『子供のままで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
子供のままなんて、私はイヤだなぁ。
私、子供の頃から早く大人になりたいと思ってたし、
大人になってからも、子供に戻りたいと思うことはないなぁ。
だって、大人の今なら、見たいもの、行きたい場所、やりたい事が、わりと何でも出来るからさ。
仕事でストレス感じたり、人間関係に悩んだり、クレジットの請求額に驚いたりするけどね(笑)。
今一番の楽しみは、寝る前に、布団でゴロゴロしながらスマホで推しを観る!聴く!一緒に笑う!
毎晩の癒やしタイム、ふふっ♪
そしてまた明日も頑張ろうと思うわけですよ。
だからね、やっぱり私は、子供のままより大人がいいです。
繁殖が可能になると「大人」の仲間入りとなる。
女子ならば、早い子で十才いくかいかないかくらい。
男子なら、十一か、十二才。
性成熟は少々バラツキはあるのだが、十五ともなれば男女共に「大人」となる。
これは身体のハナシ、では精神・心の方はどうだろう。
大人の精神・心とは何だろうか。
個人的見解だが、「諦観」だと思った。
見て呉れに左右されずに人や物事を見定めることが出き、
他人の趣味趣向を蔑み嘲笑うようなことをしない、
他者を尊重する人こそが真の大人だろう。
そんな大人に出会ったことは、半世紀ほど生きているが一度も無い。
テーマ「子供のままで」
私には夢がなかった。
楽観からの落ち着き故か「大人っぽいね」とよく評され、
なんとなく生きていたが、社会人になって思い知った。
「大人」なんてものは「子供」の延長線だ。
成人しているだけの大人。
大人ぶっているだけの大人。
子供だと思われたくない大人。
所詮はエスカレーター式に自動的に得られる称号だ。
結局は私も、嫌々社会に迎合するだけの未熟者だった。
私の思う大人はもっと格好良かったはずだ。
上手くいけば誉めてくれ、
失敗すれば手本を示し、
道を外しかければ優しく叱ってくれる。
そんな道標のような人間だ。
もっと早く気が付けばよかった。
私の夢は「大人になること」だったんだ。
~子供のままで~
その子供には
毎日が違う日でした
旅行の前の日は楽しみで楽しみで仕方なくて
旅行中は楽しい時間が終わるのが嫌で、できるだけ時間を味わい
家に帰ってからも思い出を反芻していました
でもいつからでしょう
無関心、無感動で
感情の絶対値が小さくなっていく
いつかこのまま消えてしまうんじゃないか
それもいいと思って自分が
変わっていることに気づいたんだ
子供のままで
#16 子供のままで
「大きくなりたくない?」
オレのおうむ返しに頷きを返したのは、
甥である、小さな子供だった。
「だって、いまがたのしいから」
「そう。今が楽しいから、このままがいいのか」
子供といえど、
近年はSNSなど社会の複雑性が増している。
それを察している訳ではないだろうが、
小学校入学を控え、今の楽しさが終わりを迎えるかもしれないと不安なのだろう。
「楽しいことを見つけるのは、どんなに大きくなってもできるぞ。それに、大きくなった方が遠くまで見えるから、たくさん見つけられて、お得だ」
ちょっとばかり茶化して伝えてみれば、
「じゃあ、かたぐるまして!」
「そうくるか。ちょっとそれは…がんばるけど腰が痛くなるから少しだけだ」
「わかった!」
ずっしりとした重みを感じる。もし暴れても落とさないよう、しっかりと押さえる。
「すごいたかい!」
「よかったな」
「ねえ、おじさんは、おおきくなりたかった?」
「そうだな。子供のときは分からなかったが、今は大きくなって良かったと思う。楽しいからな」
「もうおりる」
「わかった。下ろすから掴まってるんだぞ」
子供特有の唐突さで、甥は次の遊びへと走っていった。
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子供のときは、与えられるものを享受していれば、何も考えなくて良かった。
学校は社会という海に漕ぎ出す為の造船所だ。そのうち勝手に出来上がっていく船に気持ちが追いつかなくなった。
家庭で問題が生じ、学校でも上手くいっているようで、そうでもなくて。かと言って社会に出るのも怖いと感じていた。結局は荒波に負けたから、その恐怖も正しい生存本能だったんだろう。
