忘れられない、いつまでも。』の作文集

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忘れられない、いつまでも。』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

5/9/2026, 10:38:11 AM

放課後の踏切は、いつも同じ音を鳴らしていた。

カン、カン、カン――と、ゆっくり世界を閉じ込めるような音。

制服姿のまま、自転車を押して立ち止まるたび、遥は思い出す。

「また明日」

あの人が最後に笑った日のことを。



高校二年の春、遥は同じクラスの朝比奈 恒一と出会った。

窓際の席で、いつも眠たそうに空を見ている人だった。

話しかけても反応は薄いし、体育は見学ばかり。給食も半分くらい残していた。

けれど、夕暮れの帰り道だけは不思議とよく笑った。

「遥って、なんでそんな毎日急いでるの」

「だって青春って短いじゃん」

「……そっか」

その言い方が妙に大人びていて、遥は少し悔しくなる。

同い年なのに、彼だけ遠くにいる気がした。



夏祭りの日、遥は浴衣の袖を掴まれた。

「来年も、一緒に行けるかな」

人混みの中で、恒一は珍しく弱い声を出した。

「当たり前じゃん」

遥が笑うと、彼も安心したみたいに笑った。

けれどその横顔は、花火の光に照らされるたび、少しずつ透けて見えた。



二学期に入ってから、恒一は学校を休みがちになった。

『今日は病院』

『また今度な』

短いメッセージばかり届く。

遥は何度も電話をかけた。

でも彼はいつも明るかった。

「大げさなんだよ、周りが」

「ほんとに?」

「うん。すぐ戻る」

だから遥は信じた。

信じたかった。



冬が来る頃には、恒一は制服を着なくなっていた。

病院の白い寝巻きばかり似合うようになった。

それでも彼は笑っていた。

「遥、高校卒業したら何したい?」

「えー、まだ決めてない」

「そっか」

「恒一は?」

少し沈黙してから、彼は窓の外を見た。

「俺は、先に大人になるよ」

意味が分からなくて、遥は笑った。

「何それ」

「そのままの意味」

彼は笑ったままだった。

泣きそうなくらい優しい顔で。



春になる前に、恒一はいなくなった。

遥には何も知らされなかった。

両親も、教師も、誰も。

「遠くへ治療に行った」

ただそれだけを聞かされた。

スマホは繋がらなくなり、アパートも空になっていた。

置いていかれたみたいで、遥は腹が立った。

「また明日って言ったくせに」

怒りながら、何度も帰り道を歩いた。

踏切の音だけが、あの日と同じだった。



それから六年が過ぎた。

社会人になった遥は、仕事帰りに昔の通学路を歩くことがあった。

古い駄菓子屋はなくなり、線路沿いの桜も少し減っていた。

けれど、あのベンチだけは残っていた。

そこに、一人の老婦人が座っていた。

「あの……遥ちゃん?」

優しい声だった。

どこか、懐かしい声。

「……朝比奈くんのおばあちゃん?」

老婦人はゆっくり頷いた。

「大きくなったねぇ」

その言葉に、遥は少し笑ってしまう。

自分だってもう大人なのに。



近くの喫茶店で、温くなったコーヒーを前にして。

老婦人は静かに話した。

恒一がずっと病気だったこと。

高校時代には、もう長くなかったこと。

遥にだけは最後まで知られたくなかったこと。

「かわいそうな顔をされたくないって、あの子、最後まで言ってた」

遥は何も言えなかった。

音だけが遠くなる。

世界が、水の底みたいにぼやけていく。

「亡くなる前の日ね、“遥は笑ってるかな”って聞いてたよ」

その瞬間、遥の中で止まっていた時間が、ようやく壊れた。



帰り道、踏切が鳴っていた。

高校生たちが笑いながら通り過ぎる。

制服の裾が春風に揺れていた。

遥は立ち止まり、目を閉じる。

――俺は、先に大人になるよ。

あの言葉の意味を、今になって知った。

知らないままでいたかったのに。

カン、カン、カン――

踏切の向こうに、制服姿の恒一が立っている気がした。

「また明日」

あの日と同じ声が、耳の奥で笑う。

遥は泣きながら、小さく頷く。

「うん。また明日」

もう二度と会えなくても。

忘れられないね、いつまでも。

5/9/2026, 10:33:44 AM

忘れられない、いつまでも。

人間が一番恐ろしいことはなんだと思う?
裏切られること?嫌われること?死ぬこと?

