『微熱』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
微熱
幼い微熱の貴方
一緒の布団が
あったかい
この作品は面白い
しかしまだ見始めたばかりなので
そこまでハマっているわけではない
本当に面白いかどうかも
もう少し続きを見ないと判断できないが
それでも、好みであることに違いはないし
これは自分が気に入るタイプの作品だ
たぶん、ここからつまらなくなることはない
今はまだハマりきっていなくとも
すぐにハマるだろう
一方で、すでにこの作品が好きではあるが
まだ強い熱意を持っているわけではない
言うなれば、微熱を帯びている状態だ
これからどのように自分の熱量が上がっていくか
楽しみである
会社帰り
寒気が酷かった
帰宅して熱を計る
38℃
微熱だ
くしゃみをした
微熱で会社は休めない
明日会社に行くのがしんどいが
私は熱冷ましを飲んで
お風呂に入って
寝ることにした
昨日の残りのカレー
食べる気にならず
放っておいた
一人暮らしして
初めて風邪を引いた
横になっても眠れず
しばらくゴロゴロして
いつの間にか
眠りについた
僕はよく風邪をひく。たまに微熱じゃあ済まされないくらいひどいモノがある。小学4年生の時は心筋炎で入院。去年はインフルエンザで3日間寝込んで。
心筋炎、インフルエンザ、花粉症持ち。僕は病気に恵まれているなあ(そんな表現はないと思う)。微熱というと、37.5℃くらいか。コロナの頃に毎日体温を計らされた時が懐かしい……。だから休みたい時は37.4℃くらいを書いたりして。あるあるかな?どうかな?
心筋炎は40℃(くらい)。インフルエンザは39℃(くらい)。まあ、微熱じゃあない。本当につらかったから。同じような経験した人も、まだ経験していない人も、39℃はキツイ。40℃はもっとキツイ。
微熱には気をつけて。病気で入院にはもっと気をつけて。心筋炎で小学4年の3学期は全部終わったから。
【微熱】
いやいや家で寝てろ
来るなよ
真面目だなぁ
#微熱
振り向けば
あの日の傷が
未だに疼く
幼い恋 真っ直ぐな思い
言葉にならないキモチは
微熱に浮かされ続ける
初恋の中の愛おしいワタシが
そこに在る
【微熱】
会うたび、貴方は格好良くなって私の瞳には映ってしまう。いつの間にか私の頬は熱く朱みを帯びる。だけど、この気持ちが恋なのかただの尊敬なのか今になって分からなくなってた。
どうして?
あんなにも好きが溢れていたのに…。
貴方の心が解らないのが不安なの?
どうせ私なんて好きになってもらえないと思うから?
私はただの実験対象でしかないの?
最近、貴方が格好良く見えるのは貴方が私ではない誰かに心を奪われているからだと思った。
それを考えると私の心は落ち着かない。
貴方の気持ちが知りたいです。
そうすればきっと私のこの気持ちも救われるのだろう。
軽い微熱
軽い発作だ
こんなの全然普通にあること
あんなやつのせいじゃない
わたしがあいつのこと
意識してるなんてあり得ない
少し触れただけなのに
会話しただけなのに
からかわれてるだけなのに
好きなんて訳ないよ
好きになったら負けなんだから
嫌だよこんなの
わたしは認めない
低くもなく高くもなく
微熱。
元気かと言われたら元気で
しんどいかと言われたらしんどい。
微熱。
微熱
何となく体調が悪い。
熱を測ると37度だ。
どうせならもっと高くなって欲しい。
そうしたら堂々と休めるのに。
〚微熱〛
彼とキスをした。
僕は動けなかった、つぎの瞬間。
彼はそこにはいなかった。
「微熱」とかけまして
「隊長発案のクソ作戦により全滅した」と解きます。
その心はどちらも「体調/隊長」が悪い。
【微熱】
熱に浮かされた意識で君の姿を見た
こんな時にしか夢に出てきてくれないなんて酷い人
微熱
「あーなんか熱っぼいな。」
リビングに入ってくるなり、誰に言うでもなく、独り言にしては大き過ぎる声量で夫が言った。
電子体温計を見つけ出し、おもむろに脇に差し込む。
私は撫でてくれと付き纏う犬の背中を優しく撫でてやりながらチラと夫を見た。
ピピッと電子音が鳴り、体温計を引き抜く夫。
「やっぱりかー、三十六度七分。うん、熱があるな、微熱だ。」
夫は満足気にこちらを向き、体温計の先をチラチラ振ってみせる。
私はその姿を見て無性にイライラしてしまった。
この感情に名前を付けたい。
どうせろくな名前にはならないだろうけど。
足元では、犬がまだ私に撫でろと催促し続けている。
お題
微熱
『微熱』
始まりはきっと、微熱みたいな柔い恋だった。
「好きだよ」
自分の口から出た言葉に驚いて、その後すぐに目の前で呆けた顔をしている君を見つめる。
あ、かわいい。じゃなくて。
「……え」
みるみるうちに紅くなるその顔よりも急速度で自分の体温が上がるのを感じた。
「あ、えっと、ちがくて!」
何が違うんだよと言う感じの言い訳を連ねる。
君の顔はまだきょとんとしたままだ。
「私のこと、好きじゃないの?」
「それは好きだよ?」
咄嗟に出た言葉に心の中で頭を抱えた。
いい感じに誤魔化せるところだったじゃん。今。
僕の手と共鳴して震え始めたグラスを放す。
どうにかしないと、と思考を巡らすけれど、出てくるのは浮気男さながらの言葉ばかりだ。
「私も好きだよ」
そんなことを考えていたから、反応が遅れた。
たぶんさっきの君と同じような表情をして君を見つめる。
え、今、何て言った?
