『放課後』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
午後の陽射しが校舎を撫でてゆく。
部活動に励む生徒たちの掛け声や、教室に残ってお喋りに興じる女生徒たちの声がさざめいて流れていく。
昨日、かつての学友から電話があった。彼の息子が、この学校へ進学が決まったそうだ。
数年前、家に招かれ初めて合った時、穴が空くほど私の顔を見つめながら、懸命に話しかけてきた男の子。
今生で出会うよりずっと以前から変わらない、生真面目で礼儀正しく、頑固な性質(たち)を見せられて、くらりと目眩がしたものだ。
『あの子が学校に来るんですか?』
電話を切ってすぐに委細を話すと、妻の声は華やいだ。嬉しいのだろう。私だって、それは嬉しい。心から。しかし…
戸惑う気持ちを拭い切れない。
再び縁を繋ぐことは、果たして、あれにとって良いことだろうか?ただひたすらに、一途に、誰かに身を尽くすような人生を繰り返させる羽目になるとしたら?
その夜、不安を吐露する私の声を、妻は静かに聞いていてくれた。
開け放った教室で動画を撮っている男子生徒たちへ向けて、立てた親指を背後へ振る。 " は、や、く、か、え、れ "
舌を出しながら教室を出て行く彼らから、罪のない忍び笑いが漏れていた。
あれはもう、彼らと大差ない身体つきになったろう。そう思うとふと、あの夜の妻の言葉が思い出された。
『……良いじゃないですか。あの子の決めたことならば。』
互いの肩書が少し変わっただけで、大切な事は変わりません、と笑う妻の顔は眩しかった。
……そうか。そうだな。お前の言う通りだよ。
あれは元々、一度決めたら梃子でも動かない男だった。
ふっと息が漏れる。憂いの去った空は、黄昏に燃えていた。
【放課後】
吾輩はコミュ障と言うのも烏滸がましいくらいには人との距離の測り方がクソなので人とろくに遊んだ記憶はないな。そりゃあカラオケとかさ、行ったよ。でも帰ってきたら二度と人とは遊ばない出掛けない吐きそうって毎回やってたな変わんね。学生時代には既に今の凝り固まった考え方は出来上がっていたし、はっきり言って他人と遊んだりするより本読んだり、ひとりで頭の中で考え事してる方が楽しいやべぇ子供だった。勿論帰宅部。
そういえば卒業遠足的なやつでDの国行ったけど乗り物乗りたくない民が集まった班だった。何にも乗らない代わりに全エリア行ってチュロスとポップコーンを制覇したのはスタンプラリー感覚で楽しかった。まじで即席班だから学生の集大成な思い出作り目的の卒業遠足のはずなのに殆ど喋ったことないメンツだったのどう足掻いてもクラスのあぶれ者共。「どうする」「酔うから乗りたくねえ」×全員みたいなメンバー。しかもポップコーン周ったのだって「可愛いゴミ箱がほしい」ってほざいたやつがいたから。
因みに翌日に吾輩は熱を出して寝込んだ。安定の展開。
放課後
「フゥ〜やっと終わったーねぇねぇ放課後何する?」
「スタバ行く?www」
「カラオケとかいいんじゃない?」
クラスで陽キャ達が話してる
(カラオケ?スタバ?私とは無縁な言葉だな)
私はそう思った
そう私、時野 しずくは俗に言う『陰キャ』だ
クラスでも存在感がない...だからよく机にぶつかって来られる
でも私は何も言わない...(何か言ったら...もし反抗したら...何されるか分からない)
って思ってしまうから
コンコン誰かが教室のドアをノックした
「やっほーしずくいる?」
クラスの男子が私を指さして
「時野さんならあそこにいるよ」
私はドアに顔を向けるとそこには幼馴染の林 健人(けんと)がたっていた
健人とは小さい頃から遊んでいた
親どうしが仲良く幼稚園から一緒だった
「よっ!しずく!一緒に帰ろうぜ〜 マックフルーリー奢るからさ」
「また?まぁフルーリー貰えるならいいよ」
「おぅ!そうと決まれば行こうぜ!」
そうして私たちは学校を後にした
「う〜ん💕やっぱマックフルーリー美味し〜」
「喜んでもらえて良かったwww」
ふと健人の顔を見て
「ありがとう♡♡」っと言いながら微笑んだ
健人は少し照れながら
「おぅ//良かったな」
「あれ?健人顔赤いけど大丈夫?」
