『桜散る』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「桜散る」
赤み増しゆき
散る時近し
風に吹かれて
舞い上がる
赤み過ぎゆき
寝落ちも近し
風にさらされ
震えくる
桜散る
実際に桜の花びらが散る現象を想像しそこからイメージを膨らませると。
受験に落ちる、夢破れる、失恋する。
全て悪いイメージだけれど、実際は始まりの合図なんだよね。
皆さんは何をイメージしましたか?
「とっくに大半の地域は、散ってきてるか葉桜よな」
最近「温暖化が続くと桜が咲かない地域が出てくる」との報道を観た気がする、某所在住物書きである。
「夕日、星、雨、春爛漫、エイプリルフール。このアプリ、空と季節に関するお題の遭遇率結構高いな」
あとはなんかエモそうな単語とか、かな。
物書きは己の過去投稿記事を辿り、そもそも花に草等の題目が「桜散る」しか見つけられぬことに気付き、
「このアプリ、動物ネタ不参加説……?」
桜でも季節でもない、無関係の方向に仮説を立てた。
――――――
職場の先輩は熱に弱い。
本人は、「雪国の田舎生まれだから」って説明してる。冬は最「高」気温が氷点下で、夏も35℃を超える日が少ない場所で育ったからって。
「あつい。しんでしまう」
今日も日中の緊急外回りから帰ってくるや否や、上着を脱いでワイシャツ1枚。職場でひとり浮かないように、理性で、半袖じゃなく長袖にしたみたい。
暑いと溶けるチョコ。熱通したら形変わっちゃう卵。ちょっと気温が上がるとすぐ散る桜。
スマホの天気予報では、明日の東京は26℃。
多分明日も先輩の桜は散るんだろう。
明日と明後日でだいぶ散って、週末には葉桜かな。
いつもピシッと、なんなら少し無機質感すらある先輩が、20℃未満の気温に負けて机に突っ伏す姿は、
体が冬の寒いのから春の温かいのに慣れる前の、今しか見られない風物詩だ。
「おまえは、なんで、へいきなんだ」
「先輩が弱いの。東京だよ。先輩も、十何年も居るんだから、そろそろ春の20℃くらい慣れなよ。いちいち毎年散ってたら体もたないよ」
「なにをどうしたら、わたしが、はなになる……」
そうだ。花。――途端先輩が顔を上げて、保冷のミニポーチをバッグから取り出した。
「朝のドタバタで渡しそびれた。口に合うと良いが」
中には、100均で見るような小さな本の形の箱。開けてみると、何か小さな四角いものが、キャンディーみたいに紙に包まれて、たくさん、入ってた。
「先週の金曜、お前にだいぶ面倒をかけただろう」
包み紙の中から出てきたのは小さなキューブチョコ。
「あの時の詫びと、礼だ」
紙にはうすーく、スミレの写真がプリントされてた。
「見たことない柄」
「だろうな。私もどこで買ったか多分忘れた」
「嘘ついてそう。何か隠してそう」
「私自身が照れくさいだけだ。お前のメンタルに害のある隠し事ではない」
「それは信じる」
正直なんだか嘘つきなんだか分からない先輩をジト見しつつ、チョコを口に放り込む。
香り付けがしてあるらしく、舌の上のチョコが少し溶けた瞬間、散る桜の淡さが鼻に抜けた。
「スミレじゃないんだ」
「包み紙の柄が多くてな。一種類しないと、香りがごっちゃごちゃになる。……気に入らなかったか?」
「全然。好き。ありがと」
#桜散る
桜花爛漫…
唯一無二の美しさで咲き乱れる桜の花🌸
今 この瞬間全力で咲く
自分の力を出し惜しみなんてしない
今だけに命懸けで咲く
その美しさは刹那…
次なんてない
今だけの美しさに魅了されたくて
人は桜を追い求める
こんなに人を惹きつけておいて
散る時はなんの躊躇いもなく
風と共にあっさり散っていく
枯れた姿を誰に見せることもなく
人々に美しい記憶だけを残したまま消える…
格好いい!
