『春爛漫』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『春爛漫』
桜が咲く季節
日本の花が咲く季節
桜吹雪飛び交う道がボクはとても好きだ
桜が蕾の頃からそわそわして
開花が始まったら嬉しくて
満開となった桜の木を見るだけで
とても笑顔になれる
春と聞いて真っ先に桜を思い浮かべる
3月までとは違う
新たな気持ちでまた様々な出会いと別れを求めて
桜吹雪と共に
ボクは行く
今年も綺麗に咲いて春爛漫。
4月スタート
私も気持ちリセットして
頑張っていきたいな
─────『春爛漫』
まだ肌寒いでしょうと厚手の上着で出かけ
思ったより強い陽射しに汗ばむが
裸の木々たちは衣替えを渋っているみたい
皆分厚い上着をしまう契機を伺うけれど
ジェットコースターのよう
くるくる変わる気温に振り回されて疲弊している
桜舞い散る華やいだ公園を液晶は映すけれど
北の街の春は一進一退の様相
冬将軍はまだ帰り難く だらだらと居座っているようだ
春爛漫の晴天です
でも、僕の心は曇り空
春と呼べるような穏やかで温かな陽光はどこへやら
ああ 空が青いだけで
桜の花が零れ落ちそうなほどに咲くだけで
もう何もかも
これで良かったのだと思えたならよかった
そう思うには
あまりにも卑屈で
どうにもこうにも土の下から出てこれそうにない
外はまだ寒くて
ここら出たらきっと
冬の寒さに淘汰されてしまう
春爛漫ですよ
地上でそっと囁いているのは小鳥か
僕は頑なに身体を強張らせて
この世の全てに悲観したような顔をして
地中の底
地球の心音を聞きながら
ただ怯えている
春爛漫…
お庭にてバラ、カモミール、クレマチス
春の花たち言葉も踊る
春爛漫
コタツで寝てばっかりの猫が、活動的になってきた。自室で読書をしていると、外に散歩に行くぞ、と僕を誘ってくる。
畑の手前には桜、奥には梅の木がある。愛猫はいつも桜を素通りし、ひたすら梅の木を目指す。こちらが立ち止まってよそ見していると、早くしろ、啼いてと急かしてくる。
目的地に到着するやいなや、素早く登り、お気に入りの枝に抱きつく。それから、何か異常は無いか、と鋭い視線で監視を始める。さすがに梅の花は散ってしまっているが、見張りの仕事は返ってやりやすいのかもしれない。こうなったら、僕が呼んでも簡単には降りてこない。やむ無く、僕は草むしりをして降りてくるまで時間をつぶす。
どうしても抜けない草があった。残しておくのが気がかりで、鍬を使って処理した。ついでに土の様子を見てみようと近くを掘ってみると、妙な物体が出てきた。
蛙だ。冬眠していたのだろう。日に当たらなかったせいで全身真っ白だ。つんつん、とつついてみると、ピクッとして目を覚ました。が、まだ動きが鈍い。あれ、もう春ですか、みたいな感じ。うん、春ですよ。
そんなことをしていると、彼女が満足して木から降りてきた。ようやく帰れる。部屋に戻ったらココアを飲もう。昨日買ってきたクッキーも食べよう。
と、思っていたら、彼女が桜の木の前で立ち止まった。どうしたんだろう。登りたいのかな。
登るか?と訊きながら、抱き上げて枝先の花に近づけてみた。クンクン、と鼻で様子をうかがう。すると、よくわからん、って顔で降ろせとジタバタする。このわがまま猫め。
降ろしたらすぐ家に入るのかと思ったが、彼女はその場から動かなかった。じっと桜を見ている。
風は緩やかに吹いている。眩しい光が彼女の目を細め、白いヒゲをキラッと輝かせる。
うん、春爛漫。
その日はとても晴れていた。
温かい春の日で、桜は元気良く花を咲かせていた。
私はその日電車に乗っていた。
ぼーっと窓の外を眺めながら、視線の先に広がる桜の木々に、春だなぁ……と改めて感じていた。
電車はトンネルに入った。長い長いトンネルだ。
窓の外は暗闇で、だからといって特に視線を変えることもなく、ただただぼーっとしていた。
そして、トンネルを抜けた。その瞬間。
桜の花びらが視界を覆った。
まるでカーテンのように、桜の花びらが辺り一面を舞っている。
驚いている間に、電車は次の駅に到着した。ここでしばらく停車するらしい。本来この駅で長く停車することはないので、何か調整があったんだと思う。
ホームには止むことなく花びらが降り注いでいて、あまりにも幻想的な光景に、しばし見惚れてしまう。
カメラを向けてみても、この光景は上手く写らない。私は心にこの光景を焼き付けた。
あの日ほどの光景には、それ以来出会っていない。もしかしたら夢だったのではないかと疑うくらいの、美しい春の日だった。
