『愛を注いで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私ね
きついことも言ってしまうけど
本当に大切だと思うことを
伝えているつもり
どうでもよかったら
厳しいことなんか
言わない
そんな風に
愛を注いできたつもり
伝わるのか
伝わらないのか
わからないけど
それも
最高の愛だったつもり
【愛を注いで】#37
「愛を注いで」
愛を注いだ。
自分なりに注いだ。
だが、相手からするとそうは見えなかったらしい。
よく本当に愛しているのかと問われた。
だから、もっと言葉にして表したり、行動に移したりした。
そんなことが何回かあった。
すると、だんだん愛を注ぐ気持ちが無くなっていった。
これだけやっても伝わらないのかと虚しくなった。
今、誰かに愛を注いでいるのならどんな事があっても、どれだけ時間がかかっても注ぎ続けることを止めるな。
僕にはそれが出来なかったが、きっと相手にそれが伝わる時が来て、君は報われる。
そうでなければ…そう思わなければ…
僕は前に進めない。
しくじった。今回配信の題目に対し、テレビ視聴したニュースからネタを閃いた某所在住物書きは、瞬時に己の前回投稿分に思い至った。
流星群である。前回投稿分で、登場人物に「明後日足元に気をつけて」と言わせている。
「明後日」ではなく「明日」としていれば、星屑落ちるのを「愛が落ちてくる」などとバチクソ強引にこじつけてしまえば、
真っ暗な夜の中、星を見上げて歩いていたら「足元」が、など、ポンポンポンと楽にハナシが書けたのに。
「『愛』を、『注ぐ』って、なに……」
アレか。植物に愛情もって水でも注げってか。
物書きは自室を見渡す。視線の先には己の背丈より忌々しくも高くなりやがった植物がひとつ。
「……うらやましくねぇもん」
――――――
私の職場に、つい最近まで恋愛トラブル真っ只中だった、雪国出身の先輩がいる。
「先輩のアレ、まさしく『恋と愛』だったと思うの」
「『恋と愛』?」
「恋は下心、愛は真心」
「私が下心?」
「違う違う。加元さんが下心」
さかのぼること約10年前、先輩の初恋相手を加元っていうんだけど、語れば長いし胸くそ悪い。
ともかく、昔々加元が先輩の容姿に惚れて、だけどその加元がバチクソ性格悪くて、
自分のSNSの裏垢別垢で、「あの趣味と性格が解釈違い」だの、「低糖質料理得意は地雷」だの、
あーだこーだ、云々。
それで縁切った先輩が8年間逃げ続けて、
このほど、具体的には11月13日、
しつこく粘着して、ストーカーになりつつあった加元を、先輩がやんわり、口頭で直接フった。
あれから、丁度1ヶ月。
加元が私達の職場に押し掛けてくることも、先輩にDM送ってくることもなくなって、
先輩はようやく、「夜逃げによる突発的な家財整理を考える必要が無くなったから」って、
アパートの家具だの家電だのを、すぐ処分できる最低限最小限のやつから、部屋相応のちょっと大きいものに買い替えた。
「加元さんは、先輩の顔とスタイルに惚れて、『アクセサリーとしての恋』を欲しがったワケでしょ?」
「どうだろうな?」
「だけど先輩は、恋を欲しがった加元さんのコップなりジョッキなりに、真心なり誠意なりの、愛を注いでしまったと。……なんか、そんな気がする」
「つまり?」
「先輩が加元の恋の暴力と毒牙にかからなくて良かったと思いました。マル」
「はぁ」
恋の需要に対して愛を注いでしまった、か。
先輩は片眉を少し上げて、小さく数回頷いて、
浅い、短い、ため息をひとつ吐いた。
「なるほどな」
先輩は言った。
「加元さんもそうだったが、私自身も、解釈違いをしていたワケだ」
「いや、先輩のソレ、多分私達の世界では、『解釈違い』じゃなく『すれ違い』って言うと思う……」
「何故だ?『恋』のコップに、故意に類似の『愛』を注いでいたなら、それは解釈相違では?」
