『放課後』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
今日のお題は『放課後』
放課後って言われると、
色んなこと思いつく人も多いと思う。
だけど、私はそんなに思いつかないな…
だけど、放課後ってなんか
キラキラしてるよね(?)
晴れた日に、夕方ぐらいになると光差し込むの
私の中では結構好き
放課後、私は友達とよく喋ってることが
あったな。
そのせいで、習い事にめっちゃ遅れたことも
あった。だけど今思うと青春だな
友達は、わたしにとってかけがえのない存在
だったんだ。今もだけど
友達には、相談したり、愚痴言ったり
同じ学校だと「わかってくれる」
それが1番幸せで嬉しいんだよね。
学校離れて、改めて感じたものだった。
ありがとう、友達
仲良くしてくれてありがとう。
人が、どうか亡くなる前に
いっぱい「ありがとう」を言えたらいいな。
『放課後』
ちりん、ちりりん、と風鈴が鳴る。
おばあちゃんの駄菓子屋に遊びに来て、代わりに店番をすることになってから十数分。
あまりにも人が来ないから、カウンターの上の扇風機に向かって「あ〜」と声を出してみた。
耳に届くのは波打った声。
「ぷっ……」
「!?」
抑え込もうとしたように、くぐもった吹き出し声が聞こえて、バッと店先を見る。
そこにいたのは、半袖のYシャツに、黒のスラックスを着た、スポーツ刈りの男子。
「い、いつからそこに……っ?」
「……コホン、えっと、あんた、店の人? いつものばあちゃんは?」
「え、あ、おばあちゃんは今ちょっと出掛けてて……私が店番してるの」
「ふぅん、あのばあちゃんの孫とか?」
「そう」
スポーツ刈りの男子は店の中に入ってきて、駄菓子を物色する。
そのうち、すももを持ってレジに来た。
「えっと……」
おばあちゃんに教えてもらった通りに、バーコードを読み込んでレジに表示された代金を見ると、「あ〜」と波打った声が聞こえる。
「! ちょっと……」
「久しぶりにやったわ、これ」
楽しそうに、無邪気に笑う顔にドキッとしてしまったのは、絶対に秘密。
「それ、うちの制服じゃないな。あんたどこの学校?」
「西高……」
「へー、結構近いじゃん。西高ってバスケ強いだろ? 今度練習試合するから勝ちたいんだよな」
「えっ、あなたバスケ部なの?」
こんな偶然、あるんだ。
部活に入ることが必須で、何となくで選んだバスケ部のマネージャー……。
眉根を下げながら、眉尻をくいっと上げて笑う顔を見ると、この人が勝てるといいなと、敵なのに思ってしまう。
ちりん、と風鈴が鳴る音を聞きながら、私はすももの代金を読み上げて、お金を受け取る為に手を出した。
「今度練習試合に行った時、あんたがいないか探してみようかな」
「……すぐ見つかるよ、きっと」
「なんの自信だ、それ?」
ぷはっと笑う彼と再開する時、驚いた顔が見れるのかなと思うと、今喋る気にはならなかった。
――これは、後に恋人となる彼と私の、出会いの瞬間。
なんて事ない学校の放課後
になるはずだった
嫌なこと続きの私にとって放課後の屋上は特別なものだった
ここなら誰にも見つからない
そんな気が勝手にしてた
登るなと言うには低い金網を乗り越えて縁に立つ
重力に身を任せて体を投げる
誰かが何か言った気がしたが気にしない
私のカーテンコールはここまでだ
駅までおしゃべりしながら歩いた帰り道
放課後はあれをやろうか、これをやろうか
なんてはしゃいでいて無敵だった女子高生も
車道で何回も轢かれていたカラスだったであろう死骸を見たとたん喉の奥でヒューと音が鳴った
#放課後
クーリッシュ片手に
青空眺めながら
汗を流す
風が吹いて
屋上のフェンスから
サッカーの砂を蹴る乾いた音を聞く
『放課後』
放課後の教室には今、一番会いたくなかった彼女が待っていた。
長くサラサラとした黒髪に、黒縁のメガネ、その奥に見える吊り上がった目尻。