『春爛漫』
春爛漫
(本稿を下書きとして保管)
2024.4.10 藍
【春爛漫】
今年の桜はゆっくりで
先週やっと開花した
久しぶりに 入学式に満開だ
桜が咲くと 春が来たと強く感じる
道路脇にある花たちも
咲き始めている
鳥たちの鳴き声が 明るく響き
もう春がきたよと 知らせている
春が好きだ
いつの間にか桜が咲くのが早くなった。春、というには少し肌寒い夜「おつかれさまです」時間を確認し、荷物とコートを掴んで足早にオフィスを出る『もしもし、ごめん今かいしゃで、た』ほとんど無意識にかけた電話、視線を上げると同じように携帯を耳に当てた彼がいた。唐沢は小さくこちらに手を挙げ、携帯を耳から離した、同時にぷつりと通話が切れる音がする「おつかれさん」「…びっくりしたぁ。わざわざ来てくれたの?」「ちょうど、この辺に用があってね」嘘か本当かわからないけれど素直に受け取り隣に並んで歩き出す。いつものタバコの匂いに混じって香るのはこの満開の桜の匂い、上を見上げれば月明かりに照らされた桜が咲き乱れている「桜、綺麗だね」「昼間とはまた違うな、ダイナミックだ」いつもと変わらない通勤路も、特別な場所のような気さえしてくる「すこし、遠回りしようか」そう言って彼が指差すのは桜並木の歩行者専用道路、いつの間にか繋がれた腕を引かれ遊歩道へ入る「う、わぁ」さつきとは比べ物にならない満開の桜、花びらがまるで絨毯のように敷き詰められ、ここだけ異世界のような空間に思わず声が漏れる「仕事忙しくって、春がきたことも忘れてたや」「俺は君がこんなに綺麗だってこと、思い出したよ」「えっ?な、なに」急に歯の浮くようなセリフをこぼす唐沢に体温が上がる「結婚、しようか。明日も明後日も一緒にいられるように」
春爛漫
『春爛漫』
光り輝く春の訪れ
「春爛漫」と「鬱悪化」
命の芽吹きを感じる季節に追いつけず、我が身体に安定剤という『肥料』を与えよさらば与えられん
春爛漫
君に逢うたび感じる
胸の高鳴りは
春の陽気のせいだと
言い訳もきかなくなってきた
春爛漫
春ランラン〜♬
春爛漫
春サンサン〜♫
春爛漫
春ランマン〜♩
「春爛漫」
舞い散る桜といっしょに
ひらひら踊る君を見ていると、
自然と笑みがこぼれる。
やわらかな木漏れ日に包まれて
君もにっこりと笑った。
【春爛漫】
私は新学期が嫌い
人見知りだから新しいお友達なんかできないし
でも前までのお友達はみんな新しいお友達といるし
私は出会いの季節が嫌い
入学する時なんかは特にね
お友達2人は同じクラスなのに
私だけ離れちゃった
ずっと嫌で嫌で仕方なかった
でも君に会うことができて
そんな考えもなくなった
今まで意味もなくやってきたスポーツも
君と出会うきっかけになったから
やってきてよかったって思えた
たまにはこんな季節も悪くはないかな
なんて思うことができた
君に出会えて本当に良かった
私は君のおかげでやっと
満開の桜の景色が輝いて見えるようになった
本当にありがとう
私と笑いあってくれる君が好きだよ
これからも仲良くしてね
【春爛漫】
桜が咲いた
満開の薄紅の下
手を伸ばす君の笑顔も咲いた
「春爛漫」
貴方が笑っている
友達と話している時
他愛もない会話に花を咲かせて
たまに相手をからかっては
楽しそうに笑っている
貴方が微笑んでいる
2人きりで話している時
そこに私の姿は映っていない
貴方が笑う時
楽しそうにしている時
まるで花が咲き乱れるような、幸せそうな時
それはいつも、私の関係ない所で起こる
寂しいけれど
仕方ないね
貴方が好きなのは私じゃないんだもの
貴方には私のことが見えていないものね
『バラン』
人魚に涙を流させてもそれで食う飯は美味い
遥か昔に似た子どもはやはり今見ても異質だ
たくさんの人と出会ったらいいよと言う声は
返信してないだけで、まだ届いてますよ。
あとがき
刺身やお寿司、お弁当に付属されている
緑の草むらのようなバラン。
オランダ語で、仕切りとか区別の意味合いがあるとか
昔は葉蘭(はらん)という植物が使われていたとか。
春が来た。
あの子と俺の世界がちょうど鏡合わせになる。
この溢れんばかりの俺の気持ちも鏡合わせになればいいのに。いつだって俺の片思いだ。
なあ、目を開けてくれないか。
越えられない壁にそっと手を合わせる。
なあ、もうすぐ桜が咲くんだ。
こちらの桜も綺麗なんだぜ。
君のためにたくさんたくさん集めてくるから。
君への想いも、咲いてほしくて。
春︰
爛︰爛(ただ)れる、腐る
漫︰締まりがない、みだり、どこまでも広がる水