『星座』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「赤い星は早くに死んでしまうらしい!」
突然ドアを蹴破ったと思うと、彼女は後ろで手を組みながら人を苛つかせる笑みを浮かべ、大股でこちらへ歩み寄ってきた。
毎日毎日、眉唾の豆知識を得てはそれを自慢げに教えてくるものだから、いつのまにか私も楽しみになってきてしまっていた。どうやら、最近は宇宙への関心が強いようだ。
「はぁ。ドアを壊すのだけはやめてくれよ」
「わかってるわかってる!それで、君は赤い星は既に死んでいるから赤いのか、死にそうだから赤いのかどっちなんだと思う?!」
顔が近い。息がかかって不快だ。
顔を掌で押し除けるようにして遠ざけつつ、彼女の話を反芻してみる。
赤い星はたしかペテルギウスとかアルデバランとか、そんなのがいたような気がする。赤色矮星は温度が低いだとか超新星爆発の直前は膨らむだとか色々思い出してみたけど、早くに死ぬというのはどうにも思い出せない。本当だろうか?
彼女はしてやったりと口角をあげてこちらを見ている。なんだかむかつくし、思い出せないし。今日はきっと降参の日だ。当てずっぽうにしよう。
「わからないけど、赤い星は既に死んでいるんじゃないか?こちらにそれが届くのが遅いだけで。」
「フーン。ロマンがないなぁ、じゃあなぜ赤い星は早くに死ぬのだと思う?」
「まだ続けるの?今日はいつもよりおしゃべりだね。
そうだな、初めから星の才能がないんじゃないか?それか、そういう運命だったとか。他の星より温度が低いし。」
「はは、なんだ星の才能って!そんなものが無いと星座にいる資格がないっていうのか。まちがえてた、君はずいぶんロマンチックでメルヘンな思考をしてたみたいだ」
「ばかにしてるのか?」
普段なら豆知識を披露して、一言二言議論すれば満足して帰っていくのに、今日はやけに話を続けたがる。そういえば彼女はいつもより落ち着かない様子で私の発言を聞いているし、それも何かを訴えかける目をしている。
何か思惑があるらしい、が。
やはり顔が近い。なんなんだ今日の彼女は!
「きみ、言いたいことがあるなら言えよ。最近は宇宙の話ばかりするし、なんだか星について私から言わせたい言葉でもあるっていうのか」
やはり顔を押しのけつつ質問を続けると、彼女は少しだけ後ずさり涙目で痛めた頬を右手で撫でている。貴重な放課後をこんなくだらない議論に付き合ってやっているのになんだか不満そうだ。
「別に。不快にさせたかったわけじゃないが!」
一呼吸。
不満げだった顔を少しだけ真面目な顔にして、彼女はずっと後ろ手に隠していた左手を勢いよく私の目の前に突き出した。
その手には可愛らしくラッピングされた小さな赤い箱が握られている。
「あ。」
そういえば、最近やけに彼女が落ち着かないと思っていたら、今日は私の誕生日だった。
素直じゃないから、なかなか言い出せなかったのだろうか。
「誕生日、おめでとう!ずっと考えてたんだけど、やっぱり君は私にとっての星だから。ネックレスにしてみたんだ。」
普通そういうのは私が中身を確認してからいうものだと思うが、耳を赤く染めているいじらしい彼女に免じて言わないでおいてやろう。
「ありがとう。それにしても誕生日に星が死ぬ話なんて、穏やかじゃないなあ。」
「それについては、君が何を言っても肯定できるように考えてきてたんだ!それはねえ!」
「赤い星はわたしたちみたいだって?」
「ち、ちがうよ!まあ、赤い星みたいに早く消えちゃうとしてもさ。星の才能がなくても、既に死んでいたとしても、私達は今燃えているし、それが宇宙の遥か遠くに届くまではいつまでも星座でいられるんだよ。
命はいつか消える。なら、消えるその瞬間まで赤く輝いている方がきっと素敵だ。と私は思うんだ」
「えーと、つまり?」
「私たちは赤い星みたいに少しずつ愛の熱で燃えてくってことさ!」
「絞り出したにしてはずいぶん陳腐な告白だね。まあいいけど。じゃあ今日は君の方がロマンチックでメルヘンだってことで、そろそろ帰ろう。」
