『大事にしたい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
#大事にしたい
ねぇお母さん、大事にしたいことってなにかある?
何よ急に
学校の宿題なんだ、身近な人の大事にしてること作文で必要なの、なんかない?
そうね…挑戦を忘れないことかな
へーなんの挑戦
日々を惰性で過ごさないこと、何でもいいから一日一回新しいことに挑戦するの
へーそうなんだありがとう作文なんか書けそう
ところでさ
何よ
今日も晩御飯はカレー?
当たり前でしょう
明日は?
まぁカレーね
日々を惰性で過ごさないんじゃないの⁉
何言っての今日はアスパラカレーよ
明日はキムチカレーね
…ちっちゃい挑戦
【大事にしたい】
何を大事にしたいって、睡眠時間だよな
時計を見ながら考える
そしてやっぱり電話する
しかもテレビ電話
悪いか
……悪いよな
画面の向こうで「なんだよ」って笑う君に会いたい
大事にしたいものは、いつも胸の中にしまってある。
たとえ手放したとしても、心の中にいつだって見守っているのだから。
「おい、ルカ」
少しずつ芽吹き、色づき始めた草木の庭園を断ち切る回廊
自宅へと帰る為にいつもより数倍早く歩いていたルカは呼び止める声を煩わしく感じながら歩き続けた
「いやいやいや、ちょっと待てって」
「…なに」
無視しても付いてくるグレンの声に、これは応じなければいつまでも付いてくるだろうと思い直したルカは、それでも止まる事無く、隣に並んだ友人を一瞬ちらっと確認し、再び前を見た
「隣国の第五王子がうちへのりゅ「留学の手続きを早急に進めてる話なら知ってる」
「なんでもう知ってんだよ!?」
「近隣国の動向は俺も独自に調べてる」
「お前、そんな事してんの!?」
「そんな時間どこになるんだよ!?仕事もあんのに」
「いつ休んでるんだ」
「体力お化けか」
「天才とバカは紙一重だ」
「きちんと休まないといざという時動けないぞ」
「メシはきちんと食ってるんだろうな!?」
「今は良いだろうけど、一気に疲れは来るぞ」
ベラベラと話し続けるグレンを無視して、騎士棟へ足を踏み入れ、ようやく立ち止まる
「で、用件はそれだけ?」
燃えるような赤髪のグレンは、口は悪いが頭は切れるし、情に厚い
男らしく整った容姿と、この国の第三王子の側近で、伯爵家の次男という立場の為、淑女達の中では非常に人気が高い
ルカもこの友人を信頼しているし、嫌いでもないが、何かとお節介な所は少し面倒くさいと感じている
「そうだよ!早く知らせた方がいいと思ってな!」
振り返れば、ほとんど走っている状態で付いてきていたグレンは軽く息を弾ませていた
「いらん世話だったけどな!」とブツブツ言って、恨めしそうに睨めつける友人思いな赤髪の青年を見て、少し口角を上げると、ルカは足元に魔力を集中させた
そこから光る緻密な陣が一瞬で広がると、瞬きひとつの間に王城から見慣れた部屋へと景色が変わった
煌びやかな王城から一転、素朴で小さな部屋
膨大な魔力を必要とする空間移動だが、ルカは全く問題なく一日に十数回使えるくらいの無尽蔵な魔力を持っていた
またグレンに会えば「誰が見てるか分からん所でそう易々と空間移動魔法を使うな!」と小言を言われるだろう
いや、寧ろ今まさに言われている気もするが
どうしても早急に帰りたかったから仕方ない
「うわっ、びっ…くりしたぁ」
澄んだ高い声が部屋の奥から聞こえてきた
「慣れないな〜」
黒目がちな小柄な少女が、部屋に突如現れたルカを見て、くすくすと可笑しそうに笑う
堪らなく胸が騒いで、力一杯抱き締めたい衝動が突き抜けていく
勿論、そんな事をすれば折れそうな細い体を本当に折ってしまいかねないので、そっと近付いて繊細な宝物を扱うように優しく抱き締めた
腕の中にすっぽりと収まってしまうくらい小さく、温かくて、花のような優しい香りがする
「おかえり」
耳元で小さく呟かれるこの言葉を聞く度に、甘い幸せに頭の先までどっぷり浸かったような心地がする
このまま時間が止まればいいのにと毎回思う
「ただいま帰りました
ミチカ」
自国の欲深いタヌキじじぃ達の事も、隣国の第五王子の事も、考える事もやる事も山積みだが、今この瞬間だけは忘れさせて欲しい
彼女を奪おうとする奴等はどんな手を使っても片っ端から潰してやる
もう二度と手放しはしない
ミチカはルカに応えてくれた
本当は自分だけの神様なのだ
「愛しています」
自分でも随分甘い声が出たなと思った
ちらりと横目でミチカを見ると、困った顔で真っ赤になって小さく震える姿があった
