『忘れたくても忘れられない』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
忘れたくても忘れられない人なんて
1人しかいないなぁ、。
すごく会いたいなって思うけど
その先に後悔が待っている気がして。
あーあー、
だから今年もクリぼっち🎄🎅🏻🎄🤍
涙ぐむ彼女にフラッシュが1度だけ光る
大切な人を亡くしたと
その原因は自分にあると
そう自責の念に駆られてた彼女を撮影したのだ
『私が殺したのよ』
そう叫ぶ彼女を撮影した
周りは勿論驚いた
不謹慎にも程があるとカメラを持つ青年を小突いた
『これは撮らなきゃいけないものっすよ』
いつもなら満面の笑顔で言い訳をする彼の声が
あまりにもか細く震えてて
彼も彼なりに傷を負ったのを伝えている
それなりに故人の存在が大きかった
『あの人が生きていた事を』
『あの人が此処に居た事を』
『触れられるものとして遺すには』
『こうするしかないんすよ』
ぽつりぽつりと彼なりの理論を展開する
彼女の為に寄り添い、誰が悪いという訳では無いと
ただ慰めていた少女は言葉を詰まらせた
『今生きてる俺らは』
『泣いて後悔するよりやらなきゃいけない事がある』
『だから俺っちはこうした』
『俺っちにはこうするしかなかったっす』
前を向かなきゃいけない人が居る
自分と向き合わなきゃいけない人が居る
これから先の為に動かないといけない人が居る
その人達の努力や功績を出来る限り多く遺す必要がある
『アンタはホント…』
涙ぐみながら普段と変わらない行動をしようとする彼に悪態をつこうとした
でも言葉が浮かばない
不謹慎で最低で空気も読めない彼に
自分は…
『ありがとう』
一言零した
『ずっと言いたかったの』
『ありがとうって』
『簡単な一言を』
途切れ途切れに後悔を語る
どうしようも無い後悔
感謝の気持ちをいくら伝えても死人からは何も返ってこない
『ベルちゃんは不器用だからちょっと遅れちゃったんだよね』
『でもね、今からでも遅くないよ』
『久保さんはね、優しいからね、きっと見ていてくれるよ』
彼女よりも幼い少女が懸命に慰める
秋晴れの空のような水色の髪を梳く
大切な人達に沢山褒められた髪を
ただ優しく撫でてくれる人達が居る
『受け入れてくれてありがとう』
『助けてくれてありがとう』
『友達みたいに』
『家族みたいに』
『接してくれてありがとう』
今まで言えなかった感謝の言葉が流れ出す
堰き止めてた全てが決壊したように
涙と同じくらいに
『傍に居てくれてありがとう』
1つでも届いて欲しいと願いながら
〜あとがき〜
生きてる人が覚えていれば死は永遠であり彼はいつまでも家族であり友人であり仲間である
忘れたくても忘れられない
こんなことって、みんなあるよね
ふっと、思い出してしまうんよ
その度に気持ちがどーんと
落ちてしまう
うわぁ〜って、叫びたくなる
ねるねるねるねのラムネチップ
あの食感が
忘れたくても忘れられないのだ
「忘れたくても忘れられない」
「君は忘れたくても忘れられないことはあるか?」
蕎麦を啜り飲み込んだ先輩はまた遠い目をしている
「…先輩はあるんですね…?」
「ある。あれは数年前のことだ。前の仕事場の給湯室で
宇宙人が躍りながらお湯を沸かしていたところを見たんだ」
僕はカレーを掬う途中でスプーンを止めた。
「待って下さい?なんでオフィスビルの給湯室に宇宙人が居るんですか?」
「私に聞かれても私にもわからん。事務作業が長引いて午後1時過ぎぐらいに買ってきたカップラーメンに入れるお湯を沸かしに給湯室に入ったら、宇宙人が躍りながらお湯を沸かしていてな、一瞬何かの部屋と間違えて 給湯室から出たんだ。そもそもその給湯室は扉が無いから誰が居たとしたらすぐにわかるのだ。もう一度そっと見たら、やはり宇宙人が居て躍りながら、お湯が沸くのを待っていたんだ。」
「誰かが宇宙人の姿をして驚かそうとしてたとか?」
「私もそう思ってな、誰なのかと思って、布を引っ張ったんだが…」
先輩は苦虫やクサヤなどのモノを口にしたような表情になる。
「中身がシリコンとコンクリの中間みたいな感触で、人間の肌の感触じゃないんだ」
「シリコンとコンクリの中間?柔くて固い?こんにゃく?」
まるで謎解きのような?シリコンとコンクリの中間て?