人は誰かに忘れ去られることが一番恐ろしいことではないだろうか?
誰かに忘れられるということは、生きていた証が消え去って"私"という存在自体がなかった事になるようなものだ。

だからせめて私の大切な人達だけはいつまでも、記憶に留めて忘れないでいてあげようと思う。

そしてきっと、私の死後も誰かが私の事を忘れないでいてくれると信じたい。

5/9/2026, 10:32:10 AM

私が幼い頃の忘れられない記憶


"鮭"と"サーモン"は同じ魚で、
生で食べれるか、食べられないか
という違いであること。

ツナ缶の中身は、
"マグロ"であること。

この事を知った時の衝撃は、
いつまでも忘れられない。



お題〚忘れられない、いつまでも。〛

5/9/2026, 10:28:34 AM

人は、忘れる。
大切な思い出さえも。

だから、
いつまでも忘れられないもの──
それはとても大事なんだ。

5/9/2026, 10:28:12 AM

ここには永遠にいない、私が生まれてからずっといなくなり続けてしまうものに。
どうか私を治してくれないかと、神様のように祈る。
いつかがやってくると思って生まれたんだと、生きてきたんだと思いたいかったけれど、それは貴方でなくてももう大丈夫だと思う。

5/9/2026, 10:27:01 AM

認知症がどれだけ良い病気か
キレイ事ばかりの世の中で
忘れられない…地獄やんけ

忘れる為に動いても
脳裏に焼きついてる
病気になるしか方法ないよね

そんな世の中が出来上がってる
そういう人を皆で選んでる

歴史上最悪の統治政治

北朝鮮の方がまだいいのですよ
もってる能力を全開に動いてるから
日本人は能力があるのに
中途半端な能力を使い
一部の組織だけで生活してるのよ

忘れられない地獄のような
居場所をつくるな

昔は飯も食べられなかった
でも、まともやったやん

今どうよ…
飯食えればそれでエエんか?
飯が全てか…

なんぼ飯あっても喉通らなないのと一緒や!
そんな世の中です 
地獄なんです

つーか違和感感じない国民アホ過ぎる
自分の事しか考えてないんやろな

あ~あ、もうイヤ

5/9/2026, 10:26:29 AM

《忘れなれない、いつまでも。》

大好きだった祖父の手
いつも頭を優しく撫でてくれた
厳しい人だったけれど
病気になってしまってからは優しくなった
私は祖父のことが
家族の中で1番大好きだった
忘れられないよ……いつまでも
忘れたくないよ
大好きな祖父のこと
大切な思い出

5/9/2026, 10:18:43 AM

今日あったこと、昨日言ってしまったこと。

去年失敗したこと、一昨年恥をかいたこと。

3年前後悔したこと、5年前約束を守れなかったこと。

あの日されたこと、あの日思ったこと。

あの日言われた言葉、あの日できなかった行動。

忘れられないんだ、何もかも。

ずっとずっと俺を苦しめてるその記憶の数々は、

何一つ消えることはない。





_______________忘れられない、いつまでも。

5/9/2026, 10:18:06 AM

忘れられない、いつでも。
と思うのは過去の恋愛です

心から世界で一番大好きだと
思える男性に出会えました

しかし、その男性は、
私の事がタイプではありませんでした

それでも私は好きになってもらえる
努力一生懸命頑張りましたが
楽しくない辛くて悲しいと思う程
接してて相当きつすぎると感じる程
この男性は素っ気ない人でした

トラウマになる程の
酷い事を言われたりされたりしてきました

もう二度と一生誰かを好きになる事が
出来なくなってしってるほど
相当深く深い傷を負わされました
思い出してしまうと涙が出てくるほど
辛すぎる恋愛のトラウマになった
お話でした

ほのか

5/9/2026, 10:17:46 AM

忘れられない、いつまでも



忘れるつもりなんてないからね

でも、少しずつ消えていく
あなたの声も匂いも味も熱も

でも好きって気持ちだけは消えてくれない

気持ちだけ残って
いつまでも、辛い

そんな毎日
そんな一生


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

こんなお題ばっかり、、、泣
病み病みが復活します、、、泣

5/9/2026, 10:16:01 AM

よくそんなことまで覚えてるね
まだ眩しい昼過ぎ、学校からの帰り道で
君は笑いながらよくそう言っていた
でしょーって私も笑いながら君の手を少し強く握る
忘れるわけがなかった。
君と目が合うようになったあの日からもう随分経つけれど
私の隣にいる時の君の仕草も言葉も表情も
全部全部覚えている。
忘れられないんじゃない。忘れたくないの。
忘れられないのは、過去に執着しているような
そんな気がして嫌だから。
私の意志で君との思い出を忘れないように紡いでいきたい
忘れられない、と嘆く日がどうか来ませんように。

