『忘れたくても忘れられない』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『忘れたくても忘れられない』
もうすぐ受験だという事実が、忘れたくても忘れられない。
緊張して死にそう。
悲しいことは案外直ぐに忘れてしまうものだけど
怒り。他者からの裏切りや理不尽を受けた苦しみや悔しさは何年経とうが忘れ去ることはないと思う
トラウマのように心の隙間に入り込んでは、根深く支配されていく
忘れたくたって忘れられない
少しでも信じた自分を責めてしまう
少しでも可能性に賭けた自分を馬鹿だと罵る
信じるのは自分だけだ。
人の意見を聞けない人に何を言っても無駄。
自分の考えが全てだと勘違いしている人達に
正論ぶつけても、返ってくる言葉は埒が明かないほどに意味不明で。正しいと押し切る様は心底気持ちが悪いものだった。
正義すら悪質な民意に話をすり替えられて、潰されてしまうのだから。
その悔しさを忘れることなんて出来ないだろう
「待って今日小テストあるの忘れてた…!」
「やばw」
「えーお願い!教えて?」
「俺は自分の努力で勉強してきてるから」
「ジュース奢る!」「よかろう」「ありがとー!」
よし、これで何とか乗り切れるかな。
それにしたって小テストの存在忘れてた。
教科担当ちゃんと書いといてよ。
「小テストって赤点でも補習と追試ないよね」
「多分な」
よかった。
それなら、まぁ大丈夫でしょ。
0点さえ取らなきゃ勝ちだもん。
「んん、終わったぁーー」
手を前に出して伸びをする。
小テストだけでも精神削られるってなにごと?
って、あ、
「ピリオドつけてなかったかも、え、どうだろ」
「どんまい笑」
あれ?付けたっけ?
付けてて欲しいな。過去の自分。
「なんか、英語苦手なんだよなぁ」
「そう?俺は好き」
「いつも教えてくれるもんね」
『あぁ、一緒にいれる口実を作れるからな』
そう言って意味ありげに微笑んだ君が、
まだ頭に浮かんでいる。
今となっては忘れたい記憶はない
忘れたくない記憶や当時の感情は
必ず薄れるから
書き残す
どんな気持ちで生きてきたか
未来の自分に残したい
忘れたくても忘れられない
君の温かさ。
今でも鮮明に覚えてる。
君が好きだった時の思い出。
忘れたくても忘れられない
君との別れ方。
全世界を探しても君をもう見つけられないなんて
僕はまだ君を忘れる準備もしていないのに
─────『忘れたくても忘れられない』
あなたの優しい声
あなたの笑顔
あなたの綺麗な指
あなたはいつも優しかった
あなたと一緒にいたあの時
あなたと一緒にみたあの風景
あの時をいつまでも忘れない
もう会うことのできないあなたを
忘れたくても忘れられない…
あれは…中学3年の初詣
神社で合格祈願の参拝時
絵馬を書いた
かけようとした時
視力が悪いせいか?