「こんにゃくではない。とにかく人間の肌ではない感触があった」
「宇宙人て骨格あるんですよね?アメリカだかで宇宙人だと思われるモノが見付けたてネットニュースでそれらしき遺体の映像がありましたけど」
僕はスマホで該当する記事を検索しその記事を先輩に見せたが、先輩の表情はいつも以上にさっきの表情を更に固くしたような表情に。
「私はお昼をその場に落としたまま所属する部署に戻って、 同僚に一緒に確認して貰おうとしたんたが、給湯室に宇宙人が居るなんて誰も信じないと思い直して、 一度椅子に座って呼吸を整えたんだ」
「水の呼吸ですか?」
僕は呼吸と云う言葉に思わず某アニメの主人公の台詞を思い出してしまった。
「水の呼吸?」
先輩は少しはてなの表情をする。先輩はアニメを見ないので台詞のネタがわからない。
「なんでもないです。それでその後て…」
「その場にラーメンとサラダを落として来たのを取りに。まぁさすがに居ないだろうと。宇宙人が居た給湯室を使うのは気が引くから別の給湯室を使うことにしてラーメンとサラダを拾いに行ったんだ」
僕はごくりと喉を鳴らした。あ、話にではなく、水を飲んで。
「忍び足で給湯室に向かったんだが、落としたままのラーメンとサラダが無くて、もしかして通り掛かった誰かが給湯室に置いたのかと覗き込んだら…」
「覗き込んだら…?」
「宇宙人の野郎、私のラーメンとサラダに手を出していたんだ…!」
先輩は汁を飲み干した器をドン…じゃなくそっと置いた。
「足りなかったんですかね?」
「私のラーメンとサラダを食っていた。私の腹はすでに腹ペコ状態。
空腹状態。また買いに行く時間はもうない。無性に腹立ってな、
宇宙人の首を締めてやったぞ。食い物の怨みは恐ろしいぞと教えてやった」
「待って下さい?(2回目)宇宙人の首を締めたて…。」
僕の頭の中は若干混乱している。宇宙人の首を締めたて…?
先輩は、
「忘れたくても忘れられない」出来事だったと締めたのだった。
⸺貴女にとって、忘れたくても忘れられないコトはなんですか?
「うーん、色々あるけど………大量の切り傷で許されたと思ったら、死海レベルの塩水かけられたこと、かな。未だにあの時の痛みはトップクラスに痛かったし…心にもちょっとダメージもらったし」
⸺貴方にとって、忘れたくても忘れられないコトはなんですか?
「………子供の頃にもらった、殆どのおかずの味付けが全く合ってない弁当。忘れたいくらい、味付け合ってなかったけど…それ食べて、料理出来るようになろうって決めたから」
⸺貴方にとって、忘れたくても忘れられないコトはなんですか?
「あー……身内で飲んだ時、みんな揃って泥酔して性癖暴露大会になったこと。俺も性癖言ったが代わりに奴らの性癖が知れたから、損は…そん、は………ははは()」
⸺貴女にとって、忘れたくても忘れられないコトはなんですか?
