意味がないこと』の作文集

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意味がないこと』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

11/8/2023, 3:22:48 PM

意味がないことは案外そこら中に溢れている。

例えば、テスト返却日に自分の点数が悪くないようにと願うことや、せっかくの休みなのにずっとゴロゴロして1日を無駄にしてしまったと思うことなど……

そんな世界中に溢れている "意味がないこと" は、
実はすごく "意味があること" だったりする。

結局は、相手から見て【意味がない】と思っていることも
自分から見て【意味がある】と思うのだ。
それは逆も然り。

この瞬間、私がこうして紡ぐ言葉だって意味がないことだと誰かが指を指すかもしれない。
でも、私にとってこれは私のために意味があることなのだ。

今日も誰かしらが思う【意味がない】ことだと。

きっと世界は、色んな人の【意味がないこと】を通して
【意味があること】に明確に変わっていくのだろう。

だからこそ、大切に思うのだろう。
この意味のないことをする自分たちを。

テーマ:意味がないこと

11/8/2023, 3:21:12 PM

同じ考えを持つ者だけで集まって開かれる会議。新しい発見の無い話し合い。それと、不要に他人を貶したり持ち上げたりすること。
【#意味がないこと】

11/8/2023, 3:17:50 PM

今日の反省。
明日への期待。
過去への後悔。

「もうちょっと頑張れたなぁ」
「早く土曜日になれ!」
「あれさえ無ければ」

今なんとなく思うこと。
「アイス食べたいなぁ」
「太る」
「バニラ味がいいな」

明日も意味の無いことで満たしていこう。

11/8/2023, 3:16:57 PM

意味がないこと

僕は久しぶりに、鳥の鳴いているタバコ屋へ行った。
店主のお爺さんは相変わらず店先に立って居ない。呼び鈴を鳴らさねば裏から出てこないのだ。きっとドラマでも見て時間を潰しているんだろう。
でもそのお陰で、僕はじっくり銘柄を見られる。黄色いラクダ。引かれた矢。オリーブに鳩。白地に北斗七星。
ちょっと前までタバコにうるさいヤツがいて、このタバコ屋に通っていた。

「『あばばばば』って吸いたくてね」
タバコ屋に向かう道中、そいつはいつもの如く訳の分からないことを言い始めた。
「何の話?」
僕は眉をひそめて聞いた。
「おいおい。タバコ屋の前で『あばばばば』って言ったらバットに決まってるじゃないか」
「バット?」
「ゴールデンバットだよ」
全く彼はどこから仕入れてくるのかよく分からない雑学の蒐集家で、その日はゴールデンバットなるタバコの話をしているらしい。
「中原中也って授業でやったろう」
「聞いたことはあるような……」
「有名人だぜ? 杜甫、李白、白居易が唐の三大詩人なら、中也は昭和の詩を一手に担った詩の聖人さ」
自慢げに彼は話した。
こいつはいつもこんな調子だ。僕の知る有名人はテレビでコミカルに話す人達だ。教科書の人物じゃない。でも彼はその逆だ。俳優とかアイドルとか、そういう人たちの名前を一切知らない。
「中也の慣れ親しんだそのゴールデンバットを、僕は吸いたいんだよ」
「ふーん」
なにがそのだよ。どうせ憧れてるんだろう。彼はカッコつけ屋だから言わないだろうけど。
話を聞いていたのか、店の奥からお爺さんがのそのそやってきた。
「ゴールデンバットは無いねぇ」
「そんな……」
彼は肩を落とした。そんな落胆ある?
それっぽいことをしてみて、強がっているらしい。ゴールデンバットを吸って見たかったんだと思う。
「……。それじゃ、ピース缶ください」
「丸缶ね。はいよ」
彼はピース缶を受け取った。
どこか表情が暗い。よっぽどだったみたいだ。
「タバコなのに缶に入ってるんだ」
「うん。内蓋があってね、開けるとほんのり上品なバニラの匂いがするんだよ」
「ふーん」
「かの三島由紀夫が愛したタバコでね……」
そんなやり取りを、僕たちは毎週やっていた。