しかし、働く為に一人暮らしを始めて、ひとりぼっちの部屋で自由だと気づいたときの開放感は、今でも忘れられない。その一点だけで社会に出て良かったとすら思っている。
そんなわけで、子供には戻りたくない。卑屈な自分では、給料をもらう労働には未だ抵抗感があるものの、今が楽しいのも本当だ。
子供のままでいたいと願うやつは、良くも悪くも幸せな奴なんだろう。楽しいのなら、そのまま思いっきり楽しんで欲しい。思い出は船に積み込む宝になるだろう。
自分のように子供のままでいられないというやつも安心してほしい。不安なら学力なり技能なり、船にオプションをつければいい。造船所、もとい学校に良い教師がいることを願う。
子供時代は楽園であり、地獄でもある。
どっちにしろ時間が決まっている限定品だ。
自分も周りもどうあろうが、同じままではいられないんだ。
子供のままでいた方が幸せなのかな
はやく大人になりたいと子供は思うけど
子供の頃はよかったなと大人は思うだろう
なんでも大人が上でずるいと思ってた子供時代
大人になってみると子供って純粋でいいなって思うんだろう
いつも何かしらに縛られて、今が嫌になる
こうなったら今の自分を開放してあげればいいかな
そうしたら今が幸せになる
テーマ【子供のままで】
誕生日。それは一年を通して一つの生命が生まれた特定の日のこと。
そして俺の誕生日は五月十三日。別に特別な意味があるような日でもなく、少なくとも俺にとってはいつもと変わらない普通の一日だ。
ただ、誕生日が来るたびに僕は少しだけ不思議な感覚を覚える。なぜなら、僕が生まれたのは真夜中の真夜中。午前四時頃らしい。
だからいつも通り寝ていつも通り起きると、僕は一歳年を食っているのだ。
「あら、そうだったわね。あんたも明日で成人か、時の流れは早いもんだねぇ」
言葉の尻に「まだ子供のくせに」と付きそうな罵倒なのか成長を喜ぶ声なのか分からないことを言う母を横目に、朝食を食べた俺は家を出て学校に向かう。
そしていつも通り友達と挨拶し、いつも通り授業を受け、いつも通り下校し、いつも通り夜を過ごす。
眠る直前、明日からは俺は成人になってるんだなと思い出す。
一日二日で何か変わる訳もないが、大人になるということにほんの少し優越感に浸る。そして明日からはシッカリしよう。そんなあやふやで無意味な誓いを立てて目を瞑る。
まだ、子供のままで居たかったな……なんてな。
翌朝、俺はスマホのアラームで目が覚める。時間はいつも通りの7時半。日付は『五月十二日』。
今日も一日、いつも通りの日々を過ごそうと思う。
本日のお題『子供のままで』
子供のままでいたかった
ただただ空を見上げて
面白い形の雲を見つけて
子供のままでいたかった
透き通る川の水に目を輝かせて
海の水の塩っぱさに眉をしかめて
子供のままでいたかった
夕焼け空を飛ぶトンボをおいかけて
木の実を運ぶ蟻の列をおいかけて
いつからだろう
地面ばかり見つめるようになったのは
いつからだろう
ボトルの水を無心で飲み干すようになったのは
いつからだろう
虫を見るとはらうようになったのは
鏡を見れば
子供の頃のキラキラした瞳は曇っていて
口の形はいつの間にかへの字になっていて
子供の頃の純粋な心はどこに行ったのか
もう僕には見つからない
子供のままでいたかった
子供のままでいたかった
自分のタネに 水を与えてくれる人がいる
自分の芽を 大切にしてくれる人がいる
自分の蕾を 見守ってくれる人がいる
やがて 自分で花を 咲かせなければいけない時が来る
強く根を張り 美しく
どんな花より 綺麗な色で
※ポケモン剣盾二次創作・マクワとセキタンザン
俺のこころの玩具箱の中に、しまってある景色があった。
くちゅん。狭い洞窟に、ひとの発した息の音が響き渡って、白い息が煙となって立ち昇った。
緩い青色の光が零れる外の景色は、はらはらと雪が降りはじめており、辺りは急に温度を失い始めていた。
幼いマクワは分厚いハンカチを取り出して、顔を拭う。
「……今日は一緒に外へ行こうと思ってました。……でもこの天気では危険だから……やめておきましょう。ぼくも勉強のつづきをすることにします」
ため息交じりの言葉は、その優しい色をしたタオルハンカチに半分ほど吸われていた。
ああいうもこもこした素材はタオルというものらしい。
マクワはよく母親の話をする。彼女から譲られたものかもしれないと、なんとなしに思った。