こんな風に生涯を終えられたら
どんなにいいだろう…
私は…
人並み程度に幸せに生きて
歳をとって自分がわからなくなったら
人様にたくさんの迷惑 面倒 心配をかけて
病院のベットで息をひきとるんだろうな…
その時
死際の走馬灯を見ながら何を思うのか…
興味深く楽しみでもある(◡ ω ◡)ウンウン…
「まだ死なない!」って全力で起き上がって
最期に皆を驚かせて笑わせたい
何回までなら皆笑ってくれるかな?
( ´∀`)bヘヘヘ
🌈黒猫のつぶやき🌈
桜吹雪…
時代劇で誰かいたね~
「これが目に入らぬか?」って…
今だとコンプライアンス的にダメなやつwww
開花宣言が発表されてから季節に似合わぬ突風に大雨が続き、変化が早かった。満開の桜はあっという間に桃色から緑へ。早き替えを見せられているようで自然にいじわるをされている気分。
「ゆっくりお花見したかったなぁ」
連れて行ってもらったが、ひらひら舞落ちる花びらをお団子を食べながらじっくり眺めてみたかった。あまりに早い葉桜の登場に肩を落としていると
「じゃあ今回のおやつは君にぴったりだね」
彼がトレーから私の目の前に和菓子と湯飲みを置く。ねりきりと口の広く開いたガラスの湯飲みはどちらも
「桜…?」
ねりきりは桜の形、湯飲みのお茶には桜の花が咲いていた。彼からの出張土産だそうで大人気で買うのが大変だったそうな。半透明の花びらがゆらゆら揺れる。意外と何でもお茶になるらしい。
「満開って訳じゃないけどゆっくりお花見はできるだろ?」
彼の言葉で全体をばかりに気を取られてひとつひとつを疎かにしていたんじゃないかと手もとの湯飲みを覗いた。湯飲みに閉じ込められた私だけの桜をたっぷり目で満喫した後
くいっとあおぐと口から鼻腔へほわりと広がるお茶と微かな桜の香りが体を解す。見映えの良い透明な器に花開いた『桜散る』
この時期に通りたくなる道がある
普段は全く通る必要の無い道
偶然、桜散る時期に通った時の景色が
未だ忘れられず、わさわざ遠回りする
『あぁ、これが桜吹雪なんだ』
実感した景色
散り際に侘しさなんか微塵も感じない
潔さに覇気すら感じる豪華な桜の散り方
1年に数日だけのプレミアム
天気や風向き
全ての条件が揃った瞬間に発動する体感美
今年こそ!
-桜散る頃に出会った君へ
君を見つけた時、今までにないぐらい僕の心臓は高鳴った
だって君ほど美しい人に出会ったことなんてなかったから
それまで僕の世界に"色"は無かった
モノクロの世界でずっと生きてきた
でもあの日、僕の世界は色付いた
あの日から僕の世界には"色"が溢れた
ありがとう
また会えたら、改めて直接お礼を言いたいな
また会える日を楽しみにしています
-君の美しさに救われた1人より
「桜散る」
あれよあれよと桜満開
あれよあれよと散りゆく桜
残すはいっぺんの桜花びら新たな息吹
人は何を咲かせて散らそうか
花びらを手放した木々が一斉に輝く。大地と天の恵みを一身にうけられるように葉を広げ、枝を伸ばす。
「桜の花びらをキャッチしたら恋が叶うんだって!」
昔誰かが言っていた
今年もその季節がやって来る
ずっと忘れられなかった
自分から手を離したくせに
ずっと気になっていた
新しい大事な人が出来たとか
噂だけはまわってきた
その度に胸が苦しくなった
もう、手は届かない
数メートル先で笑い合う
大好きだった人とその恋人
どうか幸せに
空を見あげると
ひらひらと舞うピンクの蝶々
手を伸ばすと手のひらに1枚舞い降りた
サヨナラ
そっと握りしめ新しい道を歩き出す
#桜散る
葉桜を写真に収めようと、スマホをかざしているとき、手元がぶるぶると震えた。
北のほうへ進学した彼から動画が届いている。
「2回も花見ができるなんてラッキー!」
