『束の間の休息』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
それは
束の間の休憩
心穏やかで
見る景色が
いつだって美しくて
食べる物が美味しくて
お酒が美味しくて
そんな自分が愛しくて
切なさも
締め付けられる痛みも
涙も無い
心の底から笑える
誰も
愛していない時間
「束の間の休憩」
【束の間の休息】
束の間の休息の間、私は夢を見る。
夢の中の君に逢いに行く。
夢の中での君は幸せそうに笑っている。
君との幸せな夢を見ているうちに
私はいつしか眠りに落ちてしまった。
数分後。私が目覚めた。
短い夢の中で、君に会えるのはたったの数秒間だけ。
こんなに悲しい夢なんてない。
だから、私の目からは涙がこぼれる。
そこからまた泣き続け、私はいつしか眠ってしまう。
これはもう、束の間の休息じゃなくなっている。
でもいい。夢の中でも、君に会えるならそれでいいの。
#束の間の休息…
目覚めは6時…
朝食を作る
平日の朝はいつも同じ
7時に主人を送り出し
家事をして
8時50分に仕事に向かう
終わりは18時頃
そこから買い物をして帰宅
19時半頃夕食
片付けて珈琲を淹れる…
飲みながらうとうと…
これが私の束の間の休息…
『束の間の休息』
私はふう、と息を吐き椅子に深く腰かける。作業に集中するために遠ざけてあったスマホを手にとり、束の間の休息にと画面をスクロール。どんな投稿が上がってるかな…。
しばらくすると、ふと一件の投稿に目が留まる。投稿主の名前が目に入った瞬間思わず笑みがこぼれてしまう。誰も居ないというのに私は慌てて口元を隠して、投稿をじっと見る。いいねはつけようか、つけていいものか、と逡巡する。その後、私は出来るだけ画面を自分から遠ざけながら恐る恐るハートのボタンの上に指先を乗せた。そしてまるで逃げるかのように素早く画面を閉じて、遂にはスマホもベッドの方へ投げ出して天井を仰ぎ、また一息。
「全然休息になってないよ…」そう言った私の声色は自分でも分かるほどに明るかった。
「あたしたちきっと、忘れてるの」
深夜3時、ベランダで煙草を吸いながら、彼女は囁くような声でそう言った。
「何を?」
僕はそう問いかける。
「浮遊すること」
彼女は時々、不思議なことを言う。それも唐突に。僕は彼女の言葉の意味をはかりかねて、首をかしげる。そんな僕を見て、彼女は柔らかく笑った。
「…眩しいの。色々なものが。きらきらして、魅力的だから目を離せなくなるけど、ずっと見つめていたら疲れてしまう。」
「浮遊したら、そうじゃなくなるの?」
「地に足をついていたら、帰るべき場所がわからなくなるから、あたしたちは一生眠れなくなる。だから浮遊するの。帰るべき場所を思い出すために。」
「…僕にはわからない」
そっか、と彼女は頷いた。いいの、と呟く。いいの、それでいいの。
「ねえ、もう眠ろうか」
煙草の火を消して、彼女は僕に言った。月明かりに照らされて、長い黒髪がきらきらと光っている。
「浮遊しようか、」
僕は、今そう言わなければならない気がした。彼女が驚いたように少し目を開いて、そして微笑んだ。
「…うん。」
僕らは浮遊する。これは束の間の休息である。
私の働き方は短期集中型
いつも休憩ばかりしてる気がする
束の間の休憩とは言えないよな
そう言えばうちの息子もそうだ
勉強は短期集中型で
スマホばかり触ってる
変なとこ似てしまった
休日ってなんでこんなにすぐ終わるの
束の間の休憩。
_ ₁₂₈
束の間の休息
一区切り
一息
ちょっとした作業の合間
整理して次に備える
なんてことのないただの間だけど
進める為には必要な休息
待つことも仕事の内って教わった様な?