彼女の痛めた右頬にキスを一つ落とすと、彼女は目を見開いて両手をあげた。降参するらしい。オドオド動くのがあまりにも可愛いので思わず笑ってしまったのを隠したくて、急いで立ち上がって荷物を持ち入口へ向かうと、後ろから彼女の抗議の声がした。
「イー!ずるいって!!帰るけどさ!」
耳どころか顔全体を真っ赤にした彼女が帰り支度をするのを待ちながら、貰ったネックレスを眺める。何かの星座を模っているようだが、知識が無いので形からなんの星座かはわからない。赤い点がついているから恐らくおうし座かさそり座とかなんだろうか。
まあ。なんだっていいか。私には宇宙の遥か先まで燃え続けるような、そんな馬鹿な一番星がいることだし。
赤い星は早くに死んでしまうらしいが、それがいつ消えてしまうかなんて誰にもわからない。星が赤く光っている限りは、それはずっと星座の一部であるのだ。
だから誰に認められなくても私たちは、ずっと一緒だ。
星座
シュレディンガーの猫座って知ってる?
NASAとその辺の人達が作った、見えない星座。
地球から観測できない星で構成された星座。
シュレディンガーの猫は観測するまで生死が分からないけど、観測したら確定する。
シュレディンガーの猫座は地上から観測できないけど、確かに存在する星で出来ている。
なんか、面白くない?
私も、オリジナルの星座作りたいな。
もし私が作るとしたら……ビッグバン座かな!
何度教わっても覚える星座は三つだけ
おおぐま、オリオン、カシオペア なぜ?
豆電球で天井に描いた北斗星
「向きが逆だよ」早く言ってよ〜(泣)
#星座
星座
小学校の授業で、星座の話しを習った…遠い昔に、人間が存在するより、ずっとずっと昔は、神様が居られて、その様子は、神話となって、それが、いつか、夜空に描かれて、星座になった…それまでは、夜空の星は、光る点にしか見えなかったのに、星と星を繋げて、星座になるのが、不思議な気がした…其れから、何となく星が気になって、自分なりの形を楽しんだ…そして今、こうしてあなたと、星座を探す幸せを噛み締めている…
『星座』
これって…
例えば雲がドーナツに見えたりするのと一緒で
星は形が変わらないから
名前がついたって程度じゃない?
重要性を感じないのは
私だけ?
占いもあるけど…
「◯◯は双子座だから二面性があるんだね」
とか言われると
は?
って思う私はひねくれ者ですか?
そんで昔は朝から星座占いに左右されて
テンション下がったり
そもそも何月何日からなに座?
とか意味あるの?
スピリチュアル的なことはわからない
し、
多分、私は目の前にある現実しか
信じられない
いや、違うな…
今しか生きてない!
明日のことさえ希望が見えないし
1ヶ月後のことすら考えられない
それが今の私の実態
かといって
過去も受け入れられない
かなり厳しい
けど
今を精一杯生きる!
ひとりでも私に生きてて欲しいって
言ってくれる人がいるなら…
私は生きる!
星座
星座なんて、人間の妄想
本当はただ、そらに星が散らばっているだけ
だけど、星を繋げて生まれる物語
これを運命と呼ぶのかも
もしも明日
まだ見ぬ君に出会えるのなら
きっと、それは
星座の成り立ちにまつわるギリシャ神話の本を読み漁ったり
宇宙の図鑑を誕生日に買ってもらったり
宇宙を目指すベンチャー企業に入ったり(クソブラックだった)
キャラに星の名前をつけ始めたあたりで、
ようやく自分は夜空に瞬く星たちが好きなのかもしれないって、気付いたりした
20241005.NO72.「星座」
あれは、ワシ座
あれは、ベテルギウス座
あれは、白鳥座
ずっとうんちくを語ると
彼女は、キツい一言
うっっっっっっっ座
君がいつも歌ってた
夏の星座にぶら下がって
上から花火を見下ろして
だけど頭に浮かぶのは
並んで見上げた冬の星座
夏が来るまで
隣にいられなかった
一瞬で 咲いて散った
君こそが僕の花火
【星座】
星座…
ラッキーアイテムって絶対テキトーに考えてるよね?