俺は車輪を動かして、マクワに近寄った。少しだけ頭を傾けると、しっかりしたズボンの布地に触れた。身体の奥の方に力を入れてやると、ほんのりと湯気が上がった。
丸くて青い、澄んだ硝子のような目がぱちぱちと瞬きしながら俺を見下ろす。それからその場にしゃがみ込むと、俺の上に手を乗せた。
「……温かい」
ほんの少しだけ和らいだ表情を、もう少しだけ、発熱する力に変えてみせたのだった。
◆
ぱち、と音が響き、それから少しの時間差で蛍光灯の光が瞬いた。年季の入った電灯は、しばらくその灯りを揺らがせながら、埃の被った棚や機材を照らし出した。
俺にはよくわからないが、よく人間が家の中に入れているはずのものだ。しかししばらく使われていないことは、積もったものの分厚さでよくよくわかった。
マクワは持ち上げた髪を震わせながら小さく咳き込んでいた。
「……当たり前ですが埃が凄いですね、この倉庫の中……。早く用事を済ませてしまいますね」
「シュポー」
殆ど隙間みたいな家具と家具の間をマクワは歩いていく。ここはキルクスにある、メロンさんの家の庭に建てられた物置小屋の中だった。
マクワが半分飛び出すようにしてこの家を出て来てしまった矢先、いくつか忘れ物があるのだという。
メロンさんが仕事で顔を合わせない内に、探したいものが何やらあるらしい。
マクワは俺が通れるように道を作りながら隅まで進むと、天井まで積まれたプラスチックの箱の前に立った。
「セキタンザン、申し訳ないですがぼくの足場になってくれませんか」
「ボオ!」
俺はすぐに両手を差し出した。その為に呼ばれたのかと思うとちょっとだけつまらないような気もしたが、それよりもマクワの探し物の方が気になった。
彼は礼を告げると俺の両腕に足を掛け、両足で立つ。俺はゆっくりとマクワを持ち上げて、その高い箱に手が届く様にしてやった。
「……ああ、この一番上の箱です、間違いありません」
マクワがプラスチックボックスを両手で抱えるのを確認すると、再び彼を床の上に降ろしてやる。分厚くて大きな埃がぱらぱらと舞っていた。
箱を近くの棚の上に降ろし、白い手が両脇の留め具を外し、中を開いた。そこにはたっぷりの紙を挟み込んだ冊子がぎっちり詰まっていた。かつて使っていた勉強の道具だろうか。
マクワは更にその本の山を取り出して箱の横に並べていく。
「……あった。ジムリーダーになった今……改めて読みたいと思っていたのです。母が書いて発行した本をぼくにくれたものと……リーグの記録本です」
しっかりした表紙が美しい本と、もう一つはずいぶんと太くて大きな本だった。
「それと……これ」
本たちの山の奥に、ひっそりと隠れていたのは、ヨクバリスが描かれた小さな玩具の缶のケースだった。見た目よりも重たそうで、しかし時折中の物がぶつかるのか、小気味のいい音が聞こえてくる。
マクワが爪を引っかけて力を入れると、擦れるような音を立てて開いた。土のような香りが漂う。缶を傾けると、中に入っているのはたくさんの石だった。
全て黒だったり、昏くて重たい色をしたものばかりだ。
「……きみが喜びそうだと思って拾ったのですが、よく調べてみたらあまり使われない成分のものばかりで……でも捨てるに捨てられずにぼくのコレクションになってしまった石ころたちです」
「シュポォ」
「……どうですか、ぼくにも一応……ずっといわタイプでありたい気持ちがあったのですよ」
それは俺が誰より身をもって知っていると思っている。他のポケモンを育てている癖に、俺をボールの中に入れたのはマクワだった。
「幼い子供の……密かな抵抗でしょうか。……でももうこれは不要になりましたので、捨ててしまおうかと」
マクワは再び缶に蓋を付けた。そして目当てのもの以外を全て箱の中に仕舞うと、同じように元の位置に戻してしまった。もちろん手伝ったのは俺だった。
荷物を抱えて倉庫の外に出ると、ガラガラとシャッターを下ろした。
キルクスの柔らかい陽射しが降りてきて、マクワはサングラスを付け、光を反射させた。ちかちかした明かりが直接目に入って、思わず瞬きをした。
「子供のままだったら……きみとはこうして一緒に居られなかったでしょうね。ひょっとしたらタンドンのままだったかも……」
「シュポオー」
「……ぼくはずっと大人になりました」
サングラスを抑えて、マクワは家の裏へと歩いていく。そして敷地から出ると、林の中に入り、砂利の多い場所に立った。そして缶の中の石をばらばらと撒いてしまった。
