『天国と地獄』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「──どうしよう、殺しちゃった。」
彼女は泣きそうな顔でそう言った。
彼女の足元には仰向けに目にハサミが刺さったまま倒れている担任がいた。
「ど、どうして? こんな事になったの?」
「あのね、私少し前からこの男にその、言えないことされてて。写真も撮られてたの。でも最近私に飽きて来て
って言われてそしたら今度はあなたにするって言ってて
それ聞いて気付いたら私───。」
そういうことか。彼女は私のために罪を犯したか。
ああ、でもこの光景は地獄以外の何にもでもない。
血が飛び散った机。担任の血で塗れた彼女。何回も刺したのか血がまだ広がり続けている。
吐き気を込み上げる。どうすればいいのだろう。
明日は映画を見ようと約束したけどこれじゃ行けないな。天国から地獄へ叩き落されるような気分になる。
誰か、誰かこの地獄から私達を助けて。
体中血まみれのままの彼女を見て私は泣き出した。
『天国と地獄』
凛にとって「天国」とは、幼い頃に約束した世界一のストライカーになった兄の側で一緒にプレーをすることである。
その為なら凛はどんなに苦しい練習にでも耐えられた。兄みたいに涼しい顔して90分を走り切れるように、胃の中をぶちまけてしまう程の走り込み。兄みたいにボールを意のままに操れるように精密な足さばきが行える筋力アップ。兄みたいに点を取るために狙った場所にボールを打ち込むシュート練習。エトセトラ…。
しかし、その約束もスペインへ渡った兄が一方的に夢を書き換えたことによって二度と叶えられることが無くなった。
⸺⸺それは、凛の描く「天国」の消滅。
愛憎渦巻く「地獄」の始まり。
⸺⸺糸師 冴はおれが殺す。
人間は一度死んでしまったら甦ることはない
ゲームの世界なんかでは生き返ることが可能だけど
現実はさほど甘くない
だから本当に天国と地獄が存在するのかも
生死を両方経験して戻ってくることなど不可能だから分からない
"なにか悪いことをしたら地獄に墜ちるぞ"
子供の頃にそうやって言われたことがある
良いことをしていれば天国に行けて
悪いことをすると地獄行きになってしまうと
先に旅立ってしまったあの人は今どこにいるだろう
元気にしてる?
今すぐにでも会いたいと毎日のように思ってるよ
でもそっちに行くときは
私は天国には行けなそうだ…
地獄、地獄、地獄……、あっ天国、地獄……。
魂の選別もラクじゃない。
次から次へとジャンジャン来る魂を手に取って、ナカを覗き込む。
カラフルでキレイな魂は天国へ、なんか汚い感じの魂は地獄へと、生前の善行悪行など関係なくポイポイと投げていく。
地獄、地獄……、地獄地獄、天国、じご……あっ、まいっか、地獄、地獄。
地獄に送られた魂は、再利用出来るまで濯いで濯いで濯ぎまくる。
そうしてキレイになった魂を、天国に送られ軽く濯がれた魂と一つに混ぜ合わせて、必要な数に分けたらまた出荷する。
間違えて地獄に送られてしまったキレイな魂がどうなるか知ってるかい?。
濯がれ過ぎて、砕けて消えてしまうんだ。
キレイな魂ってのは脆いからね。
テーマ「天国と地獄」
ここは死後の世界──。
今日もたくさんの人間が亡くなりやってくる。
地上では、49日、または忌明けと言う。ここでは生前裁判と呼ばれ、7日ごとに10人の王によって裁かれる。
そして私はその様子を別の場所でモニター越しに見守っていた。
この世界に生を受けて10日が過ぎた。まだ生えたての小さな白い羽、着なれないスーツを身につけ同期の人たちと並ぶ。
その後ろで先輩たちが言い争っていた。
「あいつは、どう見たって、絶対に地獄行きだ!」
「どこを見ていっているの!」
「動物を虐待し殺した!その罪は決して許されねぇ!」
「これだから、アニマル狂は……。あれは、子供を助けるため、仕方ない犠牲よ!彼は天国行きだわ!!」
「動物が好きで何が悪い!動物を傷つけ殺すやつが悪い!クソがっ!」
このように毎日やってくる死者の裁判を眺め天国行きか、地獄行きか争っているのだ。
「二人ともおやめなさい。新人が怯えていますよ」
その様子を見ていた天国長が宥めた。
「皆さん驚かせてしまい申し訳ありません。今日は皆さんの配属部署を決めます」
ここでは素質あるものが配属先が与えられる。
天使としての素質があれば天国支部、悪魔としての素質があれば地獄支部。そのような決め方だ。
天使長に呼ばれ周りの同期は次々と配属先が決まっていく。
「お次、アルジャンくん。天国支部、第1部署」
おぉと周りの同期が騒ぐ。天国支部、第1部署は同期の間ではレアな部署に入る。素質以上が認められないと立ち入ることのできない場所である。
「グレイト、お先!」
アルジャンが私の肩をポンと叩き第1部署の責任者の元へかけていく。
「最後、グレイトくん。あなたの配属先は……」
「配属先は……?」
「未定よ」
…みてい、未定?
