『本気の恋』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「本気の恋とは、仮に銃撃戦を強いられたとき、真っ先に彼彼女の心臓を撃ち抜きたいと願うものである」
突然そう呟いた彼は、煙草を燻(くゆ)らせ遠い目をする。
「……誰の言葉だ?」
俺にも寄越せ、と彼の胸ポケットから皺くちゃの箱とライターを引ったくり、返事を聞く前に火をつけた。
咥えた瞬間、カビ臭い苦味が鼻まで突き抜ける。
不味い煙草だと、俺は文句を垂れた。
「まァ……初恋の人ってトコ」
失礼な俺の言動を気にも留めない様子で、彼は照れくさそうに答える。頬なんか赤らめやがって、生意気だ。
ふぅん、と生返事をすれば、お前聞いておいてキョーミ無いのかよと笑い飛ばされる。
「お前さァ、もう俺と逃げちゃおうよ」
「……言葉と行動が一致してないようだが」
──ゴリ、と固い殺意がこめかみに押し付けられている。
「なァんで殺しちゃうのさ。お前が目指してた名の売り方ってのは、『こういうの』じゃないだろ?」
罰のように、長くゴーストライターをやっていた。
俺には才能がある。しかし名声はない。
浅ましい女の言いなりになる自分を、幾度も恥じた。
己の人生に失望し、世界からほとんど色が消え失せた頃、ふいに俺の視界を鮮やかな赤が覆った。
思わず声が漏れるような、見惚れる景色だった。
「……お前の女の趣味、本当最悪だよな」
旧友の目が、一気に血走り見開かれる。
愚かにもこの男は、自分の惚れた女がまさか親友の夢を妨害し、その才を搾取し、順当に恨まれ、呆気なく殺されたとは知らないのだ。
そしてこの男の最も愚かなところは、長年俺の傍にいながら、俺の気持ちに露ほども気付かなかったことである。
武器を取ろう。
お前の惚れた言葉は、俺の言葉だ。
「『本気の恋とは、仮に銃撃戦を強いられたとき、真っ先に彼彼女の心臓を撃ち抜きたいと願うものである』」
2024/09/12【本気の恋】
本気の反対は「うそんき」と言うらしい「んき」ってなんだよ、って思ったけど「嘘気」って書くのかと気付いたら納得した。
本気と嘘の境目はなんだろう。
なりふり構わないものは本気?
仕事や友情を捨てられないのは嘘?
相手の事を考えて身を引いたらそれはどっちになるんだろう?
端から見て適当に見えても本人にとっては人生を賭けた恋かもしれない。
結局本気かどうかなんて、本人にしか分からないのだ。
END
「本気の恋」
「本気の恋」
これは私のホントの話
私は今恋をしている…気がする
好きなのかどうなのか正直分からない
でも他の人とあの人が話しているのを見ると
なんだかムッとする自分
これはほんとに《本気の恋》なの?
1回は諦めたあの人
こ彼女が出来ていたし、なんだか態度も冷たかった
でもなんだか最近いい感じな気がする
よく笑ってくれるし、話しかけてくれることも
増えた しょうじきちょっと嬉しい
でも、こんなクズ男なんか…とも思うどっちが自分の気持ちなのか自分にも分からない
あの人が見ていないところで、 雨音が響いていますね って言ってみた日もあったもうやめてしまいたいと思ってしまう
あなたを愛していましたという意味がこめられた
その言葉に少し悲しくなる自分がいる
本当に頭がこんがらがってくる
あなたの言いなりになってご機嫌とりをする毎日
これってほんとに《本気の恋》?
これってほんとに《本当の恋》?
