『明日世界がなくなるとしたら、何を願おう。』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
明日世界がなくなるらしいよ。
ポツリと呟いて、君が顔を上げた。
なにを馬鹿なという僕の言葉は、君の真剣な表情を見て口に出すことなく消えていく。
もし本当なら、どうするの?
僕の問いに、彼女はふわりと笑った。
「明日も一緒に居ようね!」
明日世界が無くなるのなら、なくなるまであいつらが苦しんでほしい。殴られる痛みや切られた時の痛み、水に頭を突っ込まれた時の苦しみ、殴られた衝撃からくる吐き気、意識が遠のく恐怖、明日もやられるのかって感じる精神的苦痛。全部全部味わってほしい。
どうして僕だったのか今でも疑問に思う。特別彼らになにかしたわけじゃないのに毎日のように彼らのサンドバッグだった。教師もクラスメイトも見て見ぬふり。両親は僕に興味がないから相談しても無駄だった。むしろ、お前がなにかしたからそうなったんだろって。僕の味方はいなかった。ここまできたらもう笑えてくるよね。こんなに人生が失敗してるのは僕だけなんじゃないかって。僕がみんなの分まで不幸になってるんじゃないかって。まるでイエスみたいだな。ああ、そういったらキリシタンに怒られちゃうか。
いつ、なくなるかな。世界はどうしたら壊れるかな。僕に優しい世界はどこにあるかな。皆が僕を見てくれて、皆が僕を好きになってくれる。そんな世界はどこにあるかな。ねえ、誰か、誰か教えてよ。少しくらい幸せにならせてよ。
世界が、僕がなくなるまでの間だけでもさ。
世界の終わり
何のために生まれてきたか記憶にとどめ
新たな世界で、穏やかに囲まれる自分の存在を願う
ろくに観もしないのに垂れ流しているテレビからなにやら不穏な文言が聴こえてくる。作業を止めてテレビに注視すると速報と大きく表示され、テロップで文字の羅列が流れていく様が映し出されていた。
“明日、世界が終わります”
悪ふざけの過ぎた冗談でしたと言われても疑わず信じてしまいそうだなと思うのは、やけに無表情なアナウンサーがひたすらそれを繰り返しているからだ。そこだけ切り取れば、ドラマの再放送が放映されていかのように思える。しかしその線はかなり薄いだろう。なぜなら画面の左上に時刻が表示されているからだ。その時刻はスマホに表示されている時刻と同じものだった。仮にドラマの再放送だったとしてもここまでの偶然なんて起こり得るだろうか? それにしても世界の終わりを知らせるニュースなんて誰かの空想上の出来事だと思っていたけれど、現実として起きてしまうのか。やはり現実性がない。他のチャンネルはどうだろうかと思って変えてみると同じように世界の終わりを知らせていたり、局によっては放送中止中の画面が表示されていた。
自分は夢の中に居て、すべて夢が見せているものではないかと疑い、頬をつねってみると痛みが鮮明に走った。やはりこれは現実で、ニュースで流れている話は本当なんだと案外冷静に受け入れることができた。そんな自分自身を奇妙に感じたけど、それは冷静というより諦めに似た感情と言った方が正しいかもしれない。
世界が終わるにしても、終わらないにしても、どちらにせよ生活を止めることはできない。
だから何事もなくこのまま世界が終わる瞬間まで生活を続ける。
そもそも終わるって具体的にどういうことなのか。隕石的なものが落ちてきて終わるとかそんな感じなんだろうか。終焉をアナウンスするだけで、その詳細は一切明かさないなんて恐怖心を増長させて余計に混乱してしまうのがわからないのだろうか。いやわからないはずない。テレビはいつも正しくなければならない。防げる見込みがあるのなら精一杯の嘘を突き通すだろうけど、今回に限っては防げるとか助かるとかそういう希望が全くないのだろう。しかしこのアナウンスで混乱した者たちが争いを始めれば、世界が終わる前に人類が滅亡してしまいそうだ。今も近くで怒号と鳴き声、爆撃みたいな衝撃音が聞こえてくる。
隕石的なものの落下物によってこの世が終わるとして、落下物を確認する間もなく意識というか自分という存在そのものが塵と化すのならそれでもいい。痛みを感じるような命の終わりでなければ、なんだっていい。終わりを回避できないなら、せめて痛みを感じずに終わってくれないだろうか。
