『星空の下で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ひとりぼっちだ
そんな訳ないね
星の数ほどいる世界の人口で
会ったことのある人数なんて
あまりにもちっぽけだね。
一人になる方がむずかしいね。
そうね
そう分かってる
はずなんだけどね。
–星空の下で–
お題《星空の下で》
どうしようもなくさみしい時は星空の海を見上げて、あなたが教えてくれた星の名前を思い出す。心地良く溶けていく甘い声は、心をあたためてくれてホッとするんだ。
どんなに遠くても。空も心も繋がっていて、輝いている。
煌めきはけっして消えないから。
季節の花が咲き舞い散る度星を見る――今度会ったら、また星を教えてもらうの。
あなたとの始まりの場所だから。
蝉の音が聞こえる夜だった。
未だ風は生暖かく、遠くで草の靡く音が聞こえる。
道の白線に沿ってゆっくりと歩を進める。
暫く歩いた後に、[くすくす]と女子の笑い声が聴こえた。
右からだ。
,,,右側は向かなかった。
また、白線に沿って歩き始める。
暫く歩いた後に、今度は左から[どん]と押された。
危うく白線から退いてしまう所だったが、何とか踏みとどまった。
,,,左から男子の大きな笑い声が聴こえた。
もう一度、白線に沿って歩き始めた。
暫く歩いた後に、腹部に痛みが走った。
殴られたような痛みだった。
とても痛かったが、蹲らずに、白線からは決して退かなかった。
,,,『ギャハハ』と右、左、正面から笑い声が聴こえた。
目がぼやけてきた。
目から溢れそうなモノを零さないように、上を見て歩き続けた。
だけど、暫く星ひとつ見えない夜空を見ると、余計に溢れ、零れてくる。
もう上を向いていても意味が無い事に気付いて、どうしようもなくなって、下を向いた。
暫く歩いた後に、後ろから笑う声が聴こえた。
温かい声だった。
[とん]と、軽く背中を押され、後ろで微かに声が聴こえた。
零れるモノを手で拭った。ぼやけていた視界が少し開いた。
,,,開いた視界で空を見た。
夜空に一つだけ、光る星が見えた。
その星は一段と輝いて見えた。
_____蝉の音が聞こえる朝。
風は生暖かく、遠くで草の靡く音が聞こえる。
身支度を済ませ、菊の花を持ち、いつもの道を歩く。
暫く歩いた後に、後ろから自転車のベルを鳴らす音が近付いてきた。
自転車の音がすぐそこまで迫った瞬間、手に持っていた菊の花が手元から離れた。
菊の花は自転車に乗った男の子が持っていた。
大切な物だったので、走って取り返そうとした。
,,,自転車ほど足は早くなかった。
目の前で、菊の花は男の子に振り回され、道脇の塀に擦られ、ぐちゃぐちゃになって捨てられた。
目の前がぼやけてきた。
「いい人ができたの。凄くいい人」
学校の帰り道、山の近くにある学校から二人きりの帰路を辿る。
「その話、詳しく聞きたいな。そこにでも座って」
公園のベンチを指差しながら、恐る恐るその話に耳を傾けた。夕日を眺められるこの丘うえの公園は、多くの高校生を結んだと話題になるほどで、それくらい綺麗な場所なんだと思う。
春は花見、夏は打ち上げ花火、秋は枯れ葉が公園を白秋に染め、冬は雪が積もる。こんな場所なら、一緒に居る人もより一層輝いて見える。
「素敵な人でさ。辛い時そばにいてくれるの。欲しい時に欲しい言葉もくれて、誰よりも優しくて」
軽快な口元からは褒め言葉が並べられていく。小学校からずっと一緒でも、そこまで評価しているのは見たことがない。
「それって同じ学校の人?」
「そうだね、クラスは違うけど」
夕日を見つめる乃々花はやけに真っ直ぐで、ちっとも振り向くことはしない。
「好きなの?その人のこと」
「言って欲しそうだね、その言い方は」
少し恥ずかしくなって見られてもいない顔を俯かせる。断言も何もされてない現状を、良い方向に受け止めてしまいそうになる。
「恥ずかしいからってノーコメントにしとく?」