「大丈夫!!!ただお前が可愛いから...仕方ないだろ!」
そう言われた途端私も顔が赤く火照ってしまった
今日の放課後は甘酸っぱい青春の味がした
タッタッタッ
空虚な空間に、僕の足音だけが広がる。
ガラッ
[1-6]と書かれた扉を開けると、案の定誰もいない。先刻まで人気があったのだが。みんな来るのは遅いのに帰るのは早い。ふと窓の向こうに目をやると、グラウンドで部活をしている人や、向かいの校舎で課外を受けている3年生、下校している人もポツポツと見られる。耳を澄ますと、発声練習をしている放送部と演劇部、風に煽られ音を奏でる木々の声が聞こえる。
僕はこの、なんともいえない、強いて言えば「青春」と言うべき雰囲気が好きである。
ギイッ カタッ
椅子に座ってノートを出す。
シャッシャッ
シャーペンを紙の上で踊らせ、文字を落としていく。
「模試…お疲れ…様…でした」
今時、労いの言葉なんてメールで送れば良いのだ。それはわかっているのだが
「ゆっくり…休んでくだ…さい」
どうしても置き手紙がしたくなってしまった。
「…よし。靴箱に入れて帰るか。」
【僕の放課後】#3
放課後1人教室
窓際に干してた雑巾を落としてしまった
覗くと花壇の縁のレンガの上にあった
取りに行ってもよかったが
知らないふりして帰った
面倒だったわけじゃない
なんとなく ただなんとなく
放課後忘れ物をとりにきた
気になってる子は雑巾を落としたみたい
彼女で完成した教室空間に臆病になって
トイレで用を済ませることにした
戻るともう彼女はいなかった
サッシにはまだ雑巾がかかっていない
覗くと花壇の縁のレンガの上にあった
翌朝登校してきたときまだそこにあった
その日から今日まで彼女に恋している
なんとなく ただ強烈に
─放課後─
1人で帰る楽しさ。
友達と帰る楽しさ。
好きな人と帰る楽しさ。
色々な楽しさがあるなぁ
いつできたかも分からないこの傷と
どう向き合っていけばいいっていうの。
人生にはいろんな生き方があって全部正しい。
不安を感じる必要も無いし、焦る必要も無い。
誰が何を言っても、私は私であなたはあなた。
放課後
自転車置き場で
君を見る
ねぇ一緒に帰ろ
そう声をかけたい
今日もまた放課後に君と会う
好きだよ
って早く伝えたい
「こないだタクシー乗ってたらさー」
「うん」
「こーこーせーがガッコ終わっていっぱい歩いててさー。なんか懐かしいって思っちゃった」
君がニコニコしながら遠い目をする。あの頃のことを思い出してるんだろう、同じ高校に通ってた俺たち。俺が1年先輩で、君が後輩。
俺だって簡単にあの頃の情景を思い出せるよ。
「俺たちもつるんで良く一緒に帰ってたよな」
「そーだねー…。俺よくひとりでクラスに残ってたなー。一緒に帰ろって誘ってくるくせに放課後になっても全然来ないでさー」
「そうだっけ?」
「グランドでさー、楽しそうにクラスの子たちとサッカーとかしちゃってさー。俺は窓からこっそりさーそれをひとりで眺めてさー」
あれ?これは墓穴を掘ったか?
さっきまでニコニコ遠い目をしてた君は真顔になり、唇はとんがって。
俺は思わずニヤニヤ笑い。
「…なんだよ」
「いや、それで俺が教室行くとさ、まさにその顔してお前俺を待ってたなって。その顔が結構好きだった」
「…過去形?」
「バカ言うな」
今もだよ。
▼放課後
放課後は決まってこのメンバーで帰る。
女子2人、男子4人のグループ。
6時か7時。
どっちの電車に乗るか、のんびり決めながら
鍵閉めの先生が来るまで、教室にいる。
たわいの無い話をしたり
漢字の読みクイズをしたり。
みんなで時間を潰す。
帰り道は、固まってゆっくり歩いて
「うちの猫、可愛いでしょ」なんて言いながら
みんなで写真を見せあう。
余裕を持って、学校を出たけど
電車が出発するギリギリで駅に着いて
待っていた友達と一緒に乗る。
5分ぐらい電車に揺られて
友達に手を振り、電車を降りる。
これが私の放課後。
ー放課後ー
問
急いで、アルバイト
ダッシュで、部活動
宿題忘れて、居残り
イヤイヤ、塾
そそくさと、自転車置き場
友人と、寄り道
これらの言葉を学生っぽく
( )でくくると、カッコの前には
何という言葉が想起されるだろうか?
