『寂しさ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
寂しさを感じるというのは、少なくともそれまでに人と関わってきた証拠だと思う。
なぜなら、初めから孤独だったなら、寂しさを感じることはないからだ。
寂しさは、いかに自分が人と深く関わり、楽しく過ごしたことへの裏返しでもある。
寂しいから、もっと一緒にいたいとねだる時も、あなたと楽しく過ごした時間をたくさん味わいたいから。
けれど、それを埋めることはしない。どれだけ寂しさを感じても、また次の約束をすればいい。
楽しい時間が終わってしまったことの寂しさを抱えながらも、次会う時は何をしようかと期待を膨らませる方がよほど有意義だからだ。
いつまでも子どもみたいだね、と笑うと、そうかと笑い返す。
そうだよ。あなたはいつまでたっても、あの頃の悪戯小僧のままだ。
大人になれずに、けれど体だけは一丁前に大きくなってしまった。
少しかなしいひと。
いつも寂しさをそっと抱きしめている。
あなたがどうして大人になりきれなかったのか、わたしは知ってる。
きっとあの時からあなたの時間は止まったまま。
大切な、とても大切な人を失くした、あの日から。
あなたのことはよく知っているつもり。
好き嫌いがはっきりしてて、単純で、無鉄砲で、ほんとにバカ。
そんなあなたにどうしても惹かれてしまう自分が一番バカなんだ。
あなたのうちに救う寂しさを知りながらどうすることもできないもどかしさ。
小さくなるあなたの後ろ姿を、見えなくなるまで見送る。
わたしじゃない誰かが、いつかあなたを救ってくれるのを、いつまでも待っている。
寂しさ
寂しくはない。でも、寂しい。
矛盾したような気持ちは怒りへと変わる。
それを胸にぎゅっと押し込めてにこりと笑う。
すると表面的な笑顔よりも凄みと説得力がでる。
いいでしょ?
わかるわよね?
これ以上いわせないでね?
寂しさ
人間は、寂しさがあるからこそ、今は幸福だと言うことを学べる。
何かを失って、寂しくなった時、人間は「本当の学び」をできる-。
貴女は一体どこに行ってしまったの?
私を置いて、さっさと自分の人生を歩み出した。私には何もわからないのに。貴女が何で悩んでいたのか。何で苦しんでいたのか。何もわかってなかった。それがやっとわかったのに、貴女はもう私から離れてしまった。
「最後に一度くらい会わせてよ」
それすら言えないようなヘタレだから?
優しいとこが好きって言ったのはそっちじゃん
何を考えてるのか、ちゃんと話してよ……
考えが止まらない。まとまらない。
ねぇ、貴女だけなんだよ。こんなに私の心をざわつかせるのは。こんなに心を抉られるのは。
どこにいるのか教えてよ。
会いたいんだよ。それだけでいいのに……
胸の真ん中にぽっかりとした空虚感があるのに
胸の奥には冷たくて苦しいほどの蟠りがある
自分じゃどうしようもできない
誰かの灯火に少しでもいいから
あたりたい
そうすれば冷たかった何かが
溶けていくような気がする
それは分かってるんだけど
うまくできないから
いつも寂しい
【寂しさ】
違う学校に進んだ友達とは、もう会えないことがさみしい。
「寂しさ」
寂しさを感じるのは、人にまだ期待してるから
理解してほしい、わかり合いたい、きっと大丈夫…
けど、いくら冷静になろうが感情的になろうが、
周りは助けてはくれない
自分を助けられるのは自分だけ
絶望を何度も経験してると、
そのうち呆れがきてそれに疲れて飽きて、
次には周囲に今までのように感情を向けることは出来なくなる
それを世間では、"相手を許す"と言うふうに見えるらしい
けれど、それは違う
自分が弱りきるくらいの思いやりを、
その他に向ける心を、壊されてしまっただけ
周りはそれに気付かない
それでいい。それがいい
だって、もう寂しさは感じない
孤影悄然
「済まない、枷は外します」
改まった調子でそう言うと兄は立ち上がった。私は妹と身を寄せ合いながらその言葉を聞いた。不思議そうに兄と私を交互に見る幼子に、私たちは何とも答えなかった。年長者たちにしかわからない会話がひそかに、しかし公然と行われていることに妹は気づかない。兄はそっとその雄弁な眼を伏せて、背を向けた。その背にはあるいは薄汚れた翼が一対、あったのかもしれない。私と妹は融合しそうなほど一層体を密着させて兄を見送った。ひどく孤影悄然とした彼の後ろ姿は、墨汁のような深い印象をぽつり、私に残していった。
寂しいを胸に一歩踏み出す
「あーそーぼー!」
楽しげな声がする。
寂しい
Theme:寂しさ
子どもの頃「ウサギは寂しいと死んでしまう」という都市伝説を聞いた。
今ならそんなことあるはずがないと笑い飛ばしてしまうが、当時の私は信じていた。
小学校の飼育小屋でウサギが飼われていた。
