『忘れられない、いつまでも。』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『心残り』
夕焼けこやけ アップルパイ半分 丁度良いカットソー 新品のノートの匂い お風呂あがりに観るアニメ
心に残って取りきれないや なんだかくすぐったい
くすぐったくって心地良い
【忘れられない、いつまでも】
もう別に好きじゃないけどね、
初めて本当の恋を知った瞬間だったから
忘れられないよ
あなたも私も今は別々に新しい恋をしているだろうけど
ふとあなたと同じ名前を見たり、
あなたと似た匂いがしたり、
あなたとの思い出の場所を通ったりすると
ああ、忘れられないな
って思う
つらい記憶は嬉しいことで塗りつぶしてけたら少しは楽になるのかな?
嬉しい、楽しい記憶、
いつまでも、忘れたくない、
忘れないよ。
忘れられない、いつまでも。
折角のいい天気の休日なのに、
何だか、外に出掛ける気にはなれなくて。
最近嵌っている、紅茶でも淹れて、
偶には、ゆっくり読書でもしようかな。
そんな事を思って、何気なく手にとった本。
お気に入りの本だったけど、
もう長い間、開いてなかったな。
そう思って、パラパラとページを捲る。
本のページとページの間に、
一枚のメモが、挟まってた。
メモには、懐かしい彼の書いた文字。
それを見た途端、
私の胸はズキッと痛んだ。
私のお気に入りの本。
彼にも、貸した事があったな。
それは。
まだ、彼と私が恋人だった頃…。
彼はいつも私の隣で、
優しく微笑んでくれていた。
そんな、優しく、あたたかい記憶。
私が、どんなに戻りたいと願っても、
もう…戻れない、懐かしい日々。
彼は、二度と。
私を見てはくれないだろうけど。
だけど、彼への想いは、
忘れられない、いつまでも。
斃れ、積み重なった亡骸の山々の前に跪いて、真摯に、真剣に「死者のゆくさきに幸福があるように」と祈る人を見たことがあった。
空は曇り、煙と砂塵にまみれ、まるで色彩が無くなったかのような世界で。その人のまわりだけは光っているように見えたことを今でも覚えている。
あの頃、戦乱の中で人々は疲弊しきって、己のことだけでも手一杯だった。混迷の中でわたし達に余裕なぞなく、傷つけ合い奪い合い、そうして生きていた。そうするほか、道はないのだと。
神に祈ったところで、救いなどなく。絶望のまま息絶えた修道女、母の腕の中で道連れにされた赤子、錯乱して自らに火をつけ苦しみのうちに死んだ老人、親を失い、餓死した子ども。ああそうだ、そこは此岸の地獄だったとも。
既に一人ひとり丁寧に埋葬することなど不可能だった。しかし死体はいずれ腐り病を振りまく。だから人々は、わたし達は、浅く掘った穴に積み上げて名ばかりの「火葬」をしていた。誰であるかなんて分からない。ただ炎の中で縮んで丸く小さくなってゆく「死体」という薪を無感動に見ていた。
そこに、その人は現れたのだ。わたし達と同じようにガリガリに痩せてボロを着ているというのに、背筋はぴんと天に伸びて、この地獄の中で未だ真っ当な精神を保っていた。ひと目でわかる高潔な魂は、煌々と輝く太陽のように既に地獄に染ったわたし達の目を焼いた。
そしてその人は、薪ではなく人であると、彼らのゆくさきに幸あれと、彼らのために祈っていた。
眩しかった。そのあまりにも強い光はわたし達の幽鬼のような昏い目を、麻痺した心を、曇った魂を焼いた。あの光は、あの時あの場所あの地獄では、直視するには眩しすぎて、痛くて、苦しかった。
結局あの人はその命脈を絶たれることとなった。あの光に耐えきれずに飛び出してきたあの場所では普通の、そして今ここでは狂人と呼ばれるような人間にあっさりと殺されてしまった。わたしは、わたし達はそれをただ見ているだけだった。
長い時間が経って、混迷の時は過ぎ去り、忘れ去られようとしている。ああ、それでも忘れられぬものはあるものだ。きっと、わたしは忘れない。忘れられない。凍った心が雪解けの時を迎えた時に覚えた痛み、後悔の味と共に。かの光を、彼岸の地獄へゆく時まで。いや、その後でさえ忘れないだろう。そう、いつまでも。
「忘れられない、いつまでも。」
『忘れられない、いつまでも』
街へ買い物にやって来た悪役令嬢とベッキー。
「お給金で母ちゃんにお洒落な
帽子を買ってあげたいんです」
「ベッキーはいい子ですわね」
街を歩いていると、
馴染み深いメロディーが聞こえてきた。
ポポーポポポポ♪
ポポーポポポポ♪
ポポポポポーポポーポポー♪
安いよ、安いよ、新鮮なお肉を
たくさん取り揃えているよ!