一か所に固まらないようにという配慮なのか、ひとの白い足で散らしてゆく。
「……シュポォ」
「これでよし。……それではこのまま退散しましょう、いつ帰って来るかわからな……くちゅん!」
マクワが盛大にくしゃみをした。埃っぽい所にいたせいなのか、それとも。
「……なんですかその眼」
「シュ ポォー!」
俺は笑って鳴き声を上げた。俺のこころの箱の中から取り出したのはあの洞窟で見せた、くしゃみの仕方だけではない。
何かあると母親を避けてしまう所も、ずっとずっと変わっていない。
俺だけが知っている、バディの変わらない姿だ。気が付けば、もうあの捨てた石たちに対する気持ちは遠ざかっていた。
俺のバディはたくさん戦う術を身に着けて、誰より早く大人になってしまった。なろうとした。だけれど、だからこそ。まだ子供のままであり続けているもの。
俺のこころの玩具箱の中に、そうっとしまい込んでいく。
小さい頃、賢く綺麗な大人に憧れた。
早く大人になりたいな。
今はもう高校3年生になって、今まで感じてなかった危機感、それと憂鬱が覆う、
甘えることは、許されないような気がして
体に追いついてない僕の心が周りにどうも浮いて見えて
もう少ししかない子供の時間。
子供のままでいられたらなんて背伸びしてみる
君を好きになってから
学校にいくのが楽しみに変わった
話せた日は、胸が高鳴って
目があった日は、自惚れて
偶然手が触れた日は、夜眠れなくなって
ちょっとした出来事が
私にとっての大事件
このドキドキがいつか
無くなってしまうなら
ずっと子供のままでいたい
【子供のままで】
子供のままで
大人になっても子供のような人がいる。大人は服装から違う。大人は働いているので服装にお金を使う。話し方も敬語を使い分け落ち着いて話す。1日の使い方も無駄のないように心掛けている。社会性があるのでハメを外すこともない。お金の無い人は服装がみすぼらしい。食べて行くのが精一杯だ。少しのお金が残れば趣味に費やす。それでもお金を稼ぐためにスキルアップには関心がある。大人になりたいと思うが、仕事はそう簡単には見つからない。それに比べると子供は良い。大人になるために栄養を取り、学校で勉強をする。親からは愛情をそそがれ、情操も豊かになっていく。そんな社会を想い描いて私も育ってきた。しかし、現代の社会は私の想い描いたものとは違う。大人になりたいと思っても、そう簡単には大人にはなれない。大人になれなくて子供のままの人が多い。やはり、お金を稼げない人は子供を続けるしかないと思うのかもしれない。私の想い描いた世界と現実が違うとき、人は2つの世界を結びつけようとする。物事の概念も変わってくる。これを革命と読んで良いのならば、マイ・レボリューション。
影を踏んで、草花をちぎって、雲に形を見出して。
全ては途方もなく広くて、きらきらと色を教えてくれた。知り得た何もかもが不思議で、理解したことが自慢で愉快だった。
全てが “そういうもの” なのだと目に馴染んだ今、振り返ることしかできないそれらの思い出は多少なりとも都合よく脚色されているのだろう。それでも、妥協と暗黙を身につけて社会を歩かざるを得ないこの現状からしたら、その時代には確かに戻りたいと願うだけの価値があるのだ。
時間は不可逆である。世の理で、常識で、納得しきれないもやもやをいくら抱えようとも、自分では覆すことなど出来ない。だから理解したふりをして、そのもやもやをどこかちょうどいい所に収めておくしかなかった。
冷えた夜風に息を吐く。
こうして窓を開け、暗闇に浮く月と星を見て。いつか金色の粉を振り撒く妖精が偶然にも目に映ることをどこかで期待している。逃げた影を追う純粋で気ままな少年に手を引かれることを夢見ている。
自分は周囲が思うより大人になりきれていないのだ。正しく大人に成長する道のりも知らずに、時間に流されるままで外側だけ立派になってしまった。教えの乞い方も知らなかった。
他の皆はどうなのだろう。皆自分と同じように、大人になりきれない自身と片手を繋いで生きているのだろうか。もしかしたら本当の “大人” なんてどこを探してもいないのかもしれない。
そんなことを考えれば馬鹿らしくなって、塩気がしみた考えは次第に環境音に溶けて消える。
ああ、でも。やっぱり純粋に大人に憧れたあの頃が恋しい。
彩られた記憶より少し褪せた世界を眺め、もう届かないネバーランドを夢想した。
