『春爛漫』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
お題《春爛漫》
青空の開演。
青い小花の子どもたちは懸命に道端で背伸びをする。
囁くように、楽しいおしゃべり。
公園で淡い黄色のワンピースを広げる子どもや、ふわふわのワンピースが風に咲く子ども。
今日も日常には夢があふれている。
[春爛漫]
「そろそろかなあ」
月を見上げてポツリとつぶやいた少年は、腰掛けていた木の枝から飛び降りた。
着地の足音は、足元から舞い上がった桜の花弁でかき消される。
目も開けられないほどの桜吹雪と、一陣の風が吹き過ぎて。
静寂が戻ったそこには。
暗い空をほんのり照らすほどの花々と。
月明かりにも負けない満開の桜の大樹。
「よし。これで今年も春がきた」
満足そうに頷いた少年に答えるように。
まだ少しだけ冷たい風が、髪についていた花弁を掬っていった。
フォトライブラリ
スクロールして春爛漫
犬の合間に花があふれて
(ふだんは犬ばかりだ)
「春爛漫」
#72
『春爛漫』
春の心象風景。
小さな川に沿った並木道を、そぞろ歩く。
僅かに霞む空には一筋の雲もなく、春特有の淡い青色をしている。まだ日暮には早い昼下がり。降る陽光は新たな命の芽吹きを祝福するように優しく、穏やかだ。川面に反射する銀色の光も柔らかい。その日差しの中を踊るように吹く風は、朝晩の厳しさを忘れたような暖かさを含んで、頰を撫でる。
見上げる並木道の桜は今が盛りと咲き誇り、風のダンスに誘われて枝を離れた僅かな花びらが、ふわりふわりと舞っていた。そのうちの幾らかが川へと舞い降りて、ゆっくりと下流へ運ばれていく。その様を眺めると、まだ新緑の青さのない水と土の香を含んだ大気の匂いに、僅かに花の香が混ざり合ったような気さえする。
ふと道の先に目を向けると、桜並木が薄紅色のわたあめか入道雲のようにこんもりとしていて、春の柔らかな空気を際立たせていた。
春の中を牛歩の如き呑気さで歩み続ける私の元に、ひらひらと散る花弁が舞い降りる。
それと同時に、脳裏に言葉がひとつ浮かび上がった。
春爛漫。
【春爛漫】
空から
花びらが降ってくるの
不思議ね
木が病気なのかしら。
カエルの私は分からないわ。
人間のあなたに
木が病気だって
伝えられるかしら。
でもこの病気
なんだかとっても素敵ね。
花びらは
足がなくとも
飛んでいきたいところに
飛んでいけるんだから。
春......漫...?真ん中の漢字なんて読むの!
漢字が難しい!
読めない。今日は、何もかかない日
お話が書けない日、難しい漢字
難しい漢字が出てくる日は何も書けない
お話が、まあいいか
では、明日が良い日になりますように。
誰よりも、ずっと遠くへ
朝は憂鬱 世界になんて行きたくない
自分の部屋より安穏な場所がどこにあるっていうの?
外は戦場 隙を見せればほら
仮面を被った悪魔達が嘲笑ってる
ダンテみたいにスタイリッシュに決められれば
いいけど そういうわけには行かないの
だけど知ってる
私のゴールはそこじゃないって
蔓延る悪魔城のもっと先
ハッピーエンドじゃないかもしれない
でもバッドエンドも迎えてらんない
みんなをかき分けてもっと遠くへ
後ろを見ればほら
村人Aと変わらないかもしれない
夜は退屈 あなたは今日も電話にでない
一応恋人の私を放っていく街は楽しい?
