『宝物』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ティーンエイジを無駄に過ごした。くだらねぇと下品に笑った隣には何時も、君がいた。
下手な時間の使い方。大人になったら後悔するぞ、脅しのような僕らを思う忠告は、その実ちゃんと聞こえていた。
全部、知っていた。あのときああしてれば。悔やむ日は、きっと、じゃなくて確実にくると。でも人生なんて、そう思わない瞬間なんかないだろ?
だったら、後悔さえも、共に笑い飛ばせる人がいれば、それでいい。
そうだその選択は、たぶん間違いじゃない。
阿呆なのは僕だけだ。形に残るものがいい、そうねだったのは、僕ばかりだ。
ねだった半年後に、君はそれを持ってきた。誕生日でもクリスマスでもない、平凡な秋曇りの日。曇天の下、君の腕に抱かれたのは、ラッピングもされていない、量産品のクマのぬいぐるみ。宝物にしてね。微笑みながらそれを差し出す君に当たり前だと答えた僕は。
とんだ間抜けだと、気付かなかった。
……なあ、何時からだ? 君は何時から。
何も知らなかった、知りたいと思ったのは、嫌でも将来を見据えないといけなくなったから。
自分だけならどうにかなる、確信があった。君はどうするつもりなんだ。沸いた疑問に続くように、初めて心の内を何も知らないのだと、知った。
どうしようね。どうしたら良いと思う? 楽しそうに問うてくる君は、全く困ってなどいなかっただろう?
そうして初めて疑念は形になって。どうするつもりもないのだと、あのときの自分なら分かった、筈だ。見たくなかったのは。
そらした視線の先で、潰れた蝶が羽をひくつかせていた。
君は酷い、奴だった。
残ったのは、首もとの破れたクマばかり。捨ててやれば良かった。それもできない僕を女々しいと笑うか。
宝物は呪いに成った。そうだ笑ってくれよ。みっともなくクマにすがり付いて泣きじゃくって、それで、死者が笑ってくれるなら。
君の声を、聞けるなら。
俺には、気になっている人がいる。
バイトをしているカフェに、いつも来てくれる大学生
頼むのはいつも猫のラテアートで、笑った顔が可愛い。
そんな彼女と、付き合うことになった。
初デートは、一つ年上の俺が決めた。
再開発で新しくなったデパートのスタンプラリー
景品は完全シークレットで、デパートの発表では
彼女の好きな漫画とコラボしている事がわかっていた。
デート当日。彼女はやっぱり可愛くて、勾玉みたいな
ピンどめが良く似合っていた。
コラボパフェのピンク色のウサギに可愛い!とSNSに
あげたり、映えスポットでツーショットを撮ったり。
まさしく初デートの初々しさを残した俺達は、着実に
スタンプを集めていった。
そして、受付にカードを持っていき、係の人から
小さめの箱を受け取った後.....
