『好き嫌い』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
好きでいてもらうよりも
嫌いになられた方が
心の大部分を嫌なきもちで
嫌なわたしで埋められるでしょ
好きな人より嫌いなわたしで
感情を支配したい
_好き嫌い
誰もいなくて、なにもないところで、陽のさんさんまたたくとこで、ずっとそばにいよう、もう、ふたりの恋をさながら人生のうちのあやまちだとそう咎めるひとはいないから、さくらの匂いをたしかめに行こう、愛しているとこれまで言えなかった分まできれいなものを探しに行こう
「好き嫌い」
色んな例え方がある。
食べ物の好き嫌い。人の好き嫌い。物の好き嫌い。
あれは好きだけどこれは嫌い。あれは嫌いだけどこれは好き。
でもいつか嫌いなものも好きになるといいな。
好きが溢れたらいいな。
好きと嫌いは
反対言葉だけど
実際は同じ線(ライン)上にあると思う──
子供の頃に好きだったもの
それが
大人になって嫌いになったり
逆に
子供の頃に嫌いだったもの
それが
大人になって好きになったり
誰もが一つは経験があると思う
食べず嫌い
食べてみたら美味しかった
やらず嫌い
やってみたら楽しかった
そんなこともあると思う
逆に
好きだったものが
何かがきっかけで嫌いになってしまうこともあると思う
好きだった人が
違う一面を知って苦手になってしまったり……
こう書いていて思ったんだけど
好きと嫌いって
オセロみたい
好きと嫌いって
トランプの神経衰弱みたい
好きと嫌いって
光と影みたい
反対言葉なのに同じ線(ライン)上にいると思う──
(2023.06.12/好き嫌い)
『好き嫌いせずに食べましょう。』
昔からそう言われて育ってきたから。
大人になった今は、
好き嫌いせずに女を喰ってます。
#好き嫌い
#好き嫌い
君は幼い頃、そこらに咲く野花を手折っては、すき、きらい、すき。なんて花占いをよくやっていたよね。
あれを見る度に僕は、そんな事をするくらいならすぐ横にいる僕を見ろよ、なんて思ったっけ。ちゃちなプライドが邪魔をして言えなかったけど。
そんな君が今日、祝言をあげる。
君の花嫁姿は、なんとも言えないくらい眩くて
儚げで、今にも妖精に攫われてしまいそうなくらい美しくて、僕は息を飲んだ。
君の幼い頃の口癖は「あんたなんか大嫌い」だったけど、今日こそはその言葉を撤回してくれよ?
僕の愛する花嫁さん
【好き嫌い】
好き嫌いしてないと、人生はつまらない。
好き嫌い
嫌いより好きの方が珍しい
大好きとなれば尚更
嫌いではないなら多数あるけど
嫌いも明確に嫌いなのは珍しい
苦手とか得意でないなら
それなりにあるはず
探さないと特に何も浮かばないから
普段から好き嫌いをあまり分けてない
嫌いなものに固執するのは面倒だから
向こうから向かってこなければ
基本的にはどうでもいい
好き嫌いだけでどうにかすることはない
くだらない奴はくだらない奴らで
勝手にほざいてたらいい
無価値以下の何かでしかすぎない
言葉が通じないし
思いは伝わらない
行動あるのみにならざるおえない
手には負えないから
放置されがちだけど
明確にした方が優しさだと思うよ
それがどれだけ
自らを下等たらしめるかを
無視されてても
奴らは気が付かないから
平気で居られるだろうなあ
あれが平常なら単なる異常者やね
おそらく相当の負荷をかけないと
自覚は出来ないんじゃないかな
自覚が出来ても治らないと思う
まぁわざわざ近づかないでいいし
理解しなくてもいい
そんなのも至って普通で
示される場所により対処するしかない
無関係で出来るだけありたいものだね
「 母さん ? 大っ嫌いだよ ! 」
糸目の彼女は笑う 。
「 だってボクに女の子らしくあることを
ものすごく強要してきたんだ 、 本当にいや
だったんだから ! 」
幼い頃から可愛らしい服を着せられ 、
まるで壊れ物を扱うかのように優しくされ 、
なのに弟のことは適当に扱って 、
彼女を守る道具としか思わなかった母親 。
弟のことを粗雑に扱う母親のことを 、
彼女はどうしても好きになれなかったのだ 。
「 母さん ? ………… 好きだよ 。 」
笑顔を作った彼は言う 。
「 だって僕に生きる意味をくれたんだ 。
優しくされたことは無いけど 、 僕にはそれ
だけで充分だったよ 。 」
幼い頃から姉を守れと強要され 、
頭を撫でることも頬にキスをされることもなく 、
なのに姉のことは人形のように扱って 、