「私は君のこと、ラブで好きだよ」
君はどうなの?
世界が揺れる。
空間をいつもよりゆっくり流れた言葉が、僕の細胞に染み渡る。
頭はパンク寸前だけど、次にしなきゃいけないことはわかった。
僕と同じ少し微熱を持っているかのようなその手を握って、熱を宿した瞳を見つめて、もう一度始まりの言葉を紡いだ。
「ポリニヤ」
テーマ「微熱」
ショートショート ユーモアファンタジー
「常に10人体制で動く、1人にならないようはぐれるなよ!」そう言われて育った、雪国ではこれが当たり前だ。だがその日は1人で動きたかった。俺は集団が苦手だしな、とはいえ危ないことも分かってる。
俺は動物の観察が昔から好きだった。いつか動物の生態に迫るカメラマンになるのが夢で、紆余曲折ありながらも友人の協力も経てようやく夢が叶ったんだ。その友人も同じ仕事を志していた、今や命を預けられる仕事仲間だ。本当はその日は1人で狼の観察に行きたかった。俺が観察し続けている狼の群れが稀に見せる狩猟をカメラに納めたかったんだ。1人でなければ狼に気付かれてしまう、いや1人でもなかなか難しいものだ。しかし、いいと言ったんだが、友人が心配性で付いてくることになった。
なんせその群れの狩猟は特別で、類を見ない。1人では危ないんだとさ。友人はいちどその群れの狩猟を見たことがあったんだが、カメラに収めることは出来なかったらしい。俺はその友人からその話を聞いた時、心が躍った、狼の中には川を利用して狩猟する群れがいると言うんだから。カメラマンとしての血が騒いだ。見ないわけにはいかない。だが、友人はどうしてカメラに収められなかったのか、危険だったので離れることしか考えられなかったと言うだけではっきりと答えようとしなかった。まぁ川を利用する狩猟以外にも何かあるのかもしれない、あってもおかしくない、そう思った。そしてそれは正解だった。もうあの場所へ行くことは出来なくなった。その場所は山奥の見渡す限りが雪に覆われている地域にある。そんな雪景色の中、凍らずに流れ続ける川がある。ユーコン川といった。氷点下−40°でもその川がなぜ凍らないのか、俺は知っていた。ポリニヤという領域だからだ。地熱の力によって川の底は暖かい、表面は凍らずに不凍川となる。ポリニヤは動植物にとって重要な場所であり、鳥や哺乳動物が餌を見つけたり、生息地を利用したりする場として知られている。俺の目をつけている狼の群れはこの川を利用して狩猟するようだが、よく考えてみればこの川に寄ってきた動物を狩っているだけのようにも思える。だが、これもまたこの不凍川のある場所でしか見られない特別な狩猟なんだ。本当に特別な狩猟だったんだ。あれはユーコン川にやってくる生半可な動物を捉えるための狩猟じゃなかったのさ。鹿や熊、魚が目当てではない。狩猟によってあれを無力化し自分達の縄張りを守ろうとしていたんだ。あれはバカでかい氷のゴーレムのような見た目をしていた。狼たちはあれを追い払うために川に近づいてきたところを狙って攻撃をしかけていたんだ。だが、それは何度も失敗に終わっている。そばにいた友人はこれを知っていたに違いない、なぜ俺に言わなかったのか。それは単純で見たものを信じられなかったようだ。そのゴーレムと思わしきものは
その日が近づくにつれ、郡司は段々と落ち着かなくなってきた。
そわそわとした気分のまま、あちらこちらをふらふらふらふら出歩いて、どうしようもない気持ちをどうにもできず、歩き疲れてへとへとになって部屋に戻ってくる。それを何度も繰り返した。
ベッドに寝転んで、寝てしまおうと思えども、神経だけが昂っていて、すぐには眠れずに周囲の生活音が耳に入ってくる。
時折、ケータイが震えるので、逸る気持ちを抑えながらも画面を開くと、それはただの友人からの誘いだった。無視はしないが、がっかりしたのは事実だ。
