『時計の針』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
時計の針
(本稿を下書きとして保管)
2024.2.6 藍
チッチッチッチッ
勉強するのに小うるさい
でもなくなってしまうのがとても怖い
どれだけ見つめても
何度も何度も見ていても
一向に針は早く進まない
『時が止まる』
時計の針が動かない さまざまな事情が絡んでる
致し方がないと諦める人 はなから興味のない人
必死に時を進めようとする人 私を含む傍観者
止まった時の中 人々が交錯している
時計の針は止まることはない
いや
止まることを知らない。
電池が
きれるまで
寿命が来るまで
止まることはない。
誰にも期待されず
誰にも望まれず
ただ
一定の動きを繰り返し
時間を教える。
友達などいない
人間関係など
悩みはない。
ただ1人で
チクタクと
音を鳴らしながら
時計の針を進める。
『誰にも望まれず、』
『誰にも期待されず、』
『ひとり孤独にいれる』
私もそんな人にうまれたかった。
貴方は後悔していることなどはありますか?
何であんな事を言ってしまったんだろう…
どうしてこんな行動をとってしまったんだ…
人によって後悔していることは様々だと思います。
私は後悔していることがあるとよくこう思ってしまう
時間が戻ってくれればいいのに…と
「時計の針」
【時計の針】
「ねぇねぇ時計の針ってさ、1分しか一緒に居られないでしょ?なんか良くない!?」
「わかるわー…エモい、ってやつ?」
......何を言っているんだ。
たった一分だぞ、話も中途半端なところで終わるだろ。
そもそも俺と違って大きな面積を忙しなく動き回る彼は、いつも息切れして話しかけるどころじゃない。
中の深めようが無いんだ、そんな中エモい空気とやらになるものか!!!
あ、やべ、来た。
あ、お疲れさまでーす…はは、最近寒いっすねぇ…
あ、もう時間ですね、ではまた…
…あぁ、気まずい。
時計の針は止まることを知らない
私たちの見ていない間も
どんな時でも止まることは無い
なんでかって?
誰も期待していないからさ
はあ…
僕も時計みたいな
期待されない子に生まれたかった
俺の彼女の部屋には、アナログの掛け時計があってカチ、カチ、カチ、と秒針を刻む音が聞こえる。
そして俺は夜、一人目を覚ました。時刻は明け方で外は少しだけ明るい。
俺は隣で寝ている彼女の目が覚めないように、そっと起き上がる。
彼女の寝顔を眺めた。きゅっ、と目が閉じられた隙間から長い睫毛が何本も生えている。口はほんのうっすら開いており、時々むぐ、もぐ、と動かしていた。
俺はスマホを手に取り、写真を撮る。音で起きないように手で押さえながら静かに。
なんと可愛らしい姿なんだろうと思った。
いつも元気が有り余るくらいうるさいのに、寝てるとこんなに静かなのか。
俺は彼女の頭を優しく撫でて、頬にキスを一つした。
「.........」
やっぱり一つじゃ足りなくて、その顔に何回もキスを落とした。
世界で一番愛しい、俺の彼女に。
「............ん...」
俺はビタッ、と止まる。彼女から声がした。
部屋には時計の秒針を刻む音が戻り、俺は気を落ち着かせていた。
危ない。起こす所だった。
俺は再び布団に潜る。そして彼女の隣で横になった。
「............」
綺麗な顔だな、と改めて思う。仕事先でファンが男女共に一定数いるだけある。まぁ、顔がいいだけではないのだが。
カチカチと時計の針は進む。俺は心の中でおやすみを言って目を閉じた。
翌朝。
「.........ん...」
「あ、葉瀬(ようせ)おはよう」
「ぅん......ぉはょ...」
俺が朝食の準備をしている時、眠そうな目を擦りながら彼女は部屋から出てきた。
「ごめんね、もうちょっとで出来るからそこ座ってt」
ちゅっ
彼女が俺の頬にキスをした。