かけ損なってカランコロン…
地面に落ちた
そして父は言った
あ…これで落ちたな
その父の一言が
忘れたくても忘れられない🥹
✴️183✴️忘れたくても忘れられない
忘れたくても忘れられない君の顔
今でもずっと頭から離れない
僕にとって世界一のとびきり明るい笑顔
見せてくれた
僕はまた恋に恋を重ねて
君を愛していたよ
君を失ってから
毎日君に会いたくて
君の笑顔を描き続けた
そうしたら僕は自然に笑顔になれて
悲しくて涙を流すんだ
忘れたくても忘れられない
私は写真立て
家族写真を抱いている
忘れたくても忘れられない
写真こそが私のすべて
なかの写真を替え
恋人や夫婦もいいけれど
忘れたくても忘れられない
記憶こそが人生だから
忘れたくても忘れられない
だから私が抱きしめたげる
"忘れたくても忘れられない"
もう忘れてしまいたいのに、
記憶にこべりついて離れない。
今はもう好きじゃない、
自分にそう言い聞かせている。
いつもあいつの笑顔が頭をよぎる。
本当は良くないってわかっているけど、
初恋の相手ってなんでこんなに忘れられないん
だろう。
たとえあいつがクズでも忘れられないのかな
その日は学校も休みだったので、家でスマホばっかり眺めていた。
気になる人や友達のSNSもニュースもウィキも眺め終わったので、どうすべと何となくYouTube見てた。
ぼんやりとおすすめをいくつか聞いたり見たりしているうちに、不思議なアーティストを見つけた。
サムネはなんだか暗いんだけど、写ってる人の格好が気になった。
着物みたいなものを着て、狐みたいな仮面を付けてる。
ちょっと気になってタップましたのが間違いだった。
音はなんだかDTMみたいで、あれ、和風じゃないんだ、と思った。サウンドもテクノっぼまいような。
そのリズムが独特だった。なんというか、心臓の鼓動と微妙に違うからか、クセになるような。
気付くとそのアーティストの曲ばっかり、気づいたら2時間位聴いていた。
お腹すいた。ご飯作ろう。
とキッチンに立ってもできた料理を食べてる時も一息入れている時も、気付くとあのリズムを思い出していた。
それから学校行っても友達と話していても部室でダベっておても、ふとした瞬間にあのリズムが甦るようになった。
それから何を見ても何処に行っても、思い出はあのリズムと共にある。
しまった。
忘れたくても忘れられない。
忘れたくても忘れられない
大学からの帰り。駅を降りてすぐ隣の駅で夕食の弁当を買って家まで歩く。なかなか大きな住宅街で、駅からは、赤の地面の広くて立派な遊歩道が付されていた。
夕方、同じように帰宅中の人が何人もいた。スーツのおじさん、小学生、スーパーの袋を下げたおばさん、女子高生は携帯電話をいじりながら歩いていた。
僕も歩いた。その日は朝が早かったから疲れもあって、早くベッドに横になりたかった。
ただ、歩いた。視線を下げて、赤い地面を見ながら。
ふと、顔を上げた。前を歩く人たち。彼らもただひたすら歩いていた。誰一人、こちらに向きを変えることもなく、振り返ることすらなく、前だけを見て歩いていた。
こいつら、まるで蟻の行列だな。そう思った。
だが、すぐにハッとした。慌てて後ろを振り返った。あとには、同じように歩く人たちがたくさん続いていた。
なんだよ、俺もただの蟻だったのかよ。
自分はあんなふうにはならない。そう思って生きていたけど、いつの間にか同じになっていた。
もしあの時、後ろを振り返っていなかったら、勘違いの傲慢さを抱えながら、今も生きていたかもしれない。
己の恥を思い返すあの遊歩道。忘れたくても忘れられない光景です。
忘れたくても忘れられない
ピーピーピー
彼女が亡くなった。ある、寒い冬の出来事だった。
死因は交通事故。運転手の居眠り運転が原因だった。
今まで付き合った人とは違い、結婚まで話していた彼女で、彼女の事を考えるだけで幸せだった。
目を瞑るだけで蘇ってくる。
彼女の笑顔が、笑う姿が、どんな姿も。
でも、目を開けてしまうとそこには誰もいない。
彼女が亡くなってから、数十年がたった。
けれど、まだ、このキズは癒えていない。癒えることは無いだろう。
新しい人と付き合っても、すぐ彼女のことを思い出して別れてしまう。
“忘れたくても忘れられない”
だから、彼女の事を胸にしまって生きていこう。
忘れたくても忘れられない
(本稿を下書きとして保管)
2024.10.17 藍
「忘れたくても忘れられない」
いつもニコニコおばあちゃん