返答もする前に言葉を続け、悪戯顔で顔を覗いてくる。夕日を見つめていた楽しげな顔とはまた一味違った、楽しげな顔を浮かべている。
「こっちが恥ずかしくなってくるそれ。なんか聞く気なくなったから帰る」
「なんで…⁈え、なんで⁈」
先に自転車を押し始め帰路に着く。それを後ろから追いかけるように乃々花は自転車に跨り追いついてくる。
「ツネは歩くのが早いよ!そんなんじゃ女の子リード出来ないぞ!」
「必要ないし」
「幼馴染として意見してあげてるのにー。失敗しても知らないぞー」
乃々花が横に並んだ時には自然と同じ速さで足が動いた。自転車に乗れば早く帰れるものを、坂が急だからと、歩いてくれる乃々花はどうにも優しいらしい。
「そういえば、さっきの公園。去年凄い噂たってたよね」
「桜隠しがどうたらってやつ?」
高校に入学してままならない時期に、奇跡が起こったと噂がたった。写真なんかも出回ることなく、ただ上の世代が騒いでいただけだが、どうにも桜に雪が重なり珍しい光景が見えたらしい。
「良いよね。私もあんなの見てみたかった」
そんな奇跡にでも遭えば、気持ちを打ち明けられるのかもしれない。だが、実際その場になっても、口を開ける自信は毛頭ない。それが出来ていればこんな話に胸が弾むような思いをしなくて済んでいるはずだ。
「そのいい人と見に行けば良いじゃん。下校前に誘ってさ」
今日はたまたま校門前で乃々花を発見し、一緒に帰ることに成功した。こんな事でもなければ、普段は一人で黄昏ながら帰る他ない。
「来てくれるか心配なんだよね。その日がいい景色とも限らないし」
「いつ行ってもあの公園は綺麗だよ。その人もあんな綺麗なら見たくなるだろうし」
あの公園は今日初めて足を踏み入れた。噂も桜隠しも聞いたことはあったが、それらがこの公園を指していたなんて知る由などはなかった。だがそんなことを言えるわけもなく、ただ励ます言葉、誘うように促す言葉しか口に出来なかった。
「それもそっか。夜に見ても星が見えて綺麗らしいしね」
やけに詳しい。しかもそれを自慢げに喋るあたりも、昔から乃々花は変わらない。
「お前はいつまで経っても乃々花だな。変わってなくて安心するよ」
「なんかバカにしてる。そんなことツネも変わらないよ。昔から冷たいんだから」
そんな記憶は一切ない。だが幼馴染が言うのなら、きっと思い当たる節が多々あったのだろう。
「…それでもツネは親友以上だけどね。何でも話せるし」
少しの間を開けた後、言葉を返す前に続けて喋り始める。傷付ける可能性がある言葉を少しでも発した後、毎回褒め言葉を続ける。これは昔からの乃々花の癖だ。
「それは嬉しい評価を貰えてるようで何より」
「ツネのことは昔から知ってるからね」
日が暮れるギリギリのところで、その日は別の道を辿った。家まで送ったり、なんてことを言えるほど勇気はない。もし持っていれば今頃毎日一緒に下校することになっていることだろう。
しかし現状そんな術は持ち合わせているわけもなく、自転車で帰る日々は再びやってくる。また一緒に下校できる日を待ちながら、急な坂を駆け降りる。
「あ、常山じゃん」
「直斗じゃん。珍しいなこんなところで」
片手に、まだ季節になるには早いアイスを持ったクラスメイトが制服のままこちらへ向かって歩いてくる。
「まぁな。ちょっとした野暮用で」
「何も野暮用じゃなさそうだな。顔が物語ってる」
やけに楽しそうな顔には男同士の遊びでは見れない柔らかい表情があった。
直斗が口を開こうとしたと同時。その言葉を遮る声が後ろから顔を覗かせた。
「ごめん、直斗。アイスどれか全然選べなくて」
「乃々花…?」
「あれ、ツネじゃん」
「ん、二人は知り合い?」
混乱が頭を駆け巡る中、取り残された直斗が口を開く。何も知らないその顔は、何故かと乃々花に向いて問いかけていた。
「小学校から一緒だよ。めっちゃ仲良いし」
「凄い関係だなそれ」
「大事な友達だからね。関係切れないよ絶対」
