『星座』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
向き合っていた書面から顔を上げると、眉間が皺を刻み目の疲れを訴える。
夜が本領の身とは言え、最近はすっかり昼の人となった。
数日前に行われた月見の宴を思い出す。
秋の訪れを感じさせる落ち着いた設えを手前に、煌煌と照り輝く満月。その姿は、十分に日を浴びて実った果実にも似て、今にも果汁が滴り落ちるかと見えたものだ。
しかし酒が入れば常ならむ、と言おうか。
次第に、酔いにまかせた歌声と合いの手、笑い声の轟く飲み騒ぎとなっていった。
そんな様子を、どうかお笑いください、としたためた所だったのだ。
首を数回傾けて解すと、夜風にあたりながら目を休めようと部屋を出る。
月は既に傾き、星が輝いていた。
貴女は眠っているだろう、と、不意に意識が語りかける。
自分の文に間を空けず、律儀に返事をくれる貴女は。
思えばあの日も、同じ人を想っていた。
中秋の名月ともなれば、きっと彼女も見上げていただろう。
けれど。
その健やかな眠りを守る星、瞳と髪に照り映える陽。
その下に同じく自分も居る事を思えば、全ては等しく特別な事象。
そこまで思いを巡らせて、頭を一つ振り考えるのを止めた。
文に込めるべき思いを、空へ馳せていても意味がない。
一度、強く目を閉じ、また開いた。
星は変わらず輝いている。
文机の上のものを書き上げて、朝には馬借へ託さなければ。
貴女と同じ夜の中で、少しでも長く眠りたい。
【星座】
今晩も額の上で
星座をつくっている
ホクトシチセイに近い
#星座
最後に夜空を見上げて星を見たのはいつだろう…
唯一わかるのはオリオン座。
これだけはすぐに見つけることができる。
仕事を始めて夜空を見上げる余裕なんて無くなってしまった。
心にも余裕が無くなっている。
「後輩にとって良い先輩になれますように」
久しぶりに願いを唱えてみようかな?
星座。
寒くなると
色んな星座が
見える。
寒いけど
2人で
一緒に見たい。
#106【星座】
占いが好きだ。
信じる信じないは置いておいて。
その中でもよく見るのが星座占い。
雑誌の後ろの方やWebサイト
とりあえず、目についたものは
ついつい読んでしまう。
翌月に読み返すと
「え?こんなこと起こらなかったじゃん」とか
「は?何でも上手くいくって言ってたじゃん」とか
思うことは多いけれど
それが占いってものよね。
ちなみに私は牡牛座なのだけれど
牡牛座にはマイペースさんが多いと
よく書いてあるんだよね。
統計学的にはやっぱり多いのかしら?
私はマイペースじゃないよ。
人にも歩調を合わせられる。
…と思ってるけど、どう?
星座
毎朝確認する星占い…牡牛座は、何てついつい気になる…星座何て…とか何とかいい乍ら、出勤前の情報番組をチェックしている…そして、夜は、星空を見上げ乍ら、数少ない知ってる星座を探して、昔拾い読みしたギリシャ神話を思い出してみる…子供の頃、授業で習っていた北極星やカシオペアとか、昴、さそり座の三ツ星とか…遙か遠い時代に作られた星物語に、今夜も少しタイムスリップして…
星座
あまり空を見て星座の形がわかったことはないけど
綺麗だなと思う。
星座占いとか夢あるよね。
プラネタリウムを楽しめる年になったかな。
「……というわけで今日から数日間、オフィスには帰ってこられません。」
と伝えた。目の前にいた彼女は、覚悟を決めたような真剣な顔をしていた。
そんな顔をするのも無理はない。私の仕事は常に生と死の隣り合わせ。いつ死ぬかも分からない。今回は通常の仕事よりももっと死ぬ可能性が高い危険な仕事を仰せつかったからである。
「じゃあ、これを持って行ってください」
と彼女はポケットからあるものを取り出した。
「ペンダント?」
それは中央に十字架が描かれた円状のペンダントだった。周りには白い粒のようなものが舞っているように見える。
「……私は神を信じないのですが」