「その解釈じゃないの。それも解釈だけど、多分加元が言ってた『解釈』は、その解釈じゃないの」
「ん?」
「だから、先輩のソレは『解釈違い』っていうより『すれ違い』とか、単に『勘違い』なの」
「んん?」
「うん……」
おまえがあたしに向けているのが
恋。
あたしがあなたに向けているのは
愛。
おまえ程度のアタマじゃ
恋と愛の違いなんてわからないか。
堕ちるのが恋。
育むのが愛。
嵌まるのが恋。
導くのが愛
傷つくのが恋。
ムチを与えるのが愛。
何も見えなくなるのが恋
火をともすのが愛
いつか薄れていくのが恋。
強くなっていくのが愛。
今のおまえの気持ちも
すぐに冷えてあたしから離れていくんでしょ。
でもあたしはおまえが欲しがるかぎり
いつでも愛を注いであげる。
今日も
「目隠し・蝋燭・聖水あり・充実の6時間コース」で。
何もない日常を
今日より若い日はないとよく言うが、それは確かにそうだと思う。
しかし、それだとどうしても明日が来ることに嫌悪感を抱いてしまう。
今何もしていない自分がなんとも情けなくなってしまうのだ。
何かしていないとダメ人間のような気がしてくる。
何か、というのは、基本的に労働によって金銭が発生する行動を差すように思う。
テレビを見ていた、ご飯を食べた、それだけでは「何かをしていた」にはならないのだ。
家事をしているだけ、子育てをしているだけでは「何も」していないと自分自身が思ってしまっている。
そんなことはない。
今日も生き抜いた。
生産的なことは何もしていないけれど、生き抜いた。
それでいい。
それがいい。
愛を注いで。愛か。あまり理解できない感情だ。
どうにもあまり家庭環境に恵まれなかったからそういう感情が薄いんだよな。
貧困、母親の浮気で離婚して片親、早生まれ。俺は典型的な弱者男性として生まれ育った。だから親に愛情なんてものはないし親からも愛されてなかったと思う。
とはいえそこまで劣悪な環境でもなかった。まぁ上を見ても下を見てもきりがないから他と比べるのはナンセンスってやつだ。
とにかくそんな理由で俺は愛というものをあまり理解できない。
そりゃ好きという気持ちくらいはわかる。だけど愛となるとな。
というより人を好きになるというもの正直ピンとこない。人間的に好き嫌いはあるけど異性となるとな。
医者とかに診てもらったわけじゃないけど母親のせいで女性を嫌悪しているのかもしれない。バイト先とかで普通に接する分には問題ないけどな。
軽い性嫌悪とか女性嫌悪なのかな。性欲はあるし同性愛者ってわけじゃないんだけど。
こうして考えても自分のことってのは案外わからないものだ。なんであれ俺には愛というものがよくわからない。それだけは確かだろう。
『愛を注いで』
机上に放ったキャラメルは溶けてしまった。
先から喧しい耳鳴りの奥、遠い場所で汽笛が鳴いている。あれはきっと愛の唄だと。筋張った手で頭を撫でたあの人はいない。
父さん。とうさん。泣いて縋ることも許さなかった。許されていなかった。
長い休みの僅かな隙間。鉄の小箱でゴトゴト揺られ、遠いとおい町の外れのボロ屋まで会いに来てくれた人はもういない。
もしそれが液体のようなものならば
いつかは枯れてしまうのだろう
一方通行ではいけない
相互に与え合わなければ
水滴が海に流れ雲を作り雨を降らせ
再び地面を潤ように
もしそれが液体のようなものならば
いつかは枯れてしまうのだろう
一方通行ではいけない
相互に与え合わなければ
水滴が海に流れ雲を作り雨を降らせ
再び地面を潤ように
もしそれが液体のようなものならば
いつかは枯れてしまうのだろう
一方通行ではいけない
相互に与え合わなければ
水滴が海に流れ雲を作り雨を降らせ
再び地面を潤ように
※BLです。ご注意を。
#2次創作 #夏五
あーあ、マジかよ。
傑の部屋で今か今かと帰りを待っていた悟の元に映し出されたその文字は、余りにもつまらないものだった。
"今日、帰れなくなった。ごめん。"