#忘れられない、いつまでも

5/9/2026, 10:11:39 AM

忘れられないの、いつまでも。
君達には内緒にしてたんだけどね。
本当は君達と出会う前に私を好きでいてくれた人がいたの。
亡くなっちゃったけど。
私にしつこいくらいアピールしてきて、最初は媚び売ってきてるのかな?ってイライラしてた。
私が名家の娘だから,地位や名声、お金目的でただ近寄ってきてるだけじゃないかって思ってた。
今まで出会ってきた男の人達の大半がそうだったから。
でも,違ったの。
その人、私が生き物に対して,怖がらせずに平等に優しく接するところが好きなんだって伝えてきたの。
大方,私が猫と戯れているところを偶然目撃したんだろうけど笑
いい迷惑だったよ。
どうせ、すぐ死んでしまう職種にお互い就いていながら、なぜそんな非効率なことするんだろうって。
私じゃなくたって、そんな娘幾らでもいるでしょう?って毎度毎度思ってたけど,何処か絆されちゃって…ふふっ。
あんなに男性嫌いだったのになぁ…。
男はみんなクソみたいなやつばっかだって思ってたけど…そうでもないなと思わせてくれた人。
……嫉妬しちゃうのは分かるけど、嫉妬しないで…ふふ。
その人と出会ってなかったら,貴方達と恋人になってないんだから。

【追記】♡500ありがとうございます!

5/9/2026, 10:08:54 AM

忘れられない、いつまでも

貴方のあの笑顔も
声も
優しさも
意地悪なところも

貴方のすべてがいつまでも忘れられない。

私は、貴方のことがいつまでも特別よ。

5/9/2026, 10:08:36 AM

忘れられない、いつまでも。

僕は、とある子をいじめてしまった。
罪滅ぼしをしたい。そう思い、その子を守った。
一緒に話したりした。
まぁ、普通に考えみると、相手からしたら
嫌だったろう。
 
いじめて、謝った日から1年ぐらいが経った頃だろうか。
その子が転校してしまった。
とてつもなく後悔した。
勿論その1年間も後悔した。もう一度謝りたいとも思った。
でも、出来なかった。それからだろうか
僕が涙を流さなくなったのは。
これは、自分自身の縛りであり、その子の事を
忘れないための

呪いである。

なんとも、自分勝手だ。
でも、忘れたくない。いつまでも。
その子の事を忘れたくなかった。

許してほしいとは願わない。
だけど、もう一度謝らせてほしい。

5/9/2026, 10:06:57 AM

嫌な思い出は
忘れられない、いつまでも。

良い思い出もあるはずなのに、
すくい上げた砂のように
記憶からこぼれ落ちていく。

これから経験する良い体験は
忘れない、忘れたくない、いつまでも。

5/9/2026, 10:04:21 AM

お題:忘れられない、いつまでも。
後日あげるのでお題とスペース保存しておきます。

5/9/2026, 10:04:09 AM

『南』

まだ素直になれないけど
この世界は僕の目に映る以上に
ずっと緑が美しくて
海神(わだつみ)が君に向けて
波に乗せた騒めきは
未来の君が
手に入れるだろう
瞬く勇気を
遠くから歌って
言い聞かせている
ごめんなさいね
今はお前が
お母さんから生まれないことが
愛の誓いの
僕の一生をかけた
プレゼントになってしまった
顔をうずめて
今は撫でるばかり

5/13/2024, 5:44:22 AM

(忘れられない、いつまでも)(二次創作)

