『夢と現実』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『夢と現実』
胡蝶の夢。それは、夢か現かわからない状態のことをいう。今起きている私は、果たして現実にいるのか、それとも夢を見ているのか。それは自身ですらわからない。
さて、私は今、実際にそういう状態になっている。変わらない家、変わらない家族、変わらない日常。もしそこに非現実的、あるいは朧気な部分でもあれば夢と断定できるのだが、そんなところは一つとして存在しない。どうしたものか。
「もう、また残業?」
妻のその台詞も、耳にタコができるくらいには聞いている。
「仕方ないじゃん。お父さんは仕事一辺倒なんだから」
娘の台詞も、いつもの日常の一コマ。
「すまないな、明日はできるだけ早めに帰れるようにするよ」
私の謝罪の台詞ですら、いつものことであった。そう言いながら、近くの引き出しを開けてみる。昨日と同じまま。リモコンの位置はリビングの机の上。先日健康診断に行った際の書類は私と妻の部屋のデスクの上。全てがいつも通りであった。
「どうしたの、急に色々漁り始めて」
「あ、もしかしてへそくりでもあるんじゃない?ちょうだーい」
「あるわけないだろう。あったとしてもお前の前では探さないよ」
「ちぇー」
二人にも特別な違和感はない…と思う。何も変わらない。
それなら現実で問題ないではないか。そう言われたらそうなのだが、私は今を疑っている。
なんせ、私は先程眠りについた記憶があるから。
寝たと思ったらここにいた。だから今を疑っているのだ。
とりあえずもう一度寝よう。寝直したらこれは普通に夢で、ベッドの上で目が覚めるかもしれない。妻と娘には悪いが、少し体調が悪いからと言ってすぐ寝室に向かった。
目が覚めると、そこはベッドの上ではなかった。
#71 夢と現実
あと0.数秒速く、
あと数度身体を傾けていれば、
走り終わった私を
観客の歓声が、
自チームの落胆の声が、
掴み損ねた私の手に
余韻を残していた
今月はよく食べた。忘年会のお酒やクリスマスのケーキにチキン。
お正月には炬燵でゴロゴロしながらみかんとおもち。
先月なら不安だけど今月は朝と夕方に雪かきして、普段デスクワークの私でもよく動いた。
「うん。絶対大丈夫。どうせ増えても1キロだけだ。」
私は意を決して体重計に乗った。
結果、現実は残酷だった。
《夢と現実》
夢と現実
夢ではいい点数を取るのに
現実では悪い点数
皆さんお久しぶりです!
色々とあって更新できませんでした😮´-
(スランプにもなってました)
ゆっくりですが、
ちょっとづつやって行こうと思います
また読んでくれると有難いです!
#夢と現実
夢のなかでなら、私は何者にもなれる。自由な空間、制限のない関係。望むまま、思うがままに、私はあなたの隣を願える。
愛おしさが溢れんばかりのやさしい笑顔が私に向いていたらと。
容易に想像できてしまうから、心臓が鼓動を緩めない。
あなたの隣は私。
強く願えば願うほど、私の姿はぐにゃりと曲がって歪んで、
いつの間にか知らないあの子に変わってた。
夢でなら、私はあなたを願えてた。それすらも幻想だったみたい。最初から、あなたの隣にいたのは私じゃなくて、あの子だった。
夢の終わりはいつだってそう。
あなたを思い胸を焦がして、叶わぬことに切なくなる。
でも、私じゃなかった現実を見るたびに、
――ああ、やっぱりね、って
ホッとするのはなぜなのだろう。
夢の世界でも、そこに居るのは私。
幻想に現実の姿を投影しているのなら、はじめから勝ち目なんてなかった。
悲しい。
それでも、現実のこの世界に生きる私は、
あなたの夢を見ているときだけは、息をすることができるから。
どうか、今日も笑っていて欲しい。
世界のどこかで微かに息をしていて。
優しく甘いだけの言葉で夢を見させて。
あなたの真実はあなたにしかわからないのだから。
何も知らないままでいたい。
現実からの逃避行。
夢の中で目を閉じる。
今日も言って。
君だけを愛してるって。
▷夢と現実
〚夢と現実〛
「僕、大人になったら宇宙飛行士になるんだ!」
弟が無邪気に言う
