『子供の頃は』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
子供の頃は甘いものが好きだった。大人になるにつれて、辛いもの苦いものを好むようになった。それは、辛苦の中に本当の楽しみが有るからかもしれない。
子供の頃はあんなには小さくしゃいでうるさかったのに
上に行くほど皆大きく静かで大人しく
こんなクラスではなかった
楽しいクラスに戻りたい
子供の頃は
「子供の頃は子供の頃で大変だったけどさ、大人も大変なんだよな」
曇り空みたいな目をして君は栄養ドリンクを飲む。
僕はそれと正反対の空を見て、ふと夏休みにみんなで食べた駄菓子とアイスを思い出した。
「大人の特権で好きな駄菓子でも買いに行こうか」
突拍子もない言葉に君はぽかんとしてから小さく笑う。
「そらいいなあ。大人買いして酒のつまみにするか」
「ならラムネ味とかの酒がいいな」
「はは! 夏休みみてえだな」
「アイスは高いやつな」
「いいじゃん。こうなりゃとことんやってやろうぜ。おい、ゲームもしよう」
「かなり積んでるゲームある」
僕らはニヤリと笑う。大人の短い夏休みが始まる合図がした。
日々家
子供の頃は
誰かと関わる事が怖かった
背丈が伸びた現在の僕は
誰かを失うのが怖くなった
子供の頃は、以外と家の中でゲームをしていた。勉強よりゲームをしていた事がいっぱいあったのを思い出してしまった。
子供の頃は
ちっちゃすぎて気づかなかった
父親にキスを迫られることに対する嫌悪
母親に泣くなと言われた時の違和感
友達に気持ち悪いと言われた時の心の傷
自分のせいだと思ってた
でも、違った
あいつらのせいだった
今でも気持ち悪くって、つらくって
何もしたくなくなる
飛び降りたくなる
なのに、あいつらは何とも思ってない
そろそろ、反抗の時期だろうか
子供の頃は
夢ばかり見ていた。
西の空が綺麗だったら、空の先の様子を空想した。
雨の日は、傘さしながら蝸牛を戦わせた。
ガラス片を集めて、海で拾った角の取れた半透明ガラスを作ろうとした。(親に没収された)
ゲームや本の登場人物は、簡単に現実で大暴れしていた。
そんな時分のこと、すっかり忘れていた。
その時の心持ちは正確には思い出せないけれど、今も変わりない部分は残っている気がする。
子供の頃
ひとり遊びが好きな子供だった。
トランプでピラミッドを作ったり
、本の1ページを何度も何度も
読んだり、前に進まない読み方
をしたり、好きな音楽の好きな
部分だけをリピートしたり、
好きなミルフィーユを一枚ずつ
剥がしながらたべたり、道を
歩けば、端を歩く遊びや
階段を何段あるか数えながら
上がったりなど意味ないこと
ばかりしていた。
ちょっと奇妙なことも
したり…
はたからは浮いている子供
だった…
むずかしい子供でした
過去の俺へ
子供のころ(お前からして今)は怖かったなー、お前が思ってるより意外とあっけなく未来は進むぞ、安心しろ、もっといいものが確かに他にあったかもしれないがお前が間違ってたわけじゃ全くない。
少なくとも俺が言ってやる。 正解だ。
あの頃は
シャボン玉が飛べば屋根も嬉しくて一緒に飛んじゃうんだと思ったし
なんなら自分も上手に傘を使えば飛べると思った
サンタは本当にいて
クリスマスまではメモ帳持ったサンタの手下に見張られてると思った
組んだ指の隙間から勝てるじゃんけんの型が見えると思ったし