中身を見た俺達は、固まっていた。
箱の中身は芳香剤。それも、大根の香りだ。
付録の紙には
『夏のトTレ大根祭〜⑴芳香剤を大根の香りに』
しばらく固まって、瞬間笑いが止まらなくなった。
大根の芳香剤ってなんだよ。反則だろ。
隣を見ると彼女も笑っていて、目線が交わって、
また笑った。
今の俺達には何もかにも刺激になるようで、
笑い転げながら、今なら何でもできると思った。
結局彼女とは半年付き合って別れてしまったけれど、
今でもあの芳香剤は家にある。
いろんな人に捨てたら?と言われるけれど、やっぱり
捨てられない。いまさら思い出に言及するつもりはない
けれど、これから何があろうとも
あの笑いにかき消されるような気がするのだ。
【宝物】
薄暗い廊下を抜け、扉を押し開けた先にあったのは所謂宝物庫というものだった。壁や床の全面が金色に輝いており、その真ん中には緋色の宝箱が一つぽつんと置かれていた。
なにかを警戒するように一つ一つ歩を進めた私は、ゆっくりと宝箱に手をかける。装飾が豪勢な割にその重さは特になく、簡単に開いた。中には古びた本が一冊入っていた。
「魔導書だ......」
思わずにやりと呟いた。これでやっと開放される。そう思った瞬間頭の中から誰かの声がした。
「汝の望みは、絶対的な力か?否」
「......は?」
不自然なところで跡絶えた声に思わず首を傾げる。望みを否定するだけ否定して声の主は帰ったらしい。
ついでと言わんばかりに魔導書は灰となって散っていったし、気付いた時には活気あふれる街中に放り出されていた。数ヶ月かけた作戦は無事水泡と帰した。
「私以上に力を欲してる人なんていないでしょうがああああああ!!!」
これはある一人の少女がこの世界に順応するまでのお話である。
「宝物」
宝物
私の宝物。それは娘です。もう30歳だけど。母子家庭でずっと一緒でした。アトピー性皮膚炎から、喘息になり、夜間救急にかかることが多かったけれど、中学卒業まで病院にかかって、喘息は完治しました。大学に行って、就職してやっと肩の荷が降りたと思ったら、脳炎になって倒れました。今は記憶障害があり、障害者だけど、元気に仕事をしています。いろいろな事があったけれど、娘は宝物です。
ある日突然、彼氏を連れてきて山梨で一緒に暮らすと言われました。障害がある娘を大切に思ってくれるのは本当にありがたい。
でもなんだか寂しい。
私の宝物を持って行かないでって思うけど、私とずっと一緒にいるよりは、もっと輝くんだろうなぁと、彼氏にそっと私の宝物を渡す。
いつまでも大切にしてね。
よろしくね。
おい、あんた、助けてくれ
あんた優秀な祈祷師なんだろ
宝物に追われているんだ
え、事情が分からない?
分かった、話すから助けてくれ
俺はトレジャーハンターで世界中を飛び回っている
とある遺跡にお宝がたくさんあると聞いてそこに行ったんだ
そこに行くとすごかったぜ
たくさんの金銀財宝があるんだから
家族に楽をさせられるyて喜んだよ
あまりに多すぎて持って帰れないから、袋に入れるだけ入れて帰ったんだ
帰って持って帰ったお宝を売り払った晩のことだ
ホテルの部屋で過ごしていると、宝石が落ちてたんだ
その時は、袋からこぼれて売りそこねたヤツだと思った
でも違ったんだ
翌朝起きると、床一面に宝石とか装飾品とかの宝物が散らばっていた
気味が悪いんで、すぐに売っぱらっちまった
それで売り払ってから帰ると、また部屋の中に宝石が散らばっていたんだ
朝起きたときよりも
俺は怖くなってそのままホテルを飛び出した
だってあんな気味の悪い場所にいられないからな
すぐに違うホテルに行って、部屋を取った
金ならあるからな
でもそも新しい部屋宝石まみれだった
部屋に一度も入らずにホテルから逃げた
それからどこに行っても宝石があるんだ
どこに行ってもどこに行ってもどこに行っても
宝石があるんだ
でもアンタのことを聞いた
こういう時に助けてくれるって
出来るんだろ
本当か
これで安心して家族と過ごせるよ―
ちょっと待ってくれ
俺に家族なんているのか?