私は「宇宙飛行士なんて絶対なれないよ」と言い聞かせようとしたが、大人に止められた
どうしてだろう
あまり現実に期待させすぎてしまうのもよくない気がする
夢と現実
うさちゃんとレオナちゃんがにらめっこ。
どちらも夢は人間になることが夢。
それでも今は 動物の体を しているから。
空を飛ぶにも 羽がない。
それでも体は軽く
いつかは空も飛べたらと祈っている。
それでも時おり、団子を食べては
ため息ついた。
どうやってこの世で 二人がこうして
であったかを 考えると
ある日の晩に
皆既日食。
レオナちゃんがお空を団子食べながら
眺めていると、
遠くの方から
ぴょんぴょんとやって来て
おそらくはお空が 綺麗だからいつか
お空に上れる日まで
ご一緒しましょう。と言ったので
どこから来たのか尋ねると
遠い昔に 円盤が迎えに 来たけれど
お団子食べている間に
帝ったら 遠いお空の国を忘れて
この世の美しすぎる 女の子に夢中になって
暫くは天へと 帰らないとおっしゃって
待ち合わせの時間まで どこへ行ったのやらと
思いながらも レオナちゃんに見とれると
遠いお空を思い出し
月夜の団子を食べながら
遠いお空がいつか 迎えの円盤を
送ってくれることを 望んでいるのです。
と言いながら
夢と現実の違いはありますが
その時に 人間の姿となって
帝様の都まで 帰りたいのですと言うので
レオナちゃんは
その時はご一緒させてください。
帝様のお庭で
帝様の自家製のみたらし団子を
おなかいっぱい食べて
へそてんなどを
したいのです。
それに向こうの世界で
うさちゃんと飽きるまで
天体観測をしたいのです。
夢と現実。
それでも都は憧れます。
人間の姿になるとお互い
どのようなすがたでしょう。
きっと帝様も潤しくいられるので
会いたいと願っています。
と言いながら
うさちゃんと
レオナちゃん
遠い空を眺めています。
ぴょんぴょん
またね(*>∀<)ノ))またねー
夢はいいもの。自分の好きなように動けるし、自分の好きなことを、好きなだけできる。
だけど、現実は違う。動くのにも限度があるし、自分の好きなことをやるにも、限度がある。
いつもどこかで、汚い言葉が飛び交って、犯罪が起きて、争いが起きて…現実は苦しい。死にたくなってしまうこともある。
でも、悪いことだけじゃない。好きなことをやっている時に、「楽しい」と、何かを達成すれば、「嬉しい」と、そう思えるから。その気持ちがあるから、僕たちは現実をいきるんだ。
そんなことのために、僕は今日も現実を苦しむ。
冬華(トウカ) 1
「夢と現実」
思ひつつ寝ればや人の見えつらむ
夢と知りせば 覚めざらましを
高校の授業で習ったこの歌が忘れられない。
当時、後半部分で言われている
「夢と知っていたら目を覚まさなかったのに。」
という、この言葉に私は思いを馳せた。
今も昔も、人は眠れば夢を見るのだと。
目が覚め、それが夢の出来事だったとき。
人は夢に焦がれるもの。
夢という眩しいものに魅せられて、
現実という厳しい世界に寂しさを覚える。
時代が変わり、世界が変化していっても、
人が漠然と抱く寂しさには変わりがないのだと。
そんなことを思いながら、その後の授業中は
頭の中でずっとこの歌を口ずさんでいた。
「密室の談義」
テーマ 「夢と現実」
ミステリー
ギデオン・フェル博士の講義が始まった。
夢が叶って現実になったら
元は夢だった現実に追われたり傷ついたり
夢を見失ったり別の夢を見たり
でも夢は現実の中にちゃんとある
元は夢だった現実の中にたくさんある
それに気づけば現実に夢中になれる
そして新たな素敵な夢が出来たら
それはまた本当に楽しみ
しあわせでありがたい楽しみ
夢と現実
みんな、いろとりどりの夢を持っている。
誰だって、その夢を叶えたい。
みんな違う、現実だけど、夢には遠くないと思う。
夢は、果てしなく続いていく。
現実はそうじゃない。
だから、せめて夢だけでも、いい時間を、過ごせたらいいな……。
いろとりどりの、私だけの夢をみて……。
夢と現実は
絶望するほど違う。
それが苦しくてたまらない。
支離滅裂な世界と
未来への展望
それを同じ言葉で表すなんて
夢でも見てるんじゃないの?