『大衆食堂 ハッセン・ハンテン』と
書かれた看板を掲げる肉屋兼食堂。
店内を覗くと客がひしめき合い、
なかなかに繁盛している様子だ。
「わあ、お肉が安い!」
「あら本当!最近は物価が上がって
お肉も高くなってますのに」
悪役令嬢とベッキーがショーケースを
眺めていると、脂ぎった顔の店員が
出てきて二人にニヤリと笑いかけた。
「いらっしゃい。見てってくれよ~」
「ここは肉まんが名物みたいですね、お嬢様!」
「帰ってお茶と一緒にいただきましょうか」
悪役令嬢とベッキーは三人分の肉まんを
注文して、胸を弾ませながら屋敷へ帰った。
「おかえりなさい。主、ベッキー」
「ただいま帰りましたですわ」
「セバスチャンさん!肉まん買ってきましたよ!」
セバスチャンは鼻をくんと鳴らし、
ベッキーから差し出された袋を覗く。
「すみません。少しいただいてもよろしいですか」
「?どうぞ」
セバスチャンが取り出した肉まんを
一口齧ると、彼の表情は途端に険しくなり
饅頭の中身を凝視した。
「これ、食べない方がいいです」
「えっ」
「な、なぜですか。虫でも混入していましたか?」
「いえ、それよりも……」
後日、
あの肉屋の店員が逮捕されたという記事が
新聞に掲載された。
男は肉屋の店主と金銭関係で揉めた後、
店主と店の二階に暮らす彼の家族を惨殺。
その肉を客に提供していたらしい。
悪役令嬢とベッキーは
その後しばらくお肉を食べなかった。
彼女達はこの出来事をいつまでも忘れないだろう。
今でもあの肉屋の記憶が呼び込み君の
音楽と共に二人の頭の中に蘇ってくるのであった。
「忘れられない、いつまでも」
自分でも、相手でも、どこかの誰かのことでも、ある時、忘れられない瞬間を目撃する。
その瞬間を味わうと、それを体感した人も、それを目撃した人も、この先、人生でどんな苦しいことがあっても、その瞬間を思い出して、前へ進むことができる。
題名『プロポーズ』
(裏テーマ・忘れられない、いつまでも。)
六畳一間のアパートで小さなキッチンにバス・トイレ付き。
西陽が射し込む二階で風呂はとても小さかった。
家賃は五万で、それに管理費と車の駐車代も取られた。
それでも僕にはお城だった。
住めば都だった。
隣には母子家庭の母娘が住んでいて、保育園に通ってる女の子はお転婆で可愛かった。夜中にかんしゃくをおこして泣き叫ぶのは正直に言うと困ったけれど、イライラは不思議に無かった。お母さんも親切で優しくて応援したくなる母娘だったから、かな。
反対の隣には高齢のお婆さんが一人で住んでた。
何年か前までは夫婦で住んでたらしいが夫の方が病気で亡くなり一人暮らしになったらしい。それ以来、少し気難しいうるさい性格になり、僕もテレビの音量を少し大きくしただけで壁をドン!と鳴らされた。
そこで彼女と同棲を始めたのは1年前。
すぐに隣の母娘とも仲良くなり、隣のお婆さんにも気に入られて、お惣菜なんかを貰っていた。
とても明るくて人付き合いが上手くて、人見知りの僕はそういう所も好きになった理由かもしれない。
「いつ、結婚されるんですか?」
半年も立たないうちにそんなふうによく聞かれるようになった。もちろん僕も結婚は意識していたけど、彼女はそれを望んではいないようだったので黙っていた。
ある深夜に彼女のスマホがうるさく鳴った。
彼女のお父さんが倒れて救急車で病院へ運ばれて手術をしているとのお母さんからの電話だった。
僕の運転で二人で病院に駆けつけた。
病名は心筋梗塞だった。
手術はうまくいき助かったけれど、彼女もお母さんも不安そうだったので僕はその日の仕事を休んで二人に付き添った。
「忘れられない、いつまでも。…そんなふうに言ってたから、それが理由かもしれない」
僕が彼女のお母さんにさり気なく結婚のことを相談したら、そんなふうに呟いて、それから黙り込んでしまった。これ以上は絶対に言えないという雰囲気があった。
僕は彼女の誕生日にプロポーズをした。
彼女は泣いていた。でも、うん…とは言わなかった。
