『昨日へのさよなら、明日との出会い』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
昨日へのさよなら、明日との出会い__
私は昔からいじめられていた。
不細工で陰キャな私が虐められるなんて当然だわ。
皆私をゴミを見るような目で見つめていたの。
すごく苦しかった。
高校受験が受かった。
高校デビューで成功して虐めてきた奴らのこと
見返してやるのよ!
高校入学。皆私を注目してた。
当然。だって私は昨日までの不細工陰キャじゃない
化粧もして髪も巻いて綺麗になった明るい私だもの!
虐めてきたヤツらも唖然としてたわ
清々しい気分!空気が美味しく感じるの、
とても最高な気分!
明日の私はきっと、笑ってるはずよ!
友達も沢山作るつもり。
100人は欲しいなぁ。流石に多すぎよね笑
明日の私はきっと、昨日の私と違って、
幸せを噛み締めてる。きっとそう。
昨日の私はもうさよなら。
眠い状態で作ると没る、、、
ふと思う。
昨日は過ぎ去るものとして別れを告げられる。
明日は来たるものとして迎え入れられる。
では、今日とは一体なんだろう。
人間は今、この瞬間の連続を体感して生きる。
今は一瞬で過去になり、感じられる今はつい先ほどまで未来だったものだ。そう思うこの瞬間にも、未来は今に、今は過去に移り変わっていく。"今"を捉えることはとても難しい。
けれど、"今日"となれば話は違うのではないか。
今日とは24時間。午前0時から次の午前0時を向かえるまでの間。はっきりとした区切りを持っている。
掴みどころのない"今"と違って、日付が変わるまでは今日。そんなふうに"今日"の中にいる自分をはっきりと認識できる。
ならば"今"というものにも時間としての区切りを持たせたらどうだろうか。今が今であると意識しはじめてから1分間。……それでは少し長すぎるので、1秒ではどうだろう。
だがしかし。果たして、1秒という短い時間の中で、「今から今を認識しよう!」という意識を持てるだろうか。そうしようと思った時には、すでに1秒後の世界に自分はいるのではないか。そうなるとやはり、“今"を捉えているとは言えないのではないか……。
などとごちゃごちゃ、考えていたら頭がこんがらがって。何が何だかさっぱりだ。
僕の思考を覗き見れる人がいたならば、こいつは何を訳のわからないことを考えているのだと失笑していることだろう。
まあ、なんにせよ。今というものがあるのだから今日があり、昨日があり、明日がある。今を繋いで生きる。そうすることしかできないのだ。人間は。
くだらない思考に費やしたこの時間も、時計の針が12時を過ぎれば昨日のものになる。それよりも早く、布団の中で横たわった僕の意識は微睡に落ちていきそうだ。
眠って起きれば、今日は昨日に。明日が今日に。バトンを受け渡すように、"今日"が移り変わっていく。
明日やってくる今日は、昨日になる今日とはどんなふうに変わっていくのだろう。なんとなく、楽しみだ。
どうでもいいことを考えた時間は無意味ではないようだ。明日はいつもより"今日"を丁寧に過ごせそうな気がした。
【昨日へのさよなら、明日との出会い】
バイバイ、昨日のアタシ。
ハジメマシテ、今日のアタシ。
ヨロシクネ、明日のアタシ。
どれもこれも全部アタシ!
どれだけ日が経とうと、アタシはアタシなんだ!!
