『奇跡をもう一度』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『奇跡をもう一度』#10
ヘマをした。僕は高いところから落ちたらしい。何故落ちたのかは思い出せないがそこそこ高さがあったらしく、気づいたら病室だった。窓から柔らかな日の光が差し込み、その光を緩く遮る淡い色のカーテンが風に煽られてそよぐ。お日様の映る波みたいだな、と思った。カーテンが泳ぐ姿を見ていたら眠くなってきてもう一度寝ようと布団を引っ張ろうとして気がついた。ベッドのすぐ横で椅子に座って寝ている君がいた。けれどその顔には涙の跡がついていた。きっと心配してすぐ駆けつけて、ずっとそばにいてくれたんだろう。君には心配をかけてばかりだった。君を喜ばせようと頑張って、それで何度君を心配させて泣かせてしまったか。君の笑顔が1番好きだから。出会った時の、花の咲くような笑顔がもう一度みたいな。
なんてね。
【奇跡をもう一度】*116*
奇跡は人生で2度あったかな
色んな嬉しいことはいっぱいあったけど
この2度は他とは全く違う
でも、同じ奇跡はもう望まないかな
違うワクワクする奇跡なら、大歓迎♪
もう一度…いや…何度でも笑
待ちに待った今日、年金支給日に、ありったけの持ち金を握りしめてこれに賭ける。平日昼間にパチンコキメるなんざあたしらばばあじじいに生活保護か無職の浮浪者しかいないってそりゃあわかってんだ。
だけども、あたしにゃこれ以上の楽しみなんてないんだよ。
有り金が減るごとにどこかで「やっぱりこんなもんか」という虚栄に似た気持ちがあり、つと興ざめしそうになる。いやいや、そんなんじゃ務まらんよ、この遊技は。その一切を捨てた先にあるんだよ、勝ちというのは。
しかし一向に変わらない状況と場内の空気に、自分の心だけがひたすらに焦る。体の中をまさぐられるように熱い血潮のうごめくのを感じる。
「あたしゃこの間ァ10万勝ってンだ!!」思わず脇目も振らずに叫びそうになった。
腕や脚がうっ血した後みたいにドクドクと脈動し、目は血走り、手汗で操作が鈍る。
「隠居してもこれだけ血の巡りが良けりゃあ暫くくたばることはないな」と俯瞰した自分が言った。今この状況はもう死んでもおかしくないけど、最ッ高に生きてる感じがする。こんなにも胸が高鳴る。やれる。
奇跡をもう一度。
「─── さん─── さん」
「教えてください」
やわらかな風がカーテンを押し上げる
隙間から漏れた光がコインを照らした
キラリと光るそれにぴったりとくっついた指はみっつ
知りたいことはひとつだけ
「─── さん─── さん」
「教えてください」
失敗したら入れ替わる
おまじないの怪異、おまじないに成った怪異
「─── さんには、どこに行けば会えますか?」
貴方に会える奇跡を信じて
「奇跡をもう一度」
一番くじでA賞が当たった
いい歳したおばさんが、でかいぬいぐるみを抱えて田舎のコンビニから出てくる姿はなかなかシュールである
ぬいぐるみは結構しっかりとしており、綿もケチらずパンパンに入っている。普通に買えば3000円〜5000円はするだろう。完全に元はとれている
多分この日にくじ運は全て使い切ったのではなかろうか
…宝くじ、買ってみようかな
奇跡をもう一度、私にくださいな。
なんて、貴方に言ってももう遅いだろうけど、
私の前で見せたマジックとても、好きでした。
過去形なのが辛いですね。
貴方はもう、私の側には居ないのだから、
この暗い場所に置かれているのだから。
だけどね。
私より、後で居なくならなくて良かった。
"こんな思いさせなくて良かったよ。"
私がこの思いを抱えて生きれるから安心してね。
頑張って人生謳歌するから見ててね!!
あぁ、見てるさ、その命尽きたとしても、
二人で一緒にまた、お話しようじゃないか。
「奇跡をもう一度」
奇跡ってなんだろ、
この世に奇跡はあるのかな...
君と出会えたのは奇跡なのかな...
君と離れ離れになったのは...
もう一度、君に...