「本当に大切そうだな。やけに」
二人は何を言っているのかイマイチ掴めなかった。信じていた心の底の何かが崩れ始める。何か、どこか穴が空いた気持ちに押し潰されそうになる。
「ごめんって。直斗も大切だから」
「なんか俺に対しては弱いな」
「そんなことない!じゃ、ツネ、また今度ね!」
溶けかけたアイスを口に運びながら二人は背中を向け、学校のある方、あの公園へある方へ歩き出した。その場に取り残された体は、二人の会話を聞くことくらいしか働いてくれなかった。
「ノノは仲良い男子多いもんなー」
「だから違うってば!」
「あ、殴ったな。暴力女」
乃々花はあだ名を付けられ、痛くももないであろうスキンシップを暴力と言い張り、互いに見合うなり笑い合う。
その幸せな光景が見えなくなるまでの数分間、そこを動けることはなかった。
「おい、おーい。聞いてんのか常山」
バスケットボールを手に抱え込んだまま朦朧とした意識から現実へ引き戻される。
「あぁ。直斗か」
体育の授業、自由にバスケを練習して良いと言われ、初めこそは何か穴を埋めるためにと動いてくれた体も今はもう固まって動かない。
「乃々花から伝言。一昨日の会話、忘れてくれって。何の会話したかは全く何も教えてくれなかったけど。なんか話したのか?」
「そっか。いや、何も」
「なら良いんだけどな、なんか悩み事ならいつでも話せよ」
そう決めゼリフを発しゴールへボールを投げ込む。
「うーん、どうにも入れるのは難しいな」
何も返事を待つそぶりなく、別のグループへ走っていく。
何もかも考えることを停止し、一度ボールへ目を向け、下に目を落とし、ゴールに目線を合わせる。ゆっくりとフォームを作り出し、ボールを手から離す。
「常山良いぞ!その感じを忘れるな!」
先生からの褒め言葉が響くなか、一度もリングに触れることなく綺麗に入ったボールは地面へバウンドする。
拾う気力もなく、何故ボールを投げたかも分からないまま、ただ跳ねるそれを見つめながら、敗北感に胸を締め付けられた。
地獄のような三日間を終えて一週間が経とうとした頃、学校への忘れ物を思い出し、制服を着たまま自転車を走り出した。
今思えば、学校への道を曲がったところのあの公園に行ったことがないなんて、どれほど恋愛に疎かったのかが伺える。今考えても仕方ないが、何もかも一人の壇上だったことがどうにも頭から離れてくれない。
「あ、ツネ!」
夕日を後ろから感じるなか、前から乃々花の声がした。遠目で見ても分かるあの小さい背丈。短い髪、間違いなく乃々花だ。何かに縋る思いで速度を早める。聞くことなどないはずなのに、確認したくて仕方なかった。
目が合ってしまう。
今ここで喋ればもう自分が分からなくなる。
手を振るその姿を見つめることは間違いでしかない。
「ノノ、誰か居たの?」
横からはあの、直斗が顔を出した。
瞬間的に顔を下げ、早めた速度を保ったまま。
「えっとね」
横を、通り過ぎた。
最後に聞き取れたその四文字以降は何もないことを願いながら、急な坂を登る。
大切な提出物など、もう大切ではなかった。
あの公園は、どうやら夜も綺麗らしい。
夕陽が雲に覆われて行くのを分かりながらも、流れるものは流れ続けた。
二人で座ったベンチに再度一週間ぶりに腰を下ろす。
暗くなった雲からは雨が降り始めた。
黒いだけの景色は何も色などなかった。
色褪せた景色を、ずり落ちて行く全てを感じる。
もう抜け殻の体は一歩たりとも、動いてくれることなどなかった。
星空の下で。
星空の下で
ハグを
しよう。
小さな
おててを
繋ごう。
2人で
デートしよう。
月が
影に
隠れてる
狭間で。
実家に帰ってきた。
大学に進学して以来、18年ぶりに、またこの家に住む。
都会で戦って、
傷ついた負け犬にとって、
実家のベッドは、以前と変わらないはずなのに
優しく、やわらかで、暖かかった。
夜中にLINEの通知。
見ると、地元の友達。
「帰ってきたんだって?