彼の分まで愛を注いだ母親 。
自分は愛されなかったけれど 姉を大切に
する母親を 、 それでも己は愛していたのだ 。
「 青藍のことは大好きだよ ! ……たしかに 、
母さんの遺伝を受け継ぎすぎなところはある
けど 、 でも母さんみたいに縛り付けてこない
から全然青藍の方がマシ ! 」
「 勿論藍のことは大好きだよ 。 僕は弟として
きちんと姉のことを守らなきゃいけないんだ 。
それが僕の生きる意味だから 。 」
- 好き嫌い
思うに、食べ物の好き嫌いは、打ち明ける相手が家族でも茶化されやすい。
特に苦手な食材について。
食わず嫌いとか、わがままだとか。
生のトマトが苦手と言ったら、散々わがままと言われたので、熱を通したものなら平気と伝えたら、サラダのトマトはレンチン30秒トマトになった。
レンチン30秒。
違う。そうじゃない。
私は熱で調理されたグジュグジュトマトなら平気という意味でいったのだ。
そう言いたい気持ちをぐっと飲み込んで、レンチントマトを食べている。
生よりは若干甘い?
まあ、トマトに少しでも熱を通してくれるだけ、ありがたいというものかもしれない。
思いやってくれてることに、家族に感謝だ。
⌇好き嫌い⌇
どうして私は人に対してこんなにも好き嫌いがはっきりしてるんだろう
ほんとは全ての人を好きでいたい
でもやっぱりどんなに頑張っても嫌いな人は出てきてしまう
嫌いな人を嫌いな理由はただ気に食わないからとかじゃなくて本当は羨ましいから
人の事を羨ましがってるだけじゃなくて羨ましがられる人になりたい
【好き】【嫌い】
この文字を見たら何を思い浮かべるだろうか。
私は、『自分』を思い浮かべる。
きらい…
好き…
そんな風に
何度も向き合って
あなたを想えることができてたら…
好き…
きらい…
まるで深い海の底に沈められたような
こんな気持ち…
あなたを失わずにいれたのかな…
- deep sea -
【好き嫌い】
食べ物の好き嫌い、教科の好き嫌い、天気の好き嫌い…
好き嫌いがあることは悪いことでは無い。寧ろ良いことだ。
自分の意思を表現し、伝えているんだから。
でも、好き嫌いの中には好きになっても嫌いになってもいけないものがある。
それが誰かとのメールだと私は思う。
関係なくみんな好きな人がいる、家族や異性やペットなど…
関係なくみんな嫌いな人がいる…
私はよく、人と連絡をする。メールが多い。
好き嫌い関係なくメールが来たら普通に返信している。
好きな人からのメールには話を繋げようと文字数を稼ぐ。
「好きな人ともっと長く会話をしていたい。」
嫌いな人からのメールには3〜5個の文字を並べた薄っぺらい返信をする
「さっさとこの会話を終わらせて自分の世界に入りたい。」
文章の裏には必ずその人のメッセージがある
そう考えた時に怖くなった。
だから私は、好き嫌い関係なくメールが来たら普通に返信している。
もちろん、意思表示をする事は大事だし必要。
でも、臆病な私はそれによって何かを壊している気分になる。
だから、結果的に私はメールが嫌い寄りの苦手だ。
だから、人と話す事が得意よりの好きだ。
この話で私が何を言いたいかというと…
本でもメールでも直接会話でも必ずその人の裏がある事。
裏があるとは必ずしも言い切れることでは無い。
まぁ、それを見極めるのは私だけどね。
そう思い私は明日の会話を楽しみにしながら今日も寝る。
この世界はとある少女の気まぐれで動いている。
彼女が好きだといったモノは、数十年は安定して過ごせる。彼女が嫌いだといったモノは、即座に消される。消されたモノは元々存在すらしていなかったことになる。だからまだ誰も気付いていない。
私には好きなものがある
それは、何処までも続いてる 透き通るような青色で
大きく息を吸い込みたくなる 心が浮き立つ温かさがある
だけど、ときどきそれは美しい青色を灰色に覆われ
シクシクと 冷たい涙を流す
そして
私には嫌いなものもある
それは、どの様な物でも 燃やし尽くすような赤色で
思わず腕をさすってしまう 体の芯まで冷える寒さがある
だけど、しばらく経つと妖しい赤色を紺色に変えて
全て等しく 温かく包み込む
こんなことを考えながら、私は窓を開ける
そこには、私の好きで嫌いな空が広がっていた
【好き嫌い】
好き嫌いはいっぱいある
でも、最近はちゃんとしようと
してるつもり(笑)
どうしても、ダメな物はあるけど
ダメって言うより、苦手
もう少し経ったら、好きになれるのかな
それまでは、もうちょっと
このままでいいかなぁ?
