『懐かしく思うこと』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
#24『懐かしく思うこと』
たまたま読んだパッセージがmonarch butterflyとかいう蝶々についてで、オオカバマダラっていうみたい。ゲームをする彼の隣で呟きながら宿題を進めていれば、あーあれか、と彼が話し出す。
気温の変化によって春には北へ、冬には南へ4000kmを超える距離を世代交代して渡っていく。向けられたスマホに映る画像を見れば、なんだか見覚えがあるけれど、日本では似たような模様の蝶がいるだけで、これではないみたい。
ふーん。いつもは私が勉強とか教える立場なのに。……そういえば彼は昆虫に興味があるんだった。カマキリとか素手でいってたわ。今はどうわからないけど、確かに出会ったときは昆虫博士って感じでさ(どっちかというと爬虫類のほうが好きそうな見た目なのに。ほら、ヘビとか)。なんで忘れてたんだろう。
昔よりずっと背が高くて更にカッコよくなって、でも大きな変化はそれくらいだと思ってたのに。私達知らないうちにだいぶ成長してたのかもしれないね。久しぶりに小さい頃の彼を垣間見えた気がしてなんだか嬉しかった。
鼻につく悪臭
耳に響く小バエの羽音
玄関を埋めるゴミの山
カビの生えた浴室
虫の湧く台所
皺だらけの布団
空き缶の乗ったテーブル
伏せられた家族写真
捨てられたアルバム
混ざる性の象徴
錆び付いた包丁
血が染みた畳
溶け出る体温
欲しかった愛情
消せない全てを過去に流す
染み付いた悪臭を隠す草花
住処を追われた小バエの羽音は消えた
掃除された玄関
住人を欲す意図が汲み取れる看板
もう此処には誰も居ない
父親も自分も
『辛くない?』
「いえ、懐かしいなァって感じただけです」
『そっか』
瞳に映る産まれ育った我が家というものが
あまりにも記憶と違うから
過去が全て他人事のように遠くて
何処か寂しかった
題名:懐かしく思うこと
作者:M氏
出演:🎗(☀️)
【あとがき】
自分を変えたキッカケはどんなに年齢を重ねても消えません
でもそこに“懐かしさ”を覚えられたら
自分は少しだけでも大人になれたんじゃないかと
判断しても良いんじゃないかなと
思ったりしてます
思ってるだけです
過ぎ去った日々
全てが懐かしく
あの時
こうしていれば
そう思うことも
でも
君とのことを
懐かしく思うには
まだ日が浅く
楽しかった日々が
昨日のことのように
思えてしまうんだ
懐かしく思うこと
まだ動画配信サービスなんてなかった頃
レンタルショップに足繁く通い
韓国ドラマを見まくった
早く続きを見たいのに
貸出中でがっかりしたり
別のレンタルショップへハシゴしたり
懐かしいなー
#懐かしく思うこと
#15
"懐かしく思うこと"
《懐かしい》と思う事は、良くも悪くもそれだけ自分が前に進んだ証拠だと思う。
だけど『あの頃に戻りたい』とは、微塵も思わない。
昔の方が良かったかもしれないけれど、これまで悩んで選んで来た結果が《今の自分》。だから、『あの頃に戻りたい』って思ってしまったら、当時の自分が選んだ道が《間違ってた》っていう証明になってしまう。それだけは嫌だ。自分の選んできた道を否定する事だけは、絶対に嫌だ。
どんな事にだって、《メリット》と《デメリット》がある。何を選んだってその二つがついて回る。それを百も承知の上で悩んで選んだんだ。
どんな《デメリット》が来たって、《間違ってた》って証拠にならない。選んだ結果そうなったってだけ。
《懐かしい》って思うのは別にいいし、過去を見て学び進む事もいいけれど、だからっていつまでも過去に執着していい理由にはならない。
過去は過去、今は今。
過去を省みるのは、《良い現状を維持する為》であり《悪い現状を打破する為》でもある事を忘れないで。
