『暗がりの中で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
暗がりの中で私は思う。
この大きな空でふわふわと飛べたのならどれだけ気が楽なことか
そう思うのはあの人を思って泣いた夜の日。
合唱フェスティバル本番
クラスで歌う最後の虹、終わった後隣の先生のクラス覗いてに「どうでした?」
って聞いたら凄く良かったって言ってくれて本当に嬉しかった 良い先生だな、
暗がりの中で声がした。
なんて言っているのかは分からない。
けど、なんとなく分かる。
あれは私の声だ。
少しだけ震えている声。
何かに怯えているということは明らかだった。
けど、私にはどうにも出来ない。
だから今日も見て見ぬ振りをした。
すべて失ってしまった。
守るべきものも、夢にまでみた未来も
穏やかだが、確かに暖かく
俺を取り巻いていた何もかもを……。
一筋の光すら届かない暗がりの中では
闇と同化し自らの体すら認識することはできない
何も視えない
何も聞こえない
手を前に伸ばしているのかわからない
歩いて、前へ進めているのかもわからない
闇の中に光はない
すべてを失った絶望の中
けど、けれども……
慈愛に満ちた笑顔
熱く輝かしい友情
色彩で彩られた風景
道標のように浮かぶ
俺の思い出は失ってはいない
それらは俺の体の内側から光を生みだし
暗がりに溶けてしまっていた俺という
どうしようもない人間の輪郭を形作ってくれる
085【暗がりの中で】2022.10.28
かけ布団の中にもぞもぞともぐり込む。これで、インスタントに暗がりが一丁あがり。冬の布団はしっかりと綿がはいって分厚いから、遮光もしっかりきく。たったこれだけのことで、気分は洞窟探検だ。
「だけど、アレのなにが面白かったのかねぇ……よくわかんないや」
と兄貴は、お猪口の日本酒をちょっとだけすすった。
「あんな暗がりの中で、ナニしてたんだっけ?」
「さぁ……オレもよく覚えてない」
わはははははは、ほろ酔い加減の兄弟ふたりで声をあわせて笑った。
「懐中電灯で、ほら、手のひらとかすかしてなかったっけ」
「あー……あったかも。なんか、いつも、電池が勿体無いって、おふくろが……」
いいさして、はっとして、写真立てのほうを向く。老いてもなお笑顔がチャーミングだった俺たちの母親が写っている。
「……いまどきだったら、布団にもぐってスマホの持ち込みかねぇ」
「ですよねー。翔太がすでにそうだわ」
「翔太、いくつだったっけ?」
「もうすぐ五歳」
「五歳かー。布団の中でのスマホ、楽しいだろうなぁ。やってみたかった」
「いますぐやったら?布団ひいてやろうか?」
「バーカ」
兄貴に頭をしばかれた。こんなのいったい何年ぶりだろう。
「明日は納骨か。おふくろ、これからずっと、暗がりの中なんだな」
「うん。さびしいな」
「懐中電灯持たせてやろうかな?」
「なにいってんの。いまはスマホの時代だよ。もうすぐ三途の川のむこうにもアンテナ立つから。いつでも通話できるぜ」
俺は酒をあおった。おろした空の猪口を、兄貴が満たしてくれた。
と、そのときだ。スマホが鳴った。俺たちは、びくっとした。よく見ると、翔太のおもちゃのスマホだった。まさかね、とふたりで顔を見合わせながら、
「もしもーし、おふくろか?」
もちろん、返事があるわけない。ほっとするような、期待ハズレだったような。
俺たちは期せずして同時に猪口をとった。それから、それぞれめいめいのやり方で、鼻の奥をツンとさせるなにかと一緒に、酒を飲みほした。
私の母は私がどんな姿になっても愛してくれると言った。今、私はとある事情で横になり、化粧もしてもらい、暗闇の中で過ごしている。あぁ、こんなにも綺麗になれるなんて、自分でも見たかったなぁ。さぁ、そろそろお披露かな。暗闇の窓が開き、少し眩しいくらいの光が差し込む。みんなが私を覗き込んでいる。その顔は涙でいっぱいだった。みんな、綺麗だね。大好きだよ。また遊ぼうね。また会おうね。元気でね。と、声をかけてくれた。こんなにも沢山の人から素敵な言葉を貰えるなんて、最高の最後だ。ただ、私は一つだけ。お母さんに聞きたいことがある。こんな姿でも。もう二度と会えなくても。私を忘れずに愛してくれますか?
