放課後の教室には今、一番会いたくなかった彼女が待っていた。長くサラサラとした黒髪に、黒縁のメガネ、その奥に見える吊り上がった目尻。「待ってた」僕に投げかけられる鋭い言葉。僕は悪くない、そのはずなのに。だから昨日、僕はクラスメイトの女子たちと一緒に帰ったんだ。「なんで……」脳裏によぎるのは、違う学校の男子と親しげに笑っていた、大好きな彼女の後ろ姿。僕は小さく呟く。「なんで、僕ばっかり」放課後【逆さに読んでもok】
10/13/2023, 8:35:23 AM