チリンチリン――
僕は呼び鈴を鳴らした。
「お客さん久しぶりだね。あれっ? いつもの元気な人はいないのかい?」
お爺さんは相変わらず、寝癖のまま奥からやってきた。
「ええ。オンライン出社ってやつに切り替わったらしくて、毎月引っ越しては色んなところで仕事をしてるんです」
「へぇ……。全然想像つかない仕事だね」
「ライターをやってるんです。ゲームかなんかのストーリーを作ってるらしくて」
「作家さんか!」
お爺さんは頭を降った。小説家か何かと勘違いしてるのかな? まぁ、同じようなもんだろうけど。
「物知りだったからねぇ。盗み聞きするのが趣味だったんだよ」
お爺さんはニカッと笑った。
「ごめんね。久しぶりに来てくれたからつい話しちゃったよ。それで、何を買うんだい? 」
「缶ピースください」
群青にオリーブと鳩が描かれた缶を差した。
「おっ。ヤニ食いだねぇ」
「これにハマっちゃって。全部あいつのせいなんですよ」
ポケットから三島由紀夫の文庫本を出して見せると、お爺さんはまた、ニカッと笑った。

11/8/2023, 3:15:32 PM

お題:意味がないこと

あなたの涙に濡れてみたい。
あなたの涙に溺れたら、僕の心は、
何でもないよ。

君に酷いことを言った
君に酷いことをした
だから
今更

今更 意味がないこと
今更、だから こそ 涙を浴びたい。

喉でもいい 詰まらせて あなたの呼吸 体温

あなたの涙に濡れている。
溺れそうだ、僕の心、冷たいみたいだ、
こうでもしないと

君から顔を逸した
君から隠れた
だから
今更

今更 意味がないこと
今更、だから こそ 眼球を知りたい。

陶酔でいい 流し込んで あなたの血液 細胞

砂糖水 ような 甘い 蛍光灯 反射 煌めく

飲み下す。飲み下す。飲み下して
みて
嗚咽して

今更 意味がないこと

今更、だからこそ、触れたい。

■■

あなたと対話がしたいと思った。

どうしようか。
何がいいかな。
なんでもいいよ。
そうなのかな。
そうずっと、このままずっと、ずっと、ずっと。吊革映る車窓から、このまま広い草原の上、ただずっと。
一人だから、二人だから、ふたりぼっち、一人だけどね。そうなのかな、そうなんだよ。
脳みそ一個、心臓一個、君とおんなじ手と足と口、同じ血が巡ってる。だからずっと、ふたりぼっちの一人で。
で、で、で、なんだっけ。
どうしたい?
どうしようか、わからないな。
ならこのままいよう。このままずっと、のらりゆらりくらりとろんと。次でも、その次でも、ずっと回送でも。
どうしようか。
そうしようか。
ふたりぼっち一人席。あなたと私で。

優しい、穏やかな話がいいかな。ただひたすら花に溺れていたい。そんな柔らかな世界がいい。眉間に皺を寄せるのも、口調が強いのも、攻撃するのも、傷つけるのも、ここではそんなもの要らないよ。毒となるもの欲しいならきっとここでは見つからない。薬となるもの求めているならきっとここでは洗われない。なにも。なにも。

例えば全部「それでいい」と受け入れる心があったとして。さあ、さあ、わかるかい。わからないくせに。わからなくていい。わからなくていい。知らないくせに。知らないでほしい。大事なあなた。名前をあげた大事な大事な。だから知らなくていい。苦痛とは無縁の世界で、輝かしく生きていればと、私のエゴも知らず生きていれば。

枷になって鎖になって繋ぎ止めるものが紅茶という手段で。なんてことないありふれた話題と当たり障りのない世間話だけで。そうしたらあなたは大事にしてくれることも知っていて。私はもう赤子ではないというのに、あなたは抜け落とし甘やかす。そこに漬け込んだとしてもタンニンが落ちすぎることはない。だからずっと紅茶を淹れ続ける。

だからね、だから、だからどうかきちんと対話がしたいと言いたいのだけど、どうもうまく伝えられないみたいだ。あなたはずっと先を見ているから目が合わなくて。引き止める手段は少なく、住所も知らないから、手紙一つ送れやしない。「教えてくれればいいのに」そう言えないのはそこまで未熟じゃないから。

知りすぎてしまったと、そうこぼすのを知っているから。慎ましく生きるのも悪くないよねと言って一人木々の奥を彷徨うし、一人ふらっと空を漂う。好奇心というべきか、恐怖の裏返しか。だからね■さん、そんなに……孤独が好きかい。