「初めて……家族を指す言葉を言った時かな。こっ恥ずかしかったけど、みんなを初めて家族だと思ってるって…言った時だから」
⸺最後に、質問者に言いたいこと等がありましたら、どうぞ。
女は言う。
「給料上げてください。月一万ってなんですか、お小遣いレベルじゃないですか…給料上げてください」
男は言う。
「時々、女装してくれと言いながらデザイン画送りつけるの、止めてほしい」
彼は言う。
「もうちょっと俺のキャラ煮詰めてくれ。苦労人ポジいてほしいのは分かってるが…俺だって大ボケかましたい」
少女は言う。
「恋人くれなきゃリア充撲滅委員会に所属するぞ。さぁ今度こそ私に恋人フラグを寄越すのだ!!!」
【四人に聞いてみた!】
忘れたくても忘れられないあの日僕の鼓動が激しく動いた日。
僕は人前に出るのが好きだ人からの注目を浴びるのが好きだ、僕は人から注目を浴びる方法を考えた
マジシャン、大道芸人、お笑い芸人、劇の役者、その他にも色々考えた。
その中でマジシャン、大道芸人、お笑い芸人をやってみたやはり人に見られるのはいい気持ちがいい、ただ何年も人前に立って注目を浴びるのは慣れてしまった、もっとスリルが欲しいもっと自分をワクワクさせてやりたい。
そう思い僕は考えた1番日本から注目を浴びるのはなんだろうか短気なので長く待ってられない。そんな僕はとっておきのことを思いついた大犯罪者になればいいんだ、とそう考えた途端鳥肌が立った数年ぶりにワクワクした。
1週間後決行した小学校を占拠して教員を殺して引きこもった、小学生は怖いもんだ僕が小学生だった時より怖いもの知らずなのかもしれない計画を立てて僕に突撃してきた ただ、大人には勝てないことを思い知らせたそして4日間引きこもった後特殊警察?ってのが突入してきて捕まった。
ただ、全国に僕の名前を認識させることが出来たから大満足なのだ、僕は死刑になったそして事件から2週間程した日
僕の鼓動が終わりを迎えた日
こーいちが流れで書いただけだからなんか変でも気にしないでね
みんな無邪気だった
同窓会で会うと別人のような人に出会う
私もそう思われているのかもしれない
実家に置いてきたアルバムを捨てる決心がついた
忘れたくても忘れられない
前に借りていたアパートは、駅に近く、商店街の一本裏にあり、生活環境はすごく良かった。何より家賃が安く、事後物件を疑うほどだった。始めてアパートの部屋に入居したときは、1DKの狭さを感じさせない広い窓から入る陽の光の暖かさを気にいって住むことにした。
引っ越してきて2ヶ月が経った頃、毎晩のように金縛りに会うようになった。
時間はいわゆる丑三つ時のの2時前後。布団の中で体が動かせなくなり、手も足も力が入らなくて、「どうしょう」、「どうしょう」と思っていると胸の当たりが急に重くなった。苦しさに目を開けると、黒い影に大きな口だけの顔がニカッと口を開けて胸の上に乗ってこちらを見ていたのだ。
「うあっ」
恐ろしさのあまり変な声が出て目を覚ますパターンが1週間続いた。もうアパートで寝るのことが無理だと思い、大家さんに引っ越すことを告げた。
「あら、あなたは口しか見えなかったのね。」
は?口だけって。それでも怖くて、怖くてここに住むのは無理だ。
「そう。あれは座敷童子なのに。怖いなら仕方ないわ。きっと上手く付き合える人がいるはすだから大丈夫。」
何を言っているのか理解できなかった。座敷童子は会うと幸運になると言われる妖怪の一種だ。でも、でも、自分があの部屋で見たのは、口しかない黒い影だ。座敷童子ではない絶対に!
こうして、生活環境に恵まれた場所に建つ格安なアパートを去ることにしたが、あの影のことは、忘れたくても忘れられない体験となってしまった。
それから少しして、あのアパートが火事にあったと聞いた。おのまま住み続けたら命の保証はなかったかもしれない。大家さんのことが気かかるが、関わりたくなかった。火事のニュースでは怪我人がいなかったのが救いだ。
火事の跡地は更地になり再びアパートが建つようだ。あの影はまだ住みつくのだろうか…。
#1 忘れたくても忘れられない
全て経験してきて今の自分がある、だから
忘れたいなんて思ったことは一度もない
【忘れたくても忘れられない】
君のどこまでも残酷だった嘘や
嘘だらけだったあの日々は
今でもトラウマとなって私の胸に染み付いてるんだよ.
ねぇ、その嘘はどうしてもつかなきゃいけなかった?
君を守るために,君が愛される為に必要だった?
その為だったら私がどれだけ傷ついてもよかった?
もう、過去だから.
今更君本人には何にも言わないからさ.
ここでぐらい吐かせてくれよ.
忘れたくても忘れられない
これって、一度忘れたのに数十年後ふとしたときに思い出すことも、忘れられないに入るんでしょうか?