歩み続ける事を止めないで。
懐かしく思うこと
そんなこと山ほどある
順位をつけることなんてできないけど
最近よく思い出すのは
キラキラ輝いていた高校時代のこと
JKにしかできないこととか言って
しょうもないことをたくさんした
正真正銘青春だった
戻りたいけど戻れない
懐かしい記憶だ
「…ちゃん、まってぇ!!」
ふと、小さな男の子が先を行く友達を追いかけている声が聞こえた。
半泣きでぱたぱたと、今にも転びそうな拙い足取りで追いかけていく。大丈夫かな?と思ったけどその後ろからママさんらしき人も一緒に追いかけてるから大丈夫だろう。
そう納得すると、微笑ましい光景を楽しんでしまう心根が生まれる。
「かわいいね」
隣を見ると、君はキラキラした目でその子たちを見つめていた。やっぱりな。君は子供が好きだから、夢中になってるだろうと思った。
「思い出すよな。あんくらいのお前がああやって泣きながら俺を追いかけてきたこと」
「ん?」
「まってぇ〜!ってさ。俺ちょっといじわるしてスタスタ行っちまってさ、あの時は本当に悪かったよ。泣いてるおまえがかわいくてさ」
「…んん?」
俺は君の肩を抱いて、実にわざとらしい口ぶりで君の不審顔を覗き込みながら言った。
「ホント…懐かしく思い出すよ。あの頃のかわいい君」
「俺ら会ったの小6とかだよね?」
「うん?そーだっけ?」
俺はニヤニヤ。君は一瞬顔を顰めて、それから俺を肘鉄一発。
「まーたくもう、ふざけちゃって! あんな小さい時から会ってたの俺忘れた?って思っちゃったじゃん!」
君はそう言って、それから俺たちは顔を見合わせてゲラゲラ笑った。
▼懐かしく思うこと
どうか私を
懐かしく思うことは止めてください
私はまだ
あなたのなかで生き続けたいのだから
小学生の当時、仲良かった男の子
休日は遊ぶし、学校帰りも一緒に遊んだ
バレンタインにはお菓子も渡して
好きだった男の子
クラスで噂が流れて疎遠になってしまったけど
懐かしく思うこと
昔…あなたと出逢うずっと昔の話です…
私は元々、捨て子だったんです。
捨てられた理由は、口減らしのためなのと私が聡く、他の兄弟姉妹よりも頭がずっと良かったからだと思います。
ですが、お世話係の方達が私のことを見つけて拾ってくださったのです。
そして、私にとって今の主である貴方と出逢ったのです。
今となっては、あのときのことも懐かしく思うのです。
どこかで経験した匂いに敏感だ。だから秋はいつも記憶を辿ってる。
去年、2022年の誕生日の日に
リビングのテレビをソファの後ろから
見てたのを覚えてます。
外食の前、ニュースで
韓国で沢山の方が亡くなったことを
放送していました。
日本でもこういうことがないといいですね。
「懐かしく思うこと」
時間がなかったので急いで書きました💦
懐かしく思うこと
トンネルを抜けると、広がる海
途端、磯の香りと共に懐かしい感覚
何十年も帰っていなかった故郷だけど
身体はきちんと覚えているらしい
寄せて返す波
遠くで見守ってくれる祖母
一緒に綺麗な貝殻をみつけて
はしゃぐ君と僕
いざ風景を前にすると
次々と鮮明に思い出せる
懐かしさに、胸が締め付けられる
もう二度と、思い出には戻れない
隣の市の幼稚園で
音楽教室があって
私達が演奏し楽器の紹介をする
の様なイベントがあった
誰でも知っている有名なクラシックや
ディズニーのメドレーなど
色々な曲を披露しながら
合間に目立った楽器を
私が説明する事になっていた
これがなかなかの緊張で
幼稚園児たちは
楽しんでくれたのか
全然覚えていない
見ず知らずの地で
何をそんなに緊張したんだろ
おそらく二度と会わない人たちの中で
チームのみんなや
指揮の先生には
とても褒められた記憶がある
めずらしく褒められたのに
どんな事を話したのか
どんなふうに話したのか
覚えていないなんて
あぁ〜勿体ない
