『子供のままで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
子供のまま
大人にならなければ
いいのに
ずっと
安全に
守られていたい
現実は
そんなわけには
いかないけど
重たいドアを開ける。
石油とシンナーの匂いがこびりついた空気が、むわっと広がる。
迷わず部屋に入り込み、一室の無機質なコンクリートの壁の前に行く。
そこには、黒い影がくっきりと貼り付いている。
小学生中学年くらいの背の高さの、黒い子どもの影だ。
いつからあるか、なぜあるのかは分からない。
でも、この影は、ずっとここにいた。…工場長が夜逃げして、工場が稼働を停止する前からずっとあった。
それに気づいていたのは、僕だけだった気がする。
ここの工場で勤めていた工場長の一人息子だった僕。
影に気づいたのは、僕だけだった。
影は、こちらに気づいたようだ。
右手を軽く上げて、手を振る。いつもの挨拶だ。
僕もいつものように手を振りかえす。黒い影は嬉しそうに揺れる。
僕が子どもの頃、両親はいつも忙しく働いていた。
両親は、僕に無関心だった。躾も身だしなみも勉強も何もかもほったらかされて、僕は育った。
だから、僕の遊び相手はもっぱらこの影だけだった。
両親がそんな親だった理由は、ずいぶん経ってから知った。
僕の両親には、到底返せない借金がいくつかあったらしい。両親は借金取りに言われた職場への勤務と夜逃げを繰り返しながら、全国を渡り歩いて暮らしていた。
自分の命を守るのに必死で、子どもに関わっている暇がなかったみたいだ。
両親が夜逃げをしてからしばらくは、サングラスやスーツをつけた大人たちが、よく来ていた。
でもそれも、ある日からぱったり来なくなった。
今、この工場は、僕と影は2人きりの貸切になっている。
「今日はおにごっこをしよう」
僕は影に声をかける。
影はゆらゆらと笑って、親指を立てる。
「じゃあ、いつも通り、僕が鬼ね!」
僕はゆっくり数を数える。
そういえば影は、僕と一緒に成長している気がする。
僕が赤ちゃんの時は、影も一緒にはいはいしてたし、僕が走れるようになると、影も一緒に壁の中を駆け回っていた。
でも、ある日、影の成長もぴったり止まった。
小学四年生の五月、中学年のその時に。
僕らはいつも遊んだ。
僕らの遊びはいつも、おにごっこかかくれんぼのどちらかだった。
それは今までもそうで、これからもそうだ。
ある日以外は。
ある日…厳つい大人たちがやってくるようになって、僕たちが小学四年生になって1ヶ月が経って、影が遊びが飽きたと初めて言ったあの日。
僕と影が、大人の真似をして“火遊び”をした日。
…あれから、僕らはずっと子どものままで。
それから、僕らを邪魔する大人たちも、ここに近寄らなくなった。
僕らはいつも子どものままで、子どものままの遊びをした。
僕も影も、もう大人の真似はうんざりだから。遊びでも大人を真似ることはない。
いつも。ずっと。
僕らはずっと子どものままで。
ゆっくり目を開ける。影が、壁を元気よく走っている。
僕は影を追いかける。
焦げた匂いが、僕らの足元から微かに香った。
子どもの頃に戻れたらと何度願っただろうか
全てが輝いていた見えたあの頃に
初めて知った感情を言葉に出来なかったあの日に
それを【成長】と呼ぶのかは分からないけれど
あの頃は全てが眩しかったのだ
今はどうだろうか
与えられる絶望
味合わされる憎しみ
輝きが色褪せていく今に何度ため息をつくのだろうか
それでも時は進むから
私は戻れと願うのだ
怒りは7秒我慢すると、ある程度通り過ぎるらしい。
そう話す上司に、成る程社会人だからムカついたって我慢しろと教えられてるんだなと思った。社会人って大変だな~とか嫌だな~とか色々飲み込んで「へえ、そうなんすね」と笑った瞬間、隣にいた同期がぼそりと溢す。
「え、じゃあ7秒以内に怒らなきゃ損しちゃうんだ…」
絶対近いうちに飲みに誘お。
"子供のままで。"
『子供のままで』
ずっと、守られていたい。
ずっと、愛されていたい。
ずっと、このままでいたい。
毎日、幸せでいたい。
毎日、楽しくいたい。
毎日、笑っていたい。
そんな願望が、際限なく溢れだす。
子供じゃなくなってから、はや数十年。
静かな部屋で ひとり目を閉じ、考える。
子供のころは、早く大人になりたかった。
でもいまは、子供のころに戻りたい。
そして、ずっと、子供のままでいたい。
───だから、そう思ってしまうから、
私の心はいつまでも、子供のままなんだ。
(お題無関係)
今日初めての病室で、とっくに消灯時間は過ぎていて隣のおばあさんの寝息が聞こえている。
昨日も一昨日も日付を跨ぐまでスマホを眺めていた。子ども達が珍しく2日連続で早く寝ついたものだから、大切な1人時間を過ごさないともったいないなどと思い上がって夜更かししてしまった。と思っていた。