本気の恋end…
お願い
木下「そこのティッシュとって」
幸「んー、」
木下「冷蔵庫のプリン食べてええか?」
幸「んー、」
木下「その雪見だいふく1個ちょうだい?」
幸「んー、」
木下「何かおかしい……」
木下「幸ー、ハグして?」
幸「ん」
木下「キスは?」
幸「チュ(手の甲に)」
木下「そっちやなくて、こっち(口を指さす)」
幸「(殴る)」去る
木下「いけると思ったんに…
「あなたをずっと守るよ。幸せにする」
画面や本の向こうの恋人は、皆こぞってそう言います。
友達から勧められた人は、みんなそう言うのです。
幸せにする。守る。
澄んだ瞳でそう告げる人たちを見ると、私はいつも、目を逸らしたくなります。
そして、心の中でこう呟きます。
幸せって自分で感じるものなのに、なんでこの人は、私を幸せにできると確信しているのだろう。
なんで私を守れると断言できるんだろう。
私はあなたに守って欲しい訳じゃないのに。幸せにして欲しいんじゃないのに。
私はただ、素敵な人が幸せになるその瞬間に、一緒に居たいだけなのに。
でもどういうわけか、フィクションのヒーローは、みんなそう言って、ヒロインを手に入れるのです。
現実の人間も、大切な人にはみんな、そんなことを言って、それが“最上の愛”という顔をします。
だから、一般的な“理想な恋”というのは、そういうものなのだ、と私は思う事にしました。
みんな幸せにして欲しいんだ。誰かに守ってもらいたいんだ。
俗に言う“本気の恋”とは、幸せになるためにしたいものなんだ。
私の中で、恋というのは、そういうものでした。
だから、私には恋というものに、興味がちっとも湧かなかったのです。
だって、私の幸せなんてちっぽけなもの、それは色んなところに転がっていたからです。
お腹いっぱい食べる美味な物。
疲れた時に飲む冷たい飲み物。
時間を忘れて趣味をして越す夜。
誰かに感謝されて笑いかけられる時。
感動するほど綺麗なものを見たその日。
好奇心と胸を満たす素晴らしい作品に出会えた瞬間。
自分の気持ちを上手く表現できたときの満足。
ぼうっと外を見ながら空想に耽る昼下がり。
過去の苦しみを懐かしみながら笑える夕方。
私にとって、充足感に満ちたふわふわとした幸せは、子供の頃から今までずっと、暮らしの中に少しずつ散りばめられていました。
だから、あなたが好きなのです。
幸せとは何かを知り、自分の幸せを手にして楽しめる、あなたのような人が好き。
私の幸せを批評せず、笑って、「一緒にいると楽しい」だとか、「とても面白い人だ」とか、そうとだけ言ってくれるあなたが、一番好きなのです。
自分の幸せを愛して、自由で、だからこそ、他人のどんな幸せも許容する。そんなあなたが好きなのです。
私の本気の恋は、ここにあったのです。
私は、幸せは自分で感じたかった。
誰かの幸せを強要したくなかった。
あなたが、あなたなりの幸せを感じているのを見るのが好きだった。
そうして、自分と自分の幸せを、自分で守っていたかったのです。
それが、私なりの、本気の恋で、幸せでした。
これから先、あなたの苦労は私には想像できません。
夜、家を抜け出してでも喜んで戦場に向かう私は、守ってもらう幸せを追い求める世間様には、とても信じられないことでしょう。
あなた自身も、罪悪感に溺れ、後悔に苛まれるかもしれません。
でも、これは私が勝手に決めたことです。
私が、私の幸せのために決めたことです。
私の幸せの形です。
私の本気の恋です。
だから、どうか強くいてください。
あなたは、あなたの幸せを感じ続けてください。
あなたのその揺るぎなさが、私は一番好きだったから。
きっと、苦労をおかけするでしょう。
あなたの人生に、黒々とした分厚い雨雲を張ることになるかもしれません。
でも、これが初恋の私には、本気の恋の抑え方が、どうも分からないのです。
ごめんなさい。大好きです。
愛しています。
文句は帰ってきた時にでも聞きます。
諦めかけていた本気の恋が、今こうして出来たことを嬉しく思います。
私は幸せです。ずっと。今も。
ラブレターなんて、初めて書きました。でも、すごくすらすらと書けてしまいました。
本気の恋の力は、すごいですね。
それでは、さようなら。
あなたの幸せを、誰よりも祈っています。
大好きなあなたへ
私より
初めてバイトをした18歳の時、本気の恋をしました。
本気と言えば聞こえが良いけど、今思い返すと「エゴ満載の恋」だった。
一緒に昼休憩に入り、並んで歩くだけで既に恋愛気分。
自分だけのモノにしたい、人のモノなら奪ってやる。
純粋にそう思っていた…
純粋に、ただ ただ 好きで、その気持ちで必死だった。
恋はエゴイズムの塊だと思いませんか…
「本気の恋」
本気の恋、それは何年経っても忘れられない恋。
好きな人に夢中で、その人しか見えなくて。
好きだから、切なくなる時もある。
そんな人と特別な経験をして、別れた後に
思い出だけが残り、ふとした瞬間に思い出す。
そして、余計に忘れられなくなる。
会いたい、会いたいよ、少しだけでもいいから。と
願ってしまうほどに。
気づけば、雫がツーと流れている。
気付いた時には、手遅れだった。
早死してしまった弟の代わりに当主として、男として育てられた。
