『心の灯火』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ずぅっと真っ暗な闇を手探りで歩いていた。
右を見ても左を見ても後ろを見ても前を見てもとにかく闇、一面の闇。
B男は時々何かに躓いて転びそうになったり、ぶつかって尻餅をついたりして、どんどん傷は増えていく。
そうしながらでも、とにかくがむしゃらに前へ前へと歩くしかなかった。
しんどい時は立ち止まって休んでも良いという選択肢を、その時は知る由もない。
漸くどこかの大通りに出た。薄らぼんやり電灯がポツリポツリ立っている。
他にも同じように歩いている人達が見えた。
「おぉい」思いきって声を掛けてみる。
そこにいる数人がこちらに気付いてにこにこと手を振ってくれた。
嗚呼、やっと分かり合える人達に会えたのだ。
B男の心にぽっと明かりが灯る。
後ろを振り返ると、相変わらずぽっかりとした闇が口を開けて彼の帰りを待っていた。
―もうあの頃には決して戻らない
傷だらけの足で大きな一歩を踏み出した。
〜心の灯火〜
いつ消えるか分からない
小さな光がゆらゆらと揺れている
私の灯火はいつからこうなっていたのだろう
昔は活発で好奇心旺盛で
学校で生活していくうちに、
現実の厳しさを知っていった
それは全て私の思い込みだったのかもしれない
でも確実に私を締め付けていった
そんなことに気づいた今
もがきながらもなんとか光をともし続けてる
いつか揺れることのない大きな光になると信じて
もし私が私で生きていいなら
私は心に光をともし続けたい
炎が消えかける時
心の奥底で響く声がある
「まだ、ここにいる」
そう言って再び燃え上がる
熱を保つために
絶え間ない努力が必要だ
火が弱まる時こそ
新たな燃料を探し出し
酸素を送り
強風から守ってやらねばばらない
今、燃料をくべて
その火をたきつけよう
情熱という薪を加え
希望という風を送り込む
絶やさずに守る手がある限り
この火は決して消えない
たとえ風に揺れる小さな炎でも
それが心の灯火であり
君の選んだ道を照らす
松明となるものだから
どうしたって明日は来てしまうし
逃げられないと思っていたから
ただ息をしてただけのときもあったけど
あの日を境に
ちゃんと生きていたい理由ができたから
心の灯火はもう消えない
君は僕の心の灯火に燃料を与えてくれる。
君は「重い」と言うのだろうけど。
君が笑った時、
ありがとうと言ってくれた時、
僕を褒めてくれた時、
僕の灯火は笑っているかのようにふよふよと揺れる。
「心の灯火」
心の灯火
(本稿を下書きとして保管)
2024.9.2 藍
すごいね、っていつもアンタは言うけど
全然あーしはすごくなんかない。
だって、あーしが嫌いな勉強も部活も
頑張れるのは、アンタが隣で
みててくれるから
最強なあーしの友達、
これからもあーしの隣にいてね
心の灯火/夜凪
心の灯火
心の灯火があることで、
私は生きるきっかけになる。
人には優しげな顔をして、心はどこか冷えていた。
そんな私に心の灯火をくれた君。
それは、決して直接的でも、派手ではなくて、なにげなく振り返った最高の笑みや、素朴な寝顔、ぶっきらぼうに手渡された暑い夏の缶ジュース。
心の奥底に灯火はいつまでもいつまでも灯っていて、
私の心の内側がほんのり暖かい。
この思いを君に伝えても、君はふうんと興味がないふりをするだろう。
だから、私は書く。君に灯されたこの心で、書き続けていく。
いつしかあたたかい灯火が大きなうねりとなって、突き動かす熱と変わっていく。
ねえ、君の不器用な優しさが、何かを変えたんだ。
歩きながらいつものように冗句を吐く君の背を、夏の日差しを浴びながら、追いかけた。
心の灯火
ゆらめく影を ふみしめる
この燃える影は 私のもの
画面向こうの 貴方のじゃない
自己嫌悪を 燃料に
自己陶酔を 媒介に
消えかけてはつける心の灯火
_______________
脳内BGMの抗争が激しかったです。缶コーヒーFIREのテーマ曲やら(スティービーワンダーさんがかつて歌っていた)、UVERworldのtouch off の間奏やら、CAROLE & TUESDAYというアニメのライバルキャラのアンジェラさんが歌うLight A Fireやら。久しぶりに聴いたらLight A Fireやっぱり好きだったなぁ。
でも何故か火のことを歌ってないのにBUMP OF CHICKENの涙のふるさとがずっと頭にあって、私の中の涙は灯火でもあるのかしらと思っていました。
No.109『心の灯火』
心の灯火が消えるのは命の灯火が消えることと同義だと思え。
私たちは心の灯火が消えてしまった瞬間、人生を照らす明かりに気づけなくなってしまうから。