愛していると 好きを見せればほら
仮面を被ろうともしないあなたが曖昧に笑う
シンデレラみたいにキレイに着飾れれば
いいけど そういうわけには行かないの
だけど知っている
あなたの隣は私じゃないって
蔓延る疑念のもっと先
決してハッピーエンドじゃない
バッドエンドにも自分じゃできない
だからあなたを追い越してもっと高みへ
後ろはもう見なくていい
昨日よりも素敵な自分に会いに行こう
動物の毛質ってそんなに変わるものかしら。
お耳はふわふわ、尻尾はちょっと固め?実家にいたあの子を思い出す手触り。
そんな様子にさすがに辟易したのか、後輩はむすっとした顔で振り向いた。
「ちょっと。それ以上したら」
「したら?」
手を止めずにくるりと尻尾を回せばむずがゆそうに体を震わせて、それから飛び切り恐ろしい顔をする。
ピンと立った耳がまっすぐ向けられ、身じろぎするなと私を固まらせた。研いだナイフのような牙がぐわりと露わになって。
「ガブッ! とやっちゃうよ!」
……なんて可愛らしいこと。これはふふ、と声が漏れ出るのも致し方なし。
実際に『ガブッ!』とされてもどうせ甘嚙みとはいえ、機嫌を損ねるのも勿体ない。陽気の中をなんとか戯れに引っ張り出した恋人の剝き出しの犬歯にキスをして、今度は毛皮のない手のひらを包む。
「じゃあこっちね」
首ごとゆらりと振って逃げ出す視線を追いかけない。私達の春はまだまだ続くので、少しくらい逃がしてあげよう。恥ずかしがり屋相手なら夜桜の下という手もありますから。
この時期はあまり好きじゃない
でも今年は好きになれたよ
君に会えたから
桜の下で健気に笑う君はとても綺麗だよ
来年の春も好きになれるようまた会ってね
朧月夜で
"春爛漫"
「悪い言葉を良い言葉に」
ねぇ、春爛漫知ってる?
春爛漫はね、春の花が咲き、光に満ちた様子
を表現した言葉なんだって!!
桜が咲いたらなんか明るくなるよね!
入学式と新学期とかに凄くいい言葉!
だって、始まりが暗かったら先なんて見えないで
しょ?
去年嫌な事あったならそれを希望に変えよう!
なんかさ、春爛漫って別の考え方で言うと希望
だと思うの!
光満ちた、、つまり希望の光だよ!
ほら!考え方をかえてみよう!
だから、悪口をいい言葉にしようよ!
例えば、ブス
これなら、ほら似てる人なんかいないってことは
世界でたった一人の自分じゃん!
最高じゃん!!
ね?気分良くなるよね!
みんながこんな感じで考えてみるとちょっと
面白いかも!!
「春爛漫」
艶やかな色が踊り
湿を帯びた風が揺らぐ
綻び緩む笑みの先には
貴方と春の花束
柔く頬を撫でる春風にのって
鮮やかにアスファルトを桜色に染める
あぁ、春だ。
始まりの季節 出逢いの季節 出発の季節
浮き足立つ新入生の足音にそっと耳をかたむけて
温暖化で少しギラつく陽光に目を細めて
今日という日を始めよう
弥生に感じた瞬きの哀しみを暖めるように
時間が寄り添う事はないのだから
ざぁ_と桜吹雪
しかしながら、どうかご注意を
浮かれていては隠されてしまうやもしれませんね。
長きに渡り人を虜にしてきたこの薄紅に…
ほら……
#春爛漫
春爛漫
今はちょうど桜が見頃
公園に桜を見に行くと
桜並木や山桜が満開だった
椿やモクレンも見れた
その道中には
菜の花やたんぽぽ
スイセンやマンサクも
綺麗に咲いていた
遠くには山もくっきり見えて
素敵な春の景色を堪能
今年も新緑が芽を出す前に桜を見に行くことが出来た。
丁度見頃の商売時期、桜並木の傍には良い香りのする屋台が所狭しと並んでいる。
夕食時の空腹感には抗えず、二人して早速ジャンクフードを購入してしまった。
彼はイカ焼き。自分はフランクフルト。
ブルーシートを広げお祭り気分の人々を横目に少し離れた場所に腰掛ける。