テレビの向こうではこっちが見えてると思って緊張した
じいちゃんとばあちゃんは産まれたときから老人で
飼ってる犬がいつか死ぬとか考えたことなかった
でもね
これは今でも思ってる
死んだら幽霊になれるから
上に行く前に会いに来て
見えなくても
絶対に会いに来て
約束したからね
『子供の頃は』
子供の頃は…
そうだなぁ
友達と公園を走り回るだけで楽しかった。
ブランコに乗ってるだけでも楽しかった。
けど、
今は家にいる時間が増えて、スマホをずっと見てしまったりして。
つまんないやつになっちゃったなぁ。
「子供の頃はさ、俺、何にでもなれると思ってたんだ。恐竜にでもヒーローにでも宇宙飛行士にでも。本当になんにでもなれると、そう思ってたんだ。
いつからかそれは無理だろうなってなんとなく気付いたんだよな。恐竜にはなれるわけないし、ヒーローなんてどこにもいない。宇宙飛行士だってなるのはかなり難関だ。それを知るたびに一つずつ諦めてったんだ。
サッカー選手だって、医者だって、歌手だって。
勿論、なれる人はいるけど、相当な努力をしなきゃいけない。努力をしたってなれない人は沢山いる。
子供の頃はあんなに無敵だったのに、大人になるたびにどうして無力になるんだろうな」
「子供の頃、本当になりたかったものってあるの?」
「色々あるけど、多分『なにか』になりたかったんだよ。誰かの記憶や記録や心に残るような『なにか』に。それがかなり難しいと知ったのは最近だけど」
「あら、それならもう叶えてるじゃない?」
思いもよらない言葉に彼は彼女を見つめた。彼女はにっこりと微笑みながら愛おしそうな眼差しで彼を見つめ返す。
「その『誰か』は私じゃだめなの?」
子供の頃は楽しかったなーってふと思う。
あの頃に戻れたらなーって何度思ったことか、
もちろん、子供の時だって嫌なこと辛いことたくさん経験したけどそれでもやっぱり楽しかった。
過去のことってなんだかんだいい思い出になるんだと思う。
だったら辛い時もビクビクせずに飛び込んでやる!!
子供のころは初めてのことばかりで、出来ないことばかりで、辛くて、辛くて、でもそのうちのいくつかは出来るようになって、いつからか出来ることを選んで生きられるようになって、世界はこんなに息がしやすいのか、と気付いた。
/お題「子供の頃は」より
「あんた子供の頃はもっと大人しかったのになぁ」
どうやったらこんな風に変わるんだよ、とぼやく女は私の古い幼なじみだ。さらさらな黒髪ロングヘアーとすらりとした体型が、セーラー服によく映えている。なかなか失礼なことを言いやがるそいつは、酷く鮮烈な青空と雄大な入道雲をバックに、フェンスにもたれ掛かりなからこちらを見下してくる。
「なんだよ失礼な」
私たちは今学校の屋上にいる。開放はされていないが無理やりこじ開けた。
「いやだってさぁ、あんた昔はもっとこう、お淑やかーなお嬢様、って感じだったからさあ。そんなやつが人巻き込んで授業サボるようになるとは思わないじゃん。」
「たまにはいいじゃん。そっちだって乗り気だったくせして。」
睨みながら見上げる
「悪いとは言ってないし。でも今の方がずっとあんたらしいよ」
笑いながら私を見るあんたは知らなかろう。あの頃の私がどれだけあんたに救われていたか、どれだけあんたといるのが楽しかったか。まあ、そんなことは私だけが知ってればいいんだけどね。
太陽を被って眩しいあんたを見ながら、でっしょ〜??