奇跡は起きるかな。
『奇跡をもう一度』
奇跡なんて、この世にないと思っている。
奇跡という言葉がそもそも私は嫌いだ。
奇跡的に数字がゾロ目になったとか、奇跡的に同姓同名に会ったとか、
偶然がただ積み重なっただけなのに、初めの一回目を奇跡と言って、そこに影も形もない存在を信じている。
一回目をもう一度なんて、
もうそれは奇跡なんかじゃない。
私達が、それ選択したに過ぎない結果であり、
行動を起こさない限り、奇跡というものも起きないものである。
本来の奇跡というものは、行動を起こし紡がれた命の上に私達が立っている事、それこそが奇跡と言えるのでは無いだろうかと私は思う。
今生きる私達に紡がれてきた奇跡は
これから先へと紡いで行かなくてはならない。
奇跡をもう一度
この世界で、一番の奇跡は、あなたと出逢えたこと…沢山の出会いがあったけれど、あなたとのこの出逢いこそが、何よりも…
違う土地で生まれ育って、何の接点も無かったのに、こうして出逢えたことが、今迄で一番幸せだと思う…そして今、もう一度、神様にお願いしたい…この出逢いから、あなたと同じ道を進む奇跡…
青空が暗闇に変わる、
ほんの短い紅の時間
誰そ彼れ時
あなたはだあれ?
わたしはここよ
暗闇が青空に変わる、
ほんの短い茜の時間
彼は誰れ時
きみはだれだ?
おれはここだ
忘却とは忘れ去ることなり
忘れ得ずして忘却を誓う心の悲しさよ
忘れ得ぬ人とは遠き人を云うなり
人は常に忘れ得ぬ人を忘れよと云う
会えないのなら・・・
会えなくても・・・
生きていれば・・・
生きているのだから!
幽冥の世界に、必死に手を伸ばす
#たそがれ
「君の名は」リスペクトです
「奇跡をもう一度」
奇跡をもう一度!
起きてくれ!
そう、僕は、夜空の星に願った。
奇跡をもう一度起こす!その奇跡を超える。私達で。
楽しい。このメンバー、この場所で歌い続けたい! 皆も観客も楽しそう。これまでのハコとは全然違う。観客の一体感や皆の歌、何より、今私達はあの奇跡を超えようとしている。息が上がる、汗をかく、歌うことに夢中になる。いつの間にか、歌は終わっていた。波のように歓声がわき上がった。奇跡をもう一度起こせた。寂しいような懐かしいような。この景色を初めて見た。あなた達にもっと近づけたかな。私達はこれで終わらない。きっと皆もそう思ってる。ただ、今は私達であの奇跡を超えられた。ただ、それだけだ。
人生で2度も猫を飼えた奇跡。その子達は家族が育ててくれたようなものだから。叶うならもう1度、猫を迎えて自分で育ててみたい。
『俺は空気が読めない』
俺は考えて口に出すことが苦手だ。
でも突拍子もなく、
口から出ることが多くある。
常に大好きな人に言われたこととか
治そうと意識して、
大好きな人のことを考えているけど、
突拍子もなく口から出る言葉だけ、
好きな人を苦しめている。
なんで俺の口から出たのか考えても
自分でもわからない。
たまたま脳内に舞い降りてきて、
言語化されただけ。
その言語化する時に、
変換することに頭を使ってしまって、
周りが話してる言葉や大好きな人と話す時に注意することなど常に考えていたことも
吹っ飛んでいるのかな。
突拍子もなく思った言葉ひとつだけど、
その言葉を発する以上
責任を持たなきゃいけない。
今後絶対気をつけたいは毎回思ってる。
でも毎回思いもしない言葉を発して、
嫌われる。
気をつけたいのにね。
みんな気をつけれてるのにね。
迷惑かけてごめんなさい。
奇跡をもう一度
もう一度、と思うほど奇跡なんて起きたことはない
奇跡をもう一度
無知であったら
感じられていた
幾度目もの奇跡
奇跡をもう一度
心の声に反応するかのように
青い炎が揺れている
多くの可能性を照らし
存在を肯定する炎がゆらゆらと──
青き炎が照らすは
かつて選ばれなかった道
かつて進むことが出来なかった道
青い炎が揺れている
多くの可能性を見出し
存在の尊さを称える炎がゆらゆらと──
左に冷静 右に尊重を宿し
古の影を祓い進め
悔恨の名を持つ真の道に
青き炎を 今こそ照らせ
奇跡をもう一度と希うならば──
急がず焦らず 心の声を聞け
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奇跡をもう一度
【書く練習】
明日は打ち合わせがある
誰も仕切らない打ち合わせはただただ時間の浪費だ
私は、仕切ることはとても苦手で怖い
自分の発言で物事が左右されるのが怖い
しかし誰もかれも発言を控えている
このままでは間に合わない
大勢の人が関わるための決め事だ
皆この状況で打ち合わせを進める気はないのだろうか
たんに危機感がないだけ?
