『天国と地獄』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
【天国と地獄】
多くの人が言った。
「彼はたくさんの人を救ったヒーローだった。きっと天国でも人助けをしているのでしょう。」
「閻魔様。この者は多くの命を救ったと同時に、多くの命を奪ってきたようです。」
「そうか。過去にもいたな。こんな奴が。そういう奴らは皆、下界では英雄だのヒーローだの言われていたな。」
閻魔様は過去を振り返り、その男に質問をした。
「ところで、貴様は正義の名のもとに多くの命を奪ってきた訳だが、その正義がはたして正しかったと思うか。」
男はしばらくして答えた。
「僕は人々を救うために戦いました。彼らを救うためには、彼らの敵を倒さねばならなかったのです。そうでなければ彼らは死んでしまっていたでしょう。ですから、僕のやったことは正しかった。」
「そうか。」
閻魔様はそう言うと地獄行きの書類にチェックを入れた。
「貴様が多くの人を救ったと言うのもまた事実だ。だが、貴様には1度、お前のような者たちを集めた場所に送ろう。互いの正義がぶつかり合う様は、まさに地獄のようだろう。その後は好きに天国にでも行ってもらって構わん。受け入れられるかは分からないがな。」
君の天国は私の地獄のもとにできている。
貴族の君と貧しい労働者の私。柔らかくてしなやかな君の手と、あかぎれだらけの私の手。
はなから生きる世界が違うのだ。君のその柔らかさに私は癒されて、なけなしの自尊心を傷つけられる。
君はなぜか私のことを好きになってくれたみたいだけど、心と身体が求めたって私たちがわかりあえることは一生ないよ。
少なくとも、君が幸福であるうちは。
せめて君の地獄が私の天国を支えてくれたのなら、私たち初めて目線があうのに。砂金ほどの君の悩みも聞いてあげられるのに。
胸をあっためるために泣いていたのに、今、冷たい、ふかい悲しみがさざ波のように脚元からわたしをのんでいく!わたしひとりの嗚咽がただこの部屋に満ちて、またその事実に泣いていて
流行り病が落ち着き、小売業や飲食店などのレジからビニールシートが撤去された
素顔で出歩く人もかなり増えてきた
それが始まりだった
もっぱらの悩み
人間がリアルで怖い
素顔の人間がこちらを見ている
微笑んでいる
何かを喋っている
ライブ感増し増し映像、3D?というくらい飛び出して見える
怖い、リアル
そして気持ちが悪い
初めての感覚にかなり戸惑っている
いらっしゃいませ袋はご入用ですか?お弁当温めますか?などと機械的に発する仕事をしているが客が近過ぎる気がしてならない
物理的にも心理的にも近い
素顔の方の話しかてくる率が高すぎる
みんなコミニュケーションに飢えていたのだろうか
素顔になり開放感に溢れているのだろうか
こちらはまだ顔にも心にもマスクをしているので対応しきれない
失礼な態度こそとらないが急に手動モードに切り替わるためひどく疲れる
自動モードでいたい
機械的な仕事だけさせてくれ
無理は承知で心で願ってみるが、まぁ無情だ
ビニールシートに囲まれてた頃は良かった
水の中のように視野の細部がまともに見えなくて良かった
ぼやけた視界でぼやけた事言うやつも少なかった
あの頃は天国だった
もうきっとあの頃には戻れない
現実を受け入れるしかない
そうだ、眼鏡をかけよう
簡易的心理的ビニールシート
少しはましかも
モードの切り替えスイッチもメンテンナンスだ
いらっしゃいませ袋はご入用ですか?お弁当温めますか?
カチャ
いらっしゃいませ
わぁ、こんにちは
今日はお仕事ですか?
こんな天気の中お疲れさまですねぇ
気をつけてお帰りくださいねー
ありがとうございましたぁ
ガチャン
お次の方どうぞ
いらっしゃいませ袋はご入用ですか?お弁当温めますか?
こちらお品物ですちょうど頂きます
ありがとうございました
あぁ地獄だ
お題《天国と地獄》
真夏の日、私はアイスを食べていた...
天国のような時間だった。暑い日に食べるバニラアイスは私の胃袋を掴んで離さないくらい美味しい。夢中にアイスにかぶりついているうちに、私はアイスを5本食べていた。
そして次のアイスに手を伸ばした途端、
私の腹が悲鳴を上げる!
ぎゅるるるるるる...
