『微熱』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
燃え盛れば現実感がないし、冷えてしまえば生々しすぎる。
ただ燻って、ゆるく地面の感覚を遠くする、この心地の良い感覚を長く味わっていたい。
たとえば──微熱のような。
あと2日。
やっぱり何も変わらないし、書きたいこともあんまりない。
微熱
あかんあかん。
腰痛で動けなくなるわ
鼻水出て頭痛いわ
季節替わりで肌はぼろぼろ。
微熱でもあろうもんなら
大人しくしておくけど
35.6度と体温計は表示する。
無理のない範囲で
頑張るしかないかぁ。
余談_φ(・_・
寒くなって乾燥して
鼻呼吸がしにくい。
そのせいか、なかなか寝付けない。
ネットで見た、鼻の穴に装着して
呼吸を楽にする器具?が気になる。
調べてみよう。
寒い日の帰り道
冷たくてもほのかに熱い身体
気だるく眠い白昼に
熱と冷えの夢見るミルフィーユ
3つに見える家具をかき分け
見えない眼で味わうご飯
きっと疲れたのか、
今日はもうおやすみなさい。
――サメの言うことにゃ、
微熱
「微熱」
わたしには、推しがいる。
普段は、体温が少し低いわたしだが、推しを見ていると、体温が少し上がる。
それは微熱になった。
推しを応援して元気になって、お仕事も頑張ろうとわたしは思う。
熱が出たら
ただの風邪か、
インフルか、
コロナか
3パターンを考える。
市販薬で治ればただの風邪。
微熱どころか高熱になれば病院行き。
それはインフルかコロナを疑う。
菌が楽しく繁殖する季節。
抵抗する力をつけないといけないか
それとも菌と仲良くした方が
罹患しなくてすむのかな。
どっちにしろ健康でいたい。
微熱
何時もの様に、登校していたら、見慣れた背中が見えた…猫背で、少し寝癖が残っていて、ひょろ長い姿…その後ろ姿に、急に顔が火照ってしまう…
本当は、直ぐにでも、声を掛けたいのに、一度深呼吸をして、背中を軽く叩く…
少し眠そうな顔を向けて、寝惚けた声で、おはよう、って云ってくれる…
何時もの事なのに、毎朝、ドキドキしてしまう…
そして、あのひとは、私の顔が赤いのを見て、無造作に、手を伸ばして、額に当てる…口では、勝手に触らないで、なんて答えてみるけれど、本当は、すごく嬉しい…
こんな何気ない、朝の一コマに、身体が熱くなる…
【微熱】
溢れた吐息で
退屈な日々を飾り付けて
あわよくば今この瞬間だけは
僕ときみの2人だけの世界で
だれよりもきみに近い人でありたい
どれだけ時間が経っても変わらない
この甘い熱の行き先だけを考えて
今日も浮かれた熱と共に吐き出す言葉をきみに贈る
2024-11-26
何かに熱中しているときって微熱があるときぐらいに体が熱くなるけれど、最近はあの昂りを感じることがあまり無くて寂しい。
【微熱】
(朝から頭痛ッて)
気温差の影響からか最近、頭が痛い時がある
それでも学校には足を運ばないといけない
(学校休校にでもならないもんかね)
(着いたわ最悪…今すぐに帰りたい)
「おはよう」
『お、おすおすおはよう!』
この元気な人は隣の席の彼です
「朝から元気で羨ましいね」
『元気な事が取り柄だからさ』
そう言って照れてみせる彼はクラスの中心的存在
言わば陽キャだ
(陽キャ怖てかまじ今日頭痛いな薬持ってたっけ)
カバンを漁りながら朝の準備をしている と
『お前、もしかして体調悪い?』
「えっなんで?」
『だっていつも朝来たら違うクラスに行くじゃん
熱でもある?』
私のおでこに手を当てて、こちらをじっと見る
「ちょッ『やっぱり微熱あるな..保健室行こ』
初めて男子と手を繋いで!それも気になる彼!!