「せめて、理由を聞かせて?」
僕はつい問い詰めるように強くそう言ってしまった。
「ごめんね、私が悪いの」
そう言って、辛そうだけど、すべて話してくれた。
お母さんが言ってた『忘れられない、いつまでも。』のことも分かった。
それは、高校時代の話だった。
彼女は高校時代、友達だった先輩に強姦されたらしい。
それだけじゃなく、妊娠もして堕胎もしてる
だから、僕と付き合うまでは男性が怖くて友達として一緒に食事をするだけでも過呼吸になることがあったらしい。
僕と出会って、好きになり、一生懸命変わろうとして努力してきたらしい。
そういえば、セックスはあまり好きじゃないって言うし、隣が気になるって言うからほとんどしてない。
僕のことは大好きだから、同棲して変われたらって思ってきたけどやっぱり、夜は拒んでしまうと思うと言った。
「大変だったことは分かる。理由も分かった。でも、僕としてはそんなことはどうでもいいよ」
僕は泣いていた。なんか、めちゃくちゃ泣いて、彼女に
叫んでいた。
「僕はセックスがしたいんじゃない。君と生きたいんだ。生活して、一緒に爺ちゃん婆ちゃんになれたら最高の人生なんだ。もういちど考えてくれ、僕と結婚してくださーい!」
「……………うん」
翌朝、隣のお母さんにゴミ出しで出会った。そしたら近づいてきて耳元で、
「結婚、おめでとう」
そう言われてしまった。顔が真っ赤になった。
空を見上げたら、晴天だった。
「今日は暑くなりそうね」
それはあきらかに僕をからかう意味も含まれていた。
「そうですね」
そうつれなく答えたが、僕の胸は幸せでいっぱいだった。
『来世では、結ばれるかな?』
これは何度も見てきた夢だ。内容は【ロミオとジュリエット】のようだ。恋が叶うように来世を願う彼女。その相手が何て言ったかは分からない。ただ、彼女は泣いていた。
「呼び出してごめん。」
俺は幼馴染の彼女に言う。彼女はからかうように言う。
「もしかして、告白ー?」
彼女の言う通り。俺は今から、5年間の片思いに蹴りをつける。彼女への思いが爆発する前に。
「好きです。5年前からずっと好きだ。」
ついに言えた。彼女の顔を見る。何かに怒っているように見えた。
「忘れたんだね。思い上がった私が馬鹿みたい。」
俺は何を忘れているのだろう。戸惑う俺の様子が、更に彼女を苛立たせたようだ。彼女は俺に近づき、キスをした。感情と行動が全然違う。俺は動揺を隠せなかったが、同時に頭に鋭い痛みが走った。そして思い出した。昔の事を。
俺らは前世、結ばれなかった恋人同士だった。しかし、お互いを諦めきれなかった。度々、二人で会っていた。俺のあの夢は俺らの前世だったのだ。全て思い出した。彼女はこれを覚えていたんだ。だから、俺の〝5年前〟という言葉に苛立ったのだ。
「思い出した?」
彼女は俺の顔を覗き込む。
「最初に君に会った時は驚いたよ。約束覚えててくれたんだって。」
そうだ。俺は約束したんだ。それも忘れてしまっていた。
「ごめん。今思い出した。」
「いいよ。現世では結ばれたんだし。」
彼女はお茶目に笑う。昔と今の彼女が重なる。僕らはもう一度、キスをした。
あれから数十年後。俺はもうすぐ寿命が来る。でも、不思議と恐怖はない。彼女が居るから。俺は彼女に前世と同じ言葉を言った。
「来世で君がどんなに変わっていても、探し出すよ。」
そして、俺は息を引き取った。来世では覚えておこう。この忘れられない約束をいつまでも。
思い出すことは減ったけれど
ふとした時に頭をよぎって
少し虚しくなって
忘れはしない君のこと
君の声も仕草も言葉も
最後の
忘れられない、いつまでも。
権力者がいなくなった。
死んでしまったのか、それともどこかに連れ去られたのか、僕には皆目見当もつかない。
僕というのはこの世界でそれなりに強いとは思う。迷い子を元の世界に返せるという能力を持っているんだから。
でも、同時に僕はとてつもなく弱い。この世界について何も知らない、ただの一介の住人なのだ。