いかん!アイスの過剰摂取で胃袋が泣いている!!!
猛烈な腹痛に見舞われてしまった私はなんとかトイレに駆け込もうとするも、なんとそこにはオカンが!
「あ、あと五分待ってて」
無理に決まってる!!!!もうお腹が痛くて死にそうなのに!
そこからは地獄だった...腹痛と時間との戦い。ようやくオカンが出てきた頃には私は床に這いつくばっていたという...
天国と地獄があるとしたらきっと全ての生き物は地獄に行くだろう。生まれてきた時点で罪を背負っているのだから。だが天国も地獄も存在しないのではないか?もしも存在するとして証明するものがない。まぁないとしても証明するものがないのたが。もしも本当にあり、それが優しい世界ならば私は貴女が天に居ることを願おう。
【天国と地獄】
渡された脚本にあらかた目を通し終えた君は、ぱさりとそれを机へと放る。これはあまり乗り気じゃない時の反応だ。
「モチーフは地獄のオルフェなのね。……日本だと天国と地獄の名前のほうで有名だったかしら?」
「そもそもオペレッタだってことも知らない日本人のほうが多いんじゃないかな。運動会の曲ってくらいの認識で」
厳密にはオペレッタの一場面で歌われる地獄のギャロップから合唱部分を除いたものが、運動会の定番楽曲になっている。ただ、そこまで詳しいことを知る人は少ないだろう。
「あんまり好きな脚本じゃなかった?」
そう問えば君の柳眉が僅かに顰められた。白く長い人差し指が、トンッと軽く机を叩く。それだけの動作なのに、滑らかな流麗さに視線を惹きつけられた。
「個人的には原典のギリシャ神話のほうが好きね」
ギリシャ神話におけるオルフェウスは、愛する妻のために地獄まで赴き、最期まで妻への愛を貫き続けた。一方でこのギリシャ神話をオマージュした地獄のオルフェは、浮気も三角関係も何でもござれのオペレッタだ。一途な愛なんてどこにも存在しない。少女漫画の可愛らしい三角関係を「まどろっこしい」の一言で切り捨てる君の好みに合致するのは、確かにギリシャ神話のほうだろう。
「でも、個人の好き嫌いで演目を選んで良いのは、趣味の領域までよ。複数人が入り混じっての恋愛劇のほうが、一般大衆に受けることは分かってる。大衆の期待に完璧に応えてこそのプロでしょう?」
口角を不敵に持ち上げて、君は艶やかに微笑んだ。その瞳の鮮やかな輝きに眩暈がする。気がつけば君の頬に唇を寄せていた。キスを落とそうとした瞬間に、ピンッと額を弾かれる。
「今は仕事中よ、プライベートを持ち込まないでちょうだい」
冷ややかな声だった。ああ、やっぱり僕の恋人は最高にカッコいい。
「じゃあ、次の演目ではよろしくね、ウーリディス」
「ええ、こちらこそよろしく頼むわね、プリュトン」
久しぶりにガッツリと絡みの多い配役だ。プライベートの関係を持ち込まないように気を引き締め直さなければ。同じ舞台に立つ役者として挨拶のために手を差し出せば、君は力強く僕の手を握り返した。
天国と地獄
僕にとってはここが地獄だよ
ねぇ、僕前世でそんな悪いことした…?
そしたら今の僕が代わりに謝るから
だから…
もうこんなのやだよ…泣
天国は疲れた日の寝る前
地獄は一瞬でくる翌朝
寝ることは1番死に近いかもしれない。
そして起き、今日もまた地獄を生きる。
寝る前は幸せ。合法的に休めるから。
漠然とした焦りや不安から逃れられる。
嬉しいや楽しいは感情であって
幸せなんて無いんじゃないか。
自由に生きれる今が幸せと言う人もいる。
今しか知らない私たちはその人たちの気持ちを知った気にしかなれない。
幸せなんて無いんじゃないか。
この地獄は悪いとこじゃない。
地獄を駆け抜けて死ぬ前に幸せを感じたい。
そしたら天国に行けるかもしれない。
#天国と地獄
地獄はサウナ
天国は脱衣所での一杯の冷水
#天国と地獄
中2
天国と地獄、、、、、
天国(天使)好き物をいっぱい食べなさ〜い(*^^*)
地獄(悪魔)ダイエット!ダイエット!痩せろ!!