「星座」
空に見える星星
輝く星は綺麗な川を作る。否、それは星の集合体
色鮮やかなわけでもないのにそれは一つ一つが輝き、彩る
普段見もしなくなった星たちは変わらず輝いている
その光は遥か遠くの何光年もさきの星
その光が何年も何年もかけてやってくる
いつかは消える光
それでも人間には計り知れない長さ
人も星も宇宙でさえいつかは滅びる
宇宙の外側は人間にはまだ測れないけど
また他に宇宙があるのかもしれない
そんな宇宙の中にある沢山の星達。
その中の地球と人間が言っている星には、さらに沢山の生物が住んでいる。
そんなたくさんある星が1つ滅んだ所で何になろう?
人間だって毎日たくさん死んでたくさん生まれる
星だってそうだ。
人間単位で時間はかかる。
それでもいつかは滅びるし、いつかは生まれる
そういう物だ
地球が滅びるまで我々は生きているだけだ
私は地球を滅ぼせれるが別に滅ぼす理由は無い。
ただそれだけの事
どこかの星の誰かより
一人は寂しくて苦しいのに、
いつの間にか楽しいも嬉しいも感じられなくなってしまった。
面白いものや、誰かの幸せそうなのを見て、微笑ましくは思うけれど、それはもう少しで嫉妬のような醜い感情に昇華しそうになって、私は必死に、感情を殺そうと試みる。
私はそうやって、何かを守っている気でいた。
誰も傷つけないでいられると思っていた。
自己犠牲かもしれない。
薄々気づいていた。
けど、これは私の自己満足だ。
それでいいやと思っていた。
思っていたのに、
突然、なにもかもどうでもよくなった。
星座盤の星は今日も光っていない。
もう何年も会っていない空の友達とか、
助けたっきりで、一度クリアしたら居なくなってしまった子とか、時々遊んでくれた子とか。
私の星座盤は、その殆どが過去で形成されていた。
執着とかではない。ただ友達って思っているだけ。
一人楽しく遊んでいたはずなのに、いつの間にかみんなの星は光らなくなっていった。
それぞれの星たちに同じ仲間がいて、
勿論、私もその中の一人だったりして、
何人か混ざって遊んだり、二人で遊ぶこともあったし、その時間が何よりも楽しかった。
みんなみんな大好きだった。
その世界が生まれた日。
私も、空から流れ落ちた。
数え切れないほどの仲間と出会って、
共に空の果てを目指した。旅の途中で多くの友達ができた。沢山の色鮮やかな景色と、苦難を味わった。
本当に本当に、楽しかった。
今、ここには私一人しかいない。
今、この世界は、友達が作れない。
まるで得体のしれない何かを見るような目で見られて、灯火をそっと差し出そうものなら逃げていく。
姿を見たとしても、テーブルに案内される。
言葉がないからこそできるコミュニケーションが私は好きだったのに。
今では話すことが必須のようになっているのが、悲しい。
寂しかった。
みんながいないから。
私も居なくなろうかな。
そう思って、空から飛び降りた。
星座。
お母さんの
星座は
どれだろう
七夕に亡くなったから
せめて
星座に
なってほしい。
新学期入った気持ちがいい春に
夏が終わって涼しくなる秋に
志望校に入学できなかった春に
特に青春もなく終わった夏に
自分の無能さに悲しくなる日に
知らない場所に飛んで行ってしまいたい日に
ふと見上げて
遠く遠くに輝く星を
意味ありげに線でつないでみる
『星座』
二人で見に行ったプラネタリウム。隣にあなたの温もりを感じながらたくさんの星を見て、
それがすごく楽しくて、あの時は小学生ぶりに見たプラネタリウムがこんなにも心踊る物だったんだなって思ってた。
だけど今日久しぶりに行ってみたの。
