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※BLです。ご注意を。
#2次創作 #夏五


あーあ、マジかよ。

傑の部屋で今か今かと帰りを待っていた悟の元に映し出されたその文字は、余りにもつまらないものだった。

"今日、帰れなくなった。ごめん。"

はぁ?嘘だろ。なんだよ、せっかく愛しの恋人が準備して待ってるってのにさ。
ひでぇ奴。

自分で慣らしたそこは、もうすっかりその気になっており、傑のモノを受け入れる為にヒクヒクと疼いて切なかった。
携帯をベッドに投げ込み、悟もそのままなだれ込む。枕を抱き抱えて顔をうずめると傑の匂いがして、腹の奥が更にヒクついた。

なぜ帰れなくなったのかはわからないが、きっと補助監督から任務の追加の連絡でも来たんだろう。傑は生真面目だからな。本当にさぁ、俺と約束してるんだから断れよ。バカ。

もういい。1人でするからな。傑なんてしらねぇ。

イライラとムラムラが入り混じりながら、後ろに手を伸ばし、入り口付近をぐるりと円を描くようになぞると、ゆっくり指を挿れた。

ツプッ。

くちゅっ、くちゅ、くちゅっ。

指を乱暴に掻き回しながら、自身を慰めてみるも、なんかいつもより気持ちよくない。指なんかじゃ物足りなかった。これでもかと愛を注がれた悟のそこはもう傑しか受け入れられない身体になっていた。

ローションでとろとろになった右手を後孔から抜き、まだ半勃ちの雄にあてがうと、裏筋に沿って上下に動かした。

空いている左手をまた後孔に受け入れ、前と後ろを同時に責め立てる。

「はぁっはぁっ…ん、ふぅ、あっ、あーっ、すぐ…る、すぐる…」

傑との行為を想像しながら必死に快感を追いかけていくが、あと少しの所でどうしてもイけない。イきたい。

気付けば、携帯を握りしめて傑に電話していた。ローションまみれの手が携帯を汚していたが、もうそんなことはどうでも良かった。傑の声が聞きたい。イかせてほしい。

プルルルル…プルルルル…プル…

3コール目で音は途切れた。

「もしもし、悟?」
「はぁっ、あ…すぐ…るっ」
「悟…?」
「あっ、はっ、んぁ、ハァ…」

傑は電話越しから聞こえてくる悟の声にゴクリと喉を鳴らした。
聞き覚えのある甘ったるい上擦った声。悟が今何をしているのかは言うまでもなかった。

「…悟、あともう少し我慢できる?すぐ終わらせるから…。」

──────

今日の敵はそんなに強くはなかったが少々厄介だった。
確実に呪力は感じるのに、姿が見えないのだ。目を凝らし敵の残穢を追うものの、もうかれこれ数時間、膠着状態が続いていた。今日を楽しみにしていたのは悟だけではない。傑のイライラはピークに達していた。

電話を繋げたまま、より一層神経を研ぎ澄まさせる。
もうこうなったらやるしかない。呪力を極限まで消費する為、一度も試したことのないそれを無差別に一気に放つ。

全てを巻き込み、壊滅させながら、渦を巻く。
ものの数秒で事は片付いた。これは傑の"とっておき"だったが、最初からこうすれば良かったのだ。格下の相手に使うのは少々癇に触ったが、まぁ仕方ない。悟が待っているのだ。

あの蕩けた表情で、甘い声で、私を求めている。

手中に収めた黒をゴクン、と飲み込むと、すぐさま呪霊に飛び乗り
「飛ばせ」そう命令を出した。

「すぐるぅ…1人じゃイけない…もうイきたい…ふぅ、うぁ。」

移動している間も携帯から悟の切ない声が漏れていた。

(続く)

12/14/2023, 12:20:29 AM