窓の鍵を開けておけばいい、そうしたら自由気ままに会える気がする。
サンタクロース気分か、子どもじゃあるまいしプレゼントはないよ。
それじゃあ代わりにミルクを用意しておいてあげる。
それでは何か。
何も、変じゃない、プレゼントなんだから。

私達にとってハグなんて今更意味がないもので。そう、意味がないんだよ。だって同じだから。寂しいことを言っている。だから悲しくもなる。それでもいいとすら思える。それほどまでにハグをしたい。無意味だけれど。

うん、うん。今更、今さら。空白の時間、埋め合わせ?それはいやだな。今がいい。今がいいよ。今更だからこそ今がいいよ。

「また明日ね」だからちゃんと約束守ってよね。「また来年も」だからちゃんと約束だよ、忘れないでね。そんな甘えたことを口にできないから「また明日」「また来年」それだけを言う。そんなふうに隠してる。隠していないと泣きたくなってしまうよ。

大事なリボンほどけ落ちて、大事な帽子も転げ落ちて、大事な心もずり落ちて、それでもなお人間だから、やっぱり体温は必要なんだと思う。

雪の降る日に帰りたくないのはきっと同じ場所で墓を見たくないから。黙ったまま胸を痛める。食いしばって口を閉じる。「代替でもいいよ」。卑屈だからそう言って、驚いた顔してそれもだいたい。

抱きしめてほしいというニュアンスもきっと違う。意味がないことだからしないということまで意味がない。それでもあなたに強請るのは強情だと思うかい。指先一つ、爪だけで幸せ?それで満足?本当に?そんなわけ。だめだね、際限がないよ。

刺すことでしか表せない、伝えられない、そんな不器用なあなたのためには多少の茶目っ気だって必要不可欠。子どもっぽいなあと笑いながら「そんなつもりじゃないよ」と笑えるほどの。あなたが例え常識はずれだとしても「そんなところも素敵さ」と言ってしまえるのは確かに心があるから。刺されたっていい、刺されたならその刃物ごと呑み込んでしまおう。それを知ってか知らずかあなたは何度でも私を突き刺す。あなたはそんなたいへん卑屈で面倒な成分でできている。

あなたと対話がしたい。私の涙を知っているあなたと。今更だからこそ。ハグがしたい。

11/8/2023, 3:14:14 PM

意味がないこと

若い頃
こんな事やっても意味ないよねと
面倒くさいし無駄じゃない?って
色々避けてきたことがあったな

残りの人生のほうが少なくなってくると
意味がなくても
なんか知らんけどとりあえずやってみたい
という気持ちに少しだけシフト中

三日坊主でもいいよね
その短い時間でも
新しい経験をして
おまけに楽しめたらラッキーぐらい軽〜い感じで

綺麗事かもしれないけど
意味のないことをやってみるゆとりが大事なのかもって思えてきた

そっか
わたしワクワクしたいんだろうな
今それに気づけて良かった

11/8/2023, 3:11:47 PM

毎日毎日
仕事に行き
自作のお弁当を食べ
夕飯を作って
介護して
洗濯をして
お風呂に入って寝る
これらは全て
特に意味がないことなのだが
其の意味のないことが
なんと大事なことか
ありふれた毎日の
なんと貴重なことか
気付いた後は
穏やかに明日を
見つめることができるのである

11/8/2023, 3:11:35 PM

いつでも逝ける

『意味がないこと』などこの世にはたくさんあるのだ、と誰かから聞いたことがあった。
何故そんなことがあるのが疑問に思う。
だから、この目でそんな『この世』を見たくなったのだ。
天使だった俺はそんな思いでこの世に生まれ落ちた。
―――
俺は、だんだんと成長していき、今年で14となった。
まあ、人間になってからの年だけど。
そして、前に誰かから聞いた話がわかってきたような気がする。
勉強、部活、人間関係、そもそも『生きること』そのものが意味がないとまで思えた。
でも、この生活を辞めたいと思い天界に戻ろうとしても、何故か戻りたくなかった。
この『意味がないこと』におもしろさを覚えたからだ。
還りたくなったらいつでも還れるし、この無駄を楽しみたい。
だって、逝きたくなったらいつでも逝けるんだからね。