そしたらね、いく前まではすごく楽しみだったのに始まったらすぐに寝ちゃってたよ。
なんかすごく悔しかった。あなたのこと何とも思ってないはずなのに変わりゆく空が楽しかったはずなのに一人で見る星は心が踊らなかったの。
昔、この国に英雄と呼ばれた人間がいた。
しかし、どの文献にも英雄自身についての記録がなかった。あるのはただ、英雄がいたということと、英雄に救われた街や村々に記録があるのみ。英雄の名も、姿も分からない。
そう思われていた。
英雄の名前が分かったのは、偶然だったのかもしれない。
この国の王女殿下が隣国の王族と交流中、星座の話になった。その時、こんな話題が出た。
「昔に活躍した、ある国の英雄が星座になった」
王女殿下は、ハッとしたらしい。それは、この国の英雄なのではないかと。そう思った王女殿下は、星座の名前を聞き出した。
⸺フェルメダ座。
王女殿下は過去の文献や記録などを調べ、分かったことがあった。英雄が活躍した後、フェルメダという名が多く名前として使われていたこと。そして今でも村々の多くで定番の名前であることを。
*
「オ…オレの名前、そんなソーダイだったのか!?」
「……いや?ただそんな話があったら面白いだろうと思ってな」
「つまり作り話かよ!?おどろいてソンした…オレもう帰っから、バーさんも暗くなる前に帰れよ?」
「おぉ。またのフェルメダ。明日もまた占ってやるか?」
「いらねーよ!バーさんの占いってあんま当たんねーし。じゃあなー!」
「………作り話でも”未来の”なんだけどの」
【いつか彼は英雄に…なるかもしれない】
星座
(本稿を下書きとして保管)
2024.10.5 藍
「星座」
占いとか信じないはずなのに、あの子の星座を知ってから、星座占いをチェックするようになった。
毎日LINEで来る「モモンガちゃんの星座占い」
私はLINEのスタンプは基本無料のものを使っている。コインの集め方や購入の仕方が分からないからという、至ってシンプルな理由。調べようかと何度も思った。この身の絵柄のスタンプだったり、好きなアーティストの公式スタンプが欲しいって思った時は、特にそう思ったが、そもそもLINEをつなげてる友達が片手で収まる程度だったので、ならば必要ないのでは?と思い、結局調べもしなかった。ただ、私のような人でもスタンプをゲットする方法だってある。まず、全然興味のないブランドを友だち登録する。すると、すぐに「友だち登録ありがとうございます」とお決まりの文章とともにスタンプが贈呈される。そして、ブランドのキャラクターのスタンプを集めている。最後に、そのブランドはブロックする。要は、スタンプ目当てで友だち登録してるし、おそらく企業側もそれを見越していると思う。
モモンガちゃんの星座占いは友だち登録をして、自分の星座を登録して、通知のリマインダーをセットしたら毎日届くようなシステムになっている。
私は射手座だったが、好きなあの子が蟹座だと知ってからは、慌てて設定を変更し、蟹座に変更した。
星座占いなんて興味もない。信用性なんかこれっぽっちもないし、星座占いに頼る自分も嫌だ。
でも、あの子が今日はいい日になるなとか、ラッキーアイテムはピンクのハンカチだから、持っておこう。と中々星座占いに振り回されている自分もいる。
星座について何か書けって? いやいや興味ないから深く考えたこともないし、自分の星座すら蟹座だったか、水瓶座だったか、はっきりと覚えてないくらいだ
あ、でも星景写真なら撮りたいなと思ったことがある。シャッターを長い時間開けて、円状に動く星の軌跡を風景と一緒に撮影するのだけど、結局いい写真はとれずじまいだったな