随分昔の秋の音楽教室
憶えていない懐かしい思い出
ーーー懐かしく思う事ーーー
懐かしく思うこと
辿る、辿る記憶
遠い昔の話
線路が好きだった
どこまでも続く
終わりのない物語
果てしないという
言葉を知れた理由
だから追った
終わりの場所を探した
そうすることで
彷徨うから追うへと
言葉が変わった
意味も変わった
どこかへ消えたい…が
どこかへ行きたい…へ
目的を持てた
続く、続く探し
終わらない話
そう思ってた
懐かしい
アルバムを開く感じ
いつの間にか
消えてしまった感覚
今は自分の線路を
進めている
今日テストデ83点だたのに誰もすごいと言ってくれない
[懐かしく思うこと]
故郷に帰って思うこと
冬にたんぼで鬼ごっこをして走り回ったこと
川にみんなで飛び込んで泳いだこと
山に入ってあけびを取って食べたこと
今は全部出来ない思い出
お題 懐かしく思うこと
立っているだけで汗が滲む、そんな夏になると思い出す。
アイスの味、あなたの声、女の子の赤い顔。
私じゃない誰かにあなたが告白した時のことを。
それは体育館裏でのことだった。
ソーダアイスをかじりながら、居残りだったあなたを学校まで迎えに来ていた。
そんな時、聞こえた。あなたの声が。
「好きです!付き合ってください!」
体育館裏から聞こえたその声は紛れもなくあなたのものだった。
私の手からアイスが落ちる。
信じられなかった。信じたくなかった。
女の子が頬を赤らめながら小さく頷くのも、あなたがみたことないくらい嬉しそうな顔をしているのも。
私の目から流れる涙も。
嬉しいはずだった。あなたが喜んでいるのが。
愛おしいはずだった。ベタな告白の場所を選び、ベタな告白の仕方をしたのも、全部。
でも、どうしようもなく悲しかった。
〈懐かしく思うこと〉
公園の砂場でダイヤだと騒いで硝子の小さな欠片を集めたあの日。蝉の抜け殻を見つけてブローチのように胸に付けて遊んだ日。「三時に公園集合な」と声をかけたのに、誰も来なくて、一人でブランコを漕いだ夕暮れ。
あの夕陽の中で、僕は君に出会った。
「何年生?」
透き通るような肌をした女の子。僕はあんまりこのへんで見たことのない子だな、と思った。
彼女は首をかしげて、しばらく答えなかったので、「ぼくは四年生だけど」と口早に言った。
じゃあ、同じだね。
彼女の口が滑らかに動く。朱をさしたような唇が色白の肌のせいで、より際立って見えた。
「え、何組? 同じ学校?」
見たことないけどなあ、と言うと、彼女は少し微笑んで、おばあちゃんの家に遊びにきているの、と言った。
だから、おんなじ四年生だよ、と。
当時の僕は、空気の読めないクソガキで、虫と恐竜とゲームにしか興味がなかったので、こんなに綺麗な女の子と話しているのに、あんまり重大なことだと思っていなかった。僕はズボンのポケットをまさぐって、さっき拾った匂い付きペンを握りしめた。これをあげたら喜ぶだろうか、と。
目の前で手をぱっと開くと、彼女はふわっと笑った。
「インクは出ないけど、においがするんだよ。せっけんのにおいなんだ」
得意げにガラクタを説明する僕に彼女が不思議そうな顔をする。ちょっと迷ったように周りを見渡してから、お返しに、と手を差し出した。
彼女の手にはいつの間にか、青白く光る小さな石があった。いままで見たことのない綺麗な石だった。
「好きです」
初めて告白した日は台風の日だった
ゴオゴオと唸る強風のなか
一緒に信号待ちしてたチャンスを
見逃したくなくて
「え、何?聞こえないよー!」
豪雨にびしょ濡れになって
雷も鳴るなんてバッドタイミングだったけど
「大好きなんだー!」
2回目の告白は大絶叫
驚いて振り向いた彼女は傘を投げ捨てた
「知ってるよ」
暴風雨に負けないようにって
僕に抱きついてくれたんだ
そうだったよね?
僕の…愛しい花嫁さん?
#懐かしく思うこと