その日はもう、細やかな物音にですら耳が嫌でも反応してしまう。
こんこんと玄関の方からノックが聞こえてくる。遠くの方から「高千穂くんいる?」という声がする。
一気に血流が動き出したのか、一気に熱くなってきた。特に顔の辺りが湯気でも出てるんじゃないかって思うほどに、熱い。
枕に顔を押し付けて、郡司は玄関扉の前にいる彼女に向かって、開いてる、と声を張り上げた。
しばらく間があってから、ほんとだ、というつぶやきが聞こえた。扉を開ける音は聞こえなかった。
床が軋んで、静かな足音が自分の居場所に近づいていく。ふ、と足音が止まった。背後に気配がする。緩慢な動作で郡司は寝転んだ。
心配そうに自分を見下ろす彼女と目が合った
「高千穂くん、どうしたの。風邪引いた? 大丈夫?」
「……いや、何も要らねえ。別に風邪引いたとかじゃねえから」
「ほんと?」
眉根を寄せて彼女は郡司の顔を覗き込んだ。また彼の顔が朱色の染まっていく。気づかわしげに首を傾げる。
「……なら、いいんだけど」
ふうとてのひらを頬にあてながら彼女は溜息をついた。
「あのね、高千穂くん」
きょろきょろと辺りを見回すと、いつの間にか郡司は向こうの隅に立っていた。
「無理しないでね」
「大丈夫だって」
「なら、何でそんなところにいるの」
「それは、まあ、気にすんな」
「気にすんなって言われても……」
困ったように彼女は眉を八の字にした。しばらく、じいっと郡司を見つめていたが、彼は梃子でもそこから動かぬらしいと悟ったようだ。
すっと立ち上がると、音もなく郡司との間を詰めていく。
心臓が早鐘を打つせいで、何だか頭がぽーっとしている郡司は、気づいたときには真正面に彼女が立っていて、思わず出そうになった悲鳴を呑み込んだ。
彼女は手を伸ばすと、てのひらで郡司の両頬を包み込む。あと少しでキスできそうな距離。
「お誕生日、おめでとう。高千穂くん」
そうささやきながら、彼女は手を放して離れていく。
「あのね、プレゼントなんだけど――」
「待ってくれ」
彼女の言葉を遮るようにして、郡司が声を上げた。真っ赤な顔は治っていない。
「あのさ、月読サンにお願いがあるんだけどさ……」
「なあに?」
「……俺のこと、名前で呼んでくんない?」
彼女は目をぱちりと見開いて、それから菫のような可憐な微笑みを浮かべた。
もう一度、手を伸ばして彼の頬にふれる。彼の体温がてのひらに伝わってくる。郡司くん。顔を近づけてささやいた。
湯気でも出ているんじゃないかと思うくらい、郡司の顔が真っ赤っかになった。ぶわっと血流が逆流したようなそんな勢いで、顔が熱くなっていく。心臓がばくばくと動いているを感じる。心臓からこんな音がするなんて、一駅分全力でダッシュしたときぐらいだ。
「郡司くん」もう一度名を読んでから、彼女は照れ臭そうにはにかんだ。「ただ名前を呼ぶだけなのに、とてもとても恥ずかしいね。何でだろ」
ふふ、と口元を抑えたその姿がとても愛おしくて、郡司は彼女を強く抱きしめていた。
微熱
(お題更新のため本稿を下書きとして保管)
2023.11.27 藍
心配で心配で家を訪ねる。
「大丈夫、もうほぼ熱下がったから」
ほぼってことは、下がり切ってないじゃん。
お大事にしてね。
#微熱
体温計が平熱より高い温度を指したことを喜んでしまうような日々の残り物が、まだ生活の端にあるような気がしていた。目を閉じれば眠りにつけるけれど、明日を迎えたくなくてブルーライトを頼った。
一度、二度、三度、目覚めては走り下りる夢を見てついに目を覚ます。夢では何度起きても焦れたのに、動かない体を以て現実感をやっと得る。不適合を露呈させないことが善いことだとするなら、怠惰のレッテルは盾だった。
微熱みたいなズレだった。怠いような気分が続いていた。永遠に続くわけじゃない日々に、残量が足りて良かったと思う。