「束の間の休息」
今日は雨が振っていて
屋内から庭を眺めてはいる。
遠くの山は靄がかかって
まるでイリュージョンのように消えている
この休息もきっと
雨が止むまでの間
雨が止んだら
「束の間の休息」
息を吐くと同時に脇腹に硬い革靴による蹴りが入る。
モロに内蔵へ衝撃が入りドッと脂汗が出た。衝撃で床に倒れ込んだ所に蹴られたばかりの脇腹に足が乗せられる。
イヌみたいな呼吸しか出来ない私を見下ろすその目は愛情に満ちていて、仕方がないなぁという顔で柔らかく笑っていた。
その表情をみて私もゆるりと笑顔向ければ、その人は更に目を細めて私に乗せていた足を下ろす。そのまま寝転がる私の腕を引いて起こすと膝をついて、優しく抱きしめてくれた。
正直熱を持った脇腹が蹲りたいほどの痛みを主張しているが死にそうなほどの痛みでは無い。
顔に出さないように我慢して、なるべく痛まないように腕を抱きしめてくれるその人の背に回す。
柔らかく抱きしめる熱を感じて、愛されているなぁと思う。痛みも苦しみも、この人の与えるものならと思ってしまう私はきっとどこかおかしかった。
そしていつものように感謝の言葉と共に愛おしい人を呼ぶ声でその人を呼んだ。
ありがとうございます。お父様。
「つかの間の休息」
私は、夜に飲み込まれてしまう。
夜に溶け込み、
夜の孤独さ、静寂さ、全てに共鳴するようになる。
夜に溶け込むことは、とても気力のいることだ。
下手すれば私は夜に飲み込まれたまま帰れなくなるから。
完全に飲み込まれてしまったら、もう朝には戻れない。
だから私はまた夜が来る前に
夜に飲み込まれないよう休憩する。
夜の最大の敵は、弱い気持ちを持った自分だから。
たまにの休日。束縛からの解放。友人との約束。
僕の彼女は束縛が激しい。ちょっとやそっとの飲み会さえも許してくれない彼女に、僕は少しイライラしていた。無論それだけで彼女を嫌いになることはないのだけれど、なんだかストレスが溜まっていたようだ。久しぶりに高校時代の友人と食事に行って、それを実感する。
「それ犯罪レベルだろ」
友人は、僕と彼女の関係性を冷静に分析した。
「かなり束縛してくるなとは思ってるけど、僕じゃないと彼女支える人いないだろうし」
「沼ってんなぁ、程々にしとけよ」
心配してくれているのは分かるけれど、僕は壊れそうだけれど、それよりも彼女を大事にしなければいけないという使命感に襲われるのだ。
「ったく、別にお前がいいならいいけどさ、休憩はちゃんと取れよ。お前が倒れて彼女倒れたら、気が気でならんから」
友人との時間は一瞬であった。彼女と過ごす10分間よりも、友人と過ごす1時間の方が短かった。もっと彼といたいけれど、やはり迷惑な気がしてたまらない。
「ただいま」「おかえり、ねぇなんでそんなに長かったの?」
反射で出そうになった言葉をぐっと抑える。そして、代わりの言葉を添える。
「君の話をしすぎたんだよ」
自慢ではなく相談でもなく、愚痴だけれども。
「えー嬉しい。ねね、そういえばわたしの好きなところ最近聞いてないな、教えてよ」
「……」
またしんどい日々が始まる。
#束の間の休息
束の間の休息
高校最後の昼休みがもう終わる
ぼくら、休みのために生きてた。
昼休みのために学校に行って、
小休憩のために授業受けて、
人生の100分の3で恋をしてしまったから
残りの82を生きていくしかないのだ
休み休みやるのは
当たり前のことなんだけども
ついつい集中出来ると
ドドーっとやってしまう
どちらが効率が良いかは
個人差があるけども
わたしは後者かと
なのでつかの間の休息が
必要となってきます
先ずタイミングが分からない
適量が分からない
なんでこうも不器用か
「束の間の休息」
あとひとつ
あとひとつやれば仕事は終わり
終わりが見えていると
あと一歩の所にたつと
終わった気になる
残りはこれだけだから
後でやろう
そうやって逃げる
だから僕は成長しない
休むことは悪いことでは無い
だが休みすぎは悪いことだ
それは直すべきだ
滅多にない休息だからこそ
価値がある
束の間の休息に感謝を持って
束の間の休息
文字通り、ほっと一息。
緊張が解けて、空気を大きく吸う。