偽りだらけの私が彼に出会ったのは学舎で。
唯一、心から信じられる人になった。
友として、仲間として、同性としての絆だったはずなのに、いつの間にか私だけが違う感情を握りしめていた。
偽っているのだから、同じ想いを返してもらえるわけがない。
わかっているのに、かわいいと言ってもらいたい、好きだと思ってもらいたい、と女の私が顔を出す。
彼しか好きになったことがないから、これが本当の恋かはわからない。
でも、本気の恋だった。
それなのに。
彼は私の妹の許嫁となり、私は彼がずっと夢見ていた地位に就くこととなった。
こんな見事な不協和音はあるだろうか。
これまでもなかなかに壮絶な人生を歩んでいると思っていたが、神様は私を憎き恋敵だとでも思っているのか。
「あーあ」
神様なんていない。
もし本当にいたら、ズタボロにしてやる。
【本気の恋】
【本気の恋】
高い分厚い壁を四方に囲んで
聞こえる大きな声を遮断した
そこは真っ暗だったけど
作られた白い部屋よりよっぽど良かった
誰も居ないし何も見えないことで
やっと一息つくことができた
僕の小さな手ではやはり欠陥があったのか
ポロポロと崩れ出した壁の隙間から
作られた光と共に怒鳴り声が乗り込んでくる
ああ、また無にならなければならないのか
いや、暗闇に閉じこもった期間に
何かしたわけではないのだが
棘のある音に触れない様に
棘の凹みに届く様に言葉を選んで息を殺す
全て諦めて暗闇から出ようとすると
耳を塞ぐ聞いたことのない音
それがきみとの出会いだった
外に出た後も見向きもしない僕に
優しく強く語りかける音
それは僕が探してきた言葉とホンモノの偶像
きみに心臓を掴まれて
きみの声に合わせて心音が鳴るようにされてから
僕はきみしか見えない身体になってしまった
2024-09-12
本気の恋
恋なんて、ゲームのようなものだろう
そう思ってきた
幸いにも容姿には恵まれていたから
自分の周りには常に構ってくれる人がいた
毎日程度に遊んでもらって
楽しく暮らしていければそれでいい
そう、思っていたのに
君は僕の眼の前に突然現れた
今までに出会ってきたどんな人とも違う
優しいけれどベタベタしてこなくて
言いたいことがあればずばっと言って
僕に媚を売ったりすることもなく
自然にそこに存在していた
ゲームのつもりで近付いた僕は
すっかり君にノックアウトさ
こんな気持ち、生まれて初めてで
どうしたらいいんだろう
僕の本気、君にぶつけていいかな
全く言うことを聞かない私の体。私の瞳は意思とは反してただ一点を見つめ、止まらぬ心臓を跳ね上がらせる。
私の体は一体どうしてしまったのだろうか。使えなくなった脳みそが止まぬ鼓動に死を錯覚していた。
高校三年生の夏、私はこの先きっと体験できない忘れぬ恋をした。大人になり幼かったあの頃とは変わってしまった今でも突き刺さるような雨が降る日、在り来りで特別な甘いムスクの匂いが私の鼻に香るような気がするのだ。
しっかりと残っている暖かくで残酷な記憶が私の心を蝕む。
時間は私の心を癒さず、彼を綺麗な思い出にする。
私が泣いていても誰も頬を撫でてはくれず、私が寂しいと口にしても誰も私のことを抱きしめてくれない。大人になればなるほどその虚しさが体を包む。
体も心も冷え切る冬、最近になって別れるぐらいなら出会わなければ良かったとちょっぴり思う。お前のせいで寒くてたまらないぞなんて八つ当たりもいい所だ。
私の運命はきっと彼でこれからもずっと変わらない、何処かで彼を忘れることは出来ないのだと思う。
でもきっと彼の運命は私ではなかった。
昔、物語では愛し合うお姫様と王子様は結婚して幸せになることを信じてやまなかった。でも現実はそうじゃない。世界は幼いころ思っていたより単純じゃないことを今はもう知っている。
今年のクリスマス、サンタさんには優しい彼氏をお願いすると強がった私は現実を見ながら夢に浸かり続けている。
本気の恋
私は絵が好きだ
この気持ちは一生変わらない
そう、思ってた
2月 美術高校に落ちた
何がいけなかったのか何がダメだったのか私には分からない
ただ1つわかることは絵は私のことを好きではなかった
ということ
その時私の中で絵に対する気持ちがより一層膨れ上がった
絶対好きにさせてみせる
この恋が成就するまで絶対に諦めない
『本気の恋』
1度目は年長の時、
いつ好きになったかなんて覚えてないけれど
ずっとそばにいた君のことを
いつのまにか好きになっていた。
中2までずっとそばにいてくれて
諦めきれず中3まで続いた10年間の恋だった。
2度目は高2、正確に言えば高1
君を諦め、代わりを探していた僕は
あなたを一目見た時から「天使だ」なんて言っていた。
そこから少しすれ違いはあったけれど
高2の冬、あなたの一押しで付き合うことになった。
そばにいられなかったあなたを
そばにいられるまで愛した。
恋と愛の違いなんてありふれた話題だけど、
そばにいてくれたから好きでいた君。
そばにいられなくても好きでいたあなた。
「だから好き」と「それでも好き」
日々一緒にいないからこそ
会える幸せとありがたみを感じて
これからもあなたを愛し続けます。
【本気の恋】
本気の恋とはなんだろう?