好き嫌いはしちゃダメと教わってきたから、何も愛さないことに決めた。
そのうち愛されたいと思うことすら辞めて、昆虫のように気高く生きてきた。
だから、今更困るんだ。
こんな風に愛を伝えられたところで、僕にはやり方がわからない。
今週10回目になる林田仁花からの告白を断ると、教室中にブーイングが起きた。
イキんなボケチビ、いらねぇならウチがもらうぞ、引き出し糠床にしたろか、などと物騒なワードが飛び交う。
しかし当の林田は平然としたもので「じゃあ一緒に帰ろう」と僕を待っていた。
告白に答えられない理由は明確にあれど、一緒に帰ることを拒む理由はない。
いつもどおりにバッグを持って、昇降口から外に出た。
「なんで、林田は僕に告白してくるの?」
聞くと、不思議そうな表情。
「好きだから」
「どうして好きだと告白したくなるの?」
「付き合いたいからだね」
「どうして僕と付き合いたいの?」
「好きだからだね」
循環してしまったので質問は打ち切る。
学校の傍にある矢代神社の木の枝で、アブラゼミが鳴いていた。
「じゃあどうして、僕が好きなの?」
「ううん、それを答えるのは恥ずかしいな」
「教室で1日2回告白するより?」
「うん、それは私の内面の話だから」
「分からないけど、分かった」
「篠塚くんは人を好きにならないよね」
林田の声色が1mほど沈んだ気がして、肌がピリッと痛んだ。
「分からないんだ」
まだ、と縋るように付け加えた。
いずれはそれが分かるとでも思っているかのように。
「知ってるよ、そうだと思ってた」
「ならどうして告白するんだ。僕は林田さんの気持ちには答えられない」
「それも知ってるよ。私もそうだったし」
真っ直ぐ僕を見る瞳が深くて、吸い込まれそうな心地を覚える。
促すまでもなく、林田さんは続ける。
「私がそれなりにモテることは知ってると思うけど、まともに続いたことはないんだ」
「なんとなくは知ってる」
「味のしない料理を食べてるみたいに無為で、噛むほど自分が嫌いになっていくんだ。篠塚くんとは関わりなかったけど、この前見ててふと思ったんだ。この人も私と同じなんじゃないかって。それから気になってずっと見てた。見る度に確信が深まって、どんどん知りたくなった。そして何してる時もふと思い浮かぶようになって思ったんだ。これ、じゃないかって。初めての感情は楽しくて、大袈裟じゃなく世界が変わって見えたんだ。みんなずるいよね。いっつも世界がこうだなんて。だから、こうして毎日、告白してるわけだけど。私はもしかしたら、フラれ続けることを望んでるのかもしれない。形が変わるのが怖いから、まだこの気持ちを味わっていたいから。自分勝手だって、そりゃ思うけど。だけど醒めたくない。だからお願い、篠塚くん」
「このまま誰も愛さないでいて」
-好き嫌い-
好きと嫌いの両方があるけど嫌いが多い
嫌いが多いければ好きは少ない
少ないけど好きはある
じぁ、好きなことをやればいいじゃん
誰かが言った
得意不得意あるなら得意の方をやればよくないかと、誰かが言った
嫌いなところばかりをしているといつかは好きなことがわからなくなると、誰かが言った
自分の良いところをやればいいと、誰かが言った
嫌いなところばかりを考えると自分が嫌になると、誰かが言った
自分なりのやり方で、納得の行く方へ
満足できる増やし方で____好きを増やそうではないか