今日もルカの最愛の人は可愛い
嗚呼、もう本当に時間が止まればいいのに
お題「時間よ止まれ」
『大事にしたい』
『夜景』another story
※大人な関係の話
瀧島祐緋 Takishima Yuhi
伊川陽葵 Ikawa Himari
1人の人間において、大事にしたいと思える物も人も違う。
それが不特定多数の場合もあれば、ごく限られた物のみの場合もあるだろう。
俺には、自分が大事にしたいものがなんなのか、全く分からなかった。
正確には今も、、
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「祐緋!今日この後ひまー?ご飯とか行かない!?」
「えー私たちと遊ぼうよ!!」
なんで俺の時間割を知ってるのか知らないけど、そうやって誘ってくる連中(半分以上は女)が結構鬱陶しい。
「あ、ごめん、今日も父親の仕事手伝うことになっててさ」
常套句。
これさえ言えばみんな、尊敬の眼差しで俺から離れてくれる。
はぁ、馬鹿だなこいつら
そんな中で……一切俺の方を気にもしない女がひとり。
最初の頃、俺の周りが騒がしいのをただ迷惑そうなキツい目で見てたんだけど、今では存在を無視するかのようにこっちを見ない。
ひとりで教室をさっさと出てく姿が、やけに色濃く残った。
なぜだか、、その後ろ姿がかっこよく感じた。
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適当にネットで知り合った女と身体を重ねるためにそういうことをするためのホテル街に向かう。
今回はハズレだったかもな、、って俺の腕に絡みつく女を横目で見る。
いかにも地雷、、。これっきりにしないと面倒なことになるだろうな、
ぼやーってそんなことを考えていれば、見覚えのある顔が横を通り過ぎる。
え、
「伊川?」
例の、俺に興味ゼロらしい女だった。
「……瀧島、」
心底不服そうな顔をする。
俺的にはその反応が新鮮だった。
「お前ってこういうことしてんのな」
「お互い様。それに、学生なんてそんなもんでしょ?」
否定しないとか、、肝が座ってんな。
さっさと場を離れた伊川。
……もっと話したい。
「ゆうくん早く行こ?」
「……ごめん、今日無理」
「え、」って放心状態の彼女を放って、来た道を行き返す。
思ったより離れていた距離に笑う。
そんなにかよ、って、
不機嫌を隠そうともせず俺から離れようとしてる伊川。
ほんの悪戯心。
行きつけのバーに連れていき、取引をもちかけた。
まあ、取引って言ってもセ〇レになろってだけだけど。
思った通り断り続けてきたけど、懸念点を全て解消してやれば、仕方ないって感じで同意してきた。
……こいつをもっと知りたい。
その欲が、その時の俺を支配していたのに気づいたのは、だいぶ時間が経ってからだった。
「じゃあ、よろしくね?陽葵」
「わざわざ呼び方変える必要ある?」
「いーじゃん?秘密の関係ってかんじ」
「......大学では絶対話しかけないでね」
「もちろん。互いにバレたくない同士」
よろしく。
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俺の下で乱れる陽葵に今まで経験しなかった感情が湧き上がったのは、関係が始まってわりとすぐだった。
いつも無関心ってかんじでしか俺を見てこない。
そんな陽葵が、俺の前で唯一表情を変えるから。
そう、、きっと理由なんてそれだけだって、、、
自分に必死に言いきかせてた。
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「今日のはなに?」
「ウォッカギブソン」
「普通のウォッカじゃないの?」
「カクテル。最近ハマったから作ってみた」
俺らしくない。ほんとに、、自分が自分じゃなくなっていくみたいな、、。
こんなさ、、めんどい回りくどいことなんてしないはずなのに。
なんだよ、カクテルにハマったって、、。
嘘八百。これを伝えたいがために作ったなんて、、
言えない。
「ゆうひ、、」
「っ、!」
今まで1度も呼ばれてこなかった名前。
俺がどれだけ陽葵って呼んでも、、1度も呼んでくれたことはない。
それが、、少し、寂しいな、なんて、、、
「寝言かよ、、」
すーっと静かな寝息を立てるこいつにデコピンをしとく。
「ん、」
「……変な期待させんな」
まあ、、ゆうひなんて、、夕日かもしれないし、、。
俺の名前だなんて決まってないけどさ、、
ちょっとくらい、、俺に心を許してくれたって期待してもいい?