けれども今気づいた。私は緊張しているんだ。
怖くはない。実際に体験しないと痛みがどの程度か分からないし、死ぬ気なんてさらさら無いから入院中の暇つぶしグッズは余るほど用意してきた。
むしろ入院にかこつけて羽を伸ばしてやるぞと意気込んできたのだが。
やはり肉を切り開いて骨を削り取るなぞ痛いに決まっているのだから、さすがに能天気な私でも緊張するよな。
加えて、こんなに多くの他人と同じ部屋で寝るという事が久しぶりすぎて緊張しているのもあるような。寝返りの音も、暗い廊下を擦る車椅子の音もやはり落ち着かないものだ。
いつもならば、細くて小さい腕が私の首に絡みつき頭を引き寄せられ、頬の柔らかさを感じながら眠りにつくのに。あれこそが私の幸せだなと手すりの付いたシングルの硬いマットレスの上で噛み締めている。
「これは君が望んでいること」
ずっとこのままでいたいと思っていた。
ふたりの関係も、お互いを思う気持ちも、ずっとこのまま変わらないと信じていたんだ。
だけどいつの日か、変えたいと思い始めてしまった。
もう、ただの幼馴染という関係では嫌だ。
友達という関係のままでは嫌だ。
そう思うようになってから、少しずつふたりの視線がズレていった。
君はずっと変わらないことを望んでいる。
この先何年経っても、ずっとこのままでいよう、と君は言う。
だからまだ、俺はあの頃と変わらないフリをしている。
君はそれが気に食わないようだ。
怒られる筋合いはないなぁ。
君を女の子扱いしないのは、半分は君のせいだ。
俺に女の子扱いされたいと思うなら、その理由をちゃんと考えてほしい。
ずっとこのままでいたいと、逃げたりしないで。
────子供のままで
心は子供のままでよかった。
あんな想い、二度としたくない。
何か一つのことをやっている以上、それが生き甲斐だとして、どんなに頑張ったとしても報われないものなど、やっていて楽しくない。
俺の弟があんな俺を、現実を知って絶望してしまったら、俺はこの家を出て行く。
せめてもの報いとして、その覚悟だ。でも多分弟と母さんは留める。
自分の思い通りにならないことは必ずある。というか、そうなること自体少数だ。
小さな俺はそれが許せなくて。
情け無い。
でも好きなものは続けたい。たとえ弱くても、努力だけではどうともならなくても、「好き」という気持ちは原動力になるんだ。
そう嫌でも信じて。
#2024.5.12.「子供のままで」
HQあきてるくん。
全国のママにお母さんそしておかんそれからお母様!!いっつも頑張っとんね((´థ v థ`*))
ガキンチョの自分が言えたことじゃないけどえらい!!!よお頑張っとるわ( ༎ຶŎ༎ຶ )
絵文字きもいって()
はずびん/ほてるって知ってますか?
下ネタの多いアメリカのアニメなんだが、気づけば沼ってんぞ。ソースは汚水藻野。
『子供のままで』
大きな声では言えないが、
20歳になった今でも、ブランコに乗るのは楽しい。
15歳の頃でも、おもちゃで遊ぶのは楽しかった。
10歳の頃は大人になんてなりたくなかった。
5歳はほんとに子供だった。
いつまでも子どものようにいたいけど、
いつまでも未熟なままではだめなんだな。
母の日、なにもしてない。
親の偉大さに気付けるほど、まだ大人じゃないみたい。
ごめんなさい。
【子供のままで】
子供の頃。毎日が怖かった。どれだけ願っても、毎日朝は来てしまう。
気づけば一日が終っていて、何も出来なかった日々が積み重なっていくごとに、不安も比例し大きくなっていく。
「あれをやらなきゃ。」「これをやらなきゃ。」やらないといけないこと。
それは沢山あって。でも、わかっていても体は言うことを聞いてくれない。
「あの子はできてるのに。」「当たり前の事なのに。」そういう思いが増えていく事に連れ、
また明日が怖くなる。大きくなんてなりたくない。ずっと、このままでいれたら。
「子供のままでいれたら。」
なんてことを毎日考えてた。
大人になった僕は思う。小さい頃と、自分って「変わらないな。」って。
きっと、「心は子供のままで」大人になってしまったんだ。
やらなきゃいけないこと。沢山あって。それでも体は言うことを聞いてくれなくて。
自分の心がパズルだとしたら、まだ僕の心は完成していなかった。
「不安」という気持ちのピースが心の隙間を埋めていって。
最後には、僕の心は「不安」という気持ちのピースばかりでパズルは完成させられた。
また明日が怖くなる。明日なんか来なければいいのに。
「子供のままでいられたなら。」
どうして大人になると
子供の頃の感情を忘れてしまうのだろう。
◯◯がほしい→◯◯にしといた方がいいよな
◯◯が好き→みんなは◯◯どう?
