて昔は言ってましたけど、
随分小ぢんまりしそうな気配がするのは
気のせいでしょうか。
親も子も片割れも置いていくなんて、
薄情な君らしいなぁと思います。
結局約束を破られてしまったけど、
此方は守り続けるつもりなのでね、
後で悔しがる君の顔が目に浮かびます。
……はは、ざまみろ。
精々一人で天国探索しててください。
それじゃあ、またいつか。
<泣かないよ>
「何で大概の水場には、必ず鏡が置かれるんでしょうね」
赤い口紅をポーチに仕舞いながら彼女は言う。
「化粧室とか洗面所はまだ分かるのよ。お手洗いやお風呂場やキッチンにも置かれる理由が分からないの」
まして、と小さく指差された先。
「こんな大きな合わせ鏡にするなんて」
広く見せるためじゃないの、と問えば。
「化粧直しなんて、寧ろ誰にも見えないようにしたくないかしら」
それもまあ一理、と鏡を見やる。
化粧して尚青白い肌の彼女は、
鏡の向こうで赤い唇を吊り上げ嗤っていた。
<怖がり>
泣きそうだわ
かりんとう
ないんだけど〜
いつものとこに置いといたのに
よっちゃん、食べたでしょ?
※『泣かないよ』で言葉遊びしました
泣かないよって言ってから泣くのが
癖になっちゃうんだよね。
よりかまってもらえるから。
いつから大人で、いつまで子供なのだろう。
――――泣かないよ
泣かないよ。というのは実に難しいことでございます。
泣くのは正常でございましょう。
でなければ、我々は何故泣きながら生まれるのでしょうか?
遠い記憶でいつだったかもうわからない。
どうしてその記憶だけ覚えているのか、はたまたただの幻影かはわからない。
けれど、確かに言えることはそれはとても大切で美しかったことだけはわかる。
この記憶は間違いなく自分であって自分ではない、本来なら覚えていないはずのものだ。
この世の何よりも美しくて、届かなくて、でも諦められなくて。
そんな自分に気づいた唯一が、悲観したけれど何も言わず己自信を見てくれていた。
泣いているように見えたのであろう。そういわれたが己はそんなつもりはなかった。
泣かないよ
それを聞いて唯一はただそっと隣によりそった。
泣けない3人
僕ら3人は、教室の中でちょっと浮いた存在だったのかもしれない。
小学校の運動会で、クラスの応援もせず鬼ごっこをしていた。
音楽の授業では一生懸命歌うふりをして口パクだった。
間違った方法ではあったが、僕らは早く大人になりたかったのだ。
2人だったら注意されて直されたかもしれない。
どちらか1人が裏切って、周囲に同調していたかもしれない。
しかし僕らは3人で、そろってふてぶてしい子供だった。
5年、6年生とそろって3人は同じクラスだった。
特に大きな出来事もなく、何となく卒業式はやってきた。
先生もクラスメートも感極まった表情をしていた。
最後は教室に集まり、先生からのお話があった。
先生は話始めのタイミングでラジカセをカチっと押して、しんみりする音楽を流し始めた。
僕らは目配せをし、手で口元を押さえ笑い出しそうなのを我慢した。
先生のお話が終わると、僕ら3人以外のみんなが涙をこぼしていた。
流石にちょっと困ったなーと思っていると、先生にポンポンと肩を叩かれた。僕ら3人だけが肩を叩かれた。
「最後くらい素直になりな」
そんなこと言ったって先生、仕方ないものは仕方ないんですよ。
泣いたりなんて、しませんよ。
どれだけ辛く、恐ろしい場所に居ようとも
あなたは生きているのでしょう?
泣いたりなんて、しませんよ。
いつか帰ってくるあなたを信じて
笑顔を絶やさず生きていくから。
泣いたりなんて、しませんよ。
優しく大きなあなたの背中が
小さな箱に収まって
何一つ喋らぬ人になったとしても
泣いたりなんて、しませんよ。
だから大丈夫。
私のことは何も心配しないで
ただあなたのやらねばならないことを果たしてきて。
「泣かないよ」
それでもいいよ
そういうことでも
どういうわけでも
わたしだってべつに
たまたま傘をふたつ持ってただけだし
全然あわてて走ってきてないし
「泣かないよ」
泣かないよ
誰かの前では
そうしてしまったら
相手に責任を擦り付けてしまうようで
泣くのは自分の胸だけで
伝えられるようになったら
その時に、また