NoName

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    あぁ、逢いたい。愛しのあなたに…
  …亡くなった貴方に……もう一度、逢いたい…
      私の《宝物》は貴方の気持ち。

     この世から貴方が去るなんて
   あの時の私はそんな事、知る由もなかった。

一話

〇〇月△△日
ピリリッピリリッ 八時の知らせが鳴る。

私「もうこんな時間!?遅刻しちゃう!…っへ?」
 私が朝起きたら、ここにはいるはずの無い彼がいた。
 彼とは幼馴染のなつ。
私「え、なつ?…って今日学校だよ!?急がなきゃ!」
なつ「その必要はねーよ。だって時間ずらしたし。」
私「は?じゃあ今何時?」
なつ「七時。後一時間くらいあるぞ?ハハッ」
 なつは私を馬鹿にしたように笑った。
私「もう!ふざけないで!…一旦出てって。
               着替えるから」
 私はそう言いバタンッと扉を閉じた。
なつ「ちぇ、まぁいいや。待ってるから。」
私「っもう!ボソッこれだから嫌いになれないの…」
 そう、私はなつが好き。
 気付いたら好きになってたの。
 でも、私の恋は実らない。だってなつは好きな人がいるから。聞いちゃったんだ。なつの話を…


蘭「なぁ、なつって好きな奴いんの?」
なつ「…いるよ。」
いるま「マジで!?コソッ誰?特徴でも良いから!」
なつ「…誰に対しても優しくて、でも忍耐強くて。」
蘭「へー。ずっと前から好きなん?」
なつ「あぁ、気づいた頃にはって感じ?」



 …知らなかった。なつに好きな人がいる事を…
でも、私諦めたくない。私、なつに告白しよう……

11/21/2023, 8:43:38 AM