『微熱』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
あなたの 微熱を感じる距離に
私は居ても 良いですか
少しだけふわふわして
少しだけ体が云うことを効かなくて
でも、動けるから大丈夫って
私は云うのに貴方様は
無理しちゃ駄目だって云う
頭ではいいや甘えだって想うのに
心はずっとそれを望んでたから
貴方様に抱きついてしまうのです
―微熱―
目覚ましより先に目が覚めた
もう一度寝付こうか迷ったけど、
喉の渇きに耐えられそうになくて、
仕方なく上体を起こす
腹筋と腕にぐっと力を込めると、
視界に壁が映った
…と思ったら、
体を起こしていられなくて、
またベッドに倒れ込んでしまった
視界に映っていた壁が、
下にスワイプされたかのように、
視界にの下の方に消え、代わりに天井が見えた
低反発の枕にもろに着地した頭は、
揺れたせいなのか、脳が揺さぶられるように痛む
痛みに顔を顰め、思った
あぁ、やらかした…
昨日、寝坊してしまって、慌てて家を出たけど、
あんなにも寒いと思ってなくて、
何も上着を持たずに学校に行った
中に入ると少し寒さは落ち着いたけど、
昼になるにつれ雲行きが怪しくなり、
下校時刻になる頃には既に雨が降っていた
上着も忘れてきたのに、傘を持ってる筈もなく
雨に濡れながら走って帰った
雨自体は弱かったものの、時雨だったので、
こんなことになってしまったのだろう
ベッドに手を付きながらゆっくりと
起き上がり、そのままゆっくりベッドを降りた
このご時世ということで、いつも机の隅に
置いてある体温計を掴み、脇に挟んで熱を測った
熱くも寒くもないから、
せいぜい微熱程度なんだろうけどな…
少しすると、私以外に誰もいない部屋の沈黙を
体温計の音が破った
点滅する数字に目をやると、
〈37.4℃〉
ん〜…頑張れば行けそうなんだけど…
…学校どうしよう
熱なんてもう何年も出してない。
最後に熱を出したのはいつだったか。
思い返してみると、6年も前だった。
あの時、ひとりぼっちだった私は
微熱で3日休んだあと、ようやく学校に顔を出したとき誰もわたしを見向きもしないことが寂しかった。
自分がいてもいなくても何も変わらない世界を実感させられた。
何日か休むと、友達がわらわらと集まってきて、心配の言葉をもらえる、あの子に嫉妬したりした。
なんて、昔のことを思い出してちょっと笑っちゃう。
6年も経てば笑っちゃうくらい、ちっぽけな話だ。
『微熱』
短い小説 『微熱』
無限に草原が広がり、太陽がポカポカと照っている心地よい日。人間含め、生物はこの日ものんびりと暮らしていた。
人間は他の生物と比べ、毛が薄く、これといった能力もないため、常に集団で行動しなければならなかった。
一人バタリと倒れた。周りに仲間が群がる。おでこを触ってみると少しばかり熱かった。
そういえばここ数日食べ物もろくに獲得できず水もろくに飲まずで歩き続けていた。倒れる人が出てくるのも当然だ。
医療の“い”の文字の一画目も発達していない時代。微熱すらも大事であった。
群れの中に治療法を知っている者がおり、前に出てきた。
彼は藁の入れ物から木の実やらどんぐり、薬草やら取り出し、それらを自分の口に入れた。しばらく咀嚼した後、地面に大きめの木の葉を敷き、その上に全部吐き出し、少しずつ患者の口に入れた。
数時間すると患者はむくりと起き上がり、すっかりと元気を取り戻した。
今では有り得ないようなことだが、当時はこれで治ると信じられていた。プラセボだとしても、これはある意味効果絶大だったのだろう。
目が合うと嬉しくて
おしゃべり出来ると夢中で
また明日ねって
背中をたたき僕を追い抜いて行く
君の行動
全てに僕は紅潮する
微熱
微熱かなと思いつつ、夜まで勉強したけど、帰って測ってみたら38度を超えていた。だんだん体がだるくなって寒気もしてきて寝付けなかった。あの時測らないでいたら、今動けていたのかな。
追伸 コロナだったから測らなくても動けなかったね笑笑
冷える朝
気だるい微熱
ベッドの中
今日はこのまま
パジャマの休日
[体調不良のため本日20時-ラストおやすみ頂きました。どなたか変わっていただける方いらっしゃいますか。]
アルバイト先のLINEグループでそう送る。
10分後
[体調不良って何!?熱?大丈夫?]