解説
暗闇の中。というのは棺桶の中。みんなが最後に彼女に声をかけている。お母さんがどんな姿でも愛してくれると言ったから、最後に棺桶に入ってもう会えない彼女の姿でも愛してくれるか彼女は知りたかった。
暗がりの中で感じる、息遣い。
ステージの袖では、発表者が自分の順番を待っている。
そんな彼らに順番を伝えるのは案内係の私だ。
ステージと彼らをつなげる大切な役目。
扉を開ければそこは、目が開けられないほど眩い光で満ちている。
「あなたの人生が眩い光を放ちますように。」
暗がりの中で。
暗がりの中で
イチャイチャしようよ。
ドキドキして
もう大変だから。
誰にもバレないように
2人だけの秘密で。
暗がりのなかで、誰かに救われるのを待ってる。
けど一度救われても暗がりは心の中に残って、
定期的に姿をちらつかせて時にまた暗がりへ連れ戻す。
誰かが言った前向きな言葉も、解決策も、
説得力はあるけど心に響かない。
自分を救うことができるのは自分だけって言葉
つい最近実感できるようになった。
言葉として理解できても実感するのは初めてだった。
前向きな言葉も、解決策も、疑いながらやってみる。
上手くいかない時もあるけど上手くいく時もあって
それが自分の解決策だと初めて納得する。
そうすると見える世界が変わる。
時には誰かに救われながら
最後は自分で自分を救えるように
そうしたらもう暗がりなんて怖くない
#暗がりの中で
暗がりの中で2つの何かが光った
スマホのライトを照らすと
子連れの猫だった。
子猫は弱っていて親の方はとても警戒してたけれど、
スーパーで買った猫のおやつを
少し離れた茂みに置いた。
内心期待はしていなかったけれど
少しその場を離れて数時間たってから
またあの茂みを見ると中身が無くなっているのを
確認できた。
食べてくれたのだろうか。
この寒い中でも懸命に生きる動物に
感動しながらも家に帰り
今日も俺はカップ麺をたべる
『暗がりの中で』
波の音が聞こえる
波の音しか聞こえない
空には満点の星空
砂浜に寝転び夜空を全身に浴びる
流れ星が一つ
左手を伸ばし、隣に寝転ぶあなたの手を握る
二つ目の流れ星
あなたの手が私の手を握り返す
私と同じ願いごとだと信じてる
#暗がりの中で
子供の頃からかくれんぼが大嫌い
暗がりの中でじっと息を殺し
気配を消して隠れるなんて…
暗闇の恐怖感と緊張感で死にそうになる
何も見えない怖さと
目が馴れ薄っすら周りが見えてくるあの感じ
今でも怖い…
でも…
暗闇の中でキミの体温を近くに感じると
心がゆっくり落ち着いていく…
もっと側に寄り添ってみる
「どうした?」
寝ぼけた声が優しかったから
キミをギュッと抱きしめた…
このまま眠らせて
暗闇が消える朝までずっと…
🌈黒猫のつぶやき🌈
暗い・狭い・閉塞感
これが苦手でMRIができなかった(ー_ー)!!
びっくりでした〜
トラウマ怖いね〜
暗闇の中で君は泣いていた
「どうしたの?」と僕は彼女に聞いた
帰ってきた言葉が『助けて』泣きながら言った
僕は何も言わずに、彼女を、抱きしめて「大丈夫だよ」僕は君から離れない
彼女は『どうして?』離れてくれないの?