「……俺らしくない」
このすやすやって言葉が似合う寝顔を守りたいとか、、。
時々無理して感情を表に出さないようにしてそうな仕草を見せる陽葵に、もっと自由に生きて欲しいとか、、、
ありのままの姿を見せて欲しいとか、、
ほんとに俺らしくない。
大事にしたいって思える存在ができた、なんて、、。
大事にしたい
優しい言葉
明るい眼差し
柔らかい態度
落ち着いた所作
余裕のある心
芯のある自分
静かな時間
全ての許し
存在そのものの感謝
そしてそうでない自分
そして
それも
穏やかに
受け止める
蒼く深い海の様な
何もかも包み込む
言葉を持たない
あたたかい何か。
大事にしたい
大事にする
大事にされている
きっと
わたしも あなたも だれもが。
我が家はウサギファースト。
もうすぐ8歳のウサギさんを中心にして、付随する人間の暮らしを組み立てています。
出来るだけ長く、双方快適に。
黒い服を着たら、家人同士でウサ毛チェックだよ。
手間だけど、そういうのも大事。
【大事にしたい】
「大事にしたい」
まずは自分を大事にしてね、と
張り付いた笑顔で言う
毎日を大事にとも言う
そんな誰かに胡散臭さを感じた僕
大丈夫 まだ疑う気持ちがある自分を
大事にしますから
子供の頃の好奇心
楽しかった思い出
笑い合えている人
お気に入りのもの
素敵な未来理想図
そして、自分自身
――――――――――――――――
大事にしたい
大事にしたいものって別にないな。捨てられずにいるものは多いんだけどね。
いや、よく考えたらスマホや財布に入ってるクレカは大事にしたい。これらはなくなってもなんとかなるけど手続きなんかが死ぬほどめんどくさいし。
でもこれはお題の趣旨とはちょっと違うよな。大事にしたいってのはもっとこう家族とか形見とかそういうものだろう。
そしてやっぱりそういう大事なものはない。気楽だけど悲しい人生だ。
結構前だけどエアコンを買い換えたんだけど性能が良すぎて冷房をつけてると寒いんだよな。どうにか対策はないかと調べたら除湿なんて機能がある。
今まで人生で除湿なんて機能は使ったことないしエアコンは冷房専用のものだと思っていた。でも使ってみるといい感じだ。
暑さは和らいで寒すぎない。今時のエアコンはこんな機能があるんだねぇ、なんてじじいみたいなことを本気考えた。俺ももう精神的にはじじいだな。
しかしこういうところで家庭環境、育ちのよさってやつが出るな。貧乏人はとかくものを知らない。やはり親ガチャは実在する!なんて当然のことを言ってみる。
『 白いアネモネ 』
「ごめん、別れよう。」
そう言いながらオシャレなカフェでカプチーノを飲む。
俺はこの世界で良くないと言われている仕事をしている。
でもそれはずっと大好きな彼女に隠し続けていた。
彼女はどうして、と言いながら泣くけれど好きな人が出来たと嘘までついて、別れた。
それほどまでに君のことを大事にしたいから。
大事で仕方がないから君のことを手放すよ。
『 真実 』
「大事にしたいんだ…」
あの声が聞きたくなった
私の心を強引に揺さぶるあの人の声が
これより少し高くて掠れている冷たい声
つまらない
どいつもこいつも少女漫画を
参考にしすぎなのだ、
それか今どきは女心がわかるとか謳うネットサイトだろうか
最高に良い雰囲気の横浜の夜景の下、
最高に良いステータスの男に見つめられながら
私にとって最悪そのものだったあの人を思い返していた
目の前の男の瞳は潤んでいる
充足していて満ち足りている透明感
私は途端にあの人が
恋しくて堪らなくなってしまう
子供のように全部欲しがり
手に入るまで喚き散らし、
いざ手に入ったら遊び尽くして
飽きたらポイッ
そういえばあの人の瞳は乾いていた
諦念のようなものが常に浮かんでいて
あの瞳に見つめられると
どうしようもなく愛おしいと同時に
無性に可哀想になって
大丈夫だよ一緒にいてあげるからね
と痩せた背中をさすってやりたくなる
「どうしたの、大丈夫?」
私はあの人の事を我が子のように愛したのに
あの人は私の事を
大事にするところか、
ずっと反抗期の娘のように反発しまくって
遂ぞ私の前からいなくなった
私は目の前の男を透かして
あの姿かたちをを思い浮かべた
痩せた肩、腕、足
少し痩けた頬、
滑らかな髪の毛、
色の濃いくちびる、
涙ボクロ、
短いまつ毛、
諦めがちな黒い瞳
そのどれもが一級品ではないはずなのに
彼女からは壮絶な色気が常に薫っていた
退廃的で堕落していて
私はあれをひたすらに愛していたのだ
私はこの先ずっと男の腕に抱かれながら
あの細くて白くて冷たい女の背中を思い出すんだろうか、
そう考えると途端に人生が長すぎるように思えて辛くなってしまった
今の気持ちを大事にしたい。
いつもはその場だけ、その日だけ。
この先ずっと、今の気持ちを忘れずに
過ごしたい
この日常が
当たり前に過ごせる世界を
大事にしたい
友人関係は大事にしろ。
親は大事にしろ。
家族は大事にしろ。
大事にしたい。
そう願っても。
涙を流しても。
大事にできない日が、
いつか来るんだよ。
自分のこともそうだけどね。
大事にしたい
僕には大事にしたいものがある。
それは何かというとマンガ・アニメグッズだ!