 今まで数多の牧場主がこの土地に来て、様々な人生を送り消えていったのを、女神はずっと見ていた。ミネラルタウンは彼女の箱庭であり、愛すべき小さな世界である。女神の姿を見、その声を耳にできる人間は牧場主を除き皆無だが、女神の愛は牧場主含め街の人間すべてに惜しみなく注がれていた。
 それは、昨日まで降り続いた雨がやみ、まだ雲の残る空に綺麗な虹の掛かった春の終わりのことだった。女神はその日、マザーズ・ヒル中腹の湖の中にいた。
「こんな日は、どうしても思い出しちゃうわねえ」
「…………」
 相対するはかっぱ、もう一人のこの地の神である。但し、女神と異なり、人間をはじめとした他者に一切の興味を抱かない存在でもあった。
「ねえ覚えてる?あなたと絶対結婚するんだって息巻いてた子がいたじゃない」
 かっぱはふい、とそっぽを向くと、泉の底の方に泳いでいった。つまんないの、と呟く女神の目は笑っている。そう、その牧場主は、今まで出会った牧場主の中で一番奇抜な人間だった。
 牧場に来た初日にかっぱを釣り上げ、かっぱに一目惚れをしたらしい彼は、毎日湖に通いながらもかっぱに認められるべく奔走していた。出荷できるものは全て出荷し、全種類の坂を釣り上げ、かっぱの秘宝だって手に入れた彼を、かっぱは全く気にしないままに年数が過ぎていく。そうして6年目になり、かっぱへの結婚が教会で許された日、その牧場主は、街の娘と結婚した。
 妥協なのかもしれない。娘の一途な想いに負けたのかもしれない。とにかく、その日から彼は、二度と湖の前に現れることはなかった。それどころか、泉にすら足を運ばない。別に、女神は彼の決断を非難するつもりはなかったのに。
(家畜を極めた牧場主、大農場を作り上げた牧場主、まったく何もせずに寝てばかり過ごしていた牧場主、街の若者全員と恋人になった牧場主、いろんな牧場主がいたけれど)
 女神は思い出して笑う。
(虹を見上げたまま寿命を終えたあなたが、一番面白かったわ。かっぱちゃんを振り回したあなたが、ね)

5/11/2024, 9:59:19 AM

「忘れられない、いつまでも。」

今日は自分にしては珍しく遠出をする。時々聴いているドビュッシーのピアノ曲を集めたコンサートが開催されると聞いて興味を持ったんだ。

「あ!!!今日はちょっと早起きだね!!!お出かけかい?!!」
おはよう。今日は少し出かけるから留守番を頼む。

「留守番って!!!ボクはキミにしか見えないんだから呼び鈴を押されても何にも出来ないよ?!!だから!!!ボクもキミについて行くことにするよ!!!いいでしょ?!!」

……構わないが、コンサートだから静かにするんだぞ?
「やったー!!!」

こうして、自称マッドサイエンティストとともにピアノコンサートに行くことになった。

コンサートホールまで電車に乗って向かう。
休日だからだろうか、この時間でも珍しく空いている。

「前に乗った時も思ったんだけど、電車の中って意外と広告がいっぱいだよねー!!!へー!!!あれ見てよ!!!さくらんぼフェスタだって!!!気になる!!!」

広告を見てあいつははしゃいでいる。
そんなに面白いものなのだろうか?
自分も釣られて広告を見る。雑誌、イベント、旅行。色々ある。

「ねー!!!あとでさ、日帰りでいいから旅行に行こうよ!!!」
急に何を言い出すかと思えば……。

「ほら!!!これこれ!!!このチケットを買えば海の見える綺麗な町や古い城下町、秘境にある神社まで行けるんだって!!!すごいじゃないか!!!」

広告を指差しながら言う。
「交通費もお土産代もボクが出すからさ!!!」
……わかったよ。「やったー!!!」

話しているうちにコンサートホールの最寄駅に着いた。
コンサートのはじまりを沈黙とともに待つ。
幕が開く。静かな旋律に、音の光に耳を傾ける。

月の光、アラベスク第一番、夢想。
それから、亜麻色の髪の乙女、水の反映、沈める寺。

かつて孤独と不安を埋めてくれた曲たちが演奏された。
透明で深い青色の、淡い光に包まれるような、そんな不思議な心地だ。自称マッドサイエンティストも静かに曲を聴いている。

全ての曲が演奏されて、コンサートは幕を閉じた。

もっとこの時間が続けばいいのに、そう思いながら席を立った。

「いやぁ、素晴らしい演奏だったね!」
「ニンゲンは絵や彫刻だけではなく音楽を使って何かを表現することもあるのか!!!俄然興味がわいてきたぞ!!!」

「よし!!!このままの勢いで日帰り旅行に行くよ!!!」
そういって元気そうに走り出す。自分としてはもう少し余韻に浸りたいのだが......。
まあいいか。とにかくおいて行かれないように速足で駅まで向かった。

「あ、そういえばどこに行こうか?!!何も決めていなかっただろう?!!ボクはおいしいものがたくさん食べられる綺麗な町に行きたい!!!」
……そうだな、その町に行こうか。

