『安心と不安』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
たとえば、今抱えている問題がすべて解決して、希望が叶って、なんの悩みもない安心できる状態になったら、逆に不安でたまらなくなると思う。
自分にこんな幸運があっていいのか、どこかに落とし穴があって突き落とされるのではないか、と幸せを失う不安に苛まれる自分が想像できる。
なんとなく不安なことに慣れきってしまって、安心したいのに自ら不安材料を探してしまう。
我ながら損な性分だと思うが、不安を「しない」ことへの言い訳に利用しているのもまた事実。
『安心と不安』
安心と不安、この二律背反の感情を一度に味わったことはないだろうか?
もしくは、現在も感じている人が多いのではなかろうか。
最近の出来事で言うと、受験などで、
「こんだけ勉強したらいける」という安心と、
「合格できてるか?」という不安がごちゃ混ぜになった人がいるだろう。
でも、考えてみて欲しい。
安心は今までしてきたことに対して起こる感情。
不安は未来起こるかもしれないことに対して起こる感情。
こう言う場合がほとんどだと思う。
僕の20年生きてきた浅い経験則でもそう思う。
だから、と言うわけではないが、
一度立ち止まって振り返る。
この事が、非常に大事だと思う。
一歩踏み出して勝負しないといけない時不安を感じているなら、
一瞬だけでも一度振り返って安心という名の盾で、不安という名の剣から守ってもらおう。
それからまた、前を向けばいいと思う。
心地よい水温で揺蕩うようなこの関係を
どうか手酷く断ち切ってはくれないか。
あなたがくれた甘い声も、やさしい眼差しも
全部全部、置いていくから。
安心と不安はすごく近くにあって、過去のものも今の気持ちも簡単にひっくり返る。
朝の布団の中は暖かくて、足の先が出ただけで冷たい世界へ放り出されるようだけど、なんとか着替えて家から出てみると、いままで冷たかったひとりの部屋も、私のための暖かい世界だったと気づいたりする。
そして1日の終わり、布団の中から顔を出して眺める窓の外の景色は、それはそれで私のためだけにあるような気がしてしまうから、すべての気持ちはやっぱり簡単にひっくり返る。
辞書によれば安心とは、気掛かりなことがないという意味らしい。けれど気がかりがない時間などこの世にあり得るだろうか。
休みの日なら、また次の日には仕事が待っている。大切な人と居れば、その人はいつか居なくなる。そもそも私も百年後には、もうこの世にいないのだ。
そうすると安心とは、不安が麻痺することかもしれない。先に不安なことがあっても、束の間それを忘れていられる時間。
お酒を飲んで、音楽を聞いて、本を読んで、みんなそれぞれの方法で麻酔をかける。
私の麻酔はきっと、言葉にすること。
わからないことは怖い。だからわからないことを私の言葉で噛み砕き、私のものにしてしまう。本当は少し違っていたり、言葉にしたせいで失われるものもあるかもしれないが。私のテリトリーに持ち込めば、ひとまずは安心できる。
そうして私は今日も言葉を紡ぐのだ。
『安心と不安』
安心と不安は表裏一体で、どちらかが増えればどちらが減る。恋愛と一緒だ。
臨床心理学者、河合隼雄さんの書籍『こころの処方箋』の、「ふたつよいことさてないものよ」という章を思い出した。
人間は良いことずくめを望みがちで、何か嫌なことがあると文句も言いたくなってくるけど、
そんなときに「ふたつ良いことさてないものよ」と「ふたつ悪いことさてないものよ」と意識してみると、それに見合う「良いこと」「悪いこと」が存在していることは多いという話。
さて、私にも結構、頭を悩ます悩み事がいくつかある。
大きな悩みは2つ。中くらいの悩みは6つ。小さな悩みは…まぁ、もろもろと…。
ということで、悩みそれぞれに対する「よいこと」を探してみようと思う。
chat GPTにも相談してみようかな。
こんな嫌なことあるんだけど、プラマイ変換(ネガポジ反転)して〜って。
この使い方、個人的にオススメ。
『明日のテスト大丈夫かな』
さっきまでは安心していたのに
寝る前になると不安で仕方がない。
頭のてっぺんからつま先まで浸かっていたい。
あたたかいものが冷めないうちに。
あの人がくれる安らぎは条件付きだから。
節くれて青筋の浮かぶ手が、まどろみをかき混ぜる。
おまえに渡したもの、それをいますぐ返せ、と。