また、時間ある時、飲もうよ。」
他愛のない内容だが、
今の自分には染み渡るほど暖かく、
胸をじんわりさせてくれた。
気持ちが軽くなったおかげで
顔をあげられた。
電気もつけてない自分の部屋。
夜中なのに明るい。
立ち上がって、窓を開けて、空を見上げた。
星空って、こんなに明るかったっけ。
都会の強い明かりだと、掻き消えてしまっていた
たくさんの小さな輝きが、見守ってくれている。
この家を出る時は気が付かなかった。
当たり前に照らされてた控えめな光たち。
ゆっくり、癒していこう。
また、ここからだ。
星空の下で、涙をふいた。
もし
できるなら
ただただ
あなたと
この星空の下
ただただ
それだけ
その、温もりを感じたいだけ
星空の下で
太陽の下で
雲の下で
炎天下の下で
曇天の下で
きみのしたから…
星空の下で
1人孤独…
周りに
理解されなくても…
暗闇でも…
確かに星は輝いて
わたしたちはずっと
見守ってる…
いっしょだよ
仲間なの…
と伝えてくれた…
ありがと
ある日私は道端に落ちていたある小瓶を拾った。
その中には、キラキラと光る星空が詰まっていて、ひと目見て私はこの小瓶に魅力されていた。
その日以来、私は暇があればその小瓶を覗いていた。小瓶の中の小さな空は、いつでも同じ景色ではなくて、月の満ち欠けや時には雨も降っていた。
ただ変わらないのは、その星々がいつでも眩しく輝いているということだけだった。
落ち込んだときも、逆に嬉しくてたまらない時も、その星空がそばにあると感じるだけで満たされていた。
ある夜私は、その小瓶を持って外に出た。深い理由はない。ただの気分転換だった。
そこで私は空を見上げた。街の明かりで眩んだ夜空。星も朧で月も霞んでいる。なにも綺麗じゃない。
次に私は小瓶の夜空を覗いた。真っ暗で、その中にキラキラと星々が煌めいている。素敵な素敵な私の夜空。
…でもなんだか、寂しく見えた。
どこか、帰りたがっているような。どこかに、酷く憧れているような。そんな感じだ。
ただの空にそんなこと感じるなんて、妙なことだとは思うけど、私は今とてつもなく酷なことをしているんじゃないかと思った。
だから私は…その小瓶の蓋を開けた。
あの日以来、あの小瓶の中の夜空はどこにもなくなってしまった。
あの時小瓶を開けると、まるでそこには初めから何も入っていなかったのように、小瓶の中は空っぽになってしまった。
拾い集めることも叶わず、でも不思議と後悔はなくて、ただ私は空っぽになった小瓶を持って家に帰った。
今日も夜空は、街明かりに霞んでいる。星のあかりは、街頭に打ち消され続けている。月明かりより、車のヘッドライトの方が明るい夜。
それでも、私の夜空はそこにいる。
人の目が叶わなくなった場所で、遥か先の空の上で煌き続けている。
今日も私は、見えなくなったあの夜空の下で、空を見上げて生きている。
おだい『星空の下で』
「見ろよあれ‼︎」
「凄い‼︎」
ヘッドホンをしていても騒がしく聞こえる近所の人達の声。
何事かと思ってヘッドホンを外し、2階の窓から覗いてみる。
子供から年寄りまで、みんな上を見ていた。
なんとなくそれにつられて、自分も空を眺めてみた。
空には今までみたことがないくらい沢山の星たちがキラキラと輝いていた。
『綺麗…』
あまりの輝きに、あまりの美しさに、
思わず、独り言がもれる。