(もう私のライフはゼロよ〜!)
「熱上がったかも」
『えっマジ?!』
やばいじゃんなんて口にする彼がいつもより輝いて
見えるのはきっと熱のせいね
微熱
胸の奥に灯る小さな熱
冷ますことも、燃やし尽くすこともできずに
曖昧なままで揺れている
風が吹けば消えてしまいそうで
手のひらでそっと守ったけれど
その温度は、痛いくらいに僕を焦がす
言葉にすれば壊れそうで
黙れば溢れそうで
ただ、微熱のままでいる
いつかこの熱が名前を持つ日まで
僕はそっと、この心の中で育てるんだ
指先が冷たい。
頬にその指先を当てる。
仄かな頬の火照りが、指先に気持ちいい。
布団から離れられないほどのしんどさはないけれど、立ち上がるのは億劫。
だから、毛布に包まったまま、ぼうっと座り込んで、夕焼けを眺めていた。
微熱がある休日は、生温い。
時間が早く過ぎているようには見えないのに、何もできない。
微熱のぼんやりとだるい体を、時間がずるずると溢れおちる、そんな感じ。
朝から頭がぼんやりと鈍かった。
脇に固い体温計を挟み込んで、熱を測った。
微熱があった。
私はもう、休日の微熱に狼狽え、落ち込むほど若い人間ではなかった。
微熱で誰かに頼りたいと思うほどの可愛げもなかった。
だから淡々と、体温計をしまって、べちゃべちゃのレトルト粥をあっためて食べ、途中で、塩気の強いハムをちぎって混ぜ込んで飲み込んだ。
あとは毛布に包まった。
なんとなくだるい体にかまけて、スマホで動画をつけて、窓なんかを見つめた。
薬は飲まなかった。
風邪薬や熱冷ましは、なんだかお門違いな気がした。
なんとなく、知恵熱だとか、疲れだとか、そんな感じに思えたからだ。
最近は確かに忙しかった。
予期せぬ、そしてあまりに早すぎる異動があって、振り回されたのだ。
しょうがないのだ。あそこに欠員が出そうだという話は前々からあったのだ。
しかし、あちらの都合のことだったから、思うことがないわけではなかった。
思えば、今月はずっと、モヤモヤしたものが胸につかえていた。
それが今日出たのだろう。
今日は朝から、体は、膨らます直前に薄く伸ばされたフウセンガムに覆われたように鈍く、脳がぬるま湯に茹っていた。
おかげで、今日の予定はポシャった。
髪を切りに行こうと思っていたのだけど。
ついでにカフェなんかに寄っちゃったり…
勤務日の平熱の中では眩しく見えたそれらの予定は、休日の微熱の中では、魅力を失っていた。
微熱には、ちょっとオシャレなお店や外の空気を吸って歩くよりなにより、毛布の中で流し見する動画が魅力的だった。
まあ、こんな日もあって仕方ないか。
弱い痛みを訴える、ぼんやりと鈍い頭でそんなことを考える。
夕日がゆっくり傾いている。
今日が終わっていく。
空は、微熱の頬のように赤く、赤く染まっていた。
氷菓子 鍵付き扉に もたれては
私の体に 微熱残して
「微熱」
大切な人になるだろう人に
出逢った瞬間
冬になり、微熱や風邪を引きやすい季節になった
みんなも気をつけてね
嬉しそうに世話を焼くから微熱とは言い出せず
枕の下に隠した体温計が
窮屈そうにぴぴぴと鳴いた
「微熱」
いつからか、ずっと微熱が続いてる。
何だか頭がボーッとするし、目眩とか頭痛もある。
でも、日常生活に困る程ではないから、何となく放置してる。
で、この前友人と久々に会って。
昔は友人との会話って言ったら、仕事の愚痴やら、将来の夢やら、流行りもの話やら、ファッションやら。勿論メインは恋バナだった。
でも、気が付いたら最近は。
健康の事とか子供の事、何なら親の介護の事とか。
まぁ〜会話に色気がない!!