仕事行きたくないなぁ。
さっきまで遠かった人の声が徐々に鮮明になり、緩やかに集中が切れていく。
軽く伸びをして、ふぅ、とひとつため息をついた。
思ったより集中していたようで、頼んだホットココアは少しぬるくなっている。
数ヶ月前に見つけたこのカフェは人の声はするけれど騒がしくない、そんな落ち着いた空間で、気づけば私のお気に入りの場所になっていた。
カフェで勉強することも店主は快くOKをしてくれ、それがここに通いつめるもう1つの理由になっていたりする。
「新しいお飲み物をお持ちしましょうか?」
ぬるくなったココアを飲んでいると、後ろから低くて優しい声が聞こえた。
振り返るとそこには店主がいて、こちらをにこにこと見つめている。
「…じゃあ、同じものをお願いします」
まだ少しぎこちない返答にも、店主ははい。と柔らかく答えてキッチンへと戻っていく。
店主が戻ってくるまでの間、無造作に広げられたテキスト類を少し整えていると、「あら、今日もいるのね」と声が聞こえた。
声を掛けてきた婦人は、私が振り向くと「頑張ってね」と優しい笑顔を向けて自分の席へと向かった。
かなりの頻度でここに通い勉強をする私の姿は、少し経てば常連さんにも覚えられるようになり、今ではこうして応援の声を掛けてもらえるようになった。
全く知らない人であるのに、まるで我が子に向けるような暖かさに触れる度に心がくすぐったくなる。
「お待たせしました」と丁度よく届いたココアをちょっとずつ飲みながら、さっきまで書いていたノートのページをぱらぱらと捲った。
少し甘いような、少し香ばしいような匂いのするノートは、私がここで過ごした時間をよく表している。
自動でセットしているタイマーは次の勉強時間の始まりを知らせていたが、このココアが飲み終わるまでは、と再びカップを手に取った。
「束の間の休息」
「束の間の休息」
ジャージャー。キュッキュキュッキュ、ガシャン。
台所から、母が洗い物をする音が聞こえる。
私は、仕事からヘトヘトになって帰って来て、家族で夕食を食べ、紅茶とクッキーを食べながら本を読んでいる最中だ。
ピコピコ、ピコピコ、トュルルル〜♫
隣で父親がゲームをしている。これも日課だ。
ガチャガチャ、ガチャガチャ、ガタン!ペタペタペタ、、
何やら弟がおもちゃを探して、落としたらしい。
誰一人と話していないのに、この空間はとても騒がしい。だけど、私はこの空間で読書をするのが大好きだ。見なくても、音だけで家族が何をしているか伝わる空間。
毎日毎日仕事が大変で、辛いことも多いけど、帰って家族がいることのありがたみを感じる。
夕飯を食べた後、家族がいる中で大好きな紅茶とクッキーを食べ、本を読んでる時間が私にとって最高の束の間の休息だ。しばらくすると、それぞれが歯を磨き寝る準備を始める。そして、部屋へと戻る。
家族が寝に行くと、私も自分の部屋へと戻る。
最高の束の間の休息を終え、私は明日も頑張れる。
金木犀薫りだとか、小説だとか、温かい紅茶はいらないのです。貴方が話しかけてくれるだけで、私は心休まるのです。貴方の向日葵の様な笑顔に、いつも元気をもらっていました。
まぁ、一昔前のことですが。春に、向日葵の種を植えました。夏に咲いた向日葵があまりにも素敵だったので、押し花にして、栞にしてみました。
何故、栞にしてしまったのでしょうか。休もうと思い、本を開く度、貴方を思い出してしまうのです。最期まで私を愛してくれた貴方を。
あら、もう、時間になってしまいました。休憩時間はもう終わりです。束の間で、金木犀薫りだとか、小説だとか、温かい紅茶がなくても私の心は休まるのです。貴方を思い出すだけで。
あら、もうこんな時間、急がなくては。私は向日葵畑に行ってきます。少し前、いや、失礼しました。昔に約束したのです。今は亡き人と。
『束の間の休息』
夜の闇が街を包み込む頃
マンホールの蓋の上に
猫が静かに座った
こだまが夜空を彷徨い
奇妙なひびきを響かせていた
猫は束の間の休息をとりながら
こだまに耳を傾けた
それは
街の声
秘密
そして過去のエコー
数限りない街の物語が
猫の脳裏に流れ込んできた
そして
うたかたの眠りに果てた
#束の間の休息