ボクがご飯をたべてるときに
お茶碗割って泣いてたときも
いつもニコニコおばあちゃん
となりの家のおばさんの
終わりの見えない世間話も
いつもニコニコおばあちゃん
ママが涙を浮かべては
刃物のような言葉を投げつけられても
だけど真夏の昼下がり
うっすら涙のおばあちゃん
ニュースを見ながら震えてた
不思議そうに見ていたボクに
おばあちゃんは言ったんだ
「誰でも忘れたくても忘れられない
自分がいるのよ」
忘れたくても忘れられない
忘れたいことの方が
自分の中に残ってしまっていると思う
忘れたいと思う度に
深く心に刻まれて
何度も確認して
忘れられない
忘れられないこと
忘れないこと
忘れてしまったこと
忘れたくないこと
全てをコントロールするのはとても難しいけど
どんな形であれ
きっと自分を形作る一部なんだと思う
窓から見える外の景色は今日も変わらない。
人々は忙しなく行き交い、その隣を遠慮なく車が走り抜ける。
二度と会うことのできないあの人もこうやって東京の道を歩いていたのだろうか。
店員が持ってきた珈琲の香りが程よく鼻腔をくすぐる。
一度で良いから二人で顔を突き合せて珈琲を飲みたかったな。
先に行くなんてずるい、私もきっと追い掛けるからね。
旅立ちの日にぴったりなジャズのBGMが今はとても嬉しい。
忘れるなんて、そんなこと絶対にさせるものか。
誰かの記憶に強烈に刻みつけてやる。
それが私の最初で最期の復讐。
忘れたくても忘れられない。それは過去に犯した過ちや、失敗である。多くの人を傷つけてしまった。過去の過ちは消えないし、清算できないが、今を生きることは出来る。失敗に恐怖する毎日だが、前へと進もう。
#2 「忘れたくても忘れられない」
日記
私には物心着く前から家族ぐるみの付き合いをしていた幼なじみがいた。仮に名前をkくんとしておこう。kくんとは幼稚園と小学校が同じで、クラスもずっと同じ腐れ縁だった。喧嘩はもちろん沢山していたが、それ以上にウマが合い、周りからはよく夫婦扱いをされていた。当時お互いに恋愛感情は全くなかった記憶だが、今となっては淡い初恋みたいなものも少し混ざってたのではないかと思う。いや、無いか。多分1番気が許せる大親友だった。
そんなkくんとはきっとこの先も何かと腐れ縁なんだと思っていたが、中学に上がる前、自然災害で地元を離れ、避難生活を余儀なくされた時期があった。避難生活が終わり、学校が始まるとそこにkくんの姿は無かった。kくんは避難先に定住することに決めたらしかった。先に言うと、彼とはそれきり一度も会ってないし、連絡をとってもいない。
あの頃の私は小学生で、まだ携帯も普及していなかった。しかも自然災害の影響で突然の別れだった為、当然住所などを知る術もなかった。今となれば、親は連絡先を知っていたのではないかと思うが、あの頃は親に聞いたら好きだと言ってるような気がしてそれは嫌で聞きたくなかったし、友人達の前で話題に出すのも然り。
まあ、口に出さないようにしてたおかげで年々kくんのことを考える時間は少なくなったのだが、完全に忘れる事は未だにできていない。年に数回は彼を思い出すことがある。声も顔もうろ覚えだし、最後の記憶が小学生だから、あの頃から顔つきも変われば声変わりで声も変わったんだろう。私の記憶に残る彼はもう居ないんだろうな。
未練がましい気がしてさっさと忘れたいのだが、多分、私はきっと、これからもずっと、kくんを忘れることは出来ないんだと思う。そう、確信している。
私の事よく知りもしない人から言われる言葉なんていいの。
私の事何にも知らないくせに、で済ませられるから。
でも、誰よりも私を知ってるあなたが、あなたがそれを言うんだ、って。たった一言で心を抉られてしまった。
どれだけ真摯に謝られても、放ってしまった言葉は戻らないし、私の感情も無かったことにはならない。
そんなの、あなたが私に与えてくれた数え切れないものの感謝の気持ちで覆ってしまえると思うのに、その思い出を脳裏に描くたび塗り潰されていってしまう。ただただ悲しい、という感情に。
怖くもなったの。
本当はずっとそう思ってたのかなって。
それでも、何を言葉にして、言葉にしないか、どう伝えるか、は選べる事だと思うから。私はあなたが、そこを見誤るような人じゃないと、勝手に信頼してしまっていた。
たった一度なんだから、たった一言なんだからって思うでしょ。
でも、刺さって抜けない棘みたいに、ずっとじくじく痛いの。
忘れたくても、忘れられないの。