『柔らかい雨』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
柔らかい雨、とは言われても
まったくピーンときやしない
柔らかいの逆、硬い雨
体より、心が傷付く硬い雨
痛くて辛くて悲しい哀しみ
それなら分かる。ような気がする
なるほどつまりそういうことかい
柔らかい、とはその逆で
優しく安らぐ楽しい喜び
あたたかな、陽の差す方へと降ってゆけ
顔が曇っていた
暖かな暖炉のはぜる音とカチャ、カチャと虚しく響くガラスの音
僕の執事は言った
「昔の仲間と飲む約束をしていたワインボトルを不注意で割ってしまった」と
よく晴れた星空を背に彼からはぽたぽたと雨が降る
拭ってあげられたならいいのに、それができない
僕の前で気丈に振る舞う人に出来ることは微笑んでそばにいることだけだから
僕の大事な人、温もりを分つ人
貴方から降る雨をいつか止ませることが出来ればいいのに
かのひとの頬を濡らす涙が柔らかい雨のようだった。それが喜びからくるものだということに一拍遅れて気がついた。ゆっくりと胸に暖かいものが広がっていく。これが幸福と呼ばれるものなのか。
「柔らかい雨」24.11.6
柔らかい雨
「雨かぁ。何だかテンションあがんねぇ。」
俺の頬に柔らかい雨が伝わる
いくら優しい雨でもテンションあがんねぇわ。
そんな時俺の好きな華が話しかけてきた。
「今日も雨だねぇ。翔は雨、苦手なんだっけ?」
華は落ち着いた表情を見せ俺に囁いた。
「あぁ。雨は嫌いだ。いくら小雨だろうがテンションあがんねぇんだよ。お前は雨とか嫌じゃないのか?」
「まぁ流石に大雨は嫌だよ?小雨とか優しい雨なら許せる。なんだろう。雨の音色が心地いいからかな?」
華は笑みを浮かべて俺に優しく呟いた。
その一言で一瞬にして雨の印象が変わったきがした。
柔らかい雨
って抽象的で良いですね。
柔らかいと感じたその人がその時降ってきた雨に良心的な思いを抱いたのでしょうか。
硬いっていうのも何か変ですけど、この言葉だけで色々な想像が膨らみます。
自身の経験談ですが、雨に手が濡れたり、風が吹いていると手がとても冷えるんです。
その時に一定の冷たさを超えると冷たいと感じなくなります。皆さんもあるのではないでしょうか。
そんな時に雨が降ると、冷たいと感じずにただ水の感触だけを感じるんです。
しかし、なぜか水が温かく感じるというか、手を包んでくれてる風に思うんです。
そんなとこからも柔らかい雨、と表現ができますね。
【柔らかい雨】
柔らかい雨なら濡れるのも悪くない。
温かい雨なら更に良い。
寒くない季節が良い。
荷物はしっかりとガードして、あえて傘を持たずにゆっくり歩きたい。
何も変なことはしていないとばかりに堂々と。
すれ違った人が戸惑って、
『あれ? 雨やんだのかな?』なんて
傘を傾けてみたりするのはちょっと楽しい。
疲れて沈んだ心を包み込んでくれるような、柔らかい雨。
傘を差しているのも勿体無いと感じるほど優しいもの。
外は柔らかい雨が降っている。
私からは、大粒の涙がでる。
あなたのことを忘れられないからだ
広い広い
どこまでも続く
緑の風景
この場所は植物園
花壇と雑木林と芝生
職員さん達が丹精こめて
百年間 守ってきた土
その柔らかい土の上に
柔らかい雨が降る
雨粒はすーっと吸い込まれ
土の粒子のすきまを落ちて行く
いろいろな植物の根に
触れながら
甘い雨に上向いて口を開けて
甘い飴をつま先で跳ね上げて
オレンジジュースの降る夕立
肌に当たっても炭酸水ほどにしか感じなかった
買ってもらった大きな傘に
かわいくないって文句を言って置きっぱなし
毎日浴びてた愛はあたりまえだった頃
「柔らかい雨」
雨に濡れるのは嫌いぢゃない 様に
ならないただの濡れネズミだが
濡れるなら優しい雨より激しい雨
「ショーシャンクの空に」みたいな
#柔らかい雨
雨宿りできる所まで一緒に走る
どんな大雨でも「柔らかい雨」
パラパラと
小雨が
降ってきた。
今日は
なんか
本調子じゃないけど
熱もないし
これで
仕事は
休めない。
小雨なら
きっと
今日の仕事は
室内だ。
室内のほうが
仕事の負荷は
比較的
軽い。
お願い!