「.........え?」
「ごめんね玲人(れいと)......昨日眠くて出来なかったから...今するね...」
俺は固まって動けない。
葉瀬は眠そうに首を傾げてキスを繰り返した。
そんな様子を時計の針は気にもせず、カチ、カチ、カチと一人勝手に進んでいた。
お題 「時計の針」
出演 玲人 葉瀬
チッチッチッチッ…
「どうしたのっ?」
"この音に身を委ねるな"
「…なんでもない、」
チッチッチッチッチッ……
「楽しいね、楽しいね!!」
"勝負の流れが持ってかれるぞ"
「………」
チッチッチッチッチッチッ…
「勝負は最後まで分からない!」
"聞くな、耳を塞げ"
「うるさいッ!!」
チッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッ……
もうあの荒々しいギターも、思うままに鳴らしたピアノも、重いベースも、俺の耳には聞こえなくなっていた。
『えーと、次の技は…おっし、』
「つたこんぼう!」
「こんな時まで急所…!」
聞こえるのはカーソル音だけだった。
_2024.2.6.「時計の針」
プレイヤー
画面の外側から 神 の御力を受ける目の前の主人公と、諦めかけた友達。
時計は何も云わず
風は吹いている
時計の針は時代のこどもたちに
何を伝えるのか、
哀しみに暮れた明日を
穏やかな今日のギフトを
許し難い混沌に時計の針は
風を呼び微笑を湛えた
くまさんのことぶき
時計の針
時計が好きだ。
アナログ時計のカチッカチッというリズミカルな音が好きだ。
秒針の立てる音を聞くとはなしに聞ききながら、物思いに耽るのも良い。
気早な性分で、気がつくとオーバーペースになってしまう自分にとって、あの音とリズムは、ゆったりと落ち着きを取り戻すのにも良いものだ。
会話のテンポ、歩調、間。
整ったリズムは心地よい。
それは、朝、駅へ向かう途中。
同じ時間、同じ場所で同じ人たちとすれ違う。
顔は知っているが名前は知らず、毎朝挨拶を交わすだけの関係が出来上がる。
その関係にもちょっとしたドラマがあり、それが思いの外心地よい。
それは仕事。
予定通り片付くと、だんだん調子も上がっていく。
まるでパズルのピースのように、ピタッとはまる面白さ。
しかし、それは二面性を持つ。
一端「時に支配されている」と感じると、心地よかったものが、途端に窮屈な枷(かせ)と化す。
そんな時はペースを変える。
すると、これまで見えなかった世界に出会えたりする。
もしかしてそれが、時計の針が一回りして、時が繰り上がる事の意味だったりしてね。
小さい頃、絵本で読んだことがある。
『時計の針が重なる瞬間、
別世界への入口が開く』
ふと家の壁掛け時計を見てみた。
あぁ、時計の針が重なろうとしている。
私をどこに連れて行ってくれるのだろう。
何かに夢中になったとき、時計の針は自分が思っていた時刻より進んでいてなんか損した気分になる。
いい加減寝なきゃいけないと。
部屋の明かりを消しまぶたを閉じた先にある暗い空間。
聞こえるのは時計の針の音。意外とよく聞こえる。
よく聞こえるがゆえに針の音と早く寝なきゃの圧力が重なって眠りにつけない。
自然と目が覚めた。
今何時か確かめたとき、時計の針はアラームが鳴る時刻の手前に到達していてなんか損した気分になる。
もう起きなきゃいけないのかと。
くたびれた一室に わたしとあなただけ
あなたの声に浸かって ゆるりとゆれていたい
いろあせた物語に もはやわたしだけ
とまった時を眺めて ひと粒のなみだをながしていたい
(時計の針)
あと6時間…
早起きしてしまった
あと6時間後、とびっきりの笑顔に会える、笑顔になれる
あと6時間後、私はお気に入りの靴で憧れのあの町を歩く
あと6時間後、右手を繋いで優しい顔を見上げる
時計の針をずっとずっと、にらめっこしても、
なかなかあの時刻までは…待ちくたびれる
6時間後、早くなぁれ!!