主、天国に行きたいデヤンス、、、、、、
もし、私が死んだら天国に行きたい。
でも、もしあなたが地獄に行くなら、
あなたについて行くわ。
天を見上げる。足にへばり付いた砂利道は、当たり前のように僕を引き留める。地の底からの渇望は、この時間に動きをもたらす。
何が天国で何が地獄か
そんなこと誰も分からない
何をしたら
天国に行けるのか
何をしたら
地獄に行くのか
分からない
なんで天国と地獄があるのだろうか
私には全然分からない
─────『天国と地獄』
天国にいても地獄を味わう
地獄にいても天国を味わう
どちらが良いのだろう?
お題
天国と地獄
あの地獄のような日々は、もういいや。
天国がどんなものが知る由もないけれど、
穏やかな生活を送りたいものだな。
「天国と地獄」
この先が 至る九天 また幽冥
何処(いづこ)となれど 手放しはせぬ
#短歌 #書く習慣 20230527「天国と地獄」
Title 死神の歌
悪い人は地獄行きだとか、良い人は天国に行けるとか誰もが耳にしたことあるだろう。私、夏美はどちらもできないまま、死神からの頼りが来た。
あれは、湿気を含んだ生ぬるい風が吹く夏の日だった。
トラックにひかれたんだったのかな、いや、車だった気も…それどころじゃない、私は死神に連れて行かれてる最中なんだから。
夏美「あの、私は何処に行くんですか?」
死神「!?、おめぇ喋れるんだな」
死神「普通のやつは死んでっから、死者の国に行くまで一言も喋れねぇよ」
夏美(なんでか知らないけど喋れるんだよな、ほんとに死んでる?私)
死神「…まぁいい、死んだ人は皆死者の国の広場へ行く、だがおめぇは例外だ、とりあえず死者の国の王に会いに行くぞ。」
夏美「地獄とかないんですか?」
死神「なに、おめぇ地獄いきてぇーの?ますます変なやつ」
夏美「いや違います、よく聞くので、良い人は天国とか、悪い人は地獄とか…」
私は生前特に悪いことをしてなければ、特別良いこともしてなかった。
こんな私に死者の国での居場所はあるのだろうか。
死神「ねぇぞそんな場所、おとぎ話かよ。あ、でも悪いことした人が罪を償う場所はあるなぁ」
〜死者の国〜
死神「ついたぞ、死者の国だ」
夏美「ここが…」
夏美(沢山の人…世界中でこんなにも?)
小さな子供から老人までそこには沢山の人がいた。しかし皆苦しそうじゃない。死者の国という名前だけど、温かい感じだった。
死神「受付をすませた、早速今から王に会いに行くぞ」
夏美(死者の国の王様か、どんな人なんだろう…)
〜宮殿〜
遠くから離れていても見える立派な宮殿。その下の街では商売も栄えてた。
ここで国王が過ごしているのだ。オレンジ色に反射した湖が綺麗な音を立てていた。
死神「失礼します。」
王「……はいれ」
死神「連れてきました。コイツが例のヤツです。」
夏美(王様、思ったより大きい)
王「お前か…お前が父が言っていた。特別な人間なのかもしれないな。」
死神「大王様がですか!?」
王「10年後死者の国へ来る魂のない人間とな…」
夏美「え!?」(私、魂なかったの!?初耳なんだけど!)
