『待ってて』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
待ってて
君がどこで泣いていても
僕が見つけてあげるよ
大丈夫
君は随分せっかちだから
大事なものを詰め込んだ
ポケットから ひとつ ふたつ
転げ落ちても気がつかないんだ
ピンクのちりめんで包んだお守り
雑誌の付録についてた何かのフィギュア
しなしなになってしまった四葉のクローバー
ソーダ味のしゅわしゅわキャンディ
無くしたと知ったら
ひどく泣くくせに
僕は少しぼんやりだから
みんなよりゆっくり歩いて
大人たちには見えない宝物を
ちゃんと拾っておくからね
だからどうか
僕をおいていかないでよ
『待ってて』
「いい子に待っててね!行ってきます!」あなたはそう言って慌ただしく家を出た
彼女が言った「待ってて」は、待っていてから「い」が省略された話し言葉だ
私は彼女よりも、深く言葉の意味を理解することができる
だが、返事はできない、そう命令されていないからだ
じゃあ何故、命令されていないと返事ができないのか、それは「やばい!スマホ忘れた!アンちゃんスマホ鳴らして!」
「かしこまりました」
「ブーッ」 私がアンドロイドだからだ 「ブーッ」
「あったぁ!ありがとうアンちゃん!」
どういたしまして
待っててねすぐにそっちに行くから。そんなことを言う君の手を握ってこっちに引き上げた。君は何でと泣いて訴えた。だけど理由はなかった。ただ君を見捨てられなかった。待っててね理由、君が行ってしまう前に見つけるから。
もしも
あなたの心に
ほんの少しでも
余白があるのなら
わたしの想いを
書き入れることを
許してはくれませんか
たったの一行
一行だけでいいのです
「待ってて欲しい」と…
# 待ってて (37)
―待ってて、この場所で。
そう言われたのは何時の日か。
焼きごてを押し付けられたかのようにじんわりと心に永遠に残るその言葉は二十年前に亡くなった彼女の言葉だった。その時はどうも現実を受け止めることが出来ず、じわじわと流れる点滴をただ見つめることしかできなかった。
彼女は私にとって命の恩人だった。私はこの世界の人々に絶望して夜中、はしからとびとりようとしていた。そこに現れたのが彼女だった。彼女は泣き出した。私は不思議だった。どうして今日、今会った人のために泣けるのだろう。この人は優しい人だ。それしか答えは見つからなかった。ああ、まだこの世界には暖かい人がいるのだ。そう思った。
さて、そろそろ寝る時間ではないか。なぁ、×××今日はお客さんが来てくれたんだ。君の話をしたよ。今日もずっと動かずに隣にいてくれてありがとう。ここはとてもいい所からね。木は20年と1度も葉を落とさないから夏も冬もいられる。でも今日は少しばかりいつもよりも寒いね。あぁなんだか眠くなってきたよ。「おやすみ。×××。」
「約束、守りきれたよ。」
お題:待ってて
―――待ってて。
もう少ししたら、倒れてもいいから。
今は"少し"我慢をしてね
自分。―――
待ってて
3年くらい前の話
会社に、知らないおばさんが
トイレを貸して欲しいと入ってきた
すぐ近くにコンビニがあるので、そこで借りて欲しいと案内した。
また仕事に戻った、が、ふと気づくと、先ほどのおばさんが駐車場にある車を開けようとしている
何だこの人は?
さすがに気になり、声をかけてみた
その車は私が乗っている車ですけど!
おばさんは、「ここにこの車で連れて来られて、ここで待っていろと言われた」
と言う、
車の中に荷物があると言って開けようとしている
よく見ると荷物を何も持っていない
はてさて、この人は何を言っているのだろう?
まだまだ若く見えたが、やはりボケなのか?
少し話を聞いてみた、まともに話す時もあれば、急に恐怖心をあらわにする
私はおばさんにちょっと待っててと、促し、警察に電話した
私は介護の経験がなく、痴呆などの身内もいなかったので良くは分からないが、
家族は大変だろうとつくづく思った。
まだ伸びしろがある。
まだこんなもんじゃない。
まだまだ世界は広がる。
もっと力をつけて書きたいから、年月よ。
まだ待ってて。
まだ私は老いない。
焦らせないで。
時よ、進むことをまだ待ってて。
もっと書きたい。
よい話をもっと書きたい。
「待ってて」
どんな山奥でも海外でも宇宙でも異世界でも、
必ずきみを迎えに行くから待ってて。
「待ってて」
君が独りで冷たい雨に打たれていたら
すぐ迎えに行ってあげるね
「ちょっと、そこで待っててね。」
そう言って、あの方は過ぎ去っていった。
通行人たちが、不思議な目でこっちを見ている。
そんなに、僕はおかしいのか?