長針じゃなくて
短針でもなく
"秒針"
恋が進む速さは
愛を刻む音
#時計の針
君 と 話 せ る の は 決 ま っ た 時 間 だ け
そ の 決 ま っ た 時 間 い っ ぱ い に 話 せ な い の は
ど う し て も 、 僕 達 は 未 完 成 の 子 供 で あ る か ら し て
親 に 縛 ら れ 、 自 由 に 話 す こ と が で き な い
で も 、 そ れ で よ か っ た
決 ま っ て い る か ら こ そ
縛 ら れ て い る か ら こ そ
こ の 話 し て い る 時 間 は 「 特 別 」 だ と 思 え る
そ う 思 え る な ら
僕 達 は ま だ 幸 せ な ん だ
明 日 も 話 そ う
明 後 日 も 、 来 週 も 、 再 来 週 も
他 愛 な い 会 話 を 続 け よ う
お 互 い の 時 計 の 針 が 壊 れ る ま で 、 ず っ と
2/6 「時計の針」「気道話す特別な時間」
#作者の日記帳
《時計の針》
兄はとても優れた人だ。
双子なのに、デビッドとは大きく違うのだった。
「セドリック殿下がいらしたわ!」
「ごきげんよう!」
兄が通り掛かると皆笑顔で声を掛ける。
「デビッド殿下……ご、ごきげんよう」
だが、弟であり背格好に大きな差がない筈のデビッドには、皆気まずそうに挨拶をするのだ。
それも仕方の無いことだった。
セドリックとデビッドが二人きりで紅茶を楽しんでいたとき、途端にセドリックが苦しみ出した。
後にわかったことだが、毒を盛られていたのだ。
紅茶自体に毒が盛られていたならば兄弟のどちらもが倒れていておかしくない。
なのに、セドリックだけが毒を飲んだ。
状況から鑑みて、デビッドが毒を持ったのではないかと噂されたのだ。
当時十二歳だった彼は犯行する理由もなく、また、被害者であったセドリックも弟を庇った。
しかし、庇い続けているのが悪手だったのか噂は広がり続けた。
事態を収める為にデビッドは幼いながらにも思考し、王位継承権の破棄を申し出た。
だが、毒を盛ったと一人の使用人が告白したことと、国王が王位継承権の破棄を認めなかったことにより噂は収束へと向かった。
それが今から二年前だ、まだデビッドを快く思わない者も少なからずいるだろう。
それでも兄は変わらず接したし、弟も兄と過ごすことを選んだ。
それでまた、元通りの筈だったのだ。
「……はッ……っ……なんで……?」
だというのに、またセドリックに毒が盛られた。
しかもその毒を口にしたのはセドリックではなく、一歳の妹だった。
たった一口、口にしただけだ。
紅茶が美味しいからと、兄が優しさのつもりで世話係が見ていない内に一口スプーンで飲ませた。
その瞬間、妹の口からは笑い声でなく、泣き声ですらなく、血が零れた。
「……嘘だよ、なんで、こんな……!!」
「ごめん、ごめんなさい……俺のせいだ、俺が……」
顔面蒼白になった兄を見たのは、初めてだった。
後は大人が処理をした。
血塗れの妹に、兄弟は言葉を失い、泣いた。
けれどもデビッドはやはり、疑われたのだった。
二年前に引き続きまたそこにいた、それが大きな理由だったらしい。
「あんなにもセドリック殿下は庇って下さったのに」
誰も彼もが、セドリックを可哀想だと言う。
「この恥知らずが、妹まで殺めるなんて」
誰も彼もが、妹の死を悼みデビッドを罵倒する。
「ああなんて恐ろしく醜い子なんでしょう」
誰も彼もが、デビッドの声を聞かずに蔑む。
「「「「「「また犯人はデビッド殿下か」」」」」」
誰も彼もが、セドリックの庇う声も、デビッドの弁明の声も聞かず、犯人として頭ごなしに決めつける。
そしてその主張は国王の耳にも入り、デビッドは謁見の間に呼ばれた。
「……用件はわかっているな、デビッドよ」
「はい。ですのでまず、王位継承権の破棄を申し上げます。その上でなんなりと、罰を」
弱冠十四にして、デビッドは醒めた瞳をしていた。
全てわかっているのだろう、父としてではなく国王としての命を下される。
「……東の塔にて暫く謹慎せよ。世が再び命ずるまでは、塔を出ることを禁ず。また、世話係以外の者が塔に近付くことを禁ず」
「……はっ! ……陛下、恐れながら申し上げたいことがございます」
「なんだ」
「……僕の所為で迷惑掛けてごめんなさい、父さん。妹を殺してしまったかも知れない僕を、生かしてくれてありがとうございます」
それを告げると、デビッドは謁見の間を後にした。父の無言は、もう用が済んだいう証だ。
本来なら王族であっても王族殺しは重罪で、良くて極刑といったところだろう。
謹慎程度、父としての手心がなければ実現しない。
民の混乱を防ぐ為に一時的な処置として、謹慎を言い渡したのだろう。