はぁ?嘘だろ。なんだよ、せっかく愛しの恋人が準備して待ってるってのにさ。
ひでぇ奴。
自分で慣らしたそこは、もうすっかりその気になっており、傑のモノを受け入れる為にヒクヒクと疼いて切なかった。
携帯をベッドに投げ込み、悟もそのままなだれ込む。枕を抱き抱えて顔をうずめると傑の匂いがして、腹の奥が更にヒクついた。
なぜ帰れなくなったのかはわからないが、きっと補助監督から任務の追加の連絡でも来たんだろう。傑は生真面目だからな。本当にさぁ、俺と約束してるんだから断れよ。バカ。
もういい。1人でするからな。傑なんてしらねぇ。
イライラとムラムラが入り混じりながら、後ろに手を伸ばし、入り口付近をぐるりと円を描くようになぞると、ゆっくり指を挿れた。
ツプッ。
くちゅっ、くちゅ、くちゅっ。
指を乱暴に掻き回しながら、自身を慰めてみるも、なんかいつもより気持ちよくない。指なんかじゃ物足りなかった。これでもかと愛を注がれた悟のそこはもう傑しか受け入れられない身体になっていた。
ローションでとろとろになった右手を後孔から抜き、まだ半勃ちの雄にあてがうと、裏筋に沿って上下に動かした。
空いている左手をまた後孔に受け入れ、前と後ろを同時に責め立てる。
「はぁっはぁっ…ん、ふぅ、あっ、あーっ、すぐ…る、すぐる…」
傑との行為を想像しながら必死に快感を追いかけていくが、あと少しの所でどうしてもイけない。イきたい。
気付けば、携帯を握りしめて傑に電話していた。ローションまみれの手が携帯を汚していたが、もうそんなことはどうでも良かった。傑の声が聞きたい。イかせてほしい。
プルルルル…プルルルル…プル…
3コール目で音は途切れた。
「もしもし、悟?」
「はぁっ、あ…すぐ…るっ」
「悟…?」
「あっ、はっ、んぁ、ハァ…」
傑は電話越しから聞こえてくる悟の声にゴクリと喉を鳴らした。
聞き覚えのある甘ったるい上擦った声。悟が今何をしているのかは言うまでもなかった。
「…悟、あともう少し我慢できる?すぐ終わらせるから…。」
──────
今日の敵はそんなに強くはなかったが少々厄介だった。
確実に呪力は感じるのに、姿が見えないのだ。目を凝らし敵の残穢を追うものの、もうかれこれ数時間、膠着状態が続いていた。今日を楽しみにしていたのは悟だけではない。傑のイライラはピークに達していた。
電話を繋げたまま、より一層神経を研ぎ澄まさせる。
もうこうなったらやるしかない。呪力を極限まで消費する為、一度も試したことのないそれを無差別に一気に放つ。
全てを巻き込み、壊滅させながら、渦を巻く。
ものの数秒で事は片付いた。これは傑の"とっておき"だったが、最初からこうすれば良かったのだ。格下の相手に使うのは少々癇に触ったが、まぁ仕方ない。悟が待っているのだ。
あの蕩けた表情で、甘い声で、私を求めている。
手中に収めた黒をゴクン、と飲み込むと、すぐさま呪霊に飛び乗り
「飛ばせ」そう命令を出した。
「すぐるぅ…1人じゃイけない…もうイきたい…ふぅ、うぁ。」
移動している間も携帯から悟の切ない声が漏れていた。
(続く)
今回のテーマ「愛を注いで」
何も知らない俺に、先に愛を注いでくれたのは君だった。
自分の思っていた常識と、世界の常識が違った時、それでも困らなかった。必要ないと思っていた。
けれど君は俺に実直で、こっぴどく世話を焼いて、初めての「友達」になった。
勉強は今までと変わらずやったけど、周りから見て出来すぎていた体育は程よい成績に留めたし、クラスメイトとも話すようになった。部活にも入った。次第に関わる人間が増えていく俺に、君は穏やかに「いい傾向ですね」と微笑んだ。額縁の中の聖母のように。
そもそも君は世話焼きだと知ったから、君にとってこんなことは、特別でも何でも無かったのかもしれない。
けれど、これが愛でなければなんだったのか。
恋心より欲望より先に、君の愛を知れてよかった。向き合い続けてくれたのは、注がれたのは、紛れもなく君の愛だった。