雨が降ってきた。
まだ、あの方は戻ってこない。
雨で体が濡れた。寒くなってきた。
あの方は何故、僕をこの茶色い箱に入れたのだろうか?
普段、あの人を待つときは家なのに。
一人の通行人が、僕の上に傘をおいた。
「ごめんね。お兄ちゃんが犬アレルギーだから、飼えないの。」
そう言って、去っていった。
「犬アレルギー」が何か、僕には分からなかった。
きっと、あまり良いものではないのだろう。
雨がやんでききた。
でも、さっきの雨のせいか、少し体調が悪くなった。
まだ、あの方は戻ってこなかった。
夕方になった。
スーツ姿の男性が、二人来た。
僕は、よくわからない施設に連れ去られた。
それからの記憶は殆ど無い。
とにかく苦しい思いをしたのは覚えている。
そして、気づいたら此処にいた。
待つくらい犬にでもできる
なのにどうして私にはできない
そう母に尋ねたことがある
答えは簡単だった
私が犬ではなかったから
#待ってて
『今日は少し遅くなるよ』
暫くして飛んでくるお疲れ様のスタンプ
このリズムが僕は心地いい
いつの間にか習慣になった君との通話も
今ではもう無くては寂しくなってしまった
繋いだ瞬間けたたましく鳴る機械音に
僕はギョッと驚く。訊かずにはいられない。
「何の音?」
「ミキサーの音」
「なんで?」
「いちごミルクが飲みたくなって作ってた」
僕は笑う。君の奔放さを愛しく思う。
「美味しい?」
「うんま!」
「良かったねぇ」
君は笑う。
ああ、この感じだと思う。
この空気がたまらなく僕を安心させるのだ。
今日は早めに終わったから
いつもの時間に待ってて
お題《待ってて》
出せない手紙は灰になって空に舞う。
言の葉を綴っていた時あんなにふわふわした気持ちは、もうない。
彼は光だった。
教室の中で輝くあたたかい光。
夢見てた世界に少しでも近づきたくて、笑顔の綺麗な彼にはじめて手紙を書いた。――でも。彼の傍で笑う美人で明るい花村さんが隣にいるのを見たら、涙があふれて止まらなかったんだ。
ありったけの勇気をかき集めて書いた手紙でも、叶わない夢。
――またいつか。
手紙を書けたら、今度は渡せるかな。
【待ってて】
彼が来ない。
かれこれ一時間は待ったのに
もしかして事故に?とは思ったが
それは考えづらい。
甲高い通知音が鳴った。
見てみるとそれは彼からのもので。
「ごめん、遅くなる!
明日友達の妹の誕生日みたいで
そのプレゼント選び付き合ってたら
約束の時間過ぎてた!!
待ってて!」
…全く。
あいつというやつは…
以前なら十分前行動をして
「いい会社に勤めるには
まずは十分前行動が基本だからね」
とか自慢げにしていたくせに
今となってはだらしがないったらありゃしない。
まぁ
大好きなんだけど
【待ってて】
【待ってて】は
大好きな
スキマジカンの
曲。
【待ってて】を
聴きながら
いつも
待ってる。
遠くて逢えないのは
ただの言い訳。
トイレ編
娘 【もう早くでてよ!!】
父【待っててくれ!今、大なんだ!!】
娘【私だって漏れそうなんだから!】
なんか一般家庭のあるあるかなと思っています(笑)
題名【待ってて】
待ってて
子供のころ、幼なじみの友人と
オリジナル手話をいくつか作って
手話で会話をしていた。
離れていても、大きい声を出さなくても
伝えたいことを伝えられるように。
その一つに、一緒に下校するため
教室前の廊下で待っていると、
ホームルーム中の友人が
『もうちょっと待ってて。ごめん。』
と手話をしてくる。
こっちは『オッケー。待っとく。』と返す。
そんな、自分たちだけの手話で
自分たちの世界を楽しんでいた。
中学生になると、違う部活に入ったのも
あり、それぞれ違う友人が増えていき、
一緒に下校することも、自分たちの
手話で会話することもなくなった。
少しずつ関係も離れていき、お互いの
こともわからなくなっていった。
子供のころとは少し関係が変わったが、
それでも幼なじみは大切な友人に
変わりはない。
待つ
自分ではどうしようもなく
他の誰かや時間に任せ
細い光の糸を握りしめ 信じる
楽しみに 不安に 焦れながら
だから
「待ってて」のことばは
優しい約束じゃなきゃ だめだよ
「待ってて」
#16
「待ってて」
私も追いついてみせるよあなたに
あなたと同じにはなれないけれど
だからどうか進化の時を待って
あたたかく見守っていてね