解 私の『放課後』
まー
「ほうかご……!」
学校で、その日の授業が終わったあとのこと。
あるいは長編推理小説のタイトル。
前回の題目の「カーテン」もカーテンだったが、今回もまぁ、随分限定的なジャンルだことで。
某所在住物書きは、己の投稿スタイルと今回出題の題目との相性に苦悩した。
アレか。3月から積み重ねてきた現代風ネタの連載方式、そのキャラで学園パロでも書けば良いのか。読み手も置いてけぼりだし書き手としても無茶振りではないか。すなわち悶々か。
「放課後のリアルな思い出、何かあったか……?」
昔々に過ぎ去った時間の、何をネタに書けるだろう。物書きは仕方なく、今回もネットに助言を求める。
――――――
すごく久しぶりに、小学校と中学校時代に通ってた駄菓子屋さんに行きたくなった。
「えっ、うそ、閉店?」
理由は特に無い。強いて言うなら、放課後しょっちゅう食べてた「ランチクレープ」、クレープ生地で焼きそばとかウィンナーとか、豚の角煮とか、美味しいおかずを包んだ300円の約20種類を、急に思い出して、久しぶりに食べたくなったから。
「いつ、……今年の5月、……まじ……」
お店の名前は「大化け猫の駄菓子屋さん」。
店主のおばあちゃんが、「私本当は化け猫なのよ」って、おどけてニャーニャーしてたのが、当時すごくほっこりして、不思議で、魅力的で、
給食センターから送られてくる、ちょっと冷めた給食が嫌いで、食べたくない献立の時はわざと残して、
下校途中、小銭握りしめて、そうだ、当時まだバーコード決済なんて無かった。
おなか空かせてここに来て、できたての、あったかいクレープを夢中で食べた。
その駄菓子屋さんが、今年の5月7日で、店主高齢のため閉店したらしい。
お店はシャッターで閉ざされて、張り紙が長年のご愛顧云々、勝手ながら云々してた。
「そっか。もう、食べられないんだ」
当時食べてたランチクレープの温かさと、店主のおばあちゃんの優しさを、しみじみ思い出す。
友達誘ったこともあった。先生と鉢合わせたことも、ひとりで泣きながらクレープ食べたこともあった。
いつ来ても、美味しいクレープが私の心とおなかを幸せにしてくれて、
どんな時でも、おばあちゃんは本当のおばあちゃんで、皆のおばあちゃんだった。
その懐かしい放課後が、今年の5月7日をもって、閉店しちゃったらしかった。
「せめて最後に、お別れの挨拶したかったなぁ……」
――で、しんみりしたハナシを、職場の長い付き合いな先輩に、先輩の部屋でシェアごはんしてる時の話題として出したら、
「多分私、アクセス方法知ってるぞ」
だって。
「大化け猫の、『駄菓子屋』だろう」
先輩が1〜2人用鍋の中の、コトコト煮込んだポトフをよそって、私に言った。
「ひいきにしている茶葉屋の店主から、『5月に閉店した駄菓子屋のおばあさんが送ってくれた』と、福島の桃を貰ったことがある。ひょっとしたら、お前が言っている駄菓子屋の店主のことかもしれない」
手紙でも書いてみたらどうだ?