だから心が弱って灯火が消えそうな時、消えないようにゆっくりで良いから後ろに下がりなさい。逃げなさい。
それは命を守ることと同義なのだから。
理科的な視点に立ち、灯火が燃え続けためには、
まず、燃料が必要です。
そして、燃料がはたらき出すきっかけが必要です。
さらに、燃えるのを助ける酸素が必要です。
そう考えると、心の灯火となるためには
きっかけ、燃料、助けるもの、
の3点セットが必要です。
私の場合は、
きっかけは、夫
燃料は、娘
助けるもの、犬
心の灯火
時間がなくなってくる。大人になるってそういうことらしい。ギターを弾く時間もない。このままじゃ、部屋にあってもなくても、おんなじ程度の存在になってしまう。
短い記憶。ほんの少しの。
昼休みに友人が気まぐれで弾いた、短いメロディ。10年以上経ったが、今でもあの続きが気になる。
ギターのない生活に変わってしまうのか、と考えていたが、あのメロディがそれを踏みとどまらせる。
心の灯火。
完成することはない。あいつはもういないから。
でも消えることもない。消させるわけにはいかない。
またそのうち来るよ。 心の中でそう言って、墓参りを終えた。
心の灯火
どん底に落ちた時
救ってくれたのはとても嬉しかった
でも、ろうそくの火のように小さく燃えていた心が
どんどん小さくなり、やがて消えてしまった
助けてくれてありがとう
消える時は一瞬だけど
#22 心の灯火
「君には無理だよ」
その一言で、涙が流れた。
その涙で
心が濡れて何かがスっと消えていった。
消えないように
消さないように
毎日毎日頑張ってきた。
必死に足掻いてきた。
でも、心の灯火ってこんなにも
簡単に消えてしまうのか。
いや。
自分はそんなんじゃ挫けない。
そう言い聞かせて、心を新たな火で
灯した。
しぐれ
やるせない気持ちで
向かい合わせの誰もいない席を見つめる。
テーブルの上には私の日記帳。
あの日、扉を開けると、
雨に佇むあなたがいた。
髪の先から靴の先までずぶ濡れで。
突然のあなたの訪問。
それだけで、もう、言葉はいらなかった。
ただお互いに、しがみつくように抱き合った。
わたしの香水、そんなに強くないのだけれど、あの日のあなたに移っただろうか。
いっそのこと、芯まで深く染み込んでしまえばいいなんて、思ったり、思わなかったり。
「人として不完全な僕は自分勝手なことをした。」
そんなのわかったことなのに。
わたしだってそれは同じでわかっていたのに。
あなたからの何件かの通知。
業務連絡かもしれないというのに
開けないLINE。
どんなことであれ、仕事以外のことなら読むのがこわい。
これからはまた以前のように、ただの仕事の付き合いとしてやっていきたい。
たぶん、あなたもそう思っているはず。
あなたを思い続けるわけでは決してないけど
わたしはこの先結婚なんかはしないのでしょう。
だから、この思い出は日記帳に閉じ込めて、わたしの人生の中でもこんなことがあったという、心の灯火のようなものとして胸にしまっておきたい。
そして同じ灯が、あなたの中でも小さくても灯り続けていて欲しいなんて考えるのは、それさえも、許されないことなのだろうか。
テーブルの上に突っ伏して、少し色のついたようなため息をついた。
70作突破記念
「心の灯火」
7/15 20作 7/27 30作 8/4 40作 8/14 50作
8/23 60作 突破記念の続き。
これまでのタイトルを並べて繋げたもの。
内容は続いていない。
何作突破記念とか言っているがあくまで目安でけっこうてきとうに発動。
反応に関係なく自分が楽しいのでやってる企画。
インターバル的なもの。
『灯りが消えそう』
湿地で靴下濡らしてさ 泥臭い夢が涙に変わる 明日もそこにあるのかな 灯りが消えれば 眠る影帽子
夜は答えを出さない 私も沈黙になってしまう
旅立ちを感じる
初めての一人暮らしだ
心に決めたことは
たくさんある
誰かが心配している
その誰かの顔に泥を塗らないようにと思う
為せば成る為さねばならぬ何事も
私は自分を生きる
心配する誰かのために
置き配が盗まれた。
大好きなアーティストさんのCDと雑誌数冊。
怒りよりも先に、盗みましたという一報くらいくれてもいいじゃないかと思う。ふざけるなという怒りに重なって起こる不幸。災難、いつも毎年秋になる前に悪いことが起きると、心の灯火が消される様な辛いことばかりで目を閉じる。
それでも、辛すぎて心の灯火が消えそうになる度に掬い上げてくれる家族や、友達がいることを改めて実感できる良い機会だとも思う。
心の灯火
あら 消えちゃったんだ
僕の火を分けてあげるね
ゆらゆらとやわらかくて優しくなるね