現実はもっと理に適った世界
そんな言葉があるわけないでしょ
たまに、夢と現実の区別がつかなくなる。自分の不甲斐なさや厚かましさのせいで友人に迷惑をかけ呆れられた夢を見た時は、しばらく夢だと思えなかった。数年前に大好きな子の家で遊んだ楽しい記憶は、実は夢なのではないかと今でも疑いを持っている。
[題:夢と現実]
春になってもそのサナギはサナギのままでした。しばらく兄弟の蝶が心配そうにひらひらと周りを飛んでいましたが、やがてそのサナギはもう永遠にサナギなのだと諦めてどこかに飛んで行きました。当のサナギはというとサナギの硬い殻の中でうとうとまどろんでいました。夢の中ではサナギは蝶になれていました。夢の中で蝶になれたサナギは突然の雨に濡れて湖のほとりに咲いているスズランにとまって羽を乾かしながらいつも見る夢に思いを馳せていました。夢の中で蝶になれたサナギはうまく体を作れずにサナギから出てこれないサナギの夢をよく見ていました。夢の中で蝶になれたサナギはその夢の中で蝶になれなかったサナギのことを思うと、夢の話だとわかっていても胸がキュッとするのです。春にしては冷たい風がスズランをゆらゆらと揺らしました。やがて羽が乾くと夢の中で蝶になれたサナギはうっすら立ち消えそうになっている湖のたいがんを目指して飛んで行きました。
秋になってもそのサナギはサナギのままでした。もう兄弟の蝶はいません。もう夢は見れません。今年の秋で一番冷たい風がサナギをゆらゆら揺らしました。
『夢と現実』
「現実が夢ではないとなぜわかるの?」と、【哲学と子供】という哲学の本で読んで以来、このワードに魅せられています。
夢を夢と認識できる(明晰夢)こともよくあるので、現実との区別は簡単なことのはずですが、よくよく考えてしまうと、そもそも「現実とはなにか?」になってしまいます。
小説で「現実とは、それを考えたときに現れる幻想です。」なんて格好いいセリフを見つけたとき、痺れました。
つまり、夢と現実は、どちらも幻想なのだと思います。
夢と現実
「なんで助けてくれなかったの!」
「そんなことを言われても……」
「私を置いて逃げるなんて、ひどいよ!」
弱ったな。結構本気で怒ってる。
「ちょっと落ち着いて。……あのねえ、夢の中のことで怒るのやめてくんない?」
「普段のあなたのせいで、私がこんな夢見るんだから仕方ないでしょ!」
「あーハイハイ」
これは今朝の話。君の夢と現実の僕。ホント理不尽だよな。
でも君が、こんなワガママを僕にしか言わないのもわかってる。だから時々だったらいいよ。
#108
あれ、こんなところにドアなんて有ったかな?
いつものようにリビングの掃除をしていた時、飾り棚の裏に小さなドアを見つけた。
掌と同じ位の、凝った装飾の茶色い木のドア。
恐る恐るドアをノックしてみた。
「はいってますよー」
間延びした男の声が中から聞こえてくる。 入ってるんだ……。
もう一度ノックをすると、煩わしかったのか強めにドンッと返された。
怒ることないじゃん、声の主に対して腹が立った。
ので、金色のドアノブを指で摘んで軽くひねる。
鍵は掛かってないようだ、不用心な奴だと嘲笑う。
そのままノックもなしにドアを勢い良く開けた。
知らない男、の生首が入っていた。
鼻の奥を刺激する腐臭に、鼻を服の袖で覆っていると腐り落ちた目玉と目が合う。
「はいってんだから、開けるなよっ」
黒い液を床に垂れ流しながら怒鳴り散らす生首。
「やめろ、ワックスかけたばっかなのに!」
バッと飛び起きて叫んだ。
テーマ「夢と現実」