年と共に興味も移るし、生活の中心も変わる。だから当然会話の中身も変わる。
しみじみと歳とったな〜って感じるけど、でも、今の人生に、今の自分に後悔はないから、それはそれでいいと思える。
その時々を一生懸命生きてきたから、当然その時々で変わるよね?って思える。
体調は明らかに若い時より悪くなったけど、でも今の自分が好きだから、毎日をこのまま生きて、又何十年か経った時に、過去を振り返って懐かしみたい。
そして、そう言う自分でいられる様に、頑張っていきたい。
微熱
熱に浮かされるほどの
情熱が
湧き出る火種を
心にくべたい
明日は、テスト一日目。今まで勉強をしないといけなかったのにやる気が出ず今のようにタブレットを見てしまう。今もそう。本当は凄くヤバい本当にやばい。でも、いい事があった。だから、今日と明日の朝は、頑張ろう。頑張らないといけない。
ビルから出て太陽の眩しさに目が眩む。
こうして太陽の下に出たのは何日ぶりだろうか?
最近仕事が忙しく、日の出ている内に出退勤が出来なかった……
しかし今日ようやく、本当にようやく仕事に一区切りがつき、太陽が沈む前に帰ることが出来た
長かった……
この一か月、早出遅帰りは当たり前。
一週間前からは会社に泊まり込む始末。
昨日など、寝る間も惜しんで会議だった。
十分に休めない日々が続き、皆涙ながらに仕事を続けていた……
けれど、それも終わり。
今日の会議で画期的な打開策が出されたからだ。
俺たちの頭を悩ましていた問題を、一気に解決する素晴らしきアイディア。
そのアイディアを聞いて、皆が涙していた。
もちろん俺も泣いた。
これで家に帰れるからだ。
こんなに素晴らしい事は無い。
俺は感激に身を任せながら、太陽の光を全身に浴びる
俺は太陽が嫌いだった。
なんだか陽気になることを強要されているようで、陰キャである自分とは反りが合わないと思っていた。
だがどうだろう?
このすべてを包み込む抱擁を!
俺は太陽の事を勘違いしていたようだ。
太陽が、こんなにも優しい存在だったなんて知らなかった。
また泣きそうになる。
だが泣くのは後
泣くのは、家に帰って布団に包まれてから
太陽の優しさに泣きそうになりながら、家路につくのであった。
◇
次の日の朝。
小鳥たちの歌声と共に、目を覚ました。
そして木がざわめく音を感じながら、体を起こす。
なんて気持ちのいい朝だろうか?
今までの人生で一番開放的な朝だ。
隣には俺にぴったりと体をくっつけて鹿たちが寝ていた。
なんとものどかな風景であった。
鹿?
というか外じゃん。
なんでこんなところに寝ていたのだろう?
昨日の記憶を探ってみるが、家にたどり着いた記憶がない。
どうやら力尽きて、ここで寝てしまったようだ。
11月だというのに寒い思いをしなかったのは、鹿が横で寝てくれていたからだろう。
鹿の意図は分からないが、感謝の気持ちでいっぱいだ。
俺が起きたことに気づいたのか、鹿たちが体を起こし始めた。
鹿たちは、生きている事を確認するように俺を見る。
「ありがとな、おかげで死なずに済んだ」
俺の言葉を理解したのかしていないのか、鹿たちは急に俺に興味が失せたかのように離れ始める。
と思いきや、鹿たちは一か所に集まり、そこで俺をじっと見つめていた
鹿せんべいの無人販売所であった。
「あー、お礼に食わせろって事か」
そうして俺は、持ち合わせの小銭で買えるだけのせんべいを買い、鹿たちにくれてやる。
「しかし、いい天気だなあ……」
すでに高く登っている太陽の下で、俺は無断欠勤の言い訳を考えるのであった。