僕は君が大好きだからだよ
そしたら彼女が「私は生きてる意味なんてないの」
僕は「どうして?」君は周りのことを気遣いができて、僕が仕事に行ってる間に、家の用事してくれてるだけで君は素敵な人だよ
ご飯も作って僕を待っていてくれる
お風呂も溜めてくれている
それが僕にとっては最高の一日を過ごせてるのは、君のおかげだよ
だから生きる意味ないなんて言わないでよ
何があっても、命がけで君を守るから大丈夫だよ
大好きだよ
いつもありがとう
君は泣きつかれてそのまま眠りに入った
ゆっくり寝てね
僕はずっと君の側から、離れないから
暗がりの中で、助けてと言える人はどれくらいいるのだろう。
光を見つけられる人はどれくらいいるのだろう。
周りの人が正しくないことをしていたら、止められるだろうか。もし自分以外の人がちがう意見を持っていたら自分一人が間違っているのではないかと思ってしまう気がする。時に周りに流されて大切なことを見失ってしまうことがある気がする。そんなときにどうすればいいのか。
逆風は振り返れば追い風となる
こんな言葉を聞いたことがある。
これは当たり前のことに聞こえるかもしれないが、つい忘れてしまうことでもあると思う。
きっといつでも人は一人ではない。
逆風が振り返れば追い風となるように、背中を押してくれる存在がいる。味方がいる。
だから、暗がりの中でも出口という名の光ある場所へ向かいたい。自分が手を差しのべられるならば、誰かを助けられる人でありたい。
暗がりの中で、進む方向が
わからない時は
動かずしばらく
じっとしていましょう。
すると、だんだん前が
見えるようになってきます。
暗がりの中で
不浄の闇に問う
心の表しよう
光を追い求め
答えを問いただし
見えないものを
見ようとしている
本当ってなに
心の本物は誰が決める
わかっているようで
わからせているような
心の内側にある迷い
誰にも見せられない
そう言いながら
自分も見たくて
見たくない紛い物
一番ダメなとこを見る
そんな心境でも
変われないことを
知っているから
不浄の闇に問う
心の表しよう
答えを追い求め
真実を問いただし
見えない思いを
見ているようにする
不浄の闇に彷徨うことで
逃げないように見せて
実は逃げ道を探してる
暗がりの中で
本当の迷いを知る
いつまでも好きでいると心だけで誓っては、純粋な夢に身を委ねていたあの日をなぞってみたけど、初恋の色は到底分かるはずがない
好きだった、なんて過去形でしか愛を語れないのはひどく窮屈だ
「「こっちだよ」」
そう言った君の声は、暗がりの中、響いて
よく聞き取れない。
だけど、白い君の手が見えたから、私は思い切って手を伸ばした。
ぎゅっと握った君の手は、私の手を強く、強く握りしめている。
爪がくい込んで、痛い。
君は何も喋らない。
ただ、君がこっちにしっかりと
向き直したのが分かった。
何か、おかしい。
そう思った時にはもう、私は君_のようなナニカに
抱きしめられていた。
大きくて
痛くて
冷たい。
なんなんだろう。
背中がぞくぞくする。
あれ、これ…もしかして、私…死ぬの…?
あれ、あれ、
あれ、あれ、?
私の意識は、
暗がりの中に堕ちていった。
「暗がりの中で」
闇人
焔射す揺らめき
闇浮かび
溶け込む存在
静寂の木々達は
啜り嗤い
私を招き誘う
双樹に絡む
蕀が流す雫
触れる傷に
毒は躯廻り
「無ノ愚カサ・・・」
失う左眼に映した
真実は 哀しみに
真紅の涙堕ちて
壊された右手には
薄れた 感覚の業
視つめる程壊れ
意識と思考の
分裂の中で
研ぎ清まされ
「私ハ 生キ 殺メ」
此の存在を・・・
『暗がりの中で』
──コロナウイルス感染者が……ぐしゃっ
──人種差別による……ぐしゃっ
──性的マイノリティの権利は……ぐしゃっ
──大国同士の戦争に……ぐしゃっ
ぐしゃぐしゃ、ぐしゃっ
……今日は運が良い。
日課となっているゴミ捨て場の散策をしていたら、沢山の新聞が纏めて捨てられているのを見つけた。
新聞紙はよく燃える、暖を取るには最適だ。
人気のない橋下、一斗缶の中で燃え盛る炎に、丸めた新聞紙を放り込む
一つ、また一つ
最近だんだんと寒くなり、日が暮れるのも早くなってきた。
火をおこした時はまだ明るかった気がするが、今ではもう真っ暗だ。
……そうか、冬が来るのか。
ならば何かしらの対策をしなければ凍えてしまうだろう。
そういえば最近知り合った男が、刑務所で冬を越せたと自慢げに語っていた。
そこでは雨風を凌げるのは勿論、飯も出て、そして何より人権とやらがあるらしい。
刑務所の入り方ぐらいは知っている、犯罪を行なえばいいのだ。
善は急げと言うし、思い立ったら早めに行動した方が良いだろう。
ではさっそく、
「コンビニのお握りでも盗みに行こうか」
暗がりの中、無表情な人間の顔だけが揺れていた