え、あの宝石は俺の宝物のような思い出が、現実にお宝になって出てきたものだって
でも俺宝石売っちゃったし、残りも部屋に置いてきたから、一つも持ってない
それだと、記憶は戻せない
そんな馬鹿な
アンタ助けてくれるって
いやちょっと待て、アンタ誰だ
どうしてここに
何も思い出せない
俺はいったい誰なんだ
炎天下の放課後にスタジオに通ってしたバンド練習とかライブをした時の観客席の楽しそうな顔とか
―――「宝物」
私の宝物は、3歳の頃近所のセブンイレブンでみつけて
お迎えしたパグのぬいぐるみ。
当時宇宙兄弟がマイブームだったので、「アポ」って名付けたんだよね〜笑
保育園の帰りに、割引きワゴンで見つけた子。
ほんと運命の出会いだったな〜。
『宝物』
私の宝物は、某有名バンドのCDだ。私が自分のお小遣いで、購入したCDだ。ウキウキしながら買いに行ったことを今でも覚えている。今でも、そのバンドのCDが出るたびに買いに行っている。そのバンドのCDを買うことが自分の使命になっているのではないかと、最近思っている。
改めて、歌の力は、すごいと思っている。
私の宝物は、やっぱり二人の娘。
世の親はみんな、健やかでありますように、幸せでありますようにと願っている。
無償で不変で無限の愛。
見返りを望まず変わらず限りないって尊い。
恋愛や夫婦だとこれの逆になる。
頼りなく不安定な関係。
だからこそ、思い遣ることが大事。
〜宝物〜
あなたの宝物は何ですか?
そう質問されたとき、
即答できる人はどのくらいいるのだろう
少なくとも私は、できない側の人間である
幼い頃の宝物
キラキラひかるおもちゃの指輪
ともだちからの手紙
パパに買ってもらったアニメの変身グッズ
タカラモノバコに詰めていた、あるいは大事にしまっていたものたち
大人になってからの宝物
家族?
周りにいる大切な人たち?
時間?
どれも宝物のようで
どれもそうではないような
しっくりと来ない感覚
パッケージのかわいい化粧品やアクセサリー、
ブランドものを集めたくなる理由がわかる
見るたびにときめきをくれる
価値があることが共通認識である
わかりやすく"宝物"と言いたくなる
自分の手で稼いだお金でそれらを買うのだから、
さながらトレジャーハントである
私も、自分にとっての宝物を見つけていきたい
どんなに高価なプレゼントよりも
夏祭りにあなたがくれたプラスチックのださい指輪が
私にとっては1番の宝物だったのにね
あぁ、逢いたい。愛しのあなたに…
…亡くなった貴方に……もう一度、逢いたい…
私の《宝物》は貴方の気持ち。
この世から貴方が去るなんて
あの時の私はそんな事、知る由もなかった。
一話
〇〇月△△日
ピリリッピリリッ 八時の知らせが鳴る。
私「もうこんな時間!?遅刻しちゃう!…っへ?」
私が朝起きたら、ここにはいるはずの無い彼がいた。
彼とは幼馴染のなつ。
私「え、なつ?…って今日学校だよ!?急がなきゃ!」
なつ「その必要はねーよ。だって時間ずらしたし。」
私「は?じゃあ今何時?」
なつ「七時。後一時間くらいあるぞ?ハハッ」
なつは私を馬鹿にしたように笑った。
私「もう!ふざけないで!…一旦出てって。
着替えるから」
私はそう言いバタンッと扉を閉じた。
なつ「ちぇ、まぁいいや。待ってるから。」
私「っもう!ボソッこれだから嫌いになれないの…」
そう、私はなつが好き。
気付いたら好きになってたの。
でも、私の恋は実らない。だってなつは好きな人がいるから。聞いちゃったんだ。なつの話を…
蘭「なぁ、なつって好きな奴いんの?」
なつ「…いるよ。」
いるま「マジで!?コソッ誰?特徴でも良いから!」
なつ「…誰に対しても優しくて、でも忍耐強くて。」
蘭「へー。ずっと前から好きなん?」
なつ「あぁ、気づいた頃にはって感じ?」
…知らなかった。なつに好きな人がいる事を…
でも、私諦めたくない。私、なつに告白しよう……
君が作った料理も
君がくれたプレゼントも
君が言ってくれた「おめでとう」も
全部ぜんぶ大切な思い出
だけれども、
君が僕を想ってくれている時間こそ
なによりもかけがえのない僕の宝物
だからね、
今日も君の中にいる僕を探すよ……
「宝物」
宝物
私の宝物は
お金?命?食べ物?推しのグッズ?
好きな人?大事な人から貰ったもの?