「え?」
天使長の顔は微笑んでいた。
「未定と言っても配属はしないというわけじゃないの。あなたの色は不思議でどちらでもいいのよね」
「どちらでも……とは?」
「うん。天使は必ず素質という色を持っているの。あなたはその色が不安定だから配属先が決められないの」
色が不安定だから決められない。その意味はよくわからないけど、良くないことはわかる。
「まあ、深く考えるな若者!どちらにせよ両方素質があるかもしんねぇーし、それ以上のものかも知んねぇ。なるようになる」
バシバシと背中を叩く地獄支部の先輩に微笑んだ。
「色のない私ですが……どの部署でも精一杯頑張ります!」
そう言うと天使長が頷き、地獄支部の先輩は親指を立てていた。
「それでは、グレイトくん。あなたの最初の配属先は天国支部、第13部署です。頑張ってください」
「はい!」
これは、死後の世界、天国と地獄で働く社畜たちの物語である。
……あれ、天国支部、第13部署って……?
【あの世の沙汰も社畜次第】
天国と地獄があるかなんて、
当たり前だけど分からない訳で。
なのに自分らがよくこの言葉を使って「死んだ後」を想像するのはきっと、希望のため。
死ぬのが怖くならないように。
大切な亡くなった誰かを、今は目の前にいない誰かが幸せでありますようにって思えるように。
せめて死んだ後は幸せでありますように。
いい人であれるように。
ないって思う人もいるんだろう。きっと強いひと?芯がある人?現実主義な人?
みんなはなんで信じてるの?そう習ってきたから、ではないやろ。漠然と、って人もいるかもな。
自分は、いい人であれるように。
今日の自分が、嫌な奴にならないためにあるって信じてる。正直者が馬鹿を見る世界より、幸せになれる童話のほうが好きだから。何か善を行う、勇気のため。何か失敗した時、でも行動だけでもして良かったって思えるため。
まぁ、完全に優しさで全部行っているわけでもない。
考えてることも全て鬼や天使にバレてるなら。表面上だけ取り繕って、本音は言えないまま。性格の悪い、「愛され上手だね」って言われる自分はきっと、地獄行きだ。
私だって本当は、今だけを楽しんで考えて生きたいよ。
どう捉えるのかは
自分次第なのかな。
昔、部活で
地獄のような
かなりキツい練習してたけど
今、なれば糧になってたりもしてるから
ね。
✳︎天国と血獄✳︎
小さな一歩を踏み出せば
何か変わる
そう思って歩けば歩くほど
心細さに 足が止まりそう
そんな私の手を繋ぐ
あの子の一歩は大きくて
私の一歩の3個ぶん
ズルズル引き摺られ
腕だって痛い
でも ふと下を見て気づいた
あの子の足跡は堂々として
迷いがない
明確な目標があるんだね
もう少し もうちょっと
私も歩幅を開けなくちゃ
私もあの子の世界が見たいの
半歩後ろはさみしいから
隣で歩くよ
今からでも 遅くないといいけれど
待たせてごめんね
さぁ、今日から
一緒に小さな一歩
4
今日は友達と遊ぶ約束をしている。
だから、今日はいつもよりも早く起きて、バッチリメイクを決めて、昨日買ったばかりの洋服を着て出かける。
計画は完璧だ。
そのつもりだったのに。
目覚ましが機能してくれなかったせいで!
つい、長寝してしまった。
だから、急いで簡易メイクをして、服装もいつも来ているラフな感じのやつで出かけた。
結果、友達を長い時間待たせる羽目に。
まさに地獄だ。
〜天国と地獄〜
『天国と地獄』
生前、徳を積めば天国行き
悪さをすれば地獄行き
善悪が曖昧なこの世界で
死後、どちらに行けるかは神のみぞ知る。
【天国と地獄】
位置についてよーいドン!