私があの人の一部だったとき、私はあの人のなにを奪ったのだろう。
ネットって、色んな人と繋がり仲良くなっていったりする。その中でネットを辞めようって言う人も居たりする。その辞める理由もそれぞれで、凄く考えて、凄く悩んで、悩んで、答えを出して、てると思う答えを出す事は簡単なようで難しいものだから
「安心と不安」
安心が来たら
不安も後からついてくる
その後には安心が来て
また不安がやってくる
このまま何度も繰り返していたら
いつか精神が崩壊しそうだ
ほら、早速不安が来た
けど大丈夫
安心もすぐに来るから
だからしばらくは
大丈夫だよ
一緒に住んで居ないのだからそれぞれ自分たちの生活リズムがあり生活スタイルを持っている。
人を好きなった。
それまでどこで何をして過ごしているんだろうなど考えたことのない私はそのリズムが気になってしょうがない。洗い物をしながら彼はまだ仕事かなとか、今日はもうご飯食べているのかもとか。彼の日常を空想している。
その空想に私を入れることはしない。だって彼の生活なのだから。ただ、彼が私の居ないところでどう生活をしているのかが気になるだけ。頭の片隅は彼のことばかりで埋め尽くされた。
コツ、コツ。柔らかな部分に当たって私のなかに溜まっていく小さな刺。自分ではどうすることも出来ない焦りと寂しさが募る。
けど。
彼に会うと溜まりに溜まった刺たちも溶けてしまう。
「私って単純かも」
「俺に会えなくて寂しかったの?」
「…うん」
素直に答えると彼は目を丸くする。青いビー玉がころりと落ちそうで、ぽかんとした顔は可愛いものだった。
「どうしよ、君が素直な時って少ないから貴重だな…」
「そうなの?」
「そうだよ。よかった、俺も君に会えない時は同じ気持ち」
刺がすっかりなくなって今度はふわふわの羽毛に包まれている気持ち。あったかいなぁ、なんて夢心地で彼の抱擁を受け入れていた。
#短歌
悩みなら尽きないけれど一輪の
花が心を満たしてくれる
「またいる」
「おまえもな」
「ひまか」
「おまえもな」
いつもいる。いつもの光景だから安心する。
伸びてきた前髪。また切ってやろうかって言ったら本気で嫌がってた。ちょっと目を出した感じにしたの恨んでるって。似合ってたのに。
「オレの目線が人にバレるのがいやだ」
そんな素直な告白あり?黙っとくとこと言っちゃうとこのバランスおかしくない?
だから笑ってやった。
(オレがお前を探してる目の動きがバレたらもう平気な顔でこうしてらんねぇ)
2024/01/25 安心と不安
人生、不安ばかり感じてるような気がするけど、不安が解消されれば安心を得られる訳で、不安と安心はセットなんじゃないかと思う。
山がなければ谷は出来ず、その逆もまた真なり、だ。
不安が大きければ大きいほど、それが解消した時の安心感は強くなるし、何の不安もない日々に、安心出来る要素なんて生まれるはずもない。
山でも谷でもなく、起伏のない平地なんだから。
心から大切だと思える人に出会ったら、一緒にいる時の安心感とともに、失うことに対する不安が芽生える。
大切に思えば思うほど、安心も不安も大きくなってゆく。
両極端なのに、共存する訳だ。安心と不安は表裏一体。
守るべき存在が出来ると、強くなると同時に弱くなる。
人間ってホントにメンドくさ…もとい、素晴らしい。
先日、「きっとうまくいく」というインド映画を観た。
何か不安なことがあっても、「All is well (きっとうまくいく) 」を口ずさんで、気持ちを切り替えてゆく。
不安と安心が共存するのなら、考え方ひとつでスイッチ出来るはずだ。
そしてそのスイッチは、思いのほか単純な作りだったりする。
何だか心がとても軽くなった。
朝の電車でパニック障害が起きても…
All is well. きっとうまくいく。
職場で上司とモメて険悪になっても…
All is well. きっとうまくいく。
手術が必要な疾患が見つかっても…
All is well. きっとうまくいく。
不安を安心に変えてしまおう。
否定の「不」を取って心を寄せればいい。
All is well. 大丈夫、きっとうまくいく。
ある男が尋ねた。
「鉛の王冠を知らないかい」
それは誰でも知っている有名なおとぎ話のタイトルだった。絵本や小説など創作物の題材としてもよく取り上げられるほどで、知らない者などいないだろう。
「あれはね、実話なんだよ」