そうやって個人LINEをくれる好きな人。
[微熱だから大したことないと思うけどこのご時世だからね…]
と返す。すると突然電話が来る
「どうせ暇ですよね、電話しましょ。体調は?」
と。
あぁ今日もやっぱり好きだ。
微熱
風邪から出る
ストレスから
考えた熱
ゆっくり休めますように
ふと、君のことを思い浮かべる
優しく甘ったるい夜を思い返す
こんなに寒いのに
少し熱くなってしまった
《微熱》
68歳母の誕生日パーティー
昨日、実家に行って母親の誕生日パーティーをした。
近所の焼肉屋さんでランチをしてから、母と私と旦那と小学校1年生の息子と4人でささやかなボーリング大会をしに行った。
レーンに着くと、待ってましたと言わんばかりの満面の笑みで隣のレーンのアマチュアボーダーの人が私達に話しかけてきた。
彼はユニホームを着ていて、通信で大会に参加中の様だった。最初から最後までずっと私達に話かけてきたのはマナーとしての社交辞令でなのか、1人で手持ちぶたさだったのか。
最初は警戒したが、嫌な感じがしなかったのでほどほどの距離感で接していたら最後にプリクラのコインをくれた。
何だかラッキーだったのかな。
不思議な体験。
母からはお土産に、りんごやみかんをたくさん貰って帰ってきた。
翌朝は朝は少し寝坊をして、気づくとお腹が空いた子どもがお菓子パーティーをしていた。
急いで、カーテンを開けると眩しいくらいの日差しが差し込んできた。
北の部屋のカーテンも開けに行くと、さっき開けた南の窓から風が入ってくるのを体感した。
急いで朝ごはんを用意して、次に子どもが「お腹が空いた」と言う時の為に備えて久しぶりにりんごの皮を剥いた。りんごの皮を剥くと、ちゃんと生活してる感じがする。
丁寧に生きてるように一瞬感じるのが好きだ。
それは忙しい時が多くて、りんごを腐らせてしまう事もあるからそう感じるのだ。
恋愛も仕事も生活も、忙しいと雑然としてしまう。
新しい職場にはまだ馴染めていないが、何だか活力が沸々とみなぎってきているのを感じる。
たまには、のんびりと過ごす休日もいいなと感じる朝だった。
テーマ“微熱”
生まれて初めて恋をした。
いや、恋と認識した。
見つめているだけで
声を聞くだけで
胸の鼓動が高鳴る。
まるで、風邪の初期症状のように
頬が微熱を纏う。
……本当に風邪かもしれない。
微熱
私は風邪を引きやすく、よく微熱が出る。
体は辛くないけれど、一応学校を休まなければならない。
みんなが頑張って勉強している中、
家でゲームをする時の優越感たるや。
あーだるい。
頭が重くて体が動かない
「ちゃんと寝とくのよ。おかゆ作ってくるから」
そう言ってドアを閉める母
鳥の声が聴こえる爽やかな外
学校のチャイムが遠くから微かに聴こえる
ちょっと優越感
微熱
どうせ微妙な試合だろうと見逃してしまった初戦。
結果はまさかの逆転勝利。
思えば、開催前は冷ややかに見ていたが、いざ始まると微に熱がこもってきた。
いや、もはや高熱だ。
今夜は見逃さない。
微熱って「び」って最初の音が可愛い気がするけど微熱自体は全然可愛くない。
わけもわからず手をのばし
心のままにやってみる
湧き上がる疑問を楽しみながら
逃げていく熱を閉じ込める
/ 微熱
ぼやっとした意識の中で私の額に手が触れる
少し冷たくて、でも安心する手。
頭に持っていかれてポンポンと私の頭を撫でた。
「ちょっと熱があるみたいだね 今日は学校休もうか」
頭のすぐ上、そんな声がした。
ジリリリリリリ
正直聞きたくもない目覚ましの音で私は目を覚ました。
…けど眠い
「別に今日は急ぐこともないし…ね」