〜昨日へのさよなら、明日との出会い〜
どんなに辛く苦しいことがあっても
自然と時は過ぎていく
ときにそれはあっという間だったり
すごくゆっくりなこともある
自分の中で物事が何も解決できていなくても
時間だけが勝手に過ぎていくことが多い
1日が30時間くらいあればいいのにと
どれだけ思ったことがあるか
人生は皆に平等だとかいうが
実際はこの世に不公平なことばかり存在する
そういうことに文句を言い続けても
所詮1人の人間の戯言は誰も見向きもしないものだ
だから人はよく言う
"明日は明日の風が吹く"
人間は寝ることで少し気持ちも身体もリセットされるのか
実際どうかはわからないけど
朝起きて昨日までモヤモヤしていたのは何だったのかとか我に帰る瞬間があるから本当にそうなんだろう
過去のことをずっと引きずっていても仕方がない
時には流れに身を任せるのも悪くないのかな
今日はもう寝よう
"昨日へのさよなら、明日との出会い"
安心しきった顔で眠る女の顔を眺める。月の光に照らされる肌は銀のようだが、指で触れると予想に反した柔らかさがあった。少し沈ませてみれば睫毛が震えるのがなかなか面白い。目が冴えた夜は横で眠る恋人を眺めるに限る。
ふと時計を見れば深夜二時。とうに日付は変わっていたらしく、窓の外も静かなものだ。ともすれば、昨日までの恋人は死んでしまったらしい。昨日の罪を背負い、死によって償ったというわけだ。俺たちは生まれながらに罪を押しつけられ、償いの真っ最中だと聞いたことがある。
明日のお前と、昨日の俺。『今日』が示す日にちは同様でありながら、そこには明日と昨日が交差している。彼女を愛するべきは明日の俺であって、もしかすると昨日の俺がつついて楽しんでいい存在ではなかったのかもしれないが、まぁいいだろう。
くだらないことを考えていると眠気が少しずつ湧いてきた。ようやく苦しまずに死ぬことができそうだ。手を伸ばしてカーテンを閉め、暗闇に沈むベッドを軋ませて脱力する。明日の俺に、昨日の俺の死を捧げてやろう。
『昨日へのさよなら、明日との出会い』
「昨日へのさよなら、明日との出会い」
緩やかな睡魔と挨拶を交わす
昨日の私、さようなら
良いことがあったね、いい日だったね
明日の私、こんにちは
夢が覚めたら美味しい珈琲とパンを食べよう
明日なんて要らなかったよ、
素晴らしい物なんて無いだろ。
疲れ果てて、眠るように消えるんだ。
今日もそんな物だった。
夢見るたびに消えるなら、
それは無いのと同じだと、
泣き腫らした目で語るのか。
それがあんたの明日なら、
それにどれほどの意味があったと
攻めたてる昨日が追い立てる。
逃げるように去ろう、
さよならを言い訳に、
来る明日を言い訳に。
出会いは別れの言い訳か、
それにするのは俺の弱さか。
若草の色が懐かしい、
それも俺の弱さか。
新緑は弱さを置き去りに、
ただ俺を慰めるように蒼かった。
#昨日へのさよなら、明日との出会い
「男女の友情」
「男女の友情って成立すると思う?」
帰っている最中に突然
幼なじみの異性に聞いてみた
「すると思う。俺らもそうじゃん!
お互い嘘ついてたりしたらすぐバレるし。」
そう答えるあなた。
「だよね!私もそう思う!」
今日も平気で嘘をつく私。
電話しながら夜更かしして、昨日へのさよならを少し遅くして、 今日の余韻に浸ってゲームしてるあの時間が好きです。
今日何があったとしても友達の声を聞くとすんなり暖かくなるあの感じが好きです。
起きても、心の蟠りを消化できず心を病んだ弱い私に迎えたい今日なんて来ません。だから昨日のことばかりを考えて私自身何も成長しないのです。
明日の出会いに期待できる人というのは強い、努力家でしょうか。 私のような人間は明日が来ることが憂鬱で仕方がない。世界はいつもグレーで何も面白くないのです。
結局は、憂鬱な明日を時間に任せ昨日にした途端、私は時間に容認されたと勘違いして居心地の良さを覚えているだけなのです。 時間に頼り現実から目を逸らし事を忘れようとしている弱い根幹であるだけです。
お題「昨日へのさよなら 明日との出会い」
昨日よ、さようなら
なんて絶対
したくないよ。
明日なんて来ないでよ
って何時もそう願っている。
朝が来るのを
恐れているから、
そう思っていつか
眠りに堕ちてしまう。
起きたらもう