“繰り返します。明日、世界が終わります。皆様、どうか、悔いのないようにお過ごしください”
相変わらずアナウンサーが淡々と言葉を垂れ流している。冷め切った表情からは感情の違いを一ミリも読み取ることができない。おそらく自分と同じように諦めに近いものをその裡に抱えているに違いない。非日常の中で日常を生きる己に、それを強要する社会に辟易としているのだろう。とは言っても真理は定かではない。所詮は画面に映し出されて見えているものだけの情報から形成した推測であり、アナウンサーの真の気持ちはアナウンサーにしかわからないことだ。
世界が終わるというイレギュラーが発生しても自分願いが叶うという奇跡は起こらないようだ。
そういう不甲斐なさというか当たり前の不幸さはこの世の理に沿っていて気に食わない。
それともイレギュラーが発生したことによって自分の願いが叶わなくなってしまったのか。どちらにせよ明日には全て消えることを女々しく掘り下げても意味がないことだ。そう思いながらも、一応、世界が終わる前に存在が不明瞭すぎる神様とやらに願いを伝えてみることにした。
もしもまた世界が生まれるとして、僕も僕として生を受けることができて、あの子もあの子として生を受けることができたのなら、今度は死ぬそのときまで僕をあの子の隣に居させてください。
さすがに大層すぎる願いだろうか。けど、世界が終わってしまうのなら大層な願いを掲げることを許してほしい。
終わりの瞬間いや自分の存在が消えてなくなるその瞬間まで、この願いを胸に浮かべていたい。もう他のことを考えなくていいなら、この願いだけを。
「またいつか」があるのなら、あの子の隣に。それだけを、それのみを、強く願いながら残された時間の中でも生活を続け、夜なったら夢を見て、この世界の終わりを静かに待つ。
「みんなは、過去に戻れる能力か未来を観れる能力なら、どっちが欲しい?」
こんなこと、誰でも1度は考えたことがあるだろう。
私は、こんな夢のような力をひとつ持っている。
そのおかげで生まれてこの方ずっと成績優秀者で、周りには人が絶えず、誰から見ても"幸せな子"だった。
私は、寝ると必ず夢を見る。正夢と言うやつだ。
このおかげで、私の人生には失敗がない。
同時に、楽しみもない。
生きることは作業だ。
そして生かすこともまた、作業である。
夢を見る度、神様に命令されたかのようにその日1日を幸せへと塗り替える。
私は時々考えている。
幸せの約束された人生は、果たして幸せなんだろうか。
人々の生活水準が上がれば上がるほど、幸福と不幸の溝は
深く大きくなる。
さらに人は、神様も呆れるほど幸せを求め続ける。
過ぎ行く歴史の中で生きる人ひとりの人生なんぞ、野の花が枯れるのと同じだ。どうでもいい。
それを人は、大切にしていた花だけ枯れることを寂しいと言う。心を揺らし、涙を流す。
枯れた花にまで思いを寄せる人間がこの国には沢山いる。
花なんて枯れるのに、それが当たり前なのに、
人々はそれを嘆き、その心の揺らぎを詩にする。
また、自分の花が枯れることにも気づけないほど忙しなく生きている人間がこの国には沢山いる。
今日を生きるのに必死な奴らが、明日に何を望めばいいだろうか。
そう悩んだ奴らは言う。
明日が来ないことが、1番の救いだと。
私はこれまで、多くの人の不幸を幸福へと塗り替えてきた。
そこに本人の意思などない。
誰かに頼まれた訳でもない。
自身から溢れる正義感という訳でもない。
ただ、私が困るから。
不幸になることを知っていたのに何もしなければ、私が私を不幸にする。追い詰める。
だから私は、毎日同じ時間に寝る。夢を見る。
作業にも慣れてきた17の夏、夢が消えた。
その日、私は死んだ。
人々の運命を変えてきた定めだろう。当然の報いだ。
そう言う私の目からは、何故か涙が溢れていた。
それは、死んでしまった悲しみではない。神様を恨んだ怒りでもない。
ただ、あの日の夜、私は夢を見なかったのだ。
今日は何が起こるのだろうという胸の高揚を、この心で感じることが出来たのだ。
自分の死に目だけは観せないでおこうという神様の心遣いだろうか。
それでも、私は嬉しかった。
貴方は、もし明日を観ることが出来たら、その日1日をどう過ごすであろうか?
明日が来ることが当たり前になっているこの世界で、どんな今日を過ごしているだろうか?