「待ってた」
僕に投げかけられる鋭い言葉。
僕は悪くない、そのはずなのに。
だから昨日、僕はクラスメイトの女子たちと一緒に帰ったんだ。
「なんで……」
脳裏によぎるのは、違う学校の男子と親しげに笑っていた、大好きな彼女の後ろ姿。
僕は小さく呟く。
「なんで、僕ばっかり」
放課後
【逆さに読んでもok】
中学の一年まではバドミントン部に入っていたが
辞めてしまい帰宅部になった。
その後、文芸部の子に部活にこなくていいから
在籍してほしいと頼まれて、文芸部の幽霊部員になった。
なので、放課後といえば帰宅なのだが
学校近くにポツンとある文房具屋によく立ち寄ったのを思い出す。
何買うでもなし。
ただ、ボールペンの試し書きコーナーに落書きして帰る。
ぐるぐるぐる、それだけだった。
そういえば一度だけ、こんなことがあった。
その日も、ぐるぐるしようとボールペン売り場に近付くと
先に試し書きコーナーを埋め尽くす超大作が描かれていた。
堂々たる龍の絵。細部までキチッと描かれていて驚いた。
思わず、少し残されたスペースに龍の絵の感想を書いて
感動を伝えた。また描いてくれるといいな、などと思いながら。
そして次の日、ちょっと楽しみに放課後文房具屋に寄った。
しかし、試し書きコーナーは刷新されていて隅っこに
「落書きはご遠慮下さい」と書かれていた。
…まあ、そうだよな。ぐるぐるぐる。
きづけば辺りが薄暗かった
みんなとはしゃいだ雪の日のこと
がっこうの鐘の音さえも
こおってしまう雪の日のこと
いまはもう戻らぬその時は
しろい雪とひかってた
いっしょにきらきらひかってた
#放課後
こっそりと階段裏で秘密事
下校チャイムは聞こえなかった
#短歌 #書く習慣 20231012「放課後」
放課後
放課後。君と二人で家路を歩くいつもと変わらない日常。なのに、今日の君は、何処かもどかしい…私は、気付いたら君に聞いていた。「どうしたの?何か、今日、ずっと無言じゃない?」と聞くと、君は、ふと顔を赤らめ、話した。「高校卒業まで残り1ヶ月。だから、高校卒業後、すぐに俺と同棲して欲しい!」急な君からの言葉に驚きを隠せない程幸せな私…「そんなの、ズルいよ…いつも、君は、私がキュンとするセリフを表情も変えずに真剣な眼差しで言うんだもん…そんなの、良いに決まってるじゃん!もちろんだよ!私も早く君と同棲したかったんだ!」と答えた。その後は、二人して、顔を赤らめたまま、無言でバイバイを交わし、家へと帰った…私は、その日、あまりにも嬉し過ぎて、ボーっとしてばかりで、夜もなかなか寝付けなかった…だって、毎日夢見た愛する恋人との同棲生活なんて…!私、心持つかな…?いつも不意打ちでキュンとさせられてしまうし…これからもずっと宜しくね💕︎なーんてね…
掃除をして部活をして
職員室に呼び出されて
公文やピアノへ行って
今や刑法解説マシンの准教授にも
そういう放課後があったんですね
なんて想像するのも愛
高校三年生の夏休みを過ぎると、放課後、教室に残っている生徒の数が増える。部活動に邁進していた生徒たちが、続々と引退していくからだ。
帰宅部の直子には、引退の二文字は関係ない。常に引退しているようなものだからだ。せっかくの時間を有効活用しようと、昨年ぐらいから、冬の大学入試に向けて問題集を繰り返しているところだ。
(……駄目だ、集中できない)
自宅での勉強は捗らないことが明白で、直子は教室に残って勉強していたが、今日はどうも騒がしい。人が増えたせいだろうか。
仕方がないので図書館にでも行こうと、荷物をまとめているとき、肩を叩かれた。直子は瞬間的に眉間に皺を寄せると、渋々と振り返った。
「何?」
「今から帰るなら一緒に帰ろうよ」
朗らかに笑う幼馴染の姿と、その幼馴染に黄色い声を浴びせるクラスメイトたちの姿が目に入った。ますます直子の眉間の皺が深くなる。