これと言う宝物は見つからない
けどこの世にあるもの全てが宝物なのかな
私の宝物ってなんだろう……
これまで欲しいものはほとんど手に入った
友達、服、コスメ、恋人。
バイトを沢山してお金を沢山ためて高校ではみんなと沢山遊んだ。でも、何か足りない。確かに今はとても楽しい、だけど、何か、何かが足りないと思うのはなぜなのだろう。これからの長い人生の中で見つけられるかな。
……そんなことを考えながら今日も面接に向かう。今日こそ面接受かるぞ〜!
お題 宝物
宝物。何を以って宝物とするだろう。人によりけりだなって思う。想い出の品だったり、大切な人や動植物だったり。
私の宝物は、人との縁だと思っている。
縁がなければ決して相手とは関わることが無い 。縁があるから、深く知り合える。
これほど大事な宝物はないと言い切れる。
これからも縁という宝物を大切にして生きていく。
いつか宙に還る時まで……
僕は今人気絶頂のアニメ主人公のぬいだ。
そんな僕は、持ち主である5歳児のおままごと相手をしている。
まったく、最近の人気アニメのぬいは他のぬいぐるみと違って持ち主と色んな場所に行って写真を撮ったり、祭壇に飾られて神様みたいにしてもらえる。
なのにこの幼い持ち主は、僕に女の子のフリフリドレスを着せたり、抱えながら寝るもんだからよだれまみれ。
挙げ句、僕には主人公らしい超格好いい名前があるのに幼い持ち主は僕をメメちゃんとまったく別の名前で呼ぶ。
ホント呆れてたまったもんじゃないよ。
「ミミ、メメちゃんのことだーい好き。」
幼い女の子がそう言いながらぬいを抱きしめる。
腕の中のぬいの表情はどこか嬉しそうに笑っていた。
《宝物》
僕は今人気絶頂のアニメ主人公のぬいだ。
そんな僕は、持ち主である5歳児のおままごと相手をしている。
まったく、最近の人気アニメのぬいは他のぬいぐるみと違って持ち主と色んな場所に行って写真を撮ったり、祭壇に飾られて神様みたいにしてもらえる。
なのにこの幼い持ち主は、僕に女の子のフリフリドレスを着せたり、抱えながら寝るもんだからよだれまみれ。
挙げ句、僕には主人公らしい超格好いい名前があるのに幼い持ち主は僕をメメちゃんとまったく別の名前で呼ぶ。
ホント呆れてたまったもんじゃないよ。
「ミミ、メメちゃんのことだーい好き。」
幼い女の子がそう言いながらぬいを抱きしめる。
腕の中のぬいの表情はどこか嬉しそうに笑っていた。
《宝物》
僕は今人気絶頂のアニメ主人公のぬいだ。
そんな僕は、持ち主である5歳児のおままごと相手をしている。
まったく、最近の人気アニメのぬいは他のぬいぐるみと違って持ち主と色んな場所に行って写真を撮ったり、祭壇に飾られて神様みたいにしてもらえる。
なのにこの幼い持ち主は、僕に女の子のフリフリドレスを着せたり、抱えながら寝るもんだからよだれまみれ。
挙げ句、僕には主人公らしい超格好いい名前があるのに幼い持ち主は僕をメメちゃんとまったく別の名前で呼ぶ。
ホント呆れてたまったもんじゃないよ。
「ミミ、メメちゃんのことだーい好き。」
幼い女の子がそう言いながらぬいを抱きしめる。
腕の中のぬいの表情はどこか嬉しそうに笑っていた。
《宝物》
僕は今人気絶頂のアニメ主人公のぬいだ。
そんな僕は、持ち主である5歳児のおままごと相手をしている。
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なのにこの幼い持ち主は、僕に女の子のフリフリドレスを着せたり、抱えながら寝るもんだからよだれまみれ。
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ホント呆れてたまったもんじゃないよ。
「ミミ、メメちゃんのことだーい好き。」
幼い女の子がそう言いながらぬいを抱きしめる。
腕の中のぬいの表情はどこか嬉しそうに笑っていた。
《宝物》