と言いながら、手のひらに一枚を半分に分けた花びらが映る。もう半分はわたしが持っている。くっつけるとハートだねと言ったのは、卒業のときだった。
「こっちはもう、葉桜になったよ」
そうメッセージ加えて、写真を送った。
そんなことを思い出しながら、歩き始めた娘の手を握る。娘の手の中に、花びらがある。それが半分になっていることを手の中で感じている。
彼が渡してくれたのかなと、お墓の前でわたしは思う。
#11「桜散る」
ある桜の満開の日。
ある学校で入学式が行われていた。
そこには花も自分の1部だと思わせるような魅力的な女性がいた。
彼女は綺麗な茶髪の髪を腰まで下ろし、風になびかせていた。
髪が揺れるのと同時に桜が散り、映画のようだった。
そんな女性に僕は見惚れていた。
「もう長くはもたないって――」
小耳に挟んだ言葉が、脳内で反響する。
手を尽くされた。
やれるだけのことは全てやった。
でも、ダメなものはダメなんだって。
また改めて知った。
窓の先に見える、満開の桜の木。
だが、いつあれが散るのかなんて、分からない。
雨が降ったり、風が吹いたりして、もう無くなってるかもしれない。
……まぁ、それは、自分にも当てはまることなんだけどね。
〜桜散る〜
人は何かを達成できなかった時、桜散るなんて表現をするらしいじゃないか。
俺の頭上からそう告げたそいつは、綺麗な顔をこれでもかというほど意地悪く歪ませて、ニヤリと微笑んだ。
「だから何だって言うんだよ」
俺はズズズっと鼻水を吸い上げ、涙でぐしゃぐしゃになった顔をそいつに向ける。
「いやいや、人間とは粋な表現をするものだと思ってね。それで小さき少年よ、こんな満開な桜の木の下で、君は何をそんなに落ち込んでいるんだね?」
「うるせー、お前なんかに言うかよ」
「おおかた女の子にでも振られたんだろ」
うっ、と俺は言葉に詰まる。
「ちっげーよ。ただ……、負けたくない奴に、今日体育の100メートル走で勝てなかったっつーか」
「なるほど。そいつが恋のライバルか」
うっ、とまた図星を衝かれ、俺はぎりっと奥歯に力を込めた。
「クッソー、何だよ、さっきから。俺のこと分かったように指摘しやがって」
「分かったようにじゃない。分かってるんだ。なんせ私はこの土地で、もう千年近くもの時を過ごしてきたんだぞ。たかが10年ほどしか生きてないひよっこ少年の思考など、読めて当たり前だろう」
ははははっとそいつは意気揚々に笑う。桜の太い幹に悠々と腰を掛けて、俺にしか見えないたぶん人間じゃないそいつは、俺の胸中など知らぬように楽しげだった。
「俯くな、少年よ。こんなにも満開な桜を見ないだなんて勿体ないぞ。桜は確かにすぐ散るが、また来年も変わらず咲く。そこに在り続ける限りはな」
俺はそいつの言葉につられて顔を上げた。ピンク色の綺麗な花弁からひらひらと小さな花びらが舞う。
「どうだ、少年よ。いっとき散ったからといって、嘆く必要などないと思わんか」
散る様だって桜はこんなにも美しいのだからと、そいつが珍しく優しい声を出したので、俺は黙って涙を拭くと、「まあ、そうだな」と、ぶっきらぼうに頷いた。
【桜散る】
知っていますか?この銀河にあるソメイヨシノは遺伝的にはすべて同一個体、クローンなんです。だからこんなにも、一斉に咲いて一斉に散るのですね。……ええ、同一個体ですから自ら繁殖することはなく、この花を必要とするヒトの手によってのみ増える。実に不自然な花なのです。旧人類は、地球に棲んでいた頃からソメイヨシノを好んで盛んに増やしていたそうですよ。オハナミも、元はそうした古代文明の一つで行われていた儀式だとか。一部の旧人類がなぜここまでソメイヨシノに執着し、銀河中の星々に植えてまわったのか、旧人類と違い植物に特別美しさや好ましさを覚える情動を備えていない我々には、理解し難いですね。しかし、美しさはわからなくとも、茫漠とひろがる宇宙に大してあまりに脆く短く紛れ込んだ異物のような生を、この花の咲いては散る姿に重ねて親しみを持つ気持ちなら、我々にもなんとなく想像できる気がしませんか。え、わからない? 君と私は同じロットで造られた個体なのに、これほど相違があることが、ときどき不思議ですよ。