子どもの頃の私は彼ら/彼女らが寂しいと思わないように、休み時間の度に話しかけに行っていた。
放課後は校庭から他の児童の姿が消えてしまうまで、飼育小屋の横にしゃがんでウサギと一緒に過ごしていた。
「彼ら/彼女らが寂しい思いをしないように、私が助けてあげなくちゃ」
当時の私はそんな使命感に駆られていたのかもしれない。
今思えば、それは逆だ。
毎日のように飼育小屋に行っていたのは、私が寂しかったからなのだ。
学校に馴染めず友達もいなかった私に、側にいることを許してくれたのはウサギ達の方だった。
幼いプライドが「ウサギのためだから」と誤魔化していたけれど、本当は他でもない私の寂しさを紛らわせるためだった。
休み時間に楽しそうに話すクラスメートを見たくなかったから。
放課後に皆がお喋りをしながら帰る中で一人で帰るのは惨めだったから。
少しは社交性を身に付けた今の私は、ウサギの小さなぬいぐるみをバッグに付けて持ち歩いている。
まだ寂しがり屋はなおっていないようだ。
寂しさを紛らわす方法はあるけれど
それは一時凌ぎにすぎない
また寂しさは込み上げてくる
だったら
この寂しさにどっぷり浸ろう
感情のまま身を任せて
#寂しさ
#65
独りが寂しいと思うのはきっとこの寒さのせい
そう思いたくて、布団に潜り込む
私のことを見ないで 嘘つきって言わないで
#寂しさ
寂しさ
あなたに会えなくて
こころが
涙を流す寂しさ
また縁があって
会えたときは
笑顔に
なれるように
きっと
寂しさも
吹き飛んでしまうだろう
なな🐶
2023年12月20日
寂しさ
貴方が天に旅立って、もうすぐ1年。
寂しさは、薄れていくものだと思ってた。
でもね、一旦 薄れた寂しさが、
最近、また強くなったの。
1人で生きるには、先が長過ぎる…。
そして、貴方と生きた時間は、あまりに短過ぎる。
貴方に会いたいよ…。
この寂しさは、掻き消せないでしょう。
何年経っても。
写真も、手紙も、貴方が残した物たちも。
やろうと思えばいくらでも、
消す、燃やす、捨てる。
何だってできる。
でも、貴方が居た記憶だけは、
この孤独と寂しさだけは、
私が死んでも消えないんでしょうね。
お揃いで買ったマグカップ。
これ、暖かい飲み物が長持ちするんだっけ、
時間経つのを忘れて、もうとっくに冷たいの。
貴方がくれたこの指輪、通り抜けたら、
貴方のいる世界に行けるのかしら。
こんな今の私、
先に逝った貴方は、どう思うのかしらね。
私がこんなに寂しい思いをしてるのを、
面白がって見ているの?
まぁ…そんな事する人じゃないけれど。
それならそれで、私も楽なのにね…
知ってしまうと怖くて仕方がない。
この先、貴方を失う以上の不幸は、
そうそう起こらないと思うの。
でもね、貴方との日々はもう2度と戻らないの。
貴方も、今の私と同じ気持ちなら良いんだけど。
『寂しさ』
触れていた唇を離すとき。抱き合っていた体を離すとき。繋いでいた手を離すとき。あなたとの楽しい時間はたくさんあったのに思い出せるのは寂しさを感じたときばかり。あなたともう会えなくなってから寂しさというものがなにかで埋められるものではなく、心にできた傷のようなものだと思うようになった。私の傷はまだかさぶただ。いつか傷痕に愛おしく触れて笑えるようになる日が来るのだろうか。
寂しいと思うのは、暇だからという説もある。
寂しさを感じさせないほどに忙しくしていたら、それは寂しくないということだ。
それも一理あると思うが、何をやっても寂しい時もある。
そんなときは、私は宇宙のことを考える。
このちっぽけな惑星の、ちっぽけな存在など、世界は初めから気に留めていないのだ、と思うと、ふと寂しさが薄れていくような気がする。
私はいつも、そうやって乗り切っている。
あれから、周りにも恵まれて、幸せなはずなのに。
君が死んでから寂しさが積もる一方で
この寂しさを満たせるのは君しか居ないのに。
一体何処にいってしまったんだい?
手を伸ばしては汚れた手を見て、顔を顰める
なんて自分勝手な事だ。みっともない。
でも、会いたい。
願わくば抱きしめて、一生離したくない。
何処にも行かせない。
本物の親の知らない私には、君以外からの情を
知らなくて
若すぎた私には、君との時間と寂しさが反比例しているだなんて、証明できなくて、
寂しさ…。
勇気なんてなにのに一人前に恋をしたりする。
何を期待したら良いのか分からない。
既読にならないままのLINE。
様子を伺いながらのやり取り。
気分が上がっても結局落とされる。
そんな単純な自分。
日に日に不安定になってゆく。
この恋の終わってるのに何気に繋がりたくて。
独りよがりの恋の模様。
愛する人の優しさは時に自分を寂しくさせる。
今日もまた、ならない携帯に少しの期待を込めて。