昨日は消えてしまった
この繰り返しさ。
昨日ではなく、
明日でもなく、
「いま」
#昨日へのさよなら、明日との出会い
毎日毎日やることが結構多くて
もう初老も初老
なかなかキビキビともいきません
間で休み休みやったり
いっぺんにやったり
一日がもう短すぎて
疲れがなかなか取れない現実
それでもさようならまた明日
切り替えて働きます
何が楽しみって
水曜日を超えると週末が
迫ってくる嬉しさたるや
その為に
皆様おやすみなさい
明日よこんにちは
【昨日へのさよなら、明日との出会い】
今日があって、昨日も明日もある。
そして時間が流れれば、
今日は昨日へ、明日は今日へと変わり、
そうやって季節は巡る。
いずれ今この時も過去へと変わる。
大きな時の流れの中、人々が意識しないままに、
今日という日に別れを告げ、
明日という今日と出会うのだ。
【昨日へのさよなら、明日との出会い】
「これで最後だね、さよなら。」
君はその言葉だけを残して消えていった。悲しませない。約束したのに。契った自分に恨みを込めて少し、小指を爪で摘む。赤い糸は重い鎖になって、まとわりついた。
「小指なんて結ぶんじゃなかったや。」
今日の僕はどうだったかな。
ちゃんと笑えたかな。
ちゃんといい子にできてたかな。
誰の邪魔にもならなかったかな。
明日の僕はどうなんだろう。
今日より良い僕になれるかな。
出来損ないで無能な僕とはさよならできてるかな。
昨日よりも、今日よりも、
明日の僕が
良い僕でありますように。
最新の科学によれば時間の不可逆性は随分揺らぎだしているようだけど、平凡で平穏な日常を生きる僕にとって
時の流れは常時一方通行でしかない。
朝、昼、夜。
昨日、今日、明日。
生まれる、生きる、死ぬ。
※但し起きている間に限る
そう!この米印は実にいい仕事をしてくれる。
目を閉じて眠ってしまえば「限らない」。
夢の中、まるで魂の象徴みたいにカチコチと冷たい音で秒を刻む大時計の針を引っこ抜き、槍投げよろしく振りかぶって未来の背中を狙い撃つ。
想像力で動く世界は好いね。一発必中さ。
晴れて僕は明日とさよならして、麗しくも愉快な昨日と再会の杯を酌み交わす。何度だって、いつまでだって。
君が生きていた昨日に、君が生きている昨日に、どうして別れが告げられるものか。僕は僕の残りの人生のきっかり半分、こうして君に会いに来るよ。
************
昨日へのさよなら、明日との出会い
************
所感:
そう簡単にさよならできるはずもなく。
それに明日は明日で、出会った瞬間「今日」になってしまうから、永遠に触れ合えなくて切ない。
『昨日の庭に明日の雨が降る』
暫くぶりの雨は草木の喉を潤した 渇きの中で考える
草木は水の事だけを 何にもない日は世情を観察しながら(晴れた日は光合成しながら)文句ばかり言っているのに そんな余裕もなくなった 明日からは慎ましく生きようと考えてもみたけれど 余裕ができたら
文句ばかりが浮かんでくる 雨への感謝はきまって昨日の庭に置いてきてしまうのだ
昨日私へ 今日無事に終わりました
ありがとう。
また明日私へ
頑張ってね
また 楽しみを作ろね
昨日へのさようなら、明日との出会い
昨日の自分は本当に何もできなかった。やりたくなかった。
でも、明日は嫌でも全部やろう。
『昨日へのさよなら、明日との出会い』
美紀は交通事故にあった。
ひどい事故で、出血がひどく、救急車ですぐに病院に運ばれた。
出血はひどかったけれど、みんなが思ったよりはひどくなかった。足を骨折していたけれど。
頭を強く打ったので、すぐにMRIで調べられた。
奇跡的にどこもなんともなかった。
そして、目が覚めた。すぐに医師と看護師さんが来て、家族は一旦、外で待つよう言われた。
父と母、そして姉の美佳の3人が待合室で待っていた。
「どうかしたのかしらね、もう、あれから20分よ!」と、母が父に、これ以上じっとしていられない、といった風に着ている服の胸元を手でギュッと握りしめている。おそらく無意識だろう。
「……そうだな、先生に聞いてくるか」と父が立ち上がった所で、ドアをノックされ看護師が「お待たせしました。先生からお話があるそうですので」と言い先頭を歩き、私達はゾロゾロとついて行った。
なんだろう、なにかしら?何かまずい事でも、何か、何か?