とおどけて見せた。
お題「子供の頃は」
毎日全てが新鮮で、キラキラして見えた子ども時代。
何にでもなれるような、これから大人になったら楽しみがとても増えると思っていた子ども時代。
大人になった今、子供の頃の純粋さが薄れてきていて、様々なことを論理気的に考えられるようになってしまって、子どもの頃に思っていた大人とは幾分違った自分が居て…。
学校の帰りに「今日遊ぼう!」の一言で遊ぶことが出来た子ども時代、「来月空いてる?」でようやく遊ぶことが出来る今。
大人ってなんだろう。子供の頃に思い描いていた大人になることは、今からでも可能なのだろうか。
あの頃はよかった。ではなく、あの頃に良いと思っていたことを今でも出来ると一番良い。
悩みの打開策は、案外子供の頃の記憶にあるのかもしれない。
_夢_
子供の頃の日常は、
今じゃ叶いもしない非日常だ
あの頃のようにまた遊べたら
無邪気に走り回れたら
セミの抜け殻一つで馬鹿みたいに騒げたら
それこそ夢のようだ
あの頃は、シャボン玉のストローを
タバコに見立てて持ってみたりと、
大人になることばかりを夢見てたのに
失ったものばかりに目移りして
いつまでも夢見てるんだ
2024.6.23
#子供の頃は
勉強も嫌いじゃないし、運動神経が悪かった訳でもない。
小学校も中学校も成績は真ん中くらい。授業態度だけ無駄に良くて、先生達の眼中に入らない生徒。悪い事もしないし良い事もしない。
「𓏸𓏸さんなら出来ますよ」
……聞き飽きた。何回そのセリフを聞けばいいのか分からない。でも子供の頃は純粋だったから、いつか自分も“すごい人”になれると思ってた。
…………まぁ実際は決してそんな事ないのだけれど。
あの頃は良かったなぁなんて考える。
考えて、出した結論は。
全部終わりにして、子供の頃をやり直せばいいんだって、そう思った。
そう思ったから、僕は、僕を終わらせた。
『子供の頃は』
"子どもの頃は"
聖都大学附属病院一階の人通りの少ない廊下に面する、いつもの休憩スペース。
飛彩が仕事の日は、よくこの場所を使って駄弁っている。
「お前の子どもの時の話を聞きたい」
「……一応聞くが、何でだ」
「この前家に来た時、勝手にアルバムを見ただろ」
「やっぱバレてたのか……」
この前飛彩の家に行った時、少し散らかっていたので軽く片付けをした。その時、押し入れを開けたらアルバムが数冊出てきて、駄目だと分かっていたが好奇心に負けて開くと、丁寧に年月日と共に写真が一ページ一ページ綺麗に並べられていた。
その書かれている年月日の感覚が凄く近く『流石院長……』という、感心と呆れがブレンドされた言葉が出てきた。
そして写真を見ていく度、今と変わらない出で立ちと雰囲気に顔が綻んでいた。
今アルバムの中の幼い飛彩を思い出しても、その変わらなさに頬が緩みそうになる。
俺の幼い頃の話を聞きたいと言うのは、『フェアじゃないから』が理由だろう。
「俺の小せぇ時の話なんて面白くねぇぞ。そもそもどんなだったか覚えてねぇし」
「なら推測していいか?」
気持ちいい程威勢よく言ってきた。この感じは『やめろ』と言っても聞かない時のやつだと思い、少し考えてから「どーぞ」と答えた。
「幼い頃の大我は、今以上にビビリだった気がする」
ギクリ、と身体が反応しかける。
確かに幼い頃の俺は、今の何倍もビビリだった。高い所、狭い所、暗い所に行くといつも震えていた記憶がある。
ちらりと俺の顔を見ると、得意げな顔でコーヒーを啜る。
──こいつ今人の顔を見て……。腹立つ……。その通りだよ、ちくしょー……。
小学生の時、女子以上のビビリなのを理由に揶揄われて、六年生の時『このまま中学生になるのは嫌だ』と少しずつ克服して、少しずつ苦手な物を減らした。
「けれど、流石にお化けやホラー物は克服できなかったか」
「んな!?」
──声に出てたか!?
「顔に書いていた」
そう言う飛彩の顔を睨みながら、自身もコーヒーを啜る。
「もっと幼い時に会いたかった」
「幼馴染になりたかった、って事か?」
「そうだ」
そう頷く飛彩に『何で』と聞きたかったが、言葉にする前に「もうすぐ時間だからそろそろ行く」と言ってコップをあおって残りのコーヒーを飲み干し、空になった紙コップを専用のゴミ箱に捨てた。
「では、また」
「おう、またな」
短く言葉を交わして、壁の向こうに消えてからも革靴の音が聞こえなくなるまで、コーヒーを啜りながら出入り口を眺め続けた。
──なんか負けた気がする……。ムカつく……。
「子どもの頃は」
家族から邪魔者扱いされてた事
家族の恥さらしだと思われてた事
家族みんなの笑い者だった事
母親から過保護に育てられた事
母親から過干渉で育てられた事
父親が私に無関心だった事
父親が威圧的で毎日怒鳴っていた事
子どもの頃は
全く気が付かなかった
うちの家族が
おかしいという事に…