生き急ぐことは無い。死に急ぐこともない。
ただ、貴方が貴方で居られるような時間を多く過ごせるよう
私は願っている。
明日世界がなくなるとしたら、何を願おう。
あなたの幸せ
ほら、ただ欲望のままに
どこへでも行ける
派手にばら撒いて
暴れて
これが僕の人生だ
生きるだけ
(明日世界がなくなるとしたら、何を願おう。)
明日世界がなくなるとしたら、なにを願う
あした、私は死ぬ。
それは、息子にも誰にもいえな。
私は最後に彼に言った「唯一の自分を大事にして。
諦めないで、生きることを、私を追ってこないで。
もう、生きることを許されないから。
約束ね。
私の場所にはきちゃだめよ?」
母は、俺にこう言うと笑いながら、俺を残して行ってしまった。
唯一、母の友達だった彼女、柚葉の為に。
人を殺して、自分は責任を放り出し逃げ出した母を、俺は最後にこう言う「俺の気持ちも考えてよ、、、」
俺は寿命がつきて死んでしまった。
目を開くと、母がいた。
母は、泣きながらこう言った、「ごめんね、、、こんな母親で置いて行ってごめんね」
俺はいえなかった、あの言葉を。
心の中でぽっと呟く、(俺の気持ちも考えてよ、、、)
俺は心の中で大声でいった、(次は親子にならないで、赤の他人になりたい)そう心の中で願った。
明日世界がなくなるとしたら、私は今の推しに会いたいなぁ
そして帰りにお寿司をたべて、推しと握手をして今もっている貯金してたのをたくさん使う。
その後は漫画をたくさん買って…… .
(……おい…天暗おきろ)
夢か、そんな世界が終わることなんてないけど
その時私は本当に本当に世界がなくなると思っていなかった
#41 明日世界がなくなるとしたら、何を願おう。
叶わないと
分かりきったことを願うなら
きみのことがいい
世界がなくなる前日に
虚しくて
ありきたりで
自分勝手なことしか願えない
ここまで来たら
自己嫌悪だなんていう
どこか青い感情を通り越して
汚いものはすべて
墓場まで
ぼくごと仕舞い込んでしまいたくなった
最後のとき
きみはぼくの隣を選びますように……
きみのしあわせを願えないぼくは
世界がなくなるその瞬間まで
ゴミ屑のような人間性で在るべきだ
いきなり明日世界が終わるなんて言われたとして、多分実感なんてぜんぜん湧かなくて。
でも誰より大好きな君の元へ向かうと思う。
優しい君はきっと一緒に居たいという俺の最後の我が儘を聞いてくれるだろうし、いつもみたいにくっついてぬくいななんて思いながら本当に世界が終わるとしたらそれも悪くないんじゃないかな。
【明日世界がなくなるとしたら、何を願おう。】
明日世界が終わるなら何を願おうか。
-僕は過去に戻りたい。過去に戻って皆と共に-
あの日僕は交通事故で家族を失った。
僕だけが助かった。逆に言えば僕以外が犠牲になった。
野次馬の声をBGMに目の前に広がる景色は悲劇そのもの。
立ち込める鉄の匂い、あちこちで転がる人の腕や足、
内臓。
信じられなかった。信じたくなかった。
僕だけが助かって、皆が死んだなんて。
だから僕は僕を恨み呪った。
僕がいなければ皆は生きていたかもしれない。
そんな考えからいつしか僕は
僕の存在を、人生を、選択を恨み呪った。
そうでもしなきゃ、僕は壊れてしまうから。
-もし明日世界が終わるなら何を願う?