この雨のまま
止まないで!
#柔らかい雨
いつも雨の日は暗くてジメッとしていて、頭が
痛くなる。
でも今日の雨は明るくて、湿度もちょうどよくて、
いつもの頭痛もしなかった。
いつもの重たい雨がずっと柔らかければいいのに。
柔らかい雨が、貴女の肩にかかります。
貴女は顔を上げて空を仰ぎ、傘を使うか迷います。
今の状況は、それに似ているのかもしれません。
何も怖がらなくていいのです。貴女の肩にかかっているのは、ただの、穏やかな雨です。貴女を溶かす酸の水ではありません。
ただ、冷静に見極めてください。それがどんな対応を、対策を必要とすることなのか。ありのままを、てらいなく、受け入れてくたさいね。
柔らかい雨
ヌチヤヌチャという音が外から聞こえてきた。
1年ほど前から予報で雨の硬度1〜5が報じられるようになった。
今日は硬度2と言ってなかったかな?
ヌグチャヌグチャ、これこれこれが硬度2の雨だよ。
硬度1の雨の予報がでると、みんな耳栓をつけて生活するんだ。
硬度1の雨は嫌だ。雨音を聞きたくない。
柔らかい雨
柔らかい雨はやさしい雨
ミストみたいに降ってるか降ってないかよくわからないくらいの雨量が好き。
梅雨時の頃に比べたら今の時期、乾燥していて過ごしやすい。でもたまに柔らかい雨が必要だ。
今年の夏は厳しい暑さだった。今は天国だ。
11/6 水曜日
需要あるのかわかんないけど、気分だから日記を書いてみるよ。
最近、自分が誰なのかも分からなくなってきた。
本気で生きることに向かなくなってきた。元から向いてないと思うけど。
なんで生きてるんだろうって。今まで何度も考え続けてるのに分からなくて。
希望があった時は、本当に幸せだった。
愛することの出来る人もいて。家族とやらもまだ喧嘩してはいなかった…いやしてたけど、激しくないというか。
充実した日々だったって。柔らかい雨が降り注ぐみたいな。表現気持ち悪いな。まぁいいや。
でも本当に、希望が毎日来るような生活でさ。よかったんだよね。
どこで道を間違えたんだろう。激しい喧嘩をしたとき?友達から離れたとき?スマホに依存してしまったとき?
タイミングが重なって、いつの間にかわかんなくなって。
そうしたらこんなにも面倒くさい性格になってた。びっくりだよね。
もうこれ以上生きても仕方がないし何より生きたくない。
死んでしまおっかな。いざ死ぬとなるとまた足が震えて怖がるんだろうけどさ。
僕を愛してくれる人も求めてくれる人も縋ってきてくれる人もいない。
なんでもするのに。全部全部尽くすのにな。
嫉妬と劣等感だらけで、感情は全部全部どす黒くて、汚くて、醜くて。気持ち悪くて。
みんなは綺麗であるのに。僕のだけ、黒くて黒くて。
消そうとしてもなかなか消えなくて。むしろ、どんどん黒くなって。
やっぱりもう無駄なんだろうな。
お願いだ。
私を全て消し去って、この世から消してくれ。激しく降り続く強い雨の音が私の存在を隠す。深いため息を吐いて視線を上げ、また俯き歩き出した。
「私」が嫌になる。私だからなんでもできて、
私だから何にもできない。自分に囚われた醜い私。
また一つため息を吐き、ゆっくりと瞼をあけた。サーッと雨音がして周りの音がよく聞こえる。傘にあたる雨音なんてしない。ずっとずっと私を包んで歩く柔らかい雨が生暖かくて嫌になる。
「柔らかい雨」
柔らかい雨
雨はいつも重たい。
だから好きじゃない。