意味がないこと

11/8/2023, 3:10:21 PM

君と話せないときは、私の中の君と話すの。

君ならこう言ってくれるはず。
君ならそう反応してくれるはず。

そんな思考の積み重ね。
それが君の代替品。

もちろん、それは私のお人形遊び。
意味のないことなんだって。

そうは頭で理解していても。

どうしても、君に縋ってしまうんだ。

11/8/2023, 3:06:12 PM

テーマ“意味のないこと”(小説です)

「私が思う意味の無いことは
今!生きている事です」
クラスで国語の時間に、自分の書いた
【自分が感じた事を作文にして発表しましょう】
とか言うくだらない授業の時に
声たかだかに、そんな事を発表した生徒が居た。

周りはざわついた。
先生は凍り付いた。
「命を軽んじている訳ではありません。
生きている事がくだらないと思っているわけでもありません。
そもそも、生きている事に何の意味があるのか、私は分からないのです。
地球を救うヒーローでも無ければ、誰かを救うお医者さんでも、誰かを裁く検事、裁判官でも無く、誰かを守る警察や弁護士でもありません。
将来の夢と言えるほどの目標も無く、ただ自堕落に生きているだけなので、今、私が生きている事はとても、意味のない事なのだと感じます。
この人が居なければ世界は滅びるくらいの意味がある人では無いので、
私は、今、生きている事に意味は無いのです。
ただ、生かされている人間のうちの一人でしかないのです。
でも、それでいいと思います。
無理矢理、何らかの責任を負わされそうになるのは、とても窮屈だと感じるので、特に生きてる事に意味がない人間の一人で私は満足しています。」

その生徒は、そう一気に読むと、お辞儀をして
着席した。
1拍遅れて、パラパラと拍手が起こる。
理解はしていないようで、首を傾げている生徒も居る。
とりあえず、発表が終わったら、拍手をしましょうという暗黙のルールで、拍手をしているだけだろう。

その後に、発表する人は、とても
やり辛いだろうなと思いながら、自分の番が来るのを待つ。

まだ、先だけど、とても発表し辛い。
あの発表を聞いてから、自分の作文を見返すと
なんて陳腐な文章なのだろうと、そう感じる程に、
あの人の文章は、私に刺さってしまったから。

11/8/2023, 3:04:17 PM

街中であの人に会ったら何を言おう?