直子はこの幼馴染が苦手だ。端正なルックスで文武両道なものだから、いつも女子に囲まれている。彼の人柄が苦手だと言うわけではなく、彼と関わることは余計な嫉妬を貰うことと同義だから、なるべく関わり合いたくない。
「……わたし、帰るんじゃなくて、今から図書館で勉強するつもりなんだけど」
「じゃあ途中まででいいから」
そう言いながら彼は直子の鞄をさっと持つと、そのまま教室の外へと出ていってしまう。相変わらず強引な奴だなと溜息をつきながら、直子もそそくさと教室を出た。クラスメイトの視線が痛い。
教室の出入り口から陰になったところで彼は待っていた。
「俺ん家来ない?」
「あのね、匠くん。わたし、勉強するんだってば」
「俺ん家でもできるでしょ」
「何でわざわざ人のお家で勉強しなくちゃいけないの? それだったら、自分の家で勉強する方が遥かにマシ」呆れたように肩を竦めると、直子は彼に向かって手を出した。「鞄、返して」
彼は彼女の手に自分の手を重ねた。しまったと言わんばかりに彼女の目が大きく見開かれ、手を引こうとする。しかし、彼女が手を引く前に、彼がしっかりとその手を握ってしまった。
「ほら、帰ろうよ」
そう言って、彼は歩き出した。振りほどきたくても彼の力に勝てなくて、引きずられるようにして直子も歩き出した。
昇降口に向かう途中で、彼がぽつりと言った。
「俺さ、推薦決まったんだよね」
知ってる、と直子は返した。最後の夏、県大会の突破こそできなかったけど、今までの実績から早々に大学側から声がかかったという話は、二学期が始まった途端に耳にした。
「……だからさ、直子もおいでよ」
彼はぎゅっと直子の手を握った。
「あのねえ、匠くん」直子は彼の背中に向かって言う。「わたし、そんなに成績がよくないから、受験勉強をフツーに頑張らなくちゃいけないの」
その言葉を聞いて、彼はぴたりと立ち止まった。こちらを振り向いた顔は嬉しそうに輝いている。応じるように、直子は微笑んだ。
「ずっと一緒って約束を守ってほしかったら、受験勉強の邪魔はしないで」彼女のピシャリとした言葉に、わかった、と答える彼の声音は明るい。「でも、あんまり期待しないでね」
満面の笑みを浮かべて彼は頷いた。
並んで歩く二人の姿を、夕陽が優しく照らしている。
【放課後】
放課後に街へ遊びに行くのが楽しみだった。
高校生のおれとおまえ。
先輩のおまえを呼び捨てにできるのはおれだけで、それだけで「とくべつ」みたいで嬉しかった。
コッソリ制服から私服に着替えて学校を抜け出し、オトナのいない放課後を楽しんだ。
ビリヤードにカラオケ、映画に行ったし、楽器屋で覚えたてのギター弾いてみたり。
おまえは平気な顔で街中でおれの手を握るから、おれ、しんぞーが飛び出すくらいドキドキしたんだぞ。
「じゃあな」って駅で別れる時、決まっておまえは自販機の陰におれを連れ込んで、ほっぺたにキスしてくれた。
嬉しくて、切なくて、明日も会えるのに、別れるのが辛かったっけ。
今、おれたちは仕事終わりに街に遊びに行くことはなくて、スーパーに寄って買い物をして、家で一緒に平凡な夕飯を食べている。
もう放課後の楽しみはないけど、オトナのおれたちも結構楽しいよ。
放課後
バスケのドリブルの音
吹奏楽部の演奏してる音
運動場で走る音
教室で話す声
全部がその時にしか感じられない
しあわせな空気感
放課後の時間は何時もより遅く感じさせて、寥々と過ぎ去って往く。
放課後は嫌い
人が消えた教室はやりたい放題だよね。
配られないプリントも地味に無くなる文房具、机のラクガキもみんなみんな面倒だな。
本当に困る。精神的にも経済的にもどんどんどんどん削られた。
ある朝、見ちゃったの。7時15分は誰もいない特別な時間
教室の入口でつい隠れちゃった。
私の机の前で必死に手を動かして満足そうな顔をする文学少年
なにかに気づいた君はマジックで机の隅にメッセージ
その後、僕に手紙が届いてた。
少しはあなたの支えになれましたか?