そうしたら、大抵のことは忘れられてないと思います。
ただなんでしょうかね。
良い思い出とかは忘れやすくて、悪い思い出はしょっちゅう思い出すっていうのありません?
先月までやっていた某アプリで、一年接してきた人はまだしも、数回やり取りがあったくらいの人は、内容は覚えていても名前を忘れてしまいました。
思い出したいんですけど、またアプリやるわけにもいかず。
逆に相手からしたら、一年やり取りあってもこいつ誰だ?となっているでしょう。
相手の人生に爪痕を残せない薄さ、それを魅力と呼ぶのかもしれません。
そういえば、良い思い出で忘れたいことってあるか考えてみたら、ぼっちの私にもどこかへ連れ立つ相手がいたことは、良い思い出と言えるでしょう。
それを思い出すと、今の静かさが切なくなるので、いっそ忘れたほうがいいと思いながらも、10年20年と忘れられずにいます。
忘れたくても忘れられない、人生での素敵な出会い。
それを忘れられた時は、止まっていた時が動き出したか、書き換えるほどに新たな出会いがあった時かもしれません。
忘れたような顔して覚えている事
あなたを苦しめる為に 残っている訳じゃない
昨日になりたがる明日のどれかで
あなたを助ける為に ただ出番を待っているだけ
忘れたくても忘れられない
忘れたくても、忘れられない。
愛しいお前との、懐かしい日々、
そして、苦渋の別れ。
私はお前を傷つけた。
お前の正しさが、
あの日の私には、
ただ、苦しかった。
私はお前から、逃げた。
お前への恋慕は消えたのだと、
心にも無い言葉を吐いて。
時の流れが、
お前への未練を、
消し去ってくれると、
そう信じていた。
なのに、お前への想いは、
消えるどころか、
霞む事さえ無く、
未だ私の胸に、深く残り続ける。
お前が、今でも私を、
赦そうとしている事も、
お前が、今でも私を、
待っていてくれる事も、
本当は、気付いている。
それでも、私は、
お前との事は、
もう、忘れてしまったと、
お前にも、私自身にも、
嘘を吐き続ける。
それが、お前の幸せの為に、
今の私が、唯一、
お前に出来る事なのだから。
すべてを忘れて、貴女は幸せになって
そう言って微笑んで、花と消えた貴女を
私はずっと、心に想っている
愛を知ってはいけないなんて
あれは女神様の意地悪ではなかった
気高き存在と呼ばれる私たちは
誰かを愛して、堕落してはいけなかった
すべてを捨てて貴女と堕ちたのに
貴女は何も残さず消えてしまった
この哀惜を忘れてしまわなければ
直に私も消えてしまうだろう
でも、どうして忘れることができるというの
貴女の存在を
貴女を想った証を
そのすべてを失うというのなら
私も、貴女の愛と共に花となって消えよう
勝手に依存して、勝手に妬んで、勝手に裏切られたた気分になって。もうこんな思いしたくない
いっその事忘れてしまいたい、貴方のこと。
でも忘れられないの
だいすきなんだもん。
私だけを見ててよ。
他のお友達なんか見ないで。なかよくしないで。
あなたのお友達は私だけで十分。
どうせみんないつかは離れていくよ。
わたしだけがずっとそばにいてあげられる。
忘れたくても忘れられない
職場で出会ったある女性の先輩が気になっていた。艶やかな髪にかすかな香水を纏った上品な人で、話すと柔らかい印象を与える。たびたび仕事を共にするようになると、向こうからも積極的に話しかけてくれ、二つ年上であることもわかった。単純な僕は、次第にその先輩に惹かれるようになった。
そんなある日、先輩とともに別の部署を訪ねることになった。扉を叩くと、どうぞと招かれたのち、靴を履き替えるよう指示された。二人で各々靴を脱ぐ。自然と先輩の靴下が露わになった。なんの変哲もない仕事用の黒の靴下だった。ただ、十ある足の指のうち、七の指が「こんにちは」していた。