そう言うと彼女は、「いいから!」と半ば無理やり持たせた。
一度決めたことは曲げない主義の彼女だ。何度言ってもそれは変わらない。「分かりました。持っていきますから。」と私は首にかけ、ワイシャツの下にペンダントを滑らせた。
今回の任務は殺しではなく交渉。
取引をしてくればそれで解決なのだという。
思っていたよりも交渉はすんなり成功に終わった。
数日かかると見込まれていたものを一晩で済ませたことを報告するとボスも上機嫌そうな声色だった。
報告し終えた後、帰ろうかと思った時だった。
後ろから一発の銃声が鳴り響く。音は反響し私の鼓膜の中を震わせた。
振り向くと、そこには先程まで交渉していた相手の部下らしい人がこちらに銃口を向けている。裏切りだ。
素早く死角に隠れると、ハンドガンを手に持ち、相手の様子を伺う。
しかし、油断していた。部下はもう1人いたのだ。
相手は私の胸めがけて発砲した。
撃たれる。そう思った。一気に走馬灯が流れる。真っ先に思い浮かんだのは彼女だった。様々な表情をした彼女が私の目の前を通り過ぎていく。もう二度と会えない。そう思った時、とてつもない絶望感に襲われたと同時に、生きることへの諦めも頭をよぎった。
しかしもう時は取り戻せない。私は撃たれて死ぬ。そう覚悟を決めた。
その瞬間だった。
私の胸を貫通したとさえ感じた心臓が血1滴流れていない。
撃たれてなどいなかったのだ。
彼女が無理やりよこした十字架の描かれたペンダントが、私の胸を守ったらしい。
「ただいま戻りました」
おかえりなさい、玄関まで来てくれた彼女が言い終わるのが先だったか、私は唐突に彼女を抱きしめた。いつもはスキンシップなど取らない私だ、彼女は頭がおかしくなったんじゃないかと心配する。
私は今日あったことを話す。数日かかると思われた交渉が一日ですんなり終わったこと、交渉相手の裏切り行為に遭ったこと、無理やり持たされたペンダントが私の胸を守ったこと。
全ていい終わったあと、ほっとしたような顔で良かったと何度も呟いた。
私はずっと気になっていたことを聞いた。
「なぜこのペンダントには十字架が描かれているのですか?」
「…これはみなみじゅうじ座という星座を模したものです。」
彼女は続けた。
「大航海時代の船乗りたちが、この星座に航海の安全を祈願していたんですよ。」と言った。
「それで安全祈願にこれを送ったということですか。」
そうです、と穏やかに笑う彼女をもう一度抱きしめた。
『星座』
追記
10/05の誕生星のイオタ・クルキスの星の場所が、みなみじゅうじ座のあたりなのだそうです。
星座 (10.5)
「あの赤い星ってなんつー名前だっけ。おまえはレタス、的な」
「アンタレス」
「それそれ!さそりの心臓だろ?」
俺の星座だからな、心臓が赤いとかイケメン極めてんのよ。とか訳がわからないことをニカニカと話している。
でも収穫だ。彼はさそり座らしい。
「私はいて座だから、ずっとあんたの命狙ってるよ」
「何それ怖」
いて座のケンタウロスは弓矢をさそりに向けているのだ、と説明すると意外にも
「違くね?」
と返事が返ってきた。
「星座はそうでも、俺はおまえを追っかけてるよ。星みたいにぐるぐるして、いつまで経っても掴まんねーの」
さそり座 いて座 相性 と検索した手がどきりと止まる。
「だからさ、この宿題見せて欲しいなーなんて」
「それが目的か」
にやぁと笑う顔にデコピンをお見舞いする。まったく、やっぱりこのさそりはくねくねと捕まえられない。
「そう言うんならさっさと私を捕まえてよ」
そう言って完璧に埋めたワークを放り投げてやった。
神話
意味を持たせる為につながるのではなく
つながりが意味を持つ
その自然さは人の視線ともつながって
語り継がれる
過去と未来が
繋がる
※星座
星座 それは星のつくる組体操のようで・・・星たちがさまざまなかたちを作ります 蟹や子犬 蛇や牛 ああ夢のようだ
星座
毎朝、見たくはないけど見てしまう星座占い。