デビッドは父に感謝をしながら、塔へと向かう。
「……デーヴ! なんでお前が謹慎なんて……!」
「兄さん! 心配しないで、また戻ってくるから」
「でも、だからって王位継承権まで奪うなんて!」
「いいんだ。だってどうせ僕に権利があったって、王になるのはセディ兄さんだ。だって僕より強くて、賢くて、かっこいいんだから」
なおも縋りつこうとした兄を使用人に渡し、デビッドは東の塔へと入った。
壁に沿うように、ずっと上まで続く螺旋階段。その階段をお構いなしに壁に埋め込まれた本棚には、所狭しと本が並べられていた。
一階が居住可能で、ベッドやテーブルなんかは扉を開いてすぐ正面にあった。
「……本は好きなだけ読んでいいらしいから、また今度兄さんに面白い話、教えてあげるね」
「絶対会いに来るから! またな、デビッド!」
涙を押し殺した笑顔で、使用人に連れられてセドリックは去った。
デビッドの中の時計の針は、ここで止まってしまったのだ。
それからというもの、セドリックは毎晩護衛の目を盗んで塔の前にやって来て、扉越しに会話をした。
重い扉は鍵が掛かっていて、開けられなかったのだ。顔を合わせられないのは残念だが仕方ない。
「兄さん、今日も来てくれてありがとう。おやすみなさい、また今度」
「ああ、おやすみ、デーヴ。またな」
そんな会話をして、少し経つとセドリックが訪れる日に間隔が空くようになった。
抜け出していることがばれて、護衛が増えたのだと言う。
二日に一回となり、五日に一回となり、二十日に一回となり——やがてぱったりと現れなくなった。
それから、どれだけの時間が経ったのだろう。
日は沢山昇ったし沢山暮れたように思う。
生活は全て塔の中で完結しているものの、与えられている食事も服も、セドリックが働き掛けたのか兄とと比べても遜色ないものが与えられている。
清潔さも保たれているし、特に苦はない生活だった。それ故に、時の流れが淀み止まっているような日々だったのだ。
扉の開く音がして、また食事かとデビッドは階段を下りる。
「……デーヴ、迎えに来たよ」
しかし、そこにいたのは、セドリックだった。
すっかり背も伸びて声変わりもしていたけれど、セドリックだと、兄だとわかった。
第一デビッドを愛称で呼ぶのも、わかり易い。
「……セドリック……陛下」
その指に嵌められた押印を認めて、デビッドは苦く笑った。
それが、時計の針を動かすきっかけだと知って。
「昔みたいに、呼んでくれないのか。俺のワガママだけど『セディ兄さん』って、呼んでくれよ、デーヴ」
悲しげに目を伏せる兄に、デビッドは、
「……セディ兄さん」
「……ああ」
「来てくれてありがとう。……父さんは?」
「十日前、暗殺されたよ……それで、祭事も終わって漸く来れたんだ。遅くなってごめんな、デーヴ」
「ううん、来てくれただけで嬉しいよ。ありがとう」
父の死を悼み、デビッドは目を伏せた。
そんな弟を兄は抱き締める。
「……さあ、帰ろう。歩けるか?」
「……歩けるけど、力が上手くはいらな、」
デビッドが言い終わらないうちにセドリックは弟を抱き上げる。
「安心して、腰抜けちゃった?」
「……わかってることは言わなくていいの!」
にやりと笑ったセドリックの表情は、デビッドにとって初めて見るものだ。
「デーヴ、もう強がらなくていい。俺がいるから、もう安心していいぞ」
唯一無二の、デビッドの味方となってくれる兄。
その兄の腕の中にいるだけで、どれほどの安堵感が広がることだろうか。
自然と感情を抑えてしまっていたのか、その言葉で止まらなくなってしまった。
大好きな兄の首に抱き着き、デビッドは泣く。
「……た、助けてくれてっ……ありがとう、セディ兄さん……! 僕、兄さんが大好きだよ……ずっと、離れないでねっ……!!」
「……ああ、俺も大好きだ。愛してるよ、デーヴ。安心して。ずっと、ずーっと——離さないから」
セドリックは仄かに薄暗い、愉悦に染まった笑みを浮かべていたが弟は気が付かなかった。
時計の針は、まだ、動かない。きっとこれからも。
時計の針
時計の針は1日86400回チクタクと動いている。
時計だけで86400回も動いている。
それじゃ私達の心臓は1日で何回動いているのだろう。
でも時計も心臓も必ずいつかパッと動かなくなる。
永遠に動いている物は存在しない。
チク、タク、チク、タク…
誰もいないこの部屋では秒針の音がよく聞こ
える。ましてや、夜もふけるとそれは顕著にな
る。
なんだか、寂しい。…かも、しれない。
1秒間は♩=60。これは心拍数に近く、安心
するような音楽になる。
「たまには、こんな曲も」
ぼそっと呟いて、感傷的な僕はパソコンに向
かう。
(追記:ハートが200超えました。いつもありが
とうございます…!)
* 時計の針 No.16