今まで買って飾っているぬいぐるみはとくに大事にしたい。
お気に入りのアニメのぬいぐるみなら大事にしたいし、失くしたくもない。
だから、飾って置いとくことが多い。
今はグッズを持ち歩いて一緒に写真を撮ることもあるそうだ。
推し活っていうらしい。
僕もよくぬいぐるみを持ち歩いて一緒に好きな歌手のライブに行くこともあるよ。
ぬいぐるみやアクリルキーホルダーとかをみんな使うよ。
推し活楽しんでる。推しがいてよかったっていつも思う。
あ、推してる歌手達も大事にしたいな!
やっぱりさ。推してるんだからね!
みんなはなにを大事にしたいのかな?
大事にしたいものが見つからないってことはないはずだけど…。
大事にしたいものがあったらいいね。
終わり
大事にしたい
大事にしたい人がいる。それはとても幸せなことだ。
同じように、
私の中にある『書きたい気持ち』も大事にしたい。それは私にしかできないことだから。
もっと速く、もっと上手く、もっと自由に書けるようになれたらいい。
――書くことってなんて奥深いのだろう。
#33
『大事にしたい』
これは僕の宝物。
幼い頃に兄さんからもらったこのペンダントは、常に僕の首に掛けてある。兄さんが、覚えていないけどきっと母さんの形見だろうと言って僕に渡してくれたものだ。僕は母さんの顔を知らないので正直そこまでの思い入れはないけど、でも兄さんが僕のこと、そして母さんのことを大事に思っていることが分かって嬉しかった。
このペンダントは、不思議なことに何があっても必ず僕の手元に戻ってきた。
小さい時にいつも僕のことをいじめていた子たちがこのペンダントを取っていったけど、すぐに返しに来て謝ってくれた。いつもは絶対謝ったりなんかしないのに。それから、うっかりペンダントを川に落として流されてしまった時も、翌日、近所の野良犬がペンダントを咥えて僕のところに来てくれた。ペンダントを失って泣いていた僕はとても嬉しかった。まるで、ペンダント自身が僕のことを持ち主だと認めているようだった――この考え方は少しファンタジーかな。
でも、ペンダントには『YOURS EVER』――永遠にあなたのもの、という文字が彫られている。だから、その考えもあながち間違っていないのかもしれない。そう思うと、尚更大事にしたいと思う気持ちが強くなった。もしかしたら、母さんが天国から僕と兄さんを見守ってくれているのかもしれないから。
僕はペンダントをそっと撫でた。ペンダントがそれに応えて輝いた気がした。
【大事にしたい】
私に友達と言いながら、
人間の醜さを教えてくれたクラスメイト
愛してると言って依存で私を振り回した貴方
暴力、暴言、喧嘩…
決していい事ばかりではなかったけど、
私を育ててくれた両親
その全てがあって、今の私はある
だから後悔してないよ
皆と過ごした時間
むしろ感謝してる
嫌な事も全部含めて
それでも私が大事にしたいと思えるものに
気付かさせてくれたこと
私は私が守りたいものを大事にしたい
大事にしたい
大事にしたいものは小さい箱にいれて
しまってある。
小さい時に集めたものや、友達がくれた手紙。
タイムカプセルに入ってたものも入っている。
たまにあけると、思い出が蘇ってくる。