『届かぬ想い』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
かつては一人でもいいと思ってた
他人と暮らすなんて
もう無理だと思ってた
付き合ってみても
私の想いは届かなかった
一人を覚悟していた
奇跡が起きたんだよ
届かぬ想いは
ひょんなことから
あなたに届いたんだよ
嬉しいことも
楽しいことも
やっと色付いて
現実になった
今、私の想いは報われました!
薄暗い明け方に伸びた陰を掠める風は、部屋の花瓶に生けてある萎れ欠けた水仙の瓣を煽り壁に映り揺らぐ影はとても幻想的なもので何度も諦め忘れようとした想いが混み上げてくる。
これは、一生伝えられない。
仮に伝えられても報われない恋。
そう分かっていても毎日。
毎日ずっとずっと君の事を考えてしまう。
ふとした時に呼吸が出来なくなるほど君の事が好きだと胸が熱くなり締め付けられる。
「(あーあ、、また泣いてる、、)」
これが夢ならと何度思った事だろう。
ずっと2人で一緒に笑っていた筈の私は、本当はずっと1人で泣いていた。
全身を鎖で縛られ重りを括り付けられた挙句、深く暗い水の底に沈められる樣な感覚が蜘蛛の巣みたいに気持ち悪いほど纏わり着いてくる。
友達、性別、家族、社会、どれだけ想っていても越えられない障壁。
この混沌とした人生を何度繰り返せば、私達はお互いに想い合う事が出来るのだろう。
たった一つの想いに悩み苦しみ涙を流す私は、この世界にとっては小さい存在。
もし、この世に神様が存在するなら私は
「三奈子と、、」
だなんて、また涙を零す。
あの子が幸せならそれで良い。
「私は友達、、ずっと、、」
片想いを何年も引き摺る自分が馬鹿馬鹿しい。
「あー、今日も学校か、、」
朝日が昇り燻んだ雲が泛ぶ空の下には、互いに惹かれ想い合う2人の少女が居た。
泣き声がする
恨みの声 哀しみの声 後悔の声
行き場を失った悲しみか? 叶わないことへの怒りか?
想いの強さは変わらない
運びたかったなぁ
さぁ、もうおかえり
ここは悲憤慷慨の郵便局
ここにいては狂ってしまうよ
君はここには来ないでね
迷える幼子よ
僕はなぜか泪を流していた
#届かぬ想い
僕にたくさんの言葉を伝えてくれたあの人は
気が付いたら僕の前から消えてしまった
僕の中で積み重なった言葉達は
吐き出す事もあの人に返すことも出来なくて
【2023-04-15 - 届かぬ想い】
はーい、新入りの皆さん、揃いましたね。揃ってなくても始めます。
皆さん、「想い廃棄課」へようこそ。
廃棄なんてマイナスなイメージしかありませんが、ここが我が社のある種の花形であることは、きちんと企業研究してくれた皆さんならご存知かと思います。
説明なんか省略して実地の研修に入りたい所ですが、上司からきちんとやらないと減給だと脅されているので最初から説明します。
我が社の取り扱う商品は「想い」です。喜怒哀楽に単純に分類されない、それこそ多種多様な想いの受注・生産・販売・配達・回収・廃棄を担っています。
そこの君、我が社の想い産業におけるシェア率は?……そう、99%です。説明の通り、「想い」の流通を一手に引き受けられる規模に人材、システムが整っている証ですね。まあ人材については万年不足気味なのを騙し騙し回しているのですが、これはその内嫌でも実感してもらえるので今は触れません。
ゴホン、そしてその世界一の流通の最終地点、それが廃棄です。
はいそこの君、この廃棄課の通称は?……そう、「流れ星課」です。
それではここからは実際の流れを見つつ説明するので、ついてきて下さい。
まずこちら、回収課から集められた想い達を分類するラインです。
ざっくり「綺麗・そのまま・汚い」を機械で選別した後、職員の手と目で更に細かく分類します。あっとぉ、こちらはまだ見ないで下さいね〜、見なくて大丈夫ですよ〜。分類班勤続10年以上のベテランしか扱えない「想い」なので、君たちが見たら卒倒しちゃうからね〜。
さ、次は溶解・攪拌作業です。ここで1万℃以上に熱せられた想いたちは一度どろっどろに溶かされ、その後じっくりゆっくり冷やされます。
一定の温度まで下がったら、冷め切る前に捏ねます。
見てください!ここです!ここが課内っていうか我が社で一番の肉体労働部屋!ひたすらに!想いを!こねこねする!!均一の濃度になるまで!均一の硬さになるまで!ひたすらにこねこね!!
見てほらあの方がここのエース!上腕二頭筋!キャー!…………三年目までにひと月は絶対ここに配属されるんで覚えておいて下さいね〜。
こねこねされた「想い」を成形します。まるまるスベスベ、ソフトボール大に。作業班の目が死んでるように見えるのは気のせいですよ、気のせい。
ささ、次こそが流れ星課の所以、最終廃棄作業です。
「想い」の廃棄時期は決められています。年に4、5回。そこまでに貯められた成形済みの「想い」たちを一斉に下へ流します。
ああ、良かったですね、今日はちょうど今期の最終日。ノルマ達成のために一番多く流される日です。
大抵の「想い」はそのまま流され燃え尽きるだけです。溶かされ捏ねられた時点で元々の「想い」としての自我は完全に消失しますから。
ただごく稀に、光る「想い」が出現します。あ、ほら!アレがそうです!見えました?