ドキドキしながら、自分の星座の順位を目で追う。
真ん中の順位の時は、ホッと安心する。
しかし、最下位の時は気分がかなり沈む。ラッキーアイテム、色、番号などを覚えて、身につける。
一位の時は、世界が輝いてみえるし、自分自身が無敵に思う――
星座
あの星1つ1つが繋がり一つの星座になるんだね
死にたいと思ったときいろいろ考えるんだけど、この苦しみと解放されるのと同時に今までの思い出も、美しいと感じる私の心も、悲しいと思う気持ちでさえもなくなるんだと思うと死にたくないと思う。すごい軽い言葉でなんかすいません。
ってことで星座を考えた人たちはすごい。
夜空を見上げる
指先をゆっくりと空に添わせる
届きそうで届かない距離だ
思い切ってぐぐっと手を伸ばす
もう少しで届きそう
指先が、星に触れた
触れた星はいっそう強く輝いて
綺麗な音を奏でる
星と星を繋ぐ
空に大きなカニさんが浮かんだ
カニさんは歌った
色んな動物、物が空に浮かんだ
私は指揮者みたいだった
いつかきっとー
#星座
10月下旬の寒い夜に
ジャンバー着てイヤホンさして
ベランダで君と電話するのが好きだった
君の声を聞きながら見上げる星が
すごく綺麗だった
私の「星座はなんでしょう」
この会話も懐かしいな
星座
蠍座のわたし
セクシーではないが、漫画チックな
動きが可愛いと言われる。
嫉妬心を持つほど人に興味がなく、
ナルシストほど自分に自信もない。
何故か歳下と一回り以上の歳上に
モテる……と自分では思っている。
もともとは謙虚で上品な人だったはず
だが、社会に揉まれ鍛えられ今は面影
もない。
若かりし頃はエキゾチックな顔立ちと
言われたが、今はただのソース顔。
愛情は、全て我が子に注いでいる。
そんな蠍座のわたし。
えっと……。
誕生日が9月14日だから…。
あった。おとめ座のページ。
…へぇ〜。
神経質で傷つきやすいのか…。
言葉遣いに気をつけよ。
あ、
おとめ座と相性のいい星座も載ってるんだ。
え、まじか。
やぎ座あるやん。
本当か分からんけど嬉しいもんやな。
ー星座ー
好きな人ができたら
相性占いとか共有から開いて◯番目〜とか
めっちゃ調べちゃうよね
暗闇を仄かに照らす小さな光。
光源としては役に立たないことが多くなったが、それでも「星が光っている」というのは風情も相まって強い意味を持つと思う。
何万光年も先の光が僕らに降り注ぐ。光速という時間さえも超越する速さでも、途方もない時間をかけてやってくるのだ。
大昔の人はそのような化学は知らなかっただろうし、考えることも無かっただろう。でも、その星たちに物語を重ね、道を指し示す光にも季節の移り変わりを楽しむ光にもした。
物語が出来た時には、その星は無くなっていたのかもしれないのに。
「だからよぉ〜、おれぁ、生まれ変わるっつんなら……星になりてぇのよ〜」
もう何度も聞いた。今日だけでも空で言えるほど聞いてるのに、毎度毎度酔っ払うとこの調子だから正直飽き飽きしている。
「全く、これだから先輩は……(彼女ができないんですよ)」
その後に紡ごうとした言葉は、流石に直接伝えるのは酷だと感じたのでお酒と一緒に飲み込む。
のどごしは悪くないが異物感があるのは、まだ私自身がこの感情を飲み込めていないからだろう。
「上ばっかり見ないで、たまには周囲も見てくださいね。灯台もと暗しといいますから。」
要領を得ない文章になったが、伝わっただろうか?
いや伝わらないことは百も承知。これまで何度失敗したことか。
こんな時ぐらい助けてくれてもいいんじゃないかな?
先輩の好きなものにイチャモンをつけてしまうのは申し訳ないが、この調子じゃ全く機能しないのだから。
せっかくの射手座なのに。
『星座』
『星座』
だいぶ寒くなってきたな。
やっぱり、夏の暑さよりも冬の寒さの方が好きだ。
何となく、いつもより空気が澄んでいる気がして。
東京じゃあ、星座がつくれるほどたくさんは見えないけれど、
君と手を繋いで、見上げる夜空に瞬く星は、とても綺麗なんだ。