人には優しげな顔をして、心はどこか冷えていた。
そんな私に心の灯火をくれた君。
それは、決して直接的でも、派手ではなくて、なにげなく振り返った最高の笑みや、素朴な寝顔、ぶっきらぼうに手渡された暑い夏の缶ジュース。
心の奥底に灯火はいつまでもいつまでも灯っていて、
私の心の内側がほんのり暖かい。
この思いを君に伝えても、君はふうんと興味がないふりをするだろう。
だから、私は書く。君に灯されたこの心で、書き続けていく。
いつしかあたたかい灯火が大きなうねりとなって、突き動かす熱と変わっていく。
ねえ、君の不器用な優しさが、何かを変えたんだ。
歩きながらいつものように冗句を吐く君の背を、夏の日差しを浴びながら、追いかけた。
心の灯火
9/2/2024, 10:21:51 PM