だから今度は俺がかえすよ。
君が自信を取り戻して、いつも笑顔でいられるように、
ふたりのおわりまで、愛を注いで。
『愛を注いで』
水と愛を注いでいたサボテンのてっぺんから花が咲いた。それを見ていた彼女の顔にも、同じように笑顔の花が咲いた。
______やまとゆう
息子はもう小学六年生なのでそんなに手は
かかりませんが、
まだまだ親のフォローが必要な場面がたくさんあります。
その時に親の都合で出来なかったり、親にとって面倒だったりで、子どもの意に添えないこともしばしば。
都合がつかないのは仕方ないとして、
親にとって面倒で寄り添えない…
というのは、やや罪悪感もあるのですが、
無理にがんばってもストレスになってしまい逆に子どもに八つ当たり…なんてことにもなりかねない。
それは避けたい。
人は、自分の気持ちを優先して自分を満たすことで周りに優しくなれる。
だから、まずは自分に愛を注いで満たされてから、その上でやっと周囲(家族や友達)に愛を注ぐことが出来るのです。
『愛を注いで』
愛を注いであげましょう。
海のように広い心で、海のように深い愛を。
器が壊れていて受け止めきれないというのなら、
その器を包み込めるくらいの愛をあげる。
継ぎましょう。
金ではなく、愛で。
穴もヒビも全て塞いで、
もう何もこぼれ落ちないように。
そうして貴方の器の準備ができたとき、
再び愛を注ぎましょう。
今度はきっと溢れんばかりの愛を。
貴方はただ、注がれた愛に溺れていれば良い。
愛しいものに愛を注いで大切にする
注いだ分だけ自分の心が広がる
君は何でも好きになる。
君は空も木も鳥も家にも全てにおいて愛を注ぐ。
でも君が1番愛しているのは歴史だ。
今身の回りにあるこれら全て
人が作り出したものだから
もし僕が君に愛を伝えたら
君は僕にも愛を注いでくれたりするのかな。
─────『愛を注いで』
・愛を注いで
古く、イザナミとイザナギは液体状の世界に降り立った。
「え、今日デートするの、ここ?何にもないじゃない」
イザナミが不満そうに声を上げる。イザナギは焦った。最近疲れているから、静かな場所がいいといったのは君じゃないか。そんな言葉を飲み込んで、イザナギはにこりと笑う。
「愛し合っていれば、そんなこと関係ないだろう?」
イザナミはつんと唇を尖らせ…たまりかねたようにほおを赤く染める。
「し、しかたないわね」
内心の安堵を隠しながら、イザナギはイザナミの手を取った。
二人は液体の世界に、愛の言葉を注ぐ。ぐるぐるぐるぐるぐる…
***
「ちょっと、聞いてるの?」
「え」
パッと顔を上げると、不機嫌全開の女子がいた。僕の彼女だ。
手元のインスタントコーヒーは、かき混ぜすぎて溢れんばかりに泡だっている。
「はぁ…ホントに人の話聞かないよね。クリスマスデートがコンビニとか、マジありえないから」
だって君が、ケーキとチキンが食べられる、家から近くて空いている店がいいと言ったんじゃないか。苦い顔を隠しながら、僕は必死に言葉を探す。
「あ、愛し合っていれば、そんなこと関係…」
「関係あるわよ!ばーか!私帰る!」
店中に響く大声をあげて、勢いよく立ち上がる。まずい。失敗した。
テーブルのコーヒーを引っ掴み、慌てて後を追う。視線が痛い。
自動ドアが開く。チラリと見えた彼女の耳が、赤く染まっていた。
愛を注いで
植物が育たない。
種からはハードルが高いので、
すでにきれいなお花が咲いている
鉢を買ってきても、枯れる。
と言うより、枯らしてしまう。
なぜ?ちゃんと水もあげてるよ。
…水やりし過ぎなのか?
色々やり過ぎているのか?
愛を注いで愛でていたが、
注ぎ過ぎたのか。
愛を注ぎ過ぎても、注がなくてもダメなのね。
来年またチャレンジしてみようか。
今度は、適度な愛を注いで。
paki
「愛を注いで」
罅の入ったガラス瓶のように
私の心は壊れかけ
からっぽな心に愛を注いで
あなたでいっぱいにしてほしかった