先輩は私にポトフを寄越してから、文章の下書き用に、1枚のメモ帳とボールペンを出してくれた。
手紙か……(小中学校時代、授業中の手紙以来説)
「ひとまず、ポトフいただきます」
最近グルチャとかDMとか、フリックにタップばっかりだもん。手書きなんて、何年ぶりだろう。
先輩からの提案に、ちょっと乗り気の私は、だけどポトフの中のゴロゴロな豚肉を舌にのせる。
豚の角煮ほどじゃないけど、柔らかいそれは、いつか昔に食べた幸せな思い出みたいに、あったかくて、優しかった。
#放課後
真っ赤な夕日が教室に差し込んでくる。
真っ赤に燃える紅葉の隙間から光が照らし、教室の床一面には紅葉が敷き詰められた。
紅葉を踏む音も何も無いけれど、秋がきたことを実感させてくれる紅葉と夕日は僕の数少ないお気に入り。
放課後
部活があったり、無い日は友達と話し込んだり寄り道したり、ご飯食べに行ったり。
ひとりでさっさと帰る日もあったり。
いつも楽しかったなぁ。
「放課後」
あの時が懐かしい。
何もかもが新鮮で、輝いていた青春の頃。
私は部活の先輩が大好きだった。
クラスは最悪で、授業も面白くなかったけど、放課後の部活動だけは特別に楽しかった。学校は、部活に行くために行っていたようなものだ。
6時間目終了のチャイムがつげる。私は、やっと終わったと安堵し、帰りの準備をする。やっと、やっと大好きな先輩に会える!私は、とても幸せだった。
クラスでは、あまり友達もおらず、周りに馴染めなかった。とても、嫌いだった。
だけど、放課後の部活動だけは楽しく、嫌なクラスでの授業も頑張れた。
部活動では、好きな先輩だけじゃない。仲良しな友達がいっぱいいる。放課後、なんて最高なんだと、私は毎日楽しくてたまらなかった。
今は、もうそんな日はない。私はすっかり大人だ。仕事に行って、帰って来てご飯を食べて寝るだけの生活。
何も楽しくない。休みの日は、疲れが溜まっていてどこにも出る気分にならない。毎日、何もワクワクしない。
仕事終わりの趣味でも作ればいいのだろうか、
放課後を毎日楽しみにしていた、輝かしい日々をもう一度過ごしたい。
夕日と揺れる想いが
とろとろと溶けていくような
そんな放課後が愛おしくて
このまま一緒にいられたら、なんて
『放課後』
家で絵を描くより、学校とかで絵を描く方が何故かモチベーションが出る。休みが与えられるとその全ての時間をPCに使ってしまうからだ。重度のネット依存症で朝起きた時には取り敢えずPCを起動している。外でないと全くやる気が出ないので色々と対策をしているけど、そういうの無しで普通に毎日絵を描いている人はかなり凄いと思う。そんな人いるのか?いるんだろうなぁ…そんな様子なので全然絵は上手くならない
。最近、スマホで絵を描き始めて見たけど、人物を描くと昔と変わらない雰囲気の絵柄で1ミリも成長を感じない。何なら画力が劣化している気までする。成長した所と言えばプライドを捨てる事と妥協だけでこれは絵の描き方を1から勉強した方がいいね…まずは基礎からという事でクロッキーのアプリをダウンロードしてみたけど、半分も描けないくらいにとても酷かった。
まずは全体まで描けるようになる事、そして出来れば毎日続ける事が目標だ。それが1番難しいんだけど
#放課後…
グランドを走るあの人
教室の窓からこっそり見つめる
目立たぬように
見つからぬように
チームメイトに微笑む姿
爽やかな笑顔にのぞく白い歯
ドキドキときめく胸
それだけで幸せだった
そんなあの頃が
懐かしく…
セピア色に染められた
大切な初恋
放課後
カラオケ
いつも決まったメンバー
その中に好きな人
たまに二人でカラオケ
緊張してまともに歌えない
話ができない
特に楽しくない友人宅での時間
何してるのか
各々本を読んで何が楽しいんだか
かれし
楽しかったな
優しかったな
遅くまでごめんね
怒られちゃったよね
寒いのにごめんね
自転車重いのにありがとう
嫌な女でごめんなさい
置いていってごめんなさい
まともじゃなくてごめんなさい
授業が終わり、教室には誰もいない。
廊下は吹奏楽部の演奏が聞こえてくる。
私は生活委員会に入っている。
教室の窓を閉め、カーテンを結ぶ。
机の整頓。
掃除がない日は、少し掃除をしたり
黒板を掃除している。
私はこの時間が楽しい。
カーテンを開いた時に、指してくる太陽の光と雲がとても綺麗。
椅子に座り、クラスで今日あった、いい事、悪いことを記録するカードをゆっくり書く。
最後に教室の電気を消し
記録カードを職員室にとどけたら、私の放課後仕事は終わり。
私はそのまま、1つ上の階に登り、部活へと向かった。
#放課後