◯◯したい→周りと同じ行動しないと
周りに合わせてばかり。
本当の自分はどこへいったのか。
そもそもどうして子どものようにいてはだめなのか。
大人のくせに
大人だろ
子供っぽいわ
誰が自分を決めつけていいのだろうか。
そんな権利はない。
自分は自分のままで良いのだ。
無理して大人になる必要はない。
#子どものままで
5月12日(日) 23:21
子供のままで
子供時代に
戻りたいとは
思わない
私の
インナーチャイルドを
満たしてくれるのは
今の私だから
子供のままで
よいと思うときは
子供料金が
設定されてるとき
子供のままで
子供のままでいられるのはアンタだけ
私が尻ぬぐいしてるのよ
いつまでそうしてるつもり
ある日
学習机の椅子が喋った
「いつまで泣いてるの!」
子供のままで
子供のままでずっといたいよ…。
純粋で楽しかった時に戻してよ
また楽しく心から笑わせてよ
ほんの出来心だった。
ある程度の年齢になると、望んでもいないのに湧き出てくる性欲。人としての本能だから仕方ないんだろうけど、現代社会の仕組みとあまりにも噛み合っていない。子供を授かることは本来嬉しいことのはずなのに、ちっとも嬉しくなんかなくて、ひたすら憎いだけで。
もう少し、もう少しだけ時期が遅ければ、こんなことにはなっていなかったのに。今はただ、腹の中の赤子が鬱陶しくて鬱陶しくて、どす黒い負の感情が心を覆い蝕んでゆく。
私は子供のままの、子供のママ。
「子供のままで」
子供のままでいたかった憂いも心配もない明日を悩まないそんな子供でいたかった。そんなふうに考えること自体がおとなになってしまったようでずいぶんと寂しさを覚える。古くなった駄菓子屋の跡地を眺めながらスーパーへの道を進む夕焼けの中で食べたいものではなく栄養と予算のことばかり考えて侘しいような心持ちになりながらどうしようもないベッタリとした疲れが背中を引く。好きなことだけ考えて生きていられたら幸せなのにお金がなければ考えるだけの余裕すらない。ひたすら生活の中で必要なものを吟味する時間もなく追われるように明日もまた労働が待っている。子どものままでいたかったというより誰かの庇護のもとぬくぬくと巣の中でたまごのように温まっていたかったのかもしれないと冷たい風を感じながら足を進める。
子供のままで。
子供のままで
いられるのが
幸せ?
夏休みの宿題に
追われて
お年玉を
比べあってた
あの頃。
子供のままと
「また明日」
「また明日」と
繰り返した日。
子供の頃
辛かった英語は
好きになってるよ。
大人でも伸び代。
子供のままで
私の母はなんでもかんでも口を出す人だった
私はそれを受け入れ
思春期には嫌がる素振りはするものの
内心では些細なことでも決めてもらえることに安心していた
今、光指す教会の体をした壇上で
左手の薬指に光る輪が通っていく
がちり、と一生離れなさそうな音がした
現実味のない景色を眺めながら
異動だろうかと考える
安心を貪る相手が変わるだけだ
どこまでも子供だな
と呆れて上がった口角に
彼はにっこりと微笑み返した
行く末は安泰そうだ
母さん…
こんなに…
俺…
大丈夫だよ…
もうすぐ還暦ですから…
母さん…
それは幼稚舎のベレー帽…
懐かしいよね…
大切にしてくれてた…
そっか…
母さん…
ねぇ…
母さん…
長生きしてくれよ…
来年も新幹線で来るから…
長生きしてください…
愚にもつかない私を…
見放さず…
愛し続けてくれて…
ありがとう…
母さん…
母さん…
テーマ : 子供のままで
少し愚痴みたいなものなんだけどさ
頭の中でグルグルしちゃってるから吐き出そうと思って
テーマはあんまり関係ないかも
僕にさ、悪口陰口叩いてくる奴ってさ
よく言う言葉があるんだよ
「恵まれてるくせに」って
なんだろうな
あいつらが言う「恵まれてる」って
何を意味するんだろう
確かに僕は傍から見たら
「恵まれてる」人間に見えるだろうな
どうも苦労を知らない顔ってよく言われるし
だけど、僕がさ
僕が恵まれ始めたのって4~5年前からなんだよ
それ以前の人生は
まともな子供時代
普通の学生時代
一般的な家庭環境
何一つ僕には手に入らなかったのに
まともで普通の一般的な人生なんて
僕には夢のまた夢だったのに
なのに、僕が手に入れたくて仕方なかった人生を
僕が切望していた子供時代を
当たり前のような顔して送ってきた奴らが
僕に対して「恵まれてる」だなんて
どの口が言うんだ
確かに今、僕は「恵まれてる」さ
でも、それは努力して手に入れた「恵まれてる」だ
あいつらみたいに与えられた「恵まれてる」じゃない
僕は恵まれて、まだ4~5年しか経ってない
なのに悪口陰口叩くのか
僕は、僕には
幸せなんかになってほしくないんだろうな
しかも、その悪口陰口叩いてる人間が
身内だというのだから
人間って誰を信じたらいいのかわからなくなるよな