#好き嫌い
今日の晩御飯は何にしようかなぁ。
スーパーに立ち寄って色々食材を見て歩く。そこそこの収入はあれど、節約して困ることもない。だから安価で美味しく食べられるメニューにばかり意識がいってしまう。
昨日は時間が合わなくて作れなかったけど、一昨日はビーフシチューを作った。牛肉が安かったことと、あとは単純に漣くんが食べたいって言ってたから。大鍋にいっぱい作ったら喜んでおかわりして食べてくれたから僕も嬉しくなっちゃって、また作るね、って約束もしちゃった。だからといって日も空けずにまたビーフシチューというのもちょっとね。いくら約束したと言っても、それじゃ直ぐに飽きちゃいそうだし。
カレーもスパイスの違いはあれど似たような作り方だし、何が良いかなぁ……。
考え始めるとキリがない。そこでふと別の切り口で考えてみることにした。漣くんが嫌いなものは避ける、という方向で。……あ、でも。
漣くんの嫌いなものって何だろう?
そう言えば僕は知らない。好きなものは知っているのに。……もしかして嫌いなものは無い? 僕が知ってる限りでは、これまで作ったものはどれも好きだと言っていた。嫌いなものを作りたいわけでは無いけど、誰だって苦手なものくらいはありそうなものなのに、一度も苦手そうな顔をしたことがない事実に気付かされた。
あれ、……どうしよう? この切り口じゃメニューが決まらなくない?
考え込んでいた僕の肩が急に重たくなった。
「遊木さんみっけ」
「わ、びっくりした!」
僕がずっと考えていた当の本人が顔を見せた。肩に腕を回して、ちょっと口の端を持ち上げてニヤリと笑うその顔が悪戯っぽく見えてかっこいいけど可愛く思える。本人には絶対言わないけど。
「今日は何作る予定なんすか?」
僕が考えてることには全く気付かずに、まだ空っぽの籠へと漣くんは視線を向けた。何も入ってないから何の推理も出来ないだろうけど、そもそもまだ何も決めていないから仕方ない。
「考え中なんだけどね。漣くんは何食べたいとか希望ある?」
僕だけじゃ決められないから素直に問いかけると、漣くんも素直にうーん、と考えてくれていた。
「何でも良い、は作る人にとってはめんどくせぇんですよねぇ? でもなぁ……オレ遊木さんが作ってくれるものは何でも好きなんで」
「……それは、『何でも良い』と同じだよね?」
「ですよねぇ……」
すみません、と謝罪の言葉を口にして、肩に腕を回したまま首を傾げている。だいぶ考えてくれているみたいだ。
「今日はね、キノコが安いんだよね」
「キノコっすか……。ホイル焼きとかどうですか」
「キノコだけだとバランス良くないよねぇ。鶏肉も入れたら良いかなぁ」
「ああ、それいいっすね! じゃあそれにしましょう!」
途端にうきうきとして僕が持っていた空っぽの籠を漣くんが取り上げた。そして、売り場をまた歩いて籠に放り込んでいく。
「考えてみたら漣くんの好き嫌いってあんまり聞いたことないなって思ったんだよね」
僕がなんとなく問うと。
「だから、遊木さんが作ってくれるなら何でも好きですよ? 作ってくれるのが遊木さんだから、とも言いますかね」
臆面もなくそんなこと言わないで欲しい。唐突過ぎて、熱くなってしまった顔を隠すことすら出来ないじゃないか。咄嗟に俯いた僕の耳元で漣くんの好きなものを囁くなんて酷い追い討ちだ。