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星座盤の星は今日も光っていない。

もう何年も会っていない空の友達とか、
助けたっきりで、一度クリアしたら居なくなってしまった子とか、時々遊んでくれた子とか。

私の星座盤は、その殆どが過去で形成されていた。
執着とかではない。ただ友達って思っているだけ。
一人楽しく遊んでいたはずなのに、いつの間にかみんなの星は光らなくなっていった。

それぞれの星たちに同じ仲間がいて、
勿論、私もその中の一人だったりして、
何人か混ざって遊んだり、二人で遊ぶこともあったし、その時間が何よりも楽しかった。

みんなみんな大好きだった。


その世界が生まれた日。
私も、空から流れ落ちた。
数え切れないほどの仲間と出会って、
共に空の果てを目指した。旅の途中で多くの友達ができた。沢山の色鮮やかな景色と、苦難を味わった。

本当に本当に、楽しかった。



今、ここには私一人しかいない。
今、この世界は、友達が作れない。


まるで得体のしれない何かを見るような目で見られて、灯火をそっと差し出そうものなら逃げていく。
姿を見たとしても、テーブルに案内される。

言葉がないからこそできるコミュニケーションが私は好きだったのに。
今では話すことが必須のようになっているのが、悲しい。


寂しかった。
みんながいないから。
私も居なくなろうかな。


そう思って、空から飛び降りた。

10/5/2024, 2:39:19 PM