3人が3人共、それぞれの考えに没頭しながら。
前を歩いていた看護師がピタリと止まり、ドアをノックし開けると
「どうぞ」と言った。
みんな、ぎこちなく会釈して中に入った。パソコンと、レントゲン写真がデスクの前に後ろから電気に照らされ、映し出されている。
素人目にも、それが脳のレントゲン写真である事が分かった。
「お待たせしてすみません」と医師は言い、「どうぞ、お掛け下さい」と手で示され、気づくと3つ、椅子があった。そんな事にも気がつかなかった。
父から母、姉の順番で座り、父と母は膝の上で手をこぶしにしている。
「検査の結果、慎重に調べましたが娘さん、美紀さんの脳には」おもむろに医師は言い、ごくり、と父の喉仏が動く。
「異常は何も見つかりませんでした」と言った。ふっと緊張の糸がぷつんと切れた音がしたような気がするくらい、みんなホッとした。
「しかし」と医師が言うと、またピーン、と糸が張られた。
「記憶が、ないんです」と、医師が言った。
「何を、どう調べても、異常はないのですが、記憶が、記憶がないようなんです」と言う。額に軽く汗をかいている。
(先生が、困っている?)と姉の美佳が思うと、ガターン!と音がして
「記憶がない?あの子は、美紀は」
母が立ち上がり、椅子が倒れている。
「美紀は、私達家族の事も覚えてないんですか?」
「それは、あれですよね?記憶喪失ってものですよね」母の目が血走っている。
「それは、それはどの位で元に戻るのですか」と、父が静かに言う。
母と私は、ハッとして、医師を見た。
医師は、困惑したような顔をして、言った。
「正直申し上げて、わからないのですよ。一時的なものですぐに記憶が蘇ってくるのか。最悪、このまま、という可能性もあります」
時が止まったかのように、3人は音を立ててはいけない、とでもいうように
身動きひとつ、しなかった。
均衡を破ったのは、姉の美佳だった。
「先生、私達、今、妹に会えるんですか?」
医師は、頷きながら言った。
「ひとつ、申し上げておきますが、美紀さんは何も覚えがないのです。なので、あなた方が家族だとすぐにはわかりません。混乱すると思いますので、静かに、ひとりずつ、優しく話しかけてみてください」
「中には、少しずつ思い出していく人もいますから。どうか、落ち着いて。焦らないでください」看護師を同行させます、と医師は言い、お礼も忘れて病室に向かった。
(私達を見れば、思い出すに決まってる。だって、だって家族なのだから)
なんの確証もないまま、それぞれがそう思い、病室へと歩いた。
「どうぞ」私達のノックに、中にいた看護師が答え、静かにドアを開け中に入る。
そこには、美紀が頭に包帯を巻き、足を固定されてベッドにいた。
「美紀さん、ご家族が心配していらしたのよ?」と、看護師が優しく美紀に話しかける。
「かぞく」と美紀が言い、こちらを見た。
「美紀ちゃん、分かる?お母さんよ」
母はなるべく静かに、不自然な笑みを顔に貼りつけてそろそろと美紀に近づく。
「美紀、大変だったな。お父さんだぞ?」父もまた作り笑いが痛々しく、ゆっくり歩み寄って行く。
「美紀、お姉ちゃんだよ、分かる?」
最近は、喧嘩ばかりしていたから、嘘くさい笑顔だな、と思いながらも美佳も笑いながら歩み寄る。
しかし、みんなの努力は次の一言で虚しく散った。
「家族?私の?私って誰?」
「知らない!知らない!こんな人たち知らない!!私の名前、名前?え?なんで出てこないの?!なんで?私どうしたの?!」
「すみません、ちょっと離れてください」看護師が私達に小さい声で鋭く言った。
「大丈夫よ、大丈夫、落ち着いて」と看護師が美紀に優しく言い、もう一人の看護師に目で合図した。
すると、素早く注射を出して来て興奮する美紀の腕に打った。
しばらく、優しい顔で力強く美紀をふたりがかりで押さえていたが、美紀の力が抜け、気づいたら寝ている。
「混乱されたので、鎮静剤を打ちました」と言い、看護師はふたりとも出て行った。
その日は、どうしようもなく、車で家に帰る。
誰も何も言わない。
美紀は、美紀の脳はどうしちゃったんだろう、と美佳が考える。
記憶ってどこで覚えているのだっけ?主に海馬なのかな?