ふと、急に静かになった。
どうしたんだろうと思いまた下を覗くと
みんな、何かをお祈りしていた。
祈りなのか、願いなのか、望みなのかはわからない。
でも、確かにこんな奇跡が起こったのだから、
祈りも願いも望みも、全部叶っちゃいそうだ。
自分も外に出て、
星空の下で、
星たちに、感謝を込めて。
『星空の下で』4/5
もし、星に手が届いたらのなら
私は、それを海に投げ入れよう。
最初は、キラキラと輝いていたけど、
時期に、暗闇に消えてしまう。
波の音だけが聞こえる。
顔をあげ、空を見る。
星は降ってこない。
私は、海に反射する星を手に取った。
冷たくて、すぐに消えてしまった。
もし、星に手が届くのなら
暗く冷たい、海に温もりを与えたい。
『星空の下で』
手を繋ぎ、お互いに向き合って笑ってこれからの未来に希望を抱いていたあの頃に戻りたいな…。
今はもう握る事の出来ないあの手を今でも思い出す。
「君は、星よりも輝いていて美しいね」
そう言ってくれた君。
嬉しかった…凄く。
もう会えないのだと思うと涙が溢れてきた。
あの時見たように綺麗な星空の下で私は泣き崩れた。
あなたがいなくなって
空っぽの寂しさと
空っぽの心地よさとが
仲良く手を繋ぎあう
だからボクは
今なら
この星空の下でなら
風になれる気がしたんだ
# 星空の下 (97)
お題「星空の下で」短歌
1文字ズレは、おkです!
『!や?』『。や、』は数に入りませ〜ん笑
これから〈解説〉入れます!
ねぇ君さ、、、
友達いない ?
違うんだ!。
星空の下で、
数えているよ!
〈解説〉
「星空の下で、数えているよ!」というのは、星空の下で星を数えている、星の数が友達!私、僕は友達は一人じゃないという!意味です!伝わりましたか?皆さんも短歌やって見てください!楽しいので!!
星空の下を歩いて行った
星明かりを頼りに歩いて行った
ふたり
指を絡めあって
時折顔を見合わせて笑った
どこまで行くの
お前の好きなだけ遠くへ
唸るような満天の星
祝福の道が
どこまでもどこまでも続く
これがふたりのゴール
そして永遠の愛
「星空の下で」
夜更け、
誰もいない世界と錯覚した僕と君は
お互いを掬い合うように口付け交わすの。
〈星空の下で〉
星空は綺麗だ
それはたくさんの人が思うだろう
広い空にまんべんなく散らばっている星たち
まるで私のためだけにつくられた空のようだ
けれどこの空はどこまでもつづいている
昨日も今日も明日からも
見るのはこの空だけなのだ
そしてこの空を見ているのは私だけではない
私の全く知らない土地にいて全く知らない人が
時刻も違って空の色も違う空の下にいる人が
私と同じ空を見ているのだ
それはなんて素敵なことなのだろう
/星空の下で
彼が踊っている。
星空の下で。華麗に、軽やかに。
生きている中で、それを見ている時が、一番好きだった。
なんたって彼は、僕の為に踊っているのだから。僕の為に、僕だけの舞いだった。
だから、それを見ている時が一番好きだ。
宝石を散りばめた星空の下で、夕焼けの色をそのまま移した髪を散らせ、青空を移した瞳を真っ直ぐ空へ向け、夜よりも黒い服を靡かせて。
あぁ。なんて綺麗なんだろう。
あれを見ている時だけが、生きている事を純粋に楽しめる。
『星空の下で』
恋こがれ
会いたさ募り
君想う
花吹雪舞う
星空の下