僕は出向いた部署でテキパキと仕事をこなした。なるべく何も考えないようにした。なぜ穴だらけの靴下を履いているのか、という野暮な疑問はできる限り頭から消し去った。帰り際、靴を履き替える際は自分の足先だけを見るように努めた。
一旦、忘れよう。
自宅の天井に宣言し、僕はゆっくり眠ることにした。
入り口前に貼られたポスターを見上げながら思う。
できることなら着替えてから来たかった──
(ここで倒れたら今朝目覚めた瞬間へタイムリープ…なんてことにはならない、よね)
視線を落とすと嫌でも目に入る茶色いシミに
はぁ…、と今日何度目かの溜息が漏れた。
朝から顧客からのクレーム対応に追われ、ようやく一息つけたのは午後15時。
すっかり冷めてしまった珈琲を淹れ直そうと伸ばした指が、紙コップを弾いてしまったがために
デスクへと盛大にぶちまけてしまった挙句、パンツにまで飛び火してしまい気分は最悪だった。
余所見をしていたのは認める。自分が悪い。
けれどシミを見るたびに恥ずかしい記憶は蘇るし、凹むのループから抜け出せない。
一旦家に戻って出直そうかとも考えたが、時間的にそれも厳しそうで断念するしかなかった。
せっかく楽しみにしていた展示会なのに、汚れた服で訪れる羽目になるなんて…なんかもう泣きたくなってくる。
初めての展示会へ着ていくには、どんな服がいいだろう。
次から次へと服を引っ張り出しては一人ファッションショーを繰り広げた。
先日購入したばかりの大きなフラワープリントをあしらったモノトーンのワンピースにしようかな、と鏡の前で合わせながら微笑む自分の姿に、ふと我に返った私は手を止める。
(あまり気合の入った感じだと同僚達から質問攻めに合いそうだし面倒かも……)
そう思い、あれこれ考えてやっと決まったのは、
白いラッフルスリーブのシフォンブラウスにベージュのパンツ という結局シンプルなもの。
けれど割と同僚からは好評で、でも特別深い追求もされることはなかったし正解だったと思う。
………このシミさえなければ。
自分が思うほど、他人は周囲の人間のことなんて気にしてはいないのだろうけど、性格上そう簡単に割り切ることもできなくて。
仕方無しに持っていたバッグで隠しながら、あと一時間で終了してしまう展示会会場へと、漸く私は足を踏み入れた。
Theme/忘れたくても忘れられない
Writer/A kari✿
忘れたくても
忘れられないもの
あゝ
忘れたくなくても
忘れてしまうもの
あゝ
「忘れたくても忘れられない」
友達に貸して砕かれカタツムリ
独りお墓に紫陽花の葉を
「忘れたくても忘れられない」2
臨時朝礼
試験延期に喜ぶ馬鹿者
泣き崩れる友
昨日の赤灯
「忘れたくても忘れられない」3
もう二度と会えないんだと感じてた夜に
何にも伝えなかった
「忘れたくても忘れられない」4
もしもピアノが弾けたなら
猫ふんじゃった
ジムノペティの1番
「忘れたくても忘れられない」5
手料理は腐って捨てたと嘘をつき先輩と食べ
ゴミ箱に僕
「忘れたくても忘れられない」6
忘れたいことほど
人に話して放す
紙に書き出し想いを掻き出す
「忘れたくても忘れられない」7
喜びの記憶もたくさんあるけれど
いまは悲しみに浸っておこう
「忘れたくても忘れられない」8
『忘れたくても忘れられない』
秋の三連休、職場の仲良し3人組で山あいの温泉地へやって来た。今時期は近くの山できのこ狩りが出来るのも人気のひとつで、今日泊まるホテルの夕食も山きのこのフルコースらしい。
旅行の目的は、その土地ならではの美味しいもの探し。お昼はふもとの食堂で、早速山のきのこうどんを注文してみた。そのあまりの美味しさに夜の食事も期待がもてる。
「そろそろご飯を食べに食堂へ行かない?」
夕方、ホテルで友人は待ちきれなくてそう声をあげた。もうお風呂にも入り準備万端。けれどちょっと待って。さっき食べたお菓子の甘さが気になるから歯磨きさせて。
ところが、慌て過ぎて歯ブラシにかゆみ止め軟膏を塗った事に気付かず歯磨きした私。あの味は‥未だに忘れたくても忘れられないものとなった。