一途に諦めず
脇目も振らず
なりふり構わず
突き進むことだろうか?
そんな熱い恋を一度はしてみたい気もするが
残念ながらそんな恋には出会ったことはない
もう、今さら、出会うこともないだろう
今も世界のそこかしこで本気の恋が燃えている
それを思うと、少し羨ましく、微笑ましく、暖かい気持ちになった
そんな恋達がひとつでも実ることを祈りたい
─── 本気の恋 ───
一目で心を奪われ
初めての感情に戸惑った
とても痛くて苦しくて熱っぽくて
気が狂ってしまいそう
いっそ狂ってしまった方がよかった
私の名前を呼んでくれない
髪を優しく撫でて指で梳ることもない
強く抱きしめてももらえない
生きてもいない
死んでもいない
私は
色褪せかけた肖像画の中で微笑む貴方だけを
永遠に愛することを神に誓います
きっとどうせすべてなくなる。
そのとき落ちていた恋でも、
そのとき本気だった恋だとしても、
それが永遠なわけないし、いつか終わりがくる。
なんでもそうなのだろう。
いつかは消えてなくなるものに縋って、一喜一憂するのはなんて無駄なことなんだろうと思う。
強制的に始めさせられて、強制的に終わらせられる人生。
そんなもの、ちゃんと生きようと思えるわけがない。
でも、おわりがなかったらもっと生きようと思えないのかもしれない。
人の生ってなんのためにあるのだろう。
そうやって人生に諦めを感じているからかもしれない。
私が本気の恋をできないのは。
─本気の恋─ #62
「本気の恋」
私は計3年間、本気で片思いしていたことがある。
家の近くの公園で部活の先輩、友達と遊んでいたときのことだ。別の部活の人達と遭遇した。このみんなで鬼ごっこ的な遊びをしたのだが私の目線はいつの間にか、別の部活の先輩にあった。
遊び終わって解散したわけだが家に帰っても気になって気になってしょうがなかった。好きになったんだとそこで気づいた。でもそれ以降、数ヶ月は会うことはなかった。
3年後。私が駅の改札を出ようとしたとき、近くに見たことあるような雰囲気を感じた。はっっと見るとその人だったのだ。相手は改札の中に入ろうとしているところだったため、本当に一瞬だったのだがもう一度見ることができてよかったと思っている。
振りでも何でもなく、今後は一切会うことはないと思っている。
というのが、ここ1年以内の話だ。未練のようなものは流石にない。3年も片思いしていたら好きな気持ちもなくなってきた。これからも恋を経験すると思う。ただ、小説漫画みたいな出来事がない限り、私にとってこれが最初で最後の、本気で片思いした恋だと思う。
本気の恋
恋って、盲目だよな
すきって気持ちってすごい。なんでもがんばれるし、力に変えられるし、ちょっとしたことで落ち込むこともあるけど。
恋したからにはとことん好きを貫いて、自分の後悔が残らないように
すきな気持ちを、味わって楽しむのもよし
辛い気持ちを味わって強くなるのもよし、
たくさんたくさん恋のパワーを使って
振り返った時に、あの恋してよかったって言えるように。
そしてそして、いちばんしあわせなのは恋のお相手と両思いになってお付き合いして、結婚。
でも、結婚してもゴールではない
楽しんで楽しんで、甘酸っぱいを味わい尽くして後悔を残さないように。
今でも思い出すあの人。
どこかで偶然会うことができたら…
そんな事を時々思ってしまう。
忘れることができないあの人。
あの時私は本気の恋をしていたんだ。
きっと忘れることのないあの時をただただ大切に心にしまって生きていこう。
私は一目見た瞬間から貴方を愛していたのかもしれない。
今にも消えそうで儚い君に、今思えば私は魅力を感じていた。
絶望から手を差し伸べてくれる光とは、こういうことを言うのだろうか。
私は、時間を忘れるほどその人のことを見つめていたらしい。
でも、君はあともう少しで息絶えてしまう。
その時まで、
さようなら。