#放課後
─────まもなく電車が参ります。黄色い線の内側までお下がりください。
「っせー、言われなくても毎日聞いてるんだよ」
HRのあと、下木さんは口が悪いと先生に言われたばかりのマヤの口がそう文句を吐く。駅のホームには秋の西日が差し込み、風は冷たいけど肌は太陽の光にあたるとポカポカしてくる。
「ねぇフュージョンしようか」
「は?」と笑いつつフュージョンするという言葉自体にときめく。マヤはニヤニヤ笑いながら私が立つのを待っていて、仕方ないなと私もニヤニヤしながらマヤの横に並んだ。
「フュージョンってドラゴンボールのあれだよね?」
「いくよ、フュージョン!」
ジョン!のところで両手をどこかを指さすときの形にして右手を頭の上、左手を腰の辺りで私に向け固定したマヤの素早さに対応できず、ポカンとしていると「おい動けよやる気あんのかよ」と笑われ、じゃあもう一回ね?せーの、フュージョン!と2回目は私も同じように出来たけど今度は指先を合わせるんだよと文句を言われ、んじゃあもう一回するかと3回目にしてようやくフュージョンする。
できたできた!とはしゃぐマヤを、近くにいた隣の高校の男の子たちがちらちら見る。そのうちの一人と目があい、「動画撮ってくれない?」と頼む。スマホを動画撮影に設定して渡す。
「いーっすか?」
「はーい」
「はいチーズ」
「チーズは写真じゃない?」
「あー」
「あーじゃねぇよ」
男の子の後ろにいた他の子が「こえー」と笑い、私とマヤも笑う。
「じゃあ撮りまーす」
男の子はやっぱり「はいチーズ」と言った。吹き出したまま、マヤとフュージョンする。ビックリするくらい指先がピタリとくっついて、マヤと2人でテンションがあがりすぐに男の子に駆け寄った。
西日が眩しい。強い光が駅のホームに鋭く差し込むなか、私とマヤの影も、男の子たちの影も濃くて、だけどよく動き、跳ねていた。
title 放課後
放課後
夕方、駅へと向かう高校生がお互いの顔を見て吹き出した。肩まで叩き合いながら大きな声で笑っている。
いいな。放課後は学生だけの特権だね。
夕食までの自由時間は、
友達との他愛ない話でも楽しかった。
特別な時になるかもしれないと期待も少し混じってた。
会社帰りの私は足早に、彼ら彼女らの横を通り過ぎる。
振り返ってみたくなる。
代わりに得たものもあるのだけれど。
#55
放課後の学校は誰もいなくて静か
普段入れない学年の教室に入ったり
ちょっと歌ってみたり
窓から校庭を眺めてみたり
結構楽しい
先生に見つかりそうになって隠れた階段下の倉庫
バレンタインにはドキドキの靴箱
学校にはたくさんの思い出がある
ありがとう、学校
またにはこんな放課後があってもいいよね
〈放課後〉
教室を出ると、ルカリオが待っていた。
部活を引退したばかり、という時季でもないけど、やっぱり一緒に下校する。
本屋で赤本を眺めたり、予備校の料金表を調べたり、不安と夢を共有して、順当に受験生になっていく感じだった。
「最近のニュースはさ、見ていられないね。あんなに人が死んでいるのに」
ルカリオのつぶやきに、何度も頷く。
ウクライナも、イスラエルも、収束の影は見えない。非力な俺たちは、なんの役にも立たない。そんな気持ちにも、慣れたくないのに。
「俺さ、いつか、圧倒的に強くなりたいな」
ドダイトスに進化した瞬間に思い出したのが、何故かこのやり取りだった。
そう告げたら、ルカリオはゲラゲラ笑った。
「もう強いからさ、俺たちは」
別の景色が、見えそうだった。
【放課後】