そんな訳がない。何かモデルになるようなことはあったとしても、子どもでも楽しめるようなファンタジー溢れる内容のものが実話とは到底思えない。
変な奴に絡まれたな、と考えていたら顔に出てしまっていたのだろう。男は軽く会釈をして去っていった。
―――『鉛の王冠』、ね
その昔、不思議な力をもつ王冠があった。
王冠は所有するものを自ら選び、そのものに権能を与えた。
木の王冠は癒やしの権能を、
水の王冠は豊かさの権能を、
光の王冠は安寧の権能を、など様々だった。
様々な力をもつ王冠は所有するものを絶対的な王として国をつくり民を増やし繁栄させた。
その中で最強といわれたのが『鉛の王冠』だ。
所有するものに確実な勝利とそれを実現する武力を与える権能で、国や民を危機から救うための力だった。
しかし豊かであることに余裕を見出し平和に慣れきった人々はさらなる発展と娯楽を求めた。
その結果、戦争がはじまったのである。
世界が荒み、その度に王冠が新たな所有者を選び回復し、また争う。何度も繰り返す内にいくつもの王冠が奪われ破壊され消えていった。
そして人々は確実な勝利を手にしようと『鉛の王冠』を奪いあった。だが所有者のいない王冠では意味がない。
無意味な争いばかり起こっていた。権能を与えない王冠に用はないと人々に忘れ去られた頃、ある王国についに所有者となるものが現れた。
若い娘だった。艷やかな黒髪が美しいと評判の少女だ。
旅の途中だといったその少女が王国にやってきたとき、王冠が所有者を定めたのだ。
王は喜び、さっそく少女を次の王とした。そして無知な少女を唆し近隣諸国を攻めた。呆気なく勝利を収め、強国も打ち倒し、残るは当時最強と謳われた帝国のみ。
勝利したのは、帝国だった。
少女は帝国から追放された皇女だった。逃げのびた先で他国の王となったもののその身は帝国のもの。
帝国は少女を城の奥深くに幽閉し、世界のすべてを武力もって制覇した。
それを嘆いた他の王冠の所有者たちは力を合わせて少女を処刑し、『鉛の王冠』を封印した。
処刑に使用されたのはある王冠の権能で作られた致死性の高い毒薬、封印したのは複数の王冠の権能をかけ合わせた力。そしてそれらの王冠を勝利に導いたのは『鉛の王冠』だった。
現在世界に残っている王冠は封印された『鉛の王冠』のみ。その封印が解けたとき止められるものはどこにもいない。
一時の安心といつか訪れる不安は、『鉛の王冠』が実話であるとしっている者にしか理解できないだろう。
【題:安心と不安】
安心と不安、どっちも抱えてる。何かを手に入れた時の安心と、それを失ってしまう不安でいっぱいだ。どうしたらいいのかな。何も得らなければ、こんなに悩むことはなかったのかな。わからない。
以前と同じ気持ちを持っていたなら
ここも安心できる場所だった。
いつも決まった場所を陣取って
いつも通りテレビを観たりゲームをする
それでも私は安心していない。
私の心は荒波が押し寄せている。
もう1年を切った将来の事
進学にするのか就職にするのか
今までは大まかな事しか決めていないのに
安心しきっていた。
それが今の先生や親は
口を開けば進路のこと
嫌になってくるというか
不安でいっぱいだ。
きっとそれが終わった安心して
何かしらでまた不安になっていくのだろう
─────『安心と不安』
9 ✿.*・安心と不安✿.*・
仲良くしてくれていた友達が、ある日を境に私から離れるように他の友達とよく話すようになった。
嫌なんだなと思った私は、他の友達のところで話すようになった。
その子は1人だったから都合がよかった。
その子曰く、ずっと一緒にいるのは辛い。
そう言われた。
そう言われたならもう一緒にいれないのかと思って
1人だった子とよく話すようになった。
それから移動教室のときも、どこに行く時も一緒でこの子ならずっと一緒にいてもいいのかなって思って安心した。
けど、最近その子が私を避けるようになった。
やっぱり一緒に居すぎたのかな。
やっと合う友達が出来たと思ってたのに
私だけだったのかな。
何がだめだったの?
私何かした?
ほんとはそう聞きたかった。
聞いたらまためんどくさいやつだと思われる。
私はどうしたらいいのかな。
どうしたら依存しなくてもいいのかな
難しい、わからない
迷いの中で立ち止まり
選択を模索するたびに
心は揺れる 。
でもそれは憂慮と警戒。
道しるべであり
先に広がる安心へと導く。
交差する重なる層を背負って進んで行く。
題「安心と不安」
récit œuvre originale