威勢よく運動会の定番の天国と地獄が流れ始める。
「1組早いです!2組追い抜きます!」
そんな感じのアナウンスが場内を盛り上げる。私は今日も最下位。一位なんてとれたことない。そんな中、手を引かれた。
「連日通りにすれば大丈夫だから。バトン受け取るから。」
って。ロマンチストじゃん。
私にとっての天国は
ひとりでいられる空間
私にとっての地獄は
存在ごと消えたくなるくらい自分自身を嫌いな瞬間
死後の世界の天国と地獄は存在しないと思ってる
前世は信じるけど 神なんて信じられっこない
因みに 最近の私はずっと地獄続き
久しぶりにここも開いた
病みおちるときはとことんなタイプなので、
浮上してないなって時は常時病んでます
死にはしないので 御心配なく
誰もしてないか すみません笑
では、またあした
おやすみなさい。
_ ₆₂
一攫千金を賭けた勝負、所謂ギャンブル。
聞いた話しだが海外規模になると命懸けの依頼もあるらしい。
---私の置かれてる状況は
〝命懸け〟と言うより〝一か八か〟と例えるのが正しい。
もう少しフラットに言えば〝当たれば吉〟この方が内容的には重く感じない気もする。
だが現実は紛れもなく〝一か八か〟で、互いの命が懸かっているのだ。
状況の整理をしよう。
いま私の目の前には、田舎で歩いていれば必ず目に入る用水路で溺れている子猫が二匹いる。
手を伸ばせば届く距離、と言えば間違いは無い。
のだが、脆い網を補う形で覆われた有刺鉄線の奥に子猫がいるのだ。
問題点が挙げるなら、
① なぜそこに入りこんだ?のか
② 猫アレルギー持ち
の二点だ。
猫の命が懸かっているのに猫アレルギーを理由に助けない道理はない。
しかし、有刺鉄線の奥にいる猫を助けるには手を伸ばし、尚且つ傷付けないように引き出す難点がある。
その時自分の腕を傷付けない保証はない。そして私は猫アレルギーだ...。
難しい状況にかわりはなく、
どっちを選んでも片方が辛い想いをする事になる。
こんな事を理由にすれば動物愛護団体は何と言うだろうか?
こうも考えてるうちに猫の体温は下がり結果的に待つのは〝死〟だ。
助けられるはずだった命をみすみす殺したも同然。
---20分後、私は酷く怯えている猫を抱えていた。
葛藤を抱えつつも救える命を見過ごすなんて出来なかったのだ。
このエピソードを友人に話し言われた一言が
「 どんな気持ちだったの? その時の状況って 」
〝天国と地獄〟だったよ
「何聞いてんの?」
「天国と地獄」
「なんで?」
「ほら、これ。お題だから」
「…俺ちゃんも聞く」
「聞いたことある一人称だなぁ」
「デップーゥ」
人生において、必ず天国と地獄というのは存在すると私は思う。
だが、私は私の天国と地獄があり、あなたはあなたの天国と地獄がある。人それぞれ違うのだ。
人生の中で舞い上がるような喜びや幸せに満ちている瞬間が天国。逆に、人生の中でどん底に突き落とされたような瞬間が地獄である。
常々思うことがある。
天国や地獄がなぜ存在するのか。
これを考えても哲学的なことになるからあまり指摘しないが、どうして幸せがあり、どうして不幸があるのか。
たまにはこのようなことを考えてみても面白いだろう。
「天国と地獄に行くならさ、君はどっちがいい?」
出た。あんたのいつもの謎質問。リモコンを片手に、真面目に考える自分もまた馬鹿らしい。
「……っぱ天国っしょ」
「えーでもさー、どっちかにしか行けないんだったら、地獄にも行ってみたいよね。天国に行っちゃったら、閻魔様に会ったりとか、熱々風呂に入ったりとかできなくなるんだよ」
続けて謎の理論も飛び出してくる。地獄に行ってみたいってやつ、初めて見た。そんなに行きたいなら、
「じゃ、行けば。地獄に」
「やだよ。一緒に行こ?」
「何でよ」
あんたは目を輝かせて言葉を続けようとする。その目は無いはずの未来を見据えていた。
「死後ツアーしようよ。世界各地の神さまに会ってさ。お花畑でピクニックして。最終日は地獄の温泉で疲れを癒してさ」
「そんないろいろ!、、よく想像できるね」
自分でも想像以上の声が出た。膝の上で握りしめた手に、あんたの白く細い指が絡む。
「君が皺だらけになっても、待ってるから」
窓へと差し込む夏日が、輝きを失わないあんたの瞳を瞬かせる。一定速度の機械的な電子音、けたたましい蝉の声。それらが急に遠くなって、今、世界にはあんたとのふたりだけだった。あんたが見つめてきて、手を優しく取ってくれる世界。それだけで十分だったのだ。
もし僕が死んだら、
僕はどこへ行くだろう。
天国か地獄。
もしかしたら、
どちらにも行けないのかもしれない。
そもそも、本当に天国も地獄もあるのだろうか。
もし天国も地獄もあるのだとしても