(桜散る)
つい最近まで満開だった桜は
もう散ってしまったみたい。
もうちょっと桜を見ていたかった。
なんて思ってしまうのは
きっと桜がみんなに飽きられる前に散ってしまうから。
そこが少し残念でそれでもとても美しいなんて
とても魅力的だと思う。
桜散る瞬間まで綺麗で
みんなを楽しませてくれる。
そんな春が私は好き
─────『桜散る』
3月某日。
温かい気候と、ほどよく晴れた空が私を見下ろしていた。
今日は卒業式。
はらはらと淡い花弁が散っている。
散った花を打つように雨粒が落ちた。
雨粒は雨になり、地面を濡らした。
こんなに晴れているのに。
/『桜散る』
‐ダ・ヴィンチ ‐ひわの聖母‐
健やかなるかな
小さき命
健氣たるかな
つぶらな瞳
か弱き命に
祝福たるや
馥郁たるかな
御子の手のひら
清らたるかな
聖母の膝元
小さな命よ
永遠に永久に
おとといだったっけ?
窓から見える桜が散ったら、俺の命も終わるって。
満開だったもんね。
まさか、昨日の嵐で全部散っちゃうなんて・・・
まだ、生きてるね。
うん。なんか他の植物にする?
他のが散れば・・・
あ、そうか桜しか見えない感じか・・・向こうの山なんてかなり遠いもんね。
あ、これは!
桜はこれから葉が出て来るから、その葉が出てその葉が散ったら・・・
これから新緑の季節だもん。
しばらく死ねないね♪
霧の雨が落ちてくる。けぶるような霧雨は春の終わりの薄い灰色の雲間からまるで霧吹きで噴かれたように都会のビル郡を水墨画のようにけぶらせていた。
やれ、これはなかなかいい雨だ。
と彼は満足げに安物のビニル傘を傾けて微笑んだ。
残尿感の残るような思いきりの悪い雨ではなく、まさに、これが霧雨なのだといっそ堂々とした雨ではないか。
傘などあまり意味がないほど小さな分子のような、湿気た水分を含んだ霧染みた雨などなかなかに理想的だ。
アメリカに降るという殺人的な大豪雨なども気持ちがよかろうが、夏の夕立もまた気持ちがいい。
いけないのは秋の長雨だ。
べとべとと冬か秋か分からぬ氷雨を薄曇りのなか降らせて、あれはどうにも季節感がないのではないか。
そんなことをいってしたり顔で後輩を見ると、仕立ての良い上等のスーツを濡らさぬよう黒い蝙蝠傘の中で縮こまっていた、五つは年下の後輩がにや、と面白そうに返答した。
先輩、そりゃあ秋の長雨は気が滅入りますけど。
そうだろう?
でも、ありゃあ春の雨と同じですよ。
春のかい?
ええ。花曇りの雨じゃあありませんか。ほら、桜が散ります。
ほう、とすると、君はそんな雨が好きかい。
ええ、ええ、僕はどんな雨でも好きですよ。雨っていうのは理想的な天気じゃあありませんか。かんかん照るより、煮え切らない曇りより、ずうっと気持ちが良い。
彼は後輩が嫌に楽しそうにいうものだから、そうだろうそうだろうと、したり顔で頷いた。
後に彼らの上司にそんなことを話すと、営業回りで君らがたまに濡れてかえるのはそういうことだったのかい、馬鹿だなあ。とあきれられた。
僕はやはり、どんな雨でも好きなのかもしれないよ、君。と言う。
後輩は、したり顔でそうでしょうねえ。と頷いて見せた。
理想的な雨とは言いますが、雨はやっぱり気持ちが良いですよ。なんたって僕らは水みたいなものなんですから。
自分は自分が好きなもんじゃあないですか。
と言って蝙蝠傘の中で縮こまった。