とか言って欲望に負けた私は再び眠りの世界に落ちる。
「それに何だか体が重かった気がするし」
いつもの言い訳。でも、やっぱりしといた方がいい。
変な罪悪感に襲われるよりか全然ましだし
ピーンポーン
呼び鈴の音で再び目を覚ます。
嫌な予感がしておそるおそる時計に目を移す。
8︰15分 完全に遅刻だ
まあ人間もう手遅れな時には返って冷静になるものだが…
と変なことを考えて
遅刻の理由を考えながら玄関へ向かう
ガチャ
「え、まだパジャマじゃん もしかして寝坊した?」
「こんな時間にうちに来てるさやかに言われたくないん
だけど そっちも遅刻?」
「うん、そうそう ギリギリ電車が間に合わなくてさー
で、なんかもうめんどくなっちゃったから…」
「こっちに来たと」
「そ、正解!」
まったく能天気なもんだよ、こっちは絶望の起床をしたっていうのに、、、
と言うか、私も遅れてる前提なの腹立つんですけど
「あれ、ちょっと顔赤くない?」
「え、そう?」
さやかの手が私の額に伸びる
「…よくわかんない」
「わからんのかいw きのせいでしょ」
「いやいや、絶対赤いって」
「えー、じゃあ体温計ではかってみる?」
「うち持ってるよ」
「なんでやねん」
「まぁまぁ、細かいことは気にせずにさ」
ピピピッピピピッ
37.4℃ いつもよりかはあるかな?って感じ
「えー、熱あるじゃん」
「でもそんなに高くないし、休むほどではないよね」
「いやいや、悪化したら困るし、今日は休もうよ」
「…………絶対あやかが休みたいだけじゃん」
「あ、バレた?テヘッ」
「テヘッじゃないよ」
「まぁまぁ私ちゃんと看病するから! ベット行こ!」
さやかに押されて私は家の中に入った。
いつもならさやかを連れて学校に行くけど、今日はちょっとだるかったし、たまには休んでもいいかなとか思ったんだ。とりあえずベッドに横になると遠くでさえかの声が聞こえた。
「すいません。2年3組上田さやかなんですけど、ゆうか
えっと夜神ゆうかです。2年1組の はい。ゆうかが
ちょっと熱を出してしまって……37.9℃です。
はい、それで親も忙しいそうなので、私が看病します。
はい。ありがとうございます。はーい」
ちょっと不思議な感覚がした。熱があってふわふわしてるからかもしれないけど、懐かしく感じた。
「ふー疲れた〜 親のやってるの真似たけど緊張した笑」
「そっか〜 あ、それと熱勝手にあげたでしょ」
「うん笑 だって、そんぐらいならこいとか言われたら
どうするの?」
「そうだけど、」
「あははっ あ、私ご飯作ってくるね」
「え、ありがと」
「うん、いいよいいよ。寝てて」
コトコト グツグツ トントン
聞こえるのはそんな音だけ。まだ明るい学校がある日ベッドに横になって寝ている私。やっぱり不思議な感じがする
でも…今日ぐらいいい まだここから帰りたくないから
♯微熱
昔から、白黒ハッキリさせないと気がすまないタチだった。
好きか嫌いか。
嫌いな人に笑いかけるなんて、考えられなかった。
するかしないか。
夏休みの宿題は、始業式前日に泣きながら仕上げた。「しない」という選択肢はなかった。(偉そうにいう事ではない)
合法か非合法か。
警察に怯えて暮らすのはイヤだった。
ある意味クソ真面目の小心者。
しかし、大人になり、この世の大半がグレーゾーンでできている事を、少しずつ理解した。
生き方が、楽になったといえば楽になった。
それでもだ。
このコロナご時世、微熱の定義はハッキリしてほしい。というか、ちゃんと数字化した方が良くないか?
#微熱
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