僕はどちらにも行けないだろう。
僕は、死んだ後に居場所があるとは思えない。
死ぬようなことをした、死んだ自分が悪い。
世間的には 死=悪 という考え方が多い。
その考え方で行くと死んだ者は皆、悪。
天国にも地獄にも行けず、
居場所のない世界を
彷徨っているのだろうか。
まぁ、どれも死んでみないと分からないこと。
「あなたは天国に行けますよ。これもたくさんの徳を積んできたおかげです。私にはあなたのこれまでの苦労が見えます」
母は天国と地獄、死後どちらに行くかを占う占い師だ。だが、これまで地獄行きだと言われた人を私は見たことがない。だから、母のことをインチキ占い師だと学校のみんなにバカにされていた。悔しかったけど、否定できなかった。本当にその人の積んできた徳や、犯してきた罪が見えるのなら、地獄行きの人が何人かいてもおかしくないはずだ。
だが、ある日私は初めて母が地獄行きを告げているのを聞いた。相手はしわくちゃのスーツを来た社会人だった。疲れ切った顔で今にも倒れてしまいそうなほど、フラフラしている。なぜそんな状態で占いを聞きに来たのか、私にはわからなかった。
「私って死んだら、やっぱり地獄行きなんですかね。なにやっても上手くいかなくて、人のために頑張ってるはずが、全部失敗に終わっちゃうんです」
その言葉に対して母ははっきりと切り捨てるように言った。
「そうですね、今のままだとあなたは地獄に堕ちます」
こういう時こそもっと救いのある言葉を言ってあげたらいいのにと思ったが、その言葉には続きがあった。
「ですが、あなたが犯してきた罪よりもたくさん積んできた徳が私には見えます。ほんの少しの差です。あなたが最後に大罪でも犯さない限り、生きてるだけで天国に行けますよ。安心してください」
そう言うとその社会人は泣いてしまった。母は優しくその背中を摩っていた。時間はとうに過ぎているのに、その人が泣き止むまで母はその手を止めなかった。
母がそう言った理由を考えて、現実に気づいた私は母を見直した。母は確かに占い師などではなかった。だが、生き悩んでいる人に希望を与えることができる人なのだと知った。
貴方達は天国と地獄を信じるか。そう、閻魔大王だとか、天使とか、悪魔とか、そういう人間が信じ続けている死にたく無くなるサイクルだ。きっと私は俺は僕は死んだら地獄に行くから死にたくなんかないって思うんだよな。こんな哲学的な話をする事になったのは他でもないあいつのせい。
「なあなあ、面白い話して」
「私はSiriじゃねえよ」
「下ネタ?やめてよ俺耐性ねえのに」
「うるせえ」
同僚のあいつは社畜。今迄は俺もそうだったし、仕事しないと生きてる意味ねえわ俺とか思ってた闇の時期(笑)もあった。でも今はちゃんといきてる。イキってな。生きるだけに。笑えよお前ら苦笑すんなよ。そう云えばアイツ、ガキんころは可愛い趣味あったらしいぜ。夜空を見上げるのが趣味…だったらしいんだよなあ確か。だいぶ御洒落さんだな。
アイツにとっての地獄は此処…だな。此処、って言っても、現世っていう幅広ォいとこじゃなくて、仕事場っつう「此処」。心の中で死にたい死にたあい って連呼してそうなくらい鈍い俺から見ても完全に病んでるんだよなーあいつ。今度まあ飯でも奢ってやろうかなってお気持ちの優しい俺。何様だとぉ?俺様に決まってんだろ!!
話題が逸れたな。ジゴクじゃヒッドイ事される、 ってのが昔からのセオリー!みたいになってっけどホントなのかねーって感じだわ。ヒドイコト、って具体的にどんな事?釜茹ででもされんの?でもそれ って単なるすんげー痛みじゃん?それってホントにヒドイ?もっと、精神的に来るやつじゃないの?
そんな事を、アイツに漏らした結果は
「ひたっっすら死なねーんじゃねえの」
だそうです。病んでんな!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
わかるかもしれませんが、此方の物語に出てくる、同僚のアイツとはカサキの事でぇす。
そしてカサキの同僚の「俺」君は
「オダ」君になります。
良いことをした子は
天国にいけるんだって。
え?
そうなの?
天国って何?
楽しいことばかりの
ステキなこところだよ。
そうなんだ!
でもね
悪いことをした子は
地獄にいくんだって。
地獄?
地獄はね
怖くて恐ろしいところなんだよ。
ひどいめに遭うんだよ。
え?!
イヤだよ。
怖いところはイヤ。
良いこといっぱいする!
―――どうしよう。
今
ウソ
ついちゃった。
あぁ
悪いことをしちゃった!
天国にいけなくなっちゃう。
それは絶対イヤ!
どうしよう。
どうしよう。
どうしよう。
そっか!
このウソを
絶対にバレないようにすればいいんだ!
#天国と地獄