【子供のままで】
『子供のままで』
「ぼく、おねえちゃんとけっこんする!」
なんて、言ってくれたのは幼稚園の時だったか。
ご近所のまーくん。たしか、真くん。
12歳年下の可愛い男の子。
何故だかとっても懐いてくれて、我が家に一人で遊びに来ることもしばしば。お母さまには平謝りされたけれど、まーくんはいい子でうちの母は久しぶりの幼子にテンション上がりまくりで逆にお礼を言っていたり。まーくんは、居間で勉強する私の隣で折り紙やお絵描きやひらがなドリルなんかをやっていて、本当に大人しい子だった。それを言ったらお母さまは何故か唖然としていたけれど。
小学校に上がっても、私をゆき姉ちゃんと呼んで慕ってくれて、それはそれは可愛い弟だった。
だけど、やはり。
思春期というものがくるわけで。
「俺、もう姉ちゃんて呼ばないから」
と、中学の学ランに身を包んだまーくんに言われた私は、一人しょぼくれながら缶チューハイなど呷っているわけで。
ああ、あの舌っ足らずに「ぼく」と言っていたまーくんが「俺」。
「ゆき姉ちゃん」と呼んでくれていたのが、「ゆきのさん」。
さ、さみしい……。
これもまーくんの成長の証、大人の階段なのだとわかっていても、もっともっと子供のままでいて、と思ってしまうのは親目線だろうか。
きっと、まーくんはどんどん成長して、ご近所さんの私となんてすぐ疎遠になって、可愛い彼女が出来て結婚をしてしまうだろう。
寂しいけれど仕方のない話。
そうなったらどこか道で行きあった時に、「昔は『お姉ちゃんと結婚する!』って言ってくれたのにねぇ」なんて近所のおばちゃんムーヴで笑い話にでも出来るだろうか。
ああ、寂しい。まだまだ子供で居てほしい。
そんな風に思いながら酒を過ごして二日酔いになってから数年後。
成人した誕生日にまーくんに告白されるとは夢にも思わないゆきのだった。
2023.05.12
まーくんはまーくんで、ゆきのがまっっっったく意識してくれないので心が折れかけたし、終いにはゆきの以外の両家家族一同みんなに応援されてた。
【子供のままで】
いつからか、自らの容姿を幼い子のようにしていた。子供のままでいたいとかは特になくてつまらんから、なんだと思う。
「そろそろ、上から見るのも飽きた頃ってかつまんないよぉ。」
「仕方ないだろ、私らはそれが仕事なんだ。」
人里からははるか上、雲のそのまたその上の。天界とか言われる場所。そこで、人々を見守って時には助けるのが私たちの役目。そんな、ギリシャ神話に出てくる皆が知っているような神様なんかじゃない。でも、大切な仕事だから。
「てか、その恰好いつ見ても小さくて不便そうだ。なんで、自分で姿変えられるのにそんななりしてんの?」
「特に意味とかはない。ただ、なんとなくだ。」
そう、なんとなく。きっと理由はない。ただ、本当につまらないから。ねぇ、神様。つまんないよ。退屈だよ。もし、神様がいるなら何か楽しいことがしたい。
「あー、神様って私か。」
子どものままでいられたら
どんなに楽だったか
大人になって思い知らされた
子どもは自由が限られてるけど
大人に守ってもらえてた
大人は自由を手に入れる代わりに
責任という大きなものを抱えていく
行きたい場所と到達したいと思う場所も
子どもの頃は夢でいっぱいだったのに
なかなか叶えられない現実を知った
重い責任を背負って生きていかなければならないと
痛感したんだ
お母さん もうすぐ母の日ですね
子供がいるあたしでも
子供で居られるのがこの日でした
テーマでもなんでもないんだけどね
一日の終わりに
どうしてこんなに
「今日」が下手なのかなーって思ってる
やろうとしてたこと
三つくらいあって
でもどうしても一つ二つしかやれないんだよね
なんでかな、
一つやれたらまだいいのかなあ
何度もいろいろやりなおしてるけど
うまくいかないんだ
やり直すことも忘れちゃう
そんなときもあって
崖のぼってまた落ちる
でもやらないより
いいのかな… また明日。
「恋研究班」
子供っぽい人になると
最初は可愛いと思われるけど
途中からめんどくさいと思われるし
大人っぽすぎたら
急に冷められたりするし
何をすればいいのだろう。
何が正解なのか、何が間違いなのか
何が可愛くて、何が美しいのか
その人にしか分からないものなんだろうな。
でも結局好かれるのは
ありのままの自分ってわけか。