当事者意識がないだけ?
結末が見えていないのか…
ああ、考えがぐるぐるして、怖くて、胸がムカムカする
ああ、打ち合わせで自制が効かなくてキレてしまったらどうしよう
そうなったらおしまいだ
私は自分の出来ることをやるだけだ
しかしそれでは成功しない
人と協力して進めるのが怖い
失敗が怖い
怖い
明日が、怖い
奇跡をもう一度
奇跡をもう一度願ってはや半年。半年前、大好きなアイドルグループが9周年で活動休止。10周年で奇跡をもう一度起こして欲しい。
祈りでパンは殖えるのか。
灰と煤に埋もれたバイブルの、革張りの表紙に刻まれた金の刺繍糸を眺めて、ふと、そんな疑問が湧いた。
ステンドグラスの破片が、薄高く積もった煤の山のあちらこちらで、ちかちかと光っている。
灰に塗れた地面のところどころで、火がしつこく、ちろちろと燃えていた。
教会の裏は小麦畑だったのだ。
さそがし火も広がりやすかったに違いない。
真鍮の壁掛け十字架だけが、正常な形を保ったまま、灰に埋もれかけていた。
主には祈りを。
主に心を捧げれば、奇跡が我らを救い賜う。
そんな話をしていたのは、司教様であっただろうか。
銀の十字のペンダントが、首元で鈍く光っている。
人生で初めて貰った贈り物。
司教様が、私がここに住まう時に贈ってくれたもの。
灰が薄高く積み上がり、風に吹かれてぱらぱらと空気の中を舞っていた。
人の気配はしない。
司教様の細長い痩身も、毎日熱心に祈り続ける目の悪い婆様も、子犬のような瞳でなんでも手伝いたがるあの小さな女の子も。
気配を感じない。
足がききい、と軋んだ。
あの逃げていった奴らはなんと言っていただろうか。
奇跡だ、と言っていなかったか。
異教徒じみた厄介なアイツらの拠点を見つけられたのは、神の起こした奇跡だ、と。
ああ、主よ。
私たちは祈りを欠かさなかったではないですか。
主は、バイブルと司教様のお言葉によれば、敬虔な信者を救うため、様々な奇跡を起こしたのではないのですか。
私をこの教会に辿り着かせるという奇跡を、あの女の子と司教様を出会わせるという奇跡を、あの婆様に希望を再び持たせるという奇跡を起こしてくださったのではないですか。
そして、奴らのために、ここを見つけさせるという奇跡を起こしたではないですか。
ですから、奇跡をもう一度。
奇跡をもう一度、起こしてくださっても良いではないですか。私のために。あの教会のために。
奇跡を…。
銀の十字架を握りしめながら、胸の内で呟く。
司教様は、主を恨んではならない、主の施しに、奇跡に期待してはならない、と教えていたのを聞いた覚えがあったが、そんなことはもうどうでも良かった。
私は司教様を信じられないほど悲惨な人生は送ってこなかったが、司教様のお言葉を無条件に信じられるほど幸せな生活もまた、送ってきていなかった。
主よ。
奇跡を起こしてください、主よ。
薄灰色の風が舞っている。
遠くでちろちろと火が燃えている。
人の気配は、しない。
握りしめた手が、痛かった。
空は変わらずに青い。
乾いた空気が、灰と煤と火を増やし続けている。
張り付いた灰で、喉がヒリヒリと痛んだ。
どこにも宛はなかったが、どこかに行かなければいけない気がした。
教会は変わらず、無惨な死に様を太陽の下に晒していた。