『戻りたい、皆が生きていたあの日に。
あの日に戻って、僕も死ぬ。皆と一緒に。
そうすれば今感じてる苦しみも、悲しさも、寂しさも、
感じる事なんてないんだから。
だから、神様。
僕は戻りたい、幸せだったあの日の朝に。
もし明日世界が終わってしまうと言うなら、
最後に皆に会って、抱き締めて欲しい。
そして伝えたいんだ。』
--ありがとうとごめんなさい、そして愛してるを。
最後は自分の好きな場所で終わりを迎えたい。
でも、飛行機に乗らなければならない。
最後の日にだれが動かしてくれるだろうか。
だから、自分の好きな場所に住む事にした。
そうやって月日が流れて道のほとんどを知った。
思ってたとおりの綺麗な町だった。
明日が世界の終わりだ。
故郷ではないここで終わりを迎える。
その事に後悔は無いが違和感が少し残った。
明日世界が無くなるとしたら何を願おう
「ねえ、“ ”。もし明日世界が無くなるとしたら何を願う?」
幼い時に自分(名無し)を助けて一緒に過ごしてくれた彼女はそう唐突にいった。
「突然でごめんね。他の人と話していた時にそういった話になったから、“ ”はどう思うのかなって。」
自分は、名無しはわからない。彼女がいてくれるのならそれでいい。そういった。
「そっか....。実を言うとね、私もわからないんだ。他の人は世界がこのまま続きますように、とか、大切な人に会いに行くって言ってた。貴方も私と同じ答えなんだね。」そう言うと彼女は寂しそうに笑った。
ふと目を覚ました。
名無しは、ジャックはどうやら昔の夢を見たようだ。優しくて暖かい日々の夢を。
彼女を仕方なしとはいえ殺してしまった己には過ぎた夢を。
仕事の準備をしながら考える。
“明日世界が無くなるとしたら何を願おう”
今ならこう答える。おごがましいけれども、彼女に、あの人にもう一度会いたいと。
喫茶店で好きな人とお茶をする。
私の至福の時間だ。
何の生産性もない、下らないお喋りも、
君が相手というだけで、至高のものになる。
ゴールデンウィークはどこへ行ったとか、何を食べたとか、そんな話を舌の乾きも忘れて楽しそうに話す君に、私は時折相槌を打ちながら、静かに耳を傾けていた。
ふと、何気なく開いていた雑誌のページが目に止まる。そこには「もし明日世界が滅ぶとしたら、何をする?」なんて定番の問いかけに、アイドルグループが答えた記事が載っていた。何を思ったのか私は、それをそのまま口に出していた。
「ねぇ、もし明日世界が滅ぶって言われたら、君はどうする?」
私の唐突な質問に、君はキョトンとした後、百面相してから笑って答えた。
「何していいかわかんないや」
「だよね、私も」
実際、明日世界が滅ぶと言われたら、残された時間ではとてもやりきれないやり残したことが山ほどあって、きっとアタフタするばかりで何をしていいか分からないと思うし、何より死ぬのが怖くて堪らなかったと思う。今までの私なら。
今は、目の前で左の薬指の指輪を幸せそうに眺めている君のおかげで、すべてどうでもよくなった。ああ、私、もう何もやりたいことなんてない。誰かから自分が愛されてるって、心から思うことが出来たなら、きっと死ぬのだって怖くないんだろうね。
「おまたせ」
ひとりの男が声をかけてきた。その声を聞いた途端、君はすぐに椅子から立ち上がり、男の腕に抱きついた。
「待たせ過ぎだよ!」
「ごめんごめん、ちょっと急な仕事入っちゃって」
「今日は好きなだけ買い物付き合ってもらうから!」
「分かってる。じゃあ、行こうか」
「うん!じゃあ、またね■■ちゃん!」
「…うん、またね」
私は、喫茶店を出ていく二人の背中を見送った。
もし、明日世界がなくなるとしたら、何を願おう。本当に欲しいものが手に入らなかった世界の唐突な最期に願うなら、きっと。
『幸せな君にも、不幸せな私にも、平等に優しい死が訪れますように』
喫茶店で好きな人とお茶をする。
私の至福の時間だった。
何の生産性もない、下らないお喋りも、
君が相手というだけで、至高のものに思えた。
ガラクタを宝物へと昇華する魔法は、もうすっかり解けてしまった。だというのに、胸にできた見えない傷は、まるで現実とは思えないほど現実的な痛みで。
人目を憚らず、子どものように泣きだしたい衝動を必死に抑えながら、私は小銭で肥えた財布で二人分の会計を済ませた。
*明日、世界が終わるとしたら*
「明日、隕石でも落ちればな、」
同じ会社の同僚にそう口走りそうになったその日。
-この世界は毎日同じ"作業"の繰り返し。
起きて、移動して、働いて、食べて、働いて。
「人生はゲームだ、楽しめ」
なんて言葉をどこかで耳にしたことがある。
そんな言葉に対して、俺は今こう返すと思う。
このゲームには「飽きた」んだと。
ストーリーゲームは、大体いつか終わりが来る。だが、ほとんどの場合毎日違うイベントがある。