だから僕は結局彼女がいなくなった理由も知らない。そっちの方が良かった。
次の日、彼女が付けていたリボンが見つかった。
手に取ってよく見て、そして気づいてしまった。
元々赤かったそのリボン、端の方が少しだけ違う赤色をしていた。そう、例えるなら血の色。
そういうことなのかもしれない。
そんなことは思いたくないけれども。
もう彼女はこの世界にも、どこを探しても見つからないのかもしれない。
僕は彼女にとって何か特別な人間じゃあない。だから悲しむ権利も惜しむ権利もありゃしない。
ただ、彼女と同じ世界で生きていたというその証を忘れたくない、いつまでも。
それくらいは許してくれてもいいんじゃないだろうか。
そんなことを思いながら、僕は彼女のリボンを腕に巻き付けた。
忘れられない、いつまでも
思い出せないだけで
私の無意識の痛み止め
忘れられない、いつまでも。
この気持ちが消えるまでは。
「私のこと、忘れないでね」
その言葉を最後に、ある一人の魔法少女の身体は光の粒子となって空気に溶けた。
「お墓参りには行かなくていいの?」
それから丁度一年が経った日―――悪の組織によって命を奪われた彼女の一周忌に、悪の幹部とドンパチやった帰り道で、相棒の妖精は言った。
妖精の言葉に、魔法少女は頭をぽりぽり掻きながら、面倒臭そうな表情を隠さずに答えた。
「え? あー・・・そんなのもあったっけ・・・? でも今日は疲れたしなぁ、いーや」
魔法少女はステッキで妖精を小突き、「ほら帰るよ」と言って帰路を進んで行く。そんな彼女の後ろ姿に、妖精は不思議そうに首を傾げながら彼女の背を追った。
「人間って不思議だなぁ。あんなにも忘れないって言った言葉そのものも忘れちゃうんだもんね」
横たわる魔法少女の側に、ソッと近寄る少女は、彼女の手を握り締めて言った。
「絶対忘れないよ、いつまでも」
忘れられない、いつまでも
あなたの事がいつまでも忘れられない
もう、会うことも出来ないのに
あなたの笑顔が優しが声が仕草が
私の記憶から離れていかなくて
忘れたいのに
こんなにも苦しいのなら
それなのにいつまでも忘れられない
胸底にいまもあるようなすこし不思議 「なにもない」ができない 飛べそうだったあの感じ
忘れられない、いつまでも。
少し昔のこと
不登校気味になってた友達がいて
その子が私に言ってくれた言葉が
忘れられない宝物なの
「○○がいてくれるから
学校に行こう、頑張ろうって思えてる」
私が誰かの支えになれていることが
嬉しかったの
存在していいんだよって言って貰えたような気がして
大好きな友達の言ってくれた言葉は
いつまでも忘れない
私の大切な宝物
あなたがいつも
ちゃん付けで呼んでくれたこと
あなたがわたしを見つめるときの
優しい眼差し
酔っ払って帰宅して
わたしに抱きついてキスしてきたこと
わたしには絶対弱音を言わなかったこと
最後の旅行で
あなたと話したいことを話せなかったこと
何度季節が巡っても
晩夏と初秋は、あのときのことを思い出す
◇ 忘れられない、いつまでも◇
自分が忘れられないのは
数ヶ月前に虹の橋を渡った愛猫のこと
忘れられないはずなのに
鳴き声の記憶がどんどん消えていく
もう、覚えていられない
忘れてしまう一方だ
いなくなってしまってから後悔する
ビデオとか写真とか沢山撮っておけばよかった
自分のスマホの中には弱々しい写真しか残っていない
痩せこけてしまった写真しか無いのだ
忘れられない
忘れたくない
ずっと一緒にいたのに
家族にもらった元気だった頃の写真が今の宝物だ
忘れられない、いつまでも
忘れられないことですか?それもこの先ずっと‥。
親不孝したことですね。
もうふた親とも彼岸に渡ってしまい、詫びる機会もなかったから。
周りからは、自分の子供をしっかり育てたのを、親に見せたのだから親不孝なんてしてないよと言ってくれる人もいます。
でもわたしとしては、やっぱり親不孝したこと、忘れられないの。自分勝手な子供だったって。
彼岸に渡り両親に会えたらきちんと謝りたい。きっとね。