随分と暖かくなってきた風に攫われ桜の欠片が零れ落ちる様子を眺めながら、春と人々の陽気に身を委ねた。
「春爛漫、ですね」
そう零した彼の髪にふわりと花弁が一枚落ちた。
今年の春ももうすぐ終わる。
【春爛漫】
/春爛漫
暖かい日差しを受けてくしゃみをした。
穏やかな時間は久しぶりだった。
君に言われて、引っ張り出されるようにして遠出させられたが、うん。これは案外悪くない。
「ねぇ、どうして急に遠出なの」
「手前が部屋に籠って自殺ばっかしてるからだろ」
「いつもの事じゃないか」
そう言って遠くを眺める。色とりどりの花が咲き、川は陽の光を浴びて輝いている。
春爛漫とはこのことを言うのだろうと思った。
「死にたいなぁ」
ぼんやりと呟いた。
「殺してやろうか?」
君が言ったから、遠くを眺めながら返事をした。
「君に殺されるのは嫌」
「わがままなやつ」
君が呆れた声でそう言った。
またくしゃみが出た。
この綺麗な景色が人生最後の景色なら、きっと素敵な"死"なんだろうなぁ。
春爛漫とは、春の花が咲き乱れ光あふれ輝くさまのことを言うらしい。
確かに近所の公園も家の庭にも大小の花が芽吹いて、冬の景色から明らかにカラバリが増えている。
風は冷たさがゆるんでるし、肌に届く紫外線も日々攻撃力が上がってるっぽい。
うん、たしかに春爛漫なんだろう。
視覚・触覚的には。
今聴覚に届いているのは、
ローティーン女子グループ特有の超音波おしゃべり
自転車シャーシャーチリンチリン
なんか多分オリンピック影響で始めたのかなっていう集団少年スケボーがコンクリを削るガーガーガタン
田舎でイキってどうする外車とバイクのエンジンブーン
公園に集まる小さなニンゲンの号泣輪唱etc.
身に覚えのある音もあるし、自分はこの先の人生でも絶対出さない音もある。
せっかくだし、自分だけの辞書には春爛漫の欄に「冬は鳴りを潜めていた人の生きてる音が溢れるさま」を付け足そう。
ご近所迷惑な音が聞こえるのも、春だからと思えば何となく許せそう。
……いややっぱうるさいな。
#春爛漫
『春爛漫』
私はこの目の前にある満開の桜のようにこの1年間は人に幸せを届けられるような存在になれただろうか。そんな自身は私にはない。
満開の桜は無償で私たちに笑顔と喜びをくれる。自分に足りないところはそんな所な気がする。優しさや思いやりは見返りを求めてすることでは無い。でも、周りの人のために尽くす自分の積み重ねが優しさと思いやりで返ってくることを私は願っている。
書く習慣/6日目。
「春爛漫[ハルランマン]、」
桜の花が咲き乱れて…春爛漫だ、
君に花飾りを送ると笑顔で微笑む…春爛漫だ、
桜の花と君は光に満ち満ち溢れている…
あぁ…春爛漫だ。
そして、
私は、そんな花見をしてみたかったな〜
ナンデヤ〜
その様子はまさに「遥、乱、慢」だ…
何?季語がない?
春は遥か遠くからくるから、
そんなもんでいいだろう…
・・・ヒガン…花だ。
新学生、新社会人などの皆様、
春爛漫とご活躍を願っています。
では、明日…
いいことあったらな〜…チクショー。
「春爛漫」4/10
雨が降っている。
桜の花が、地面に散っていく。
お花見の計画が台無しになった。
でも、みんな花より団子だし
別に、桜なんて無くても、、、
誰から見ても、しょんぼりしている私は、
みんなのいる、教室に歩いていく。
憂鬱な気分で教室の扉を開けると
突然、視界がピンクに染まった。
何が起こったの!?
そう思ったが、理解した瞬間唖然とする。
「お、キタキタ。 見てよ、桜だよ!」
得意気に笑う君は、目の前の光景を自慢した。
教室を舞う、桜の花を
私の見たかった、桜の花を
君がいない春はなんだか切なくて
咲き乱れる花たちは
煌めく間もなく落ちてゆく
君への想いは咲かないで