光る原因や要素は、現時点では究明には至っていません。ただまあ、なんとなーく、勘づいてはいるというか、皆思い当たる節があるというか。だからこそ、研究が進まないんでしょうね。「何故だか光る」。そういうことにしておきましょう。
そうそう、「想い」が流れていく過程では面白い現象が観測されてます。ここよりずっとずっとずーっと下の世界では、光り流れゆく「想い」に願えばそれが叶うとかいう俗信が、もう千年以上流布されているんですって。
ほらほら、笑わない笑わない。気持ちは分かるけどね。
もはや原型なんて無い、誰のものでもない何の力も持たない、ゴミへ祈る滑稽さを、知っているのはボクらだけなんだから。笑っちゃいけないよ。
それにほら、もしかしたら将来、我が社が事業拡大して下の世界の「想い」も扱うかもしれない。そうしたらあの滑稽もここへやって来て流れるわけだから。
というわけで、ざっとではありますがこれで説明会を終わります。質問は……まあおいおい現場で出てくるだろうから今は受け付けません。
え、何です?質問は受け付け……………やっぱり他の課がいい?
ははっ、それは君、それこそ君、
#届かぬ想い
【届かぬ想い】
好きだなって思った時には
君にはもう彼女がいて
とても幸せそうだったから
この想いに蓋をした。
だけどその彼女と別れたと聞いて
今度は私を選んでほしいと
また想いは溢れ出した。
けれど精一杯好意を伝えても
告白する勇気がどうしても貯まらなくて。
私がうじうじしてる間に
君には新しい彼女ができて
また幸せそうに笑っている。
あの時告げられなかったことを後悔して
届かぬ想いを抱え続けて
私は今日も生きていく。
歌いたかった歌があります
遠く昔の事です
あるセンパイとの別れで
頭を過る歌がありました…
若い奴らに出て行けよと
街を追い出され
とんだ幕切れさ
ふと振り返ると
この俺たちも
同じように
やってきたものだぜ…
一心落ちつき
また振り出しと呟いた
失うものが多すぎて
何処へ…
飛ばされそうだぜ…
あばよの言葉
道に落として
マブタを今
閉じてみれば
汗を散らした
日々が巡る
また新たなる道が続く
道と俺の殴り合いのゲーム
ここで一言
言わせろ
2度言わない
2度とは言わない
THANKS
俺たちの未知に
一歩先を行く彼
私は遅れてその場に着く
ずっとずっと
声をあげてもそれは届かない
いつしか彼の隣は埋まってしまった
あぁ
なんて遠い一歩なんだ
『届かぬ想い』より
周りからはそんな風に見えないかもしれないけど、
自分の諦めの悪さは、自分が一番知っている。
だから、あまり好きな言葉ではない。
「届かぬ想い」。
それを実感するときの苦しさといったら、ない。
#届かぬ想い
「届かぬ想い」
何をすれば
あなたに
この想いが届きますか?
この想いが届かないのは承知の上なのに
知って欲しいなんて矛盾してる。
揺れる感情に苦しくなって、
恋をやめたくなっても
やめられないなんて思いもしなかった。
吐き出してしまいたい。
けど、口になんて出来ない。
口にも出来ない、ただ留めていく
この想いは、どうしたらいいんだろう。
#__届かぬ想い__
届かぬ想い
なんて、綺麗な風にするのはやめてよ
あんた達が勝手にそうあってほしいと思って言ってるんだろ
僕は別に届かせようなんて思ってない
ひっそりとささやかに、僕は僕なりの幸せを大事にしたいんだよ
だからもう、ほっといて
届かぬ思い
ポアロのCDをまた出して欲しい。
どうやったら伝わるのかわからない。
きみがくるが好きなんだ。
『下水道の詩』
君がいなくなるのは淋しいよな 君に会えなくなるのは悲しいことです 十二指腸あたりで雷魚は泳ぐ
暮らしの中にある溜息を下水道に隠した 大切なことあっただろうに有耶無耶にしたんだな 鉄は酷く錆びている 届かぬ想いが腐朽していく
君の髪をとかすのが好きだ。みんなで世話をして、さらりと透き通っていくのが特に好き。一本引っかかって途切れちゃったときなんか、悲鳴が出るかと思った。君の頭皮が痛くなかったら良いんだけど……。
そうやって毎朝毎晩君を待っていたら、ある日変な人間がやってきた。どうやら自称能力者というやつらしい。
「ええ、はい、強い意志を感じます」
「本当ですか!じゃあお願いします」
ちょっと待って。君、そんなに歓喜しなくとも。だいたい得体の知れない人間を部屋に呼ぶんじゃあない!三日通えとは言わないが、危機感を持ってくれ!