つまり、そこが空っぽに今はなってるって事?
元に、元になんて戻れるのだろうか。
失くしたものがどうやったら、出てくるのだろう。
「美佳」と涙声で母に言われ、気づくと美佳はぽろぽろ涙をこぼしていた。
「美紀はどこに行っちゃったの?」
「あそこにいるのは、私達を知らない子なんだよ!」
言っちゃだめだ、お父さんやお母さんだって、ショックを受けているんだから。
頭ではわかっていても、気持ちがついてこなかった。
「美紀は、私達の家族の美紀は、どこに行っちゃったの〜!!」美佳は、こんなに泣いたのは何才以来だろうと思いながら、只々唸り声のように泣き叫んでいた。
翌日から、1人ずつ、行こうと決めた。
そして美紀が混乱しそうになったら、すぐにナースコールする、と決めて。
年が近いから、思い出しやすいかも、と医師に言われていたので、美佳から学校帰りに、顔を出した。
「美紀〜。今日はとても良い天気だよ。」何も返事無し。
それでもそんな事は当然だと思っていたので、傷つきはしなかった。
あれから昨日の夜は寝ないで考えた。
もし、あれが私だったら、そして全然知らない人達が、お父さんだよ、とかお母さんだよとか、お姉ちゃんだよ、なんて言われたら……。きっとものすごい怖いだろうな。
何が起こったのかわからないし、思い出そうとしても、自分の名前すら真っ白で分からないなんて。
当然、混乱するよね。
私なら、何がなんだかわからなくて、怖くて震えが止まらないかも。
夢なら、悪夢なら、早く醒めて、って思うよね。
だったら、と美佳は思ったのだ。
昨日までの、今までの『美紀』は、昨日で死んだのだ。
昨日でさようならしたのだ。
今いるのは、新しい、体は大人だけど生まれたての赤ちゃんの『美紀ちゃん』なんだ。
昨夜ずっと考えて、明日の『美紀ちゃん』は、また最初から積み上げていけばいい、と思い至ったのだ。
失くしてしまったのなら、また赤ちゃんがゆっくり育つように明日から、生まれたばかりの『美紀ちゃん』にいろいろ教えて、新しく記憶を増やせばいいんだ。
今朝、やはり眠れず憔悴した顔の両親に、そう言ってみた。
しばらくして、母が言った。
「まさか、この年で子育てするとは思わなかったわ」すると、黙っていた父が、私を見て言ったのだった。
「美佳、美佳は強いな。そうだな。仕事にかまけていたから、今度は優しいお父さんになるか」
「そうね、昨日までのあの子は死んでしまったかもしれないわね。そしてまた、新しく成長すればいいのよね」
母が少し、明るい声で言った。
「体の大きな赤ちゃんだと思えば、ご機嫌斜めになったら、すぐにナースコールでバトンタッチ!」と私が言うと、ふたりは少し笑顔になった。
「じゃあ、我が家の新しく誕生した大きな赤ちゃんに、1人ずつ、ゆっくり会いに行って育てていこう。先生にこの考えと、誰が今日はいいか、聞いてこよう」父が少し張りが出た声で言うと、電話をしに行った。
「美佳」と母に言われ母を見る。
「ひとりで寝ないで考えたのね、美佳はさすがお姉ちゃんね!」少し微笑して母が言った。
「なかなか手ごわそうな赤ちゃんよ」と私がおどけて言うと
「赤ちゃんはみんなそうよ。美佳も、ものすごく大泣きしたのよ」と楽しそうに母が言う。
「ねぇ、赤ちゃんって何年もかかって育っていくのでしょう?私、保育士目指そうかな」と美佳が言うと
「それはいいわね!将来、美佳がお母さんに、もしなっても、役立つわよ」
母がだんだん少しずつ元気が出てくるのがわかった。
「そうだよ。今日から、『新生・美紀ちゃん』の誕生だよ」
「今、先生に話してきた。先生が美佳を褒めてたぞ。混乱するからひとりずつで今日は美佳がいいそうだ」と少し嬉しそうに父は言った。
「赤ちゃんは、今日はご機嫌はどうかな?」と父が言い、きらきらした瞳で
みんな笑顔で「ご機嫌斜め!!」と言った。