アーケードゲームは、永遠にやっていられるものが多いが、俺はあまり好きじゃない。
そんなことだけを考えて乗っていた帰りの電車の中。突然「えっ!?」と驚いたような声が聞こえ、考え事をやめて声がした方に反射的に顔を向けると、有線イヤホンを耳につけた女性が、少し青ざめた顔でスマホを落としていた。
俺は何もせず、ただ見ているだけだった。
近くに居た男性がそのスマホを拾うと、その男性もまた、小さく驚きの声を上げた。
俺はその男性の手元にあったスマホ画面に映っていたものに衝撃を隠せなかった。
「い、隕石っ、隕石です、みなさん!」
普段はしーんと静まり返った車内のはずが、今日は沢山の人が混乱や驚愕の声を上げた。
スマホ画面には、日本で全国的に見られているニュース番組が映っていた。
「地球に迫る大きな隕石 明日衝突か」
そんなふざけたようにしか見えない文字列に、俺は現実味を感じることが出来なかった。
「隕石でも落ちればな」
今日そんな事を口走った俺は、何故か黒く大きな罪悪感に苛まれる。
軽々しく口にした事が本当になってしまうなんて。
"明日、世界が終わる"
そう認識したのは、それから数十分経ってからやっとの事だった。
電車を降りると、電車から降りた沢山の人は皆駅のホームで座り込んだ。
泣きながらスマホを耳に当て、何やら話している人もいれば、真剣にニュースの内容だけを聞いている人も数人いた。
-俺は。
走って駅の改札口を通る。
最寄りのコンビニで鮭おにぎりを買って。
空を見上げると、昼なのになんだか暗いような気がする。
「…ニューゲーム、か」
嬉しかったのか、悲しかったのか、驚き過ぎて脳がショートしていたのか、それは俺にも分からない。
ただ、世界が終わる日の前日なんて、案外俺は
「まだ終わってないストーリーゲームあるんだよなー……結局主人公達付き合うのかな」
気持ち悪いくらいに冷静なのかもしれない。
もしも明日、世界がなくなるとしても
何も願わずいつもと同じ日を過ごす。
いつも通りに過ごして、
好きなものを食べて、
好きなことをして、
好きな人と眠りたい。
今までありがとうと言霊を残して
瞳を閉じて眠りたい。
テーマ
「明日世界がなくなるとしたら、何を願おう」
相談聞いてくれた人全員にあってありがとうって伝えたい!
いやだからさ。世界が無くなるって言ってんのに、何願おうとしてんの?
そんなんしてる場合か? 行動に移せよ。行きたいとこ行ってみて食べたいもん食べて寝たいだけ寝て会いたい人に会ってこいよ。
それとも何だ、世界が終わりませんように、とでも願うのか? もしも、なら、妄想するだけタダだよってこと? 普通におにぎりと味噌汁でいいわ。
私はある小説を読んでいた。その小説は翡翠という女の子が薔薇の花弁を1枚1枚取っていく度に願いを唱えるという小説だった。題名は『 明日世界がなくなるなら、何を願おう』という題名だった。今日は雨だしゆっくり家の中で過ごそうと思っていたので読んでみたのだが、内容はとても残酷だった。その小説の中の1頁はこのような感じだった。
ある日のこと。翡翠はもう駄目だ、そう思った時であった。何故かちょっと大きめの地震があった。外に居ても分かるぐらいの揺れだった。翡翠は自分の携帯を見てみると隣の県でちょっと小さい爆弾が落とされたらしい。携帯に写っているニュースによると27歳の男性達が悪戯で落としたらしい。するとこちらの県にも更に小さい爆弾が落とされたらしい。煙がもくもくと空に向かって飛んでいるのが分かる。翡翠はぼーとしていると翡翠の影と何やら影が重なった。其れは爆弾を運んでいる飛行機だった。
という戦争に近いような話だった。私はちょっと熱くなり隣のページまで読んだ。
翡翠は一瞬何か分からなかったが直ぐに理解した。あれは27歳の男性達が乗っている飛行機なのだと。翡翠はまた薔薇の花弁を1枚取るとこう唱えた。『 未来に行けますように。』と。そう唱えた瞬間力が抜け、浮くような感じがした。
そう私はこの小説を読んでいるとあるニュースが入った。『 人類絶望の危機』というちょっと怖いニュースだった。私そのニュースを見ると、『 明日大きな震災が私達の住んでいる地球に襲い掛かります』と言い出したのだ。次に男性が『 明日世界がなくなる可能性が高いです』と言い出した。この時私は理解した。もう死ぬのだと。そして私は左手にあった小説を目にし、はっとした。急いで私は外に出て、庭の薔薇を綺麗に取り、花弁を1枚取り唱えた。『 素敵な未来に行けますように。』と。すると私は体の力が抜けた気がした。それにちょっと浮いた気もした。
すると私は病院にいた。どうやら未来に行けたようだ。また見た事のない物があったのは別のお話。
翡翠の花言葉『 私を忘れないで』
お題˚*.꒰ 明日世界がなくなるなら、何を願おう꒱.*˚