と警鐘を鳴らす私の声も虚しく、妙な人間が私に手をかざす。なんだっていうんだ!
「──やめてくれよ、何するかわかったもんじゃない!危ないんだから……えっ?」
「わあ!可愛い人!やったァ、ありがとうございます!」
「いや、君、そう、君!一体何を」
私の足はとんと地につき、私の腕はしっかり君の肩を掴む。なんてことだ。どういうことだ!
人間になっている!
「わたくし、そういう能力者ですもの」
そう言ってにこやかに笑う人間に、主人たる君は報酬を手渡した。
やや狭い洗面所に押し詰めになっていたので自称でなくなった能力者を見送り、私は初めて足を踏み入れた居間に座ってこれからの話をすることにした。
この部屋に来てからは洗面所にしか居たことがなかった『櫛』なので、正座も何もかもが慣れない。
「おばあちゃんに譲ってもらったとき、一目惚れだったわ」
君は笑って馴れ初めを話すけれど、たしかにそれは私も知るところではあるけれど。
「付喪神に愛されてるねって声をかけてもらって、それからあなたと話がしたいと思ったの。人間になってみて、どう?」
「すごく、戸惑っている」
「まあ。ええ、そうだよね。これから一緒にご飯にして、ゆっくり話をしようね」
君がどんな生活をしているのか夢想しなかったわけじゃない。
でも、それでも、私は君の髪をこの身で漉くのが好きだったのに。それだけが良かったのに。
君の背でふわりと揺れる黒髪に目を奪われてやまないのに、何もかもがひどく遠かった。
「俺さ、彼女できたんだよね」
照れくさそうに笑うあなたに、笑顔をつくることしかできなかった。
「おめでとう」なんて言ったら、本当にこの恋が終わってしまう気がした。
なんとか絞り出した「よかったじゃん」という言葉。
今、上手く笑えてるかな。
あーあ
「好きです」「付き合って」「私を見て」そんな言葉が書かれた手紙を私はまたクシャクシャにする。あぁまただ。まだ、渡せない。渡したくない。もし、読んでくれなかったら…もし、これを読んでバカにされたら…そんな不安が私によってたかってやってくる。
そんなこんなで、学校の日が来てしまった。彼は私に「おはよう」と言った。それに私は返事を返す。
いつになったらあなたにこの気持ちを伝えられるのだろうか?
『届かぬ思い』より
#20 届かぬ想い
ふと予感がして、辺りを見渡した。
すると、ぼくの元へゆらゆらと燈會が流れ着いてきた。
ぼくは引き寄せ、思わずぎゅっと胸に抱いた。
届いた想いを読みながら、目を閉じ、奴の心に浸った。
そこに灯る明かりのように、心がぽっと温まる。
もう1年経ったのか。
初めて見つけた時は、こんな殊勝なことをする奴だったかと驚いたが、確かに意外とこんなことをする奴だとすぐに思い直したっけ。
想いを受け取り、これまでの燈會と一緒に周りに並べた。
お前は長生きだから、ぼくの住処はまるで橙の星の銀河だ。
数えきれないほどの燈會は、消えずに、朽ちずにずっとぼくのそばに在る。
大丈夫、受け取っているよ。
お前とぼくとの間には、届かぬ想いなんてひとつもないよ。
静かに、決して急がずに。
ぼくはただ、お前を待っている。
お前の褪せない想いとともに。
届かぬ思い
今日私は別れを切り出す。
彼はそんなふうには思っていないだろう。
私の思っていることは、
彼には伝わらない。
前に伝えたいことあるけど、
あっそうなんだで流された。
なんにも思ってないんだなきっと。
テーマ:届かぬ想い #154
遠くにいる人
もう会うことができない人
会いたい人はいますか?
届かぬ想いを抱えている人はいますか?
僕は近くに住んでいる、
同い年の女子に恋をした。
会えない距離じゃない。
話そうと思えばいつでも話せる。
でも彼女に最近好きな人ができたらしい。
僕と違う高校の人らしい。
それを聞いたとき、
隠していた思いが僕の中で膨れ上がった。
抑えなければいけないのに、
抑えられない自分がいた。
もっと早くに彼女に告白していれば、
彼女の隣りにいたのは自分だったのかな。
僕は一人、
天井を見上げた。
スマホを触りかけて、
彼女のことが浮かんで、
スマホを置いて手で目を覆う。
涙は出ていない。
なのにどうしてこんなにも胸が苦しいのだろう。
その時、
僕が彼女に恋をしていることに気がついたんだ。
いや、ずっと前から知っていたのかもしれない。
この気持ちが恋というものだと。
でも、認められずにいた。
素直になれずにいた。
それが、僕の選んでしまった結果だ。
それが、僕の彼女に対する恋だった。
秘めていた想いが僕を揺らす。
もう遅いのに。
もう過去には戻れないのに。
早く気づけよ、後悔する前に。
届かぬ想いとなってしまう前に……。
※
♡2100ありがとうございます(^^)