しばらく電車に揺られながら、窓から見える風景を見つめる。
知らない街並み、たくさんの花、広大な海。
まだ何も決めていないのに、なんだかワクワクする。

あいつは相変わらず車内広告に興味津々で、随分とはしゃいでいる。
「百貨店でいろんな文房具が買えるみたいだよ!!!」
「来月にお祭りがあるんだって!!!ボクも行きたい!!!」

少しは静かにしたほうがいいんじゃないか?
「どうせキミ以外にボクを認知するニンゲンはいないんだからいいだろう?!!」

「それよりも、この広告のキャッチコピー、なかなかいいと思うんだが!!!見たかい?!!」

そういって近くにあった広告を指さす。
「忘れられない、いつまでも。」手書き風の字体で書かれたシンプルなメッセージだ。

何の変哲もない、よくあるキャッチコピーだと思ったが、どこに惹かれたんだろうか。

「ご存じの通り!!!ボクは途方もない時間を公認宇宙管理士として過ごしているのさ!!!確かにデータとして今までの記録は残っているが、おそらくいつまでも忘れられないなんてことはそうそうない!!!」

「だからこそ、いつまでも忘れられないような思い出を作りたいのだよ!!!キミと一緒にね!!!」

……そうだった。あんたは自分よりもずっと長い時間、ほとんど一人で宇宙を管理しているんだったよな。

いくら宇宙が好きだからと言っても、楽しいことばかりをしているわけじゃないだろう。

……少しでも楽しい時間が過ごせたら、きっと苦労も報われる。そう信じたい。

「あ!!!そろそろ着くよ!!!」
嬉しそうに電車を降りて、海のよく見える町へと向かう。
天気がいい。海も町もとても美しかった。

「ここ、すごくいい匂いがする!!!海の幸をたっぷり使ったスパゲッティだって!!!さあ!!!ここでランチでもいかがかな?!!いいでしょ?!!」

言われるがままにレストランに入り、お目当てのスパゲッティを注文する。十分に食べられるように大盛りにした。

「海辺の町だから新鮮な魚介類が食べられるんだろうね!!!楽しみだよ!!!」

程なくしてスパゲッティが出された。たしかに美味そうだ。
「いっただっきまーす!!!おいしい!!!」

……美味い。旨みという旨みが凝縮している。こんなに美味いスパゲッティを食べたのはいつ振りだろうか。

「ごちそうさまでした!!!」
あっという間に食べ終わってしまった。

「次はガラス細工のお店に行こうか!!!この町はガラス細工で有名らしいね!!!せっかくだから思い出を形に残しておこうよ!!!」

……休む間もない。まあいいか。

レストランを出てすぐのところにガラス細工を扱う雑貨屋があった。動物や花、食べ物を模ったものから精巧に作られた食器、サンキャッチャーなど多種多様なガラス製品が並んでいる。

「好きなものを一個ずつ選ぼう!!!」
おい、あんまりはしゃぐなよ?割れたら洒落にならないから。
「わかってるよー!!!」

自分はこの町のシンボルである白い灯台のガラス細工を、自称マッドサイエンティストは桜餅を選んだ。……桜餅のガラス細工なんてあるのか……。

「それじゃあ、最後にあの灯台に登ってみようよ!!!」
気づけば夕方が近づいていた。もうそんな時間か。
そう思いながら灯台へと向かう。

「灯台って思ったより背が高いんだねぇ!!!これ、展望台に上るの大変なんじゃないかな?!!」
……そうだな、と思いながら灯台へと入る。

中にはエレベーターが付いていた。これで展望台まで行けるらしい。
「なーんだ!!!エレベーターがあるのか!!!」

夕焼け色に染まりつつある海と街並みを見下ろす。
静かな海とうっすら赤い太陽に照らされる町が見えた。
ここに来たのは初めてなのに、なぜかとても懐かしい気持ちだ。

海風に吹かれて揺れる柔らかいミントグリーンの髪の毛を見て思った。
またいつか、あんたとここに来たいな。

「じゃあ、明日もここに来ようよ!!!」
もう少し間を空けないか……?

とにかく、今日は忘れられない日になりそうだ。

5/10/2024, 2:02:39 PM

忘れられない、いつまでも
「傍にいてよ。僕には君しか居ないんだよ。別れてから君を忘れようとして違う子と付き合おうとしてもダメだったんだ。君を忘れられない、いつまでも傍に居るって言ってたあの言葉は嘘だったの?嘘じゃないよね。だからずっと離れないよ。」

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