こんなこと考えても意味が無い
叶うはずがない
わかってる……だけど
板書も曖昧に妄想ばかり

あぁ、今日もまた

貴方を考える時間が増えていく
貴方と出会える夢を見る

【意味がないこと】

11/8/2023, 3:03:47 PM

#意味が無いこと

僕は生きる意味が分からない。

生きる意味というか、生きなければならない理由が。

だって、僕が死んだところで誰が悲しむというのか。苦しむというのか。

むしろ、誰が気にするというんだろう。

だって、僕は友達もいない。家族にも見捨てられた。

知人も少ないし、連絡先を知ってる知人なんか無に等しい。

僕はなんで生きてるんだろうか。

僕が、生きる意味は、理由は、無いんだ。

11/8/2023, 3:01:23 PM

何事にも、意味は無いと思う
逆に何事にも、意味はあると思う

どちらにせよ、全ては消えてなくなる。
ならば全ては無意味なのではと思うけれど
意味もなくこの世界は存在していない。

世界が誕生したことには理由があって
何かにとって必要性があったから世界は誕生した。

ずっと過去のことをそうやって考えると
それは無限に思える。

最終的に辿り着くのは、意思だとしか言いようがない。
この世に生まれたかったから、という意思があったから、こうして私たちも生きている。



結局何が言いたいのか。それは、この世に生まれた意味は無いけれど、生きたいという意思があるから私たちは生きている、というニヒリズムに基づく思想。



悩んで悩んで考えて、この世の真理知るために調べて学んで導き出した過去の思想が、今の私を作っている。

11/8/2023, 2:55:17 PM

【意味がないこと】
物事には必ず
始まりがあれば終わりがある

それは私たち人間も同じだ

いつか滅びたら人間がいた痕跡なんて残らないだろう

そう世界は全ては長期的に見れば意味のないことで溢れている

11/8/2023, 2:53:39 PM

自分と向き合わなきゃいけないのにいつも自傷行為で逃げて
全く自分と向き合えない。自傷行為したって何も変わらないし自分と向き合えなきゃ意味が無い。

11/8/2023, 2:47:45 PM

「意味がないこと」

私は、親を好きになるために、嫌にならないために、

私は普段から親がしてくれていることを

なるべく気づけるように意識している。

「自分はしていないけど変化しているもの」は

全て親がやってくれているのだ。

ありがたいことだと思う。


でも、ダメだった。

きちんと話を聞こう
 →矛盾してる時は意味がない

ちゃんと言われたことやろう
 →完璧に出来ないと意味がない

親の意見を理解しよう
 →どうしても納得出来ず意味がない

まずは自分を変えよう
 →環境の変化がなく意味がない

弟の味方になろう
 →現実は変わらなく意味がない


何を頑張っても意味はない。全て頑張ってなくても同じ。

親は変化しない。環境は変化しない。弟は変化しない。

変化するのは私だけ。私の心と体だけ。


あぁ、本当に、意味がない。

11/8/2023, 2:46:08 PM

無意味な時間と
言葉と 感情を
無意味のまま
共有出来る
貴方が大好き

今の二人に名前を付けないでね


(意味がないこと)

11/8/2023, 2:42:13 PM

わたしはあなたを知ってる
あなたはわたしを知らない

わたしはあなたがどれほど
仲間に愛されていたか知ってる

わたしはあなたがどれほど
ファンに愛されていたか知ってる

わたしはあなたの笑顔知ってる
わたしはあなたの声を知ってる
わたしはあなたの優しさを知ってる

わたしはあなたの悲しみを知らない
あなたはわたしを知らない

わたしはあなたが死んだ理由を知らない
あなたはわたしを知らない

わたしはあなたの心を知らない
あなたはわたしを 知らない

【わたしとあなた】

11/8/2023, 2:39:00 PM

意味がないこと

話す気のない あの人と
会話をすること。

私を 否定して満足する
あの人と 一緒に居ること。

睨んでるんじゃないよ?
悲しいんだよ。

何年も、そばに居て沢山のことを言葉で
伝えても 意味がないことだった。



【お題:意味がないこと】

11/8/2023, 2:38:50 PM

某ゲーム二次創作

「ふむ、この鍛錬が意味の無い事と思うか?」
「確かに他者の力を自在に奪うことができる術を使えば強くなれる、しかし重要なのは力を使いこなすのは俺自身だ。」
「術については長い間研究したが使い手自身が強くなればさらなる強みを引き出せる、故に鍛錬が重要なのだ。」
手合わせを終えたノエルはいつもより饒舌に語った。

エデルはノエルが闇の剣の使い手だと知りつつも彼が持つ探求心の強さに尊敬の念を持った。
「貴方はさしずめ闇の世界の求道者ですね。」
ノエルはエデルの指摘に感心する。
「君には俺がそう見えるか。」
実際力を求める者に惹かれることが多い、手合わせを介してエデルもなんとなく意気を通じるのだろうか…。
「この術を使うようになってから…なんとなく同じ志を持つ者がわかるらしい、やはり力を求める者同士惹かれ合うのが何故だかわかるんだ。」

エデルはノエルの尋常では無い剣撃と気迫に空恐ろしさを感じていた。
常軌を逸した強さは怪物の力を己のものとする術だけではなく使い手の研ぎ澄まされた意思がさらなる強さを引き出している。
自分も彼には獲物のうちの一つなのだろうか、純粋な興味から思わず問いかけが出た。
「私も剣の道を知る者の端くれ、私も貴方によって力を奪われる対象に入りますか?」

エデルの率直な問いにノエルは一瞬驚きの表情を見せるが平静な面持ちで答える。
「いや君は暖かな人だし純粋で気高い志がある、君を術の対象にしようとしたらたちまち反発してしまうだろうな。」
「なるほど、無意味な詮索でしたね今日はありがとうございました。では、これにて…。」
エデルは会釈をするとその場から立ち去った。

ノエルはエデルが遠くに見えなくなるまでその場からじっと動かなかった。
「エデル、君みたいにもっと純粋だったら俺は違っただろうな復讐の道など選ばなかっただろう。」
ノエルにはエデルが眩しかったいつの間にか自分が忘れてしまってた純粋に人を助けたいひたむきさ、心の強さ。
かつての自分も持っていた気持ちを彼はまだ大事に持っていた、それが羨ましくもあり眩しかった。

もしもとかあの時ああしていればとか考えるのはそれこそ意味のないことだと想いながらノエルは過去を断ち切るかのように虚空に向けて剣を一閃した。
「彼は活人剣、俺は復讐の剣だそれでいい…。」

「意味のないこと」

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