死神「そんなはずは!私は確かに魂を回収しました!」
王「それは父がまだ王のとき魂がないと色々面倒だから、偽の魂をつくり宿らせたのだ。」
死神「そんなことが…」
夏美「じゃあ私はどこに行けば…!」
〜一ヶ月後〜
私は今死者の国で、お手伝いをしています。
死神さんと一緒に魂の誘導をしたり、小さくして死者の国へ来た子達の面倒をしたりしています。そこは天国も地獄もない大きな空間でした。皆温かく、にぎやかです。ここに来たことを悔やんでる人も居ます。将来、天才歌手になると言われていた少年、今は死者の国で歌を叫んでいます。夢を見つけられず来てしまった人も中にはいます。どうか、今日を大切に。
「詳しくはないが、仏教だと、『天国と地獄』っつーより『極楽浄土と地獄』、なんだっけ?」
昨日も昨日だったが今日も今日。固い頭を限界まで酷使して前回の題目を書ききった某所在住物書きであったが、なんと非情なことであろう。
今回の題目も題目で、物書きにとって難題難問。頭を抱え天井を見上げ、ため息をつく案件であった。
「で、詳しくないからこそ分からんのがさ。仏教の輪廻転生思想と極楽&地獄の世界観なのよ。善人は極楽行って即解脱なの?悪人はどうよ?一旦地獄行った後で輪廻に戻るのか?どうなんだろなその辺?」
まぁぶっちゃけ、天国だろうと地獄だろうと、極楽輪廻云々も、信仰してねぇから別に良いけどさ。
物書きは首を傾け、某「カルシウム+サルピス」の乳酸菌飲料によく似た味の般若湯をあおった。
――――――
大抵バッサリ否定されるけど、私は田舎出身っていう先輩の、雪降る故郷をこの世の天国だと思ってる。
夏に酷暑日や超熱帯夜が無いのは勿論、忌まわれし虫Gを東京に来るまで見たことなかったって話は当然、歩く道端にフキノトウやらワラビやらニラやらが取り放題の物量で生えてるのも決定打だけど、
やっぱ一番は、先輩が話してくれる花と静かさだ。
先輩が言うには、先輩の故郷は空き地の片隅でフクジュソウが春顔を出すらしい。
先輩が言うには、お寺の中庭で絶滅危惧種のキバナノアマナが大きな花畑を作るらしい。
あちこちにマルベリーと、山椒の木が生えていて、公園の桜は見飽きるくらい身近で、
昼遊歩道に行けば、山野草咲く道をほぼ独り占め。
夜はバイクの音もパトカーの音も無く、真っ暗な静けさの中で、鳥が鳴き始める朝まで眠るらしい。
先輩は大抵、その故郷を「何も無い街」って言った。
「遠い、花と山野草ばかりの街」って言ってた。
でも24時間喧騒けたたましい、なんなら最近物騒な事件がたて続けに発生してパトカーと救急車が鳥のさえずり代わりになってる東京しか知らない私には、
先輩の故郷は、やっぱり、天国だった。
て話をしたら、先輩は故郷の「地獄」を語りだした。
「夏は確かに酷暑無しだが、冬は、一応、酷いぞ」
「雪降って吹雪くって話?」
「吹雪くどころかホワイトアウトが日常茶飯事だ。その中職場に30分でも1時間でも、自分の車を運転して通うことになる」
「でも皆ちゃんとスタッドレスなんでしょ?」
「そのスタッドレスの車でアイスバーンを走って毎年数百台が滑るし、その何割かが田んぼに突っ込む」
「たんぼ、」
「誇張表現一切無しで、天然のスケートリンクさ。
……綺麗だぞ。路面に、ライトが、反射して。
その交通量多い氷の交差点を、左折なり右折なり」
「むり」
「よって冬は地獄だ。お前が何度天国と言っても」
私も一度帰省中にな。それはそれはスッと、綺麗に180度スリップをだな。
しみじみ遠くを見詰めながら、目を細める先輩。
補足の思い出として酷く恐ろしい単独事故未遂を話してる気がするけど気のせいじゃないと思う。
「天然の、スケートリンク……」
そんな状況見たことないから、脳内妄想の解像度はバチクソ粗いけど、
やっぱり、先輩の故郷は、それでも、まだ、天国だと言い……言……うーん(葛藤)
天国と地獄
「好きだ」
その言葉に僕は地獄に落とされた。
貴方が好き。僕は貴方にずっと恋してる。
でも君と貴方では釣り合わないし、僕を好きになる事はない。僕はいつまでも貴方の親友でありライバルでもある、と思う。
見目も性格も良い貴方はいつも誰かに囲まれている。そんな中でも貴方は、僕と日常は過ごしている。貴方を囲う人たちの中には僕よりも相応しい人がたくさんいるはずなのに、貴方は決まって僕のもとへ来てくれる。それが嬉しくて、いつか離れる未来より今貴方の隣に居る幸せを噛み締める事にした。
なんの事のないある日会話、貴方から「好きだ」と告げられた。
貴方の好きは歯切れがよく爽やかで下心のない、友達としての好き。その言葉を聞いた時に好きな人に言われた事の嬉しさと、僕と貴方への好きの重さの違いに悲しくなった。天国と地獄を一気に味わった気分だ。
ははは僕も好きだよ。と歯切れの悪い後味を引く言葉。その言葉が体にドロっと溶けて僕の感情を蝕む。
わかっていた事なのに悲しむのは勝手すぎる。
そう思っていたのに、視線が下にと落ちる。今貴方の